ダークバスターの旧作品群   作:ダークバスター

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BBSS(ブルーブラスターサイドストーリー)第二話。


第二話:海に散る誓い

「では、この休暇が終わり次第、リグナイティド=オーバーンを正式に入隊許可を承諾します」

 と、テルル参謀から通達を受けた。

 リグナイテッドさんも晴れて平和維持軍に入隊する事が決まった。

 だけど、僕は思う。

 リグナイテッドさんもとい、リグナさんは、何者なんだろう?と。

 ここ数日間、共に居たが、知識が20世紀後半から21世紀前半の事に関しては、異様に詳しかった。

 既に廃れ、風化し、日に当たることが無かった出来事も知っていた。

 でも、何故か25世紀の一般常識や、情報には皆無だった。

 何でこんなに激しいのか、疑問に思う。

 そして、一つの答えを見出した。

――タイムスリップ

 過去から来た人間。そう思ったが、すぐ打ち消した。

 まずタイムスリップなど夢物語の話。

 それに悪い人じゃない。

 そう感じがする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

七夕SS

ブルーブラスター

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「惑星ローウェンにとぉ~ちゃ~く!」

 マキの第一声である。

「「とぉ~ちゃ~く!」」

 続いてシンシンとアヤカが続く。

「隊長!そういうことはやめてくださいって言ってるじゃないですか!」

 と、マキを怒鳴るソフィー。

 そして、後ろを見ると――

「あ、ああ……」

「ゆっ、ユージンが!」

 などと、向うではショートコント?が行われている。

 ついでにエルザは手続きを行っていて、ミチル、フラン、パトリシアの三人は、何やら検査で未だ宇宙港の中だった。

 リグナイテッドは、辺りを見回した。

 空は青く、海は静かになびいてる。

 地球の港にいる様な気分になった。

 だが、やはりどこか違うと、頭の中で訴える。

 そして――

 

 

 海の中――

 潜水艦――

 その中にローダー数十機――

 そのローダーを整備している人達――

 そのローダーのパイロットと思しき者たち――

 

 

 頭の中に、フラッシュのような感じで駆け巡った。

「!?」

 すぐさま頭を振る。

(何だったんだ、今のは?)

 何がなんだか分からずに、手で顔を押さえながら、立ち尽くすリグナイティド。

「どうしたの?」

「!?」

 不意に後ろから声が掛かり、咄嗟に、振り向き様に後ろに飛んだ。

 その行動に驚くフラン。

 リグナイテッドは、相手をフランだと確認して落ち着くと、何故か腰に仕込んであった銃を抜きかけていることに気がついた。

「お、驚かせなすなよフラン」

 平常心を装いながら、銃をバレない様に戻す。

「どうしたー、どうしたー?」

 と、マキが異変に気づき、こちらへ来た。

「いえ、ボーとしていた所に、フランが声を掛けてきたんで、驚いて飛び跳ねただけですよ」

 少し焦り気味だったが、何とか普通に言えることが出来た。

「マキ」

 エルザが、宇宙港から出てきた。

 ちなみに、ミチルとパトリシアと一緒に。

「あ、エーちゃん。手続きと検査は終わったの?」

「ええ、検査の結果も問題ないそうよ」

「そう、ならシーナが車を持ってきてくれれば――」

 と、そこで車が数台、マキたちの前に止まった。

 そして、運転席からシーナが降りてきた。

「隊長、車を持ってきました」

「ご苦労様。じゃ、皆、車に乗りなさい」

 マキの指示で、次々に車に乗っていた。

 リグナイテッドも、車に乗ろうとするが、一回だけ振り返り海を見た。

 その海は、先ほどと打って変わって、不安が広がる海に変わっていた。

「どうしたんだ、リグナ?」

 と、運転席にいたシーナに声を掛けられた。

「いや、何でも無いですよ」

 お茶らけな声で答える。

 そして、車は目的地に向かって、走り出した。

 皆、思い思い楽しむ計画を思い浮かべていた。

 だがリグナイティドだけは、『戦闘がある』と、頭の片隅にあり続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~夜空の川に願いを~(中編)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え!?機体調整の為、待機ってアンタ、今日は休暇なのよ?それも丸一日のお休みなのよ?その意味、分かるわよね?」

 ズズイっと顔を寄せるマキ。

「お、落ち着いてください、マキの姐さん」

 壁に追いやられるリグナイデッド。

「理由を述べなさい、リグナイティド」

「まぁ、機体のブースターに、試したいことがあったんで、この機会に、オーバーホールも兼ねてやろうかと……」

 エルザに答え返すが、マキの勢いに言葉が少々チグハグになった。

「だそうよ、マキ」

「駄目」

 即答。

 リグナイテッドは、前にマキとある約束をしている事を思い出した。

 

 

 

 話は一週間前に遡る。

「ねえ、リグナイテッド」

「何ですか、マキの姐さん」

 その言葉に、こけるマキ。

「え、え~と、面白いこと知ってる?知ってたら教えなさい。包み隠さず全てを」

「唐突なんで、話が見えないんですが?」

 その言葉に、満面の笑みを浮かべるマキ。

 何故か、本能的に逃げるリグナイテッド。

 そして、逃亡劇の始まり始ま――

「待てっい!」

 0.23秒で、逃亡劇は終わった。ちなみに掴まれた場所は、襟首である。

「うほぉ、うふぉ……何だ?」

 敬語を使わずに、素で返すリグナイテッド。

「う、ご、ごめんね。ね?」

 微妙な殺気を感じ取り、平謝りした。

「実は、来週辺り、この部隊に一日の休暇が下りた訳。だから、何か面白いモノ何かを知っていそうな君に、聞きに来た訳」

「面白いことって……そんなに無いですよ?ってか、殆ど知りませんけど」

「たとえば?」

「福笑い、凧揚げってこれは正月だ。メンコ、スゴロク、お手玉、おはじき、水切り、けんけんぱ、○×ゲーム、カン蹴り……」

 

 と、昔の遊びを何種類か言った。

 その中で、何で知ってるんだ?と疑問に思いつつも、マキに言った。

 次第にマキの顔は、悪戯を思いついた子供の笑みを浮かべていった。

 そしてリグナイテッドは、いつでも走れるように準備した。

 なを、逃走経路も構築済み。(爆

「ねぇ、リグナイテッド」

 甘く囁くような声で言うマキ。

 それが合図だった。

 素早くバックステップをするが、マキも読んでいたのか、リグナイテッドに飛び掛る。

 だが、リグナイテッドも読んでいたのか、マキを上手く掻い潜り、走った。

「って、待たんかいコラ!」

 あと追うマキであった。

 

 

 

 ちなみにどちらが勝利したかというと――

「マキ!リグナイテッド!」

「すっ、すいませんでした!」

「エーちゃん、ごめん!」

 エルザだったりする。

 

 

 

 結果的に約束はした訳ではないが、遊びは教えると言ったので、まだ聞き足りなかったらしい。ついでに、遊びの名前だけでは分からないのもあったので、やってほしかたのかもしれない。

「リ~グ~ナ~」

「す、すいません。ホント、マジで。……え、エルザ副隊長ヘルプヘルプ!」

 たじたじだった所で、横を通り過ぎるエルザを見つけ、助けを呼んだ。

 だがスルーされ、そのまま過ぎて行ってしまった。

 

 

 

「ふぅ、報告書も全て終わった事だし……何をしようかしら?」

『リ~グ~ナ~』

 と、マキの声が聞こえた。

(また何かやってるわね)

 と、少々苦笑しながら、壁際に追いやられているリグナイテッドと追いやったマキを、横目で見ながら通り過ぎていく。

「す、すいません。ホント、マジで。……え、エルザ副隊長ヘルプヘルプ!」

 こちらに気がついたのか、助けを求めてきた。

 だが、あえてスルーした。

 その方が面白いから。

「え、エルザふ~く~た~い~ちょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……」

 通路一杯に、リグナイテッドの叫びが響いた。

 マキに続いて、リグナイテッドも弄りがいがあったからだ。

 なを、その時のエルザの表情は、笑っていたのであった。

 

 

 

「お、リグナはん、どなんしたん?そんな疲れた顔をして」

 通路で偶然パトリシアと出会った。

「いや……マキの姐さんに、ちょっと。プラスで副隊長に見捨てられた」

「あははははは、そりゃ災難やったな。で、これから何処に行くねん」

「格納庫。ブースターのオーバーホールをしないといけないから」

「あの機体の背中についとる奴か?なら、うちもええか?」

「問題無いが……いいのか、休まなくても?」

「ええねん。休みも大切やけど、滅多にお目に掛かれない技術の結晶を見れるんやら本望や。なんなら、手伝わせてぇな」

「別にいいですけど、面白くも何とも無いですよ?」

「ええねん。ほな行こか」

 と、パトリシアは先に格納庫へ向かった。

 リグナイテッドも、何だかな~と思い、後頭部をかきながら、あとを追うのだった。

 そして――

 

 

――ビィー!ビィー!ビィー!ビィー!

 

 

『港A-198ポイントから浮上した潜水艇から、識別不明のローダー部隊が展開、攻撃を行っています!大至急、戦闘要員はA-198ポイントへ向かってください!繰り返す――』

 基地全体に、緊急出動要請のアナウンスが流れる。

「リグナはん!」

「ちぃ!簡単な点検が済んで、これから始めるって時に!パトリシア、先に出るから、皆の機体に火を!」

「了解や!」

 すぐさま行動に移るパトリシア。

 リグナイテッドも、コックピットに入り込む。

「――システムチェック、オールグリーン!エネルギー、満タン!センチュリオンMk-3改、出るぞ!」

 機体が動き出し、前に急ピッチで開発したビームマシンガンと試作型のバンカー内蔵式中型シールドを持つ。

 そして、格納庫の扉が開く。

「オペレーター、聞こえるか!?こちら平和維持軍のリグナイテッド=オーバーンだ!」

 格納庫から出る、センチュリオンMk-3改。

『リグナイテッド=オーバーン……仮入隊の方ですか?』

「ああ、そうだ。今格納庫から出て、この基地を出る所だ、敵の数は?」

『はい、現在の交戦中の敵の数は10機です。うち紅色の機体は、ADDらしきモノを使う機体だそうです』

「ADDらしきモノ?」

『そうです。連合が使うADDの動きに似ているんですが、まるでこちらの動きを読んでいる様な動きを行うそうなんです』

「了解。他の平和維持軍の人たちは?」

 センチュリオンMk-3改は、基地を出た。

『それが、機体の整備中だった為に、出動が500秒遅れるそうなんです』

「500秒……か」

 500秒。痛い数字であった。

 この機体が優れていても、さすがに10機まとめて相手にするのは、自殺行為である。

 2~3機くらいだったら、何とかなるが。

「わかりました。出来るだけ、敵の注意を引き付けますので、援護できる機体を回してもらえますか?」

『巡回していた車両3機くらいでしたら』

「それでお願いします」

『わかりました。すぐ向かわせます』

 そこで通信は終わり、リグナイテッドは、センチュリオンMk-3改のブースターを吹かすのだった。

 

 

 

『こちら第26巡回部隊のリー=オクタナ曹長!至急増援を求む!繰り返す、至急おうえうわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――プッン』

 センチュリオンが爆発した。

『オクタナ曹長!?くっ、くそ!』

 マシンガンが火を噴くが――

 

 

――ドキュン!

 

 

 ビーム兵器に、マシンガンが壊される。

『うわっ!』

 今度は右足、左腕、顔、そして、ジェネレーターを正確に打ち抜く。

 また爆発。

「6機目……通信を傍受するほどでもなかったか」

 紅色の機体。

 その機体は、ローダーと言うには何かが違った。

 機体サイズは、ローダーより一回りだけ大きく、後ろにはブースターが付いていた。

『聞こえるか?』

 味方から、通信が入る。

「ああ」

『一体その機体は――』

「俺とこの機体の詮索はしない契約だが?」

『すっ、すまない』

 そこで通信は終わる。

 以前、別口で雇ったローダー乗りが、しつこく聞いてきた為、後ろから撃ち抜いた事があるので、仲間内でも怖がられている。

 そして、新たにレーダーから敵機を捕捉する。

「……来たか。戻れ」

 Bシステムが戻ってきて、背中や腕、肘や膝に取り付いていった。

「敵は……1機だけだと?」

 レーダーに映っている機影は、1。

「自殺志願者か……あるいは作戦か……後者だと考え、対処するべき――何!?」

 先ほど確認した機影は、既にレーダーの半分まで来ていた。

「馬鹿な……HMTでも、こんな短時間では……ローダーでない別系統の機体か?」

 少し考え込む。

「聞こえるか?」

 こちらから、通信回線を開いた。

『どうした?お前から開くなんて珍しいな』

「HMT以上の機動力を持つ機体が、こちらに接近している」

『何?』

「数1、距離650……普通のスピードなら、320秒後に接触する」

『って何で今まで黙ってたんだよ!』

「先ほど確認したんだが……文句があるなら、サボっているオペレーターに言え」

 通信回線を閉じる。

「今度は、どこまで楽しめるか、な」

 男は、そう呟いた。

 

 

 

「敵には……捕捉されていると考えるべきか……なら、車両は――」

 素早く地形マップを見る。

 その時間、僅か1.5秒。

「こちら、リグナイテッド=オーバーンだ。車両に待機して欲しい場所のデータを転送する」

 そう言いながら、データを素早く作成する。

『了解――転送確認しました……こんな場所で、宜しいんですか?』

 さすがのオペレーターも、驚きの声を上げる。

「ああ。付き次第、30秒後に威嚇射撃の形で、適当に撃ち込んでくれ」

『りょ、了解しました』

「さーてと、車両の配備が終わるまで、ここで待機してますか――」

 背筋が凍るような、戦慄が走った。

 とっさに飛び上がるセンチュリオンMk-3改。

 そして――

 爆発。

「!?」

 着地し、視線を巡らせた。

 だが、どこにも機影は確認できなかった。

 レーダーにもだ。

 光学迷彩機かと考え、機体視界を熱源探知に変更した。

 だが、機体の熱源は確認できなかった。

 と、なると――

「向うからの、超遠距離射撃か」

 

 

 

「外したか」

 赤いローダーに乗った男は呟いた。

 敵は、こちらが一望出来る高い岩肌から動かなくなった為、こちらに来たら迎え撃つから、急遽、こちらから仕掛ける事にした。

『当たったか?』

 赤いローダーは、大型ライフルをリロードする。

「避けられた。相当勘の良いパイロットのようだ」

 再度構え直す。

「今度は当てる」

 大型ライフルが、再び火を噴いた。

 そして、男はニヤリと小さく笑った。

 

 

 

「……撃ち落す」

 センチュリオンMk-3改に持たせてあった、ビームマシンガンを構える。

 ビームマシンガンの設定を、ビームライフルと同じ設定に変更する。

 そして、再び飛んできた。

 無造作に構え、ビームを放つ。

 空中で爆発。

 そこで通信が入る。

『配置完了しました』

「了解。予定道理、30秒後に簡単な威嚇射撃を」

『わかりました』

 再びブースターを吹かし、敵陣へ向かうのであった。

 

 

 

 その頃、駐屯基地では――

 

 

 

「さあ、皆いっくわよ~!これが終わったら、抜け駆けしたリグナを、皆で締め上げるわよ!」

『了解!』

 平和維持軍の精鋭たちも、出陣するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く




 BB七夕中編です。
 既に七夕は終わっていますが、8月7日の旧暦の七夕までには、書き終わりません。
 理由、バイトで死ぬほど忙しくなるからです。
 まあ、中編が出来ただけでも、良しとしますか。
 では、後編をお楽しみに……次で終われるのかな?(汗






制作開始:2006/7/22~2006/7/27

打ち込み日:2006/7/27
公開日:2006/7/27

変更日:2008/10/23
修正日:2006/7/28
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