一応、当時のままで読みにくいかと思いますが、ご了承を。
今いる所は、ゲートサークス・パロイスの近くにある第1298ゲート・軍滞在基地の集中治療室前だ。
ちなみに今は、人間モードである。
人間モードとエイナとの出逢いについて簡単に。
このモードは、本来の人間の姿でダークバスターとなる前の姿だ。
金属生命体になったのは、アプカディプス事件が起きる三ヶ月前の事だった。とある極秘人型兵器のパイロットとして抜擢され、その機体に乗り込み、実験を行っていた。
その時に、原因不明のトラブルが発生した。
その原因は、俺をこの姿にしたDr.サキュナストという女だった。
あの女は、偶然開発に成功した金属の生命体の好む特殊な液体を、機体に乗って出る前に、精神高感剤と偽って打ち込み、挙句の果てにコクピットに金属生命体を忍ばせておいた。
そして、汗が滝のように出るまでデータをとり続けさせた。終わったあと、汗を拭くためメットを取った瞬間、襲ってきた。
俺の体を取り込み、増徴し、ついには機体もが金属生命体に取り込まれた。
次の瞬間、足元に整備班の者や研究者、あの女もいた。
そして、同期の仲間も。
何となく腕を動かした。下の連中が騒ぎ出した。暴走した。止めろ。逃げろ。そんな言葉が飛び交っていた。
理性が飛んだのか、マシンガンを乱射して攻撃を開始してきた。
なんだかチクチクして痛かった。だから俺は――
「チクチクして痛いからやめろ。つーか落ち着けよ、お前ら」
と言いながら、指でマシンガンの弾を防いだ。
その言葉を聞いたのか、皆唖然となった。
その後、事が上層部に入り俺を一つの兵器として扱おうとしたが、俺の意志で許可しなければ、コクピットに乗る以前に外部からのデータを送ることが出来ないし、暴れに暴れたため、自由と特別階級を貰う代わりにいくつかの任務をこなした。
まあ、俺が条件を出したのがすんなり通った時は驚いた。
あの石頭集団の連中が、ただの一兵だった意見を受け入れたのだから。
その後は、人型兵器の大きさ(全体平均の高さ:12m~15m)だったが、意識を集中することで、元の姿に戻れることが分かった。あと、そのままの姿で小さくなることも。
念のため、人間だった俺は死んだことにしてもらった。
こんな姿、家族に見せることなど…俺には出来なかった。とある改造人間のマンガだと、「この体が俺のプライドだ」と言ったセリフがあるが、そんな勇気は無かった。
憧れたが、実際になってみると怖かった。可笑しくなった。なんで憧れた?なんでこうなった?そう考えていると自然と笑いがこみ上げてきた。そのまま笑った。壊れたレコードのように笑った。涙も出てきた。次第に笑いが悲しみの泣き声に変わっていった。
何時から泣いたのか、何時から収まってたのか分からなかった。
ただ、俺を落ち着かせるように、優しく包まれていた。
そして少女の顔を見て気がついた、いつの間にか、見知らぬ少女の膝の上に頭を乗せていた。
慌てて飛び起きた、が、それがまずかった。
がつん!
おでことおでこがゴッツンこって、真面目に痛かった。
少女もおでこを抑えてた。が、少女の方が回復が早かった。俺より石頭と直感した。
それが、エイナとの出逢いだった。
まあ……そんな感じで。
あの時見つけたエイナは、確かに本人だった。
だが彼女は、アポカディウス事件の戦いで俺が殺したはずだった。
あの時――
「こちらエイナ…ダーク…無事?」
「ああ、なんとか」
いつもより弱弱しく通信してきたエイナ。
「何があったか?」
問い掛けるように返したが、なかなか戻ってこなかった。
「どうした?エイナ、マシントラブルでも起こしたか?」
すこしくらいたってから返事が返ってきた。
「避けて!」
俺はとっさに避けた。
だが、先ほどもまでいた位置に電磁兵器が通過した。
「ちぃ――!?」
グラビトンライフルを構えようとしたが、その姿と見て思考と体が止まった。
その隙を突いて、電磁を纏った打撃が体に直撃した。
「ぐあああああああ!」
そのまま、宇宙空間の法則で吹き飛ばされ、巨大な残骸の壁にぶつかって止まった。
一瞬だけ思ったのだが、このままいけばもう5~6kmは飛ばされていただろう。
二つ分かったことだ。一つが、あの電磁攻撃は一時的に機体機能を麻痺させる効果があると分かった。先の攻撃で体験済みだ。
そして、もう一つが――
「ギアフリード…グラスパー……なのか?」
エイナの乗っていたギアフリード・グラスパーは、異様な姿となって俺の目の前に現れた。
「逃げて…ダーク」
泣きそうな声で通信が入った。
……to be continued
公開日:2006/1/1