IS×スーパーロボット大戦 アンソロジー戦線 作:再開のたけじんマン
なにせ仕事で忙しかったり、祖父が亡くなった後の母の実家に行っていたり、それでも知恵と時間を絞って書いたりしていたのでして。
それにしても前期は、野球アニメが3つもスタートしていましたねえ…MIXとかダイヤのA act2とか、八月のシンデレラナインとか。ハチナイは応援団長な先輩と野崎夕姫ちゃんが好き。
その1:あのキャラに会える!
それは、プラモ狂四郎こと京田四郎が、仲間入りして間もなくの事。
四郎
「す…すっげ~~! あのカミーユ・ビダンにジュドー・アーシタに、
ブライト・ノア艦長もいる! しかもみんな本物だなんて…驚いたぜ!」
今までアニメなどでのフィクションでしか見た事がなかった面々が実際にいるのを目の当たりにし、四郎は信じられないような驚きと興奮を隠せない。
セイ
「わかる! わかるなぁ…僕もそうでしたよ」
ケロロ
「それは我輩もそうでありましたなぁ…
あの時の興奮と感動は、今でも覚えているであります!」
四郎
「えっ、セイやケロロもか!? マジか~」
自分と同じくガンダムやガンプラが好きなセイ達から、「自分もそうだった」と経験済みな事をしみじみとした様子で語られ、四郎はまたも驚き顔。
すると今度は、一人の男が四郎に挨拶に来る。
しかもその男は、茶髪に特徴的なややチリ毛の、天然パーマ気味なヘアースタイルをしており、目はややタレ目で優しそうな笑みを浮かべており…四郎やセイやケロロもとてもよく知る、あの男だった。
BGM:MAIN TITLE(第4次スーパーロボット大戦S)
アムロ
「はじめまして、君が京田四郎君だね?」
四郎
「あ、あなたは…まさか!」
声をかけられて振り向いた四郎は、その声を聞き、その人物の顔を見て、驚かずにはいられなかった。
アムロ
「その言い方から知ってるとは思うが、俺はアムロ・レイ。
地球連邦軍及び、このロンド・ベル隊に所属するモビルスーツパイロットで、階級は大尉だ」
四郎
「うわ~! 本物のアムロ・レイだ~!
すっげーや、俺生で会えて感激です!!」
あの伝説のガンダムのパイロットであり、テレビでその活躍を見ては彼のガンダムのプラモデルを作ってはシミュレーションで戦ってきた。
グリプス戦役の時にカツ・コバヤシにも言われたが、四郎にとってもアムロはヒーローのような存在なのだ(ただし、敵や連邦軍上層部からは恐怖や怒りなどの対象でもあるが)。
アムロ
「ははは…君もセイ君やケロロ軍曹達のように、異世界出身で俺のファンなんだね」
四郎
「あっ、ハイ。テレビで見てましたし、ガンダムのプラモも持ってますんで!」
アムロ
「そうか…そんな意気揚々で改めて言われると、何だか照れ臭いな」
四郎
「(大人になったアムロに、それもゼータより後のアムロに会えたんだ。
こ~りゃ、ラッキ~♪)」
照れる顔をしながら、四郎はアムロに答えていき、アムロもまた笑顔で照れている。
これまで自分の活躍を知って尊敬などの眼差しや言葉を送ってくる人は、アムロには何人かおり、クェス・パラヤもその内に入る…が、四郎のような純粋で無邪気な眼差しや気持ちで、それもこうも元気にファンアピール?をしてくる男の子は、さすがにめったにいなかったので、アムロには新鮮なのだ。
アムロ
「君の事情の事だが…急に異世界に来て戦わなければならなくなって、
それでも我々と共に戦ってくれるという君の意思は、報告から聞いたよ…
俺にも昔、君と似たような事があるから、
覚えがあるしやむを得ないのもわかるから…本当にすまないとも思う」
四郎
「似たような事って…例の、一年戦争での事ですね?」
アムロ
「その通りだ。察しがよくて助かるよ」
四郎
「でもまあ、そんなに気にやまなくていいですよ、アムロさん。
俺が戦おうとしてるのは、望んでやってるし。
それに、街があんな風にめちゃくちゃにされたり、変な奴に支配されたりするのは、
俺としても見過ごせませんから!」
そう気合いの入った意気込みを語る四郎。
その脳裏に過るのは、かつてサッキー竹田やホビートピアのメインコンピューターと言った、強敵達のその野望を食い止めた、その激闘の数々。
アムロ
「(そうか…この子もまた、彼らのような心を、持っているんだな)
ありがとう、四郎君。俺からも君を歓迎するよ」
四郎
「はい! ありがとうございます!」
そう礼を言う四郎は、元気な笑顔だった。
アムロは四郎の言葉を、決意を聞いて思い出していた。
かつてサイド7にジオン軍のザクが侵入し、暴れ、それに対して初めてガンダムに乗って撃破した時の事を。
更に、ホワイトベースで共に戦った乗組員達だけでなく、兜甲児や流竜馬などの正義感溢れる仲間達や、カミーユ・ビダンやジュドー・アーシタやガロード・ランなどの時代を担い頼りにもなる後輩達をも。
そんなアムロが、これからどう四郎を見ていき、何を感じ、何を教え導いてゆくのか…それは我々にもわからない。
* * *
その2:そいつもデビルガンダム
ロンド・ベル隊は今、イギリスのウェールズのある山にて、ある強敵と戦っていた。
その強敵とは…デビルガンダム!
そして現在、彼らはデビルガンダム(第一形態)の拡散ビーム攻撃を回避もしくは防御していた。
ドモン
「くっ…デビルガンダムめ! おいみんな、大丈夫か!?」
ライト
「何とか、大丈夫。
しかし厄介な拡散ビームだな、こりゃドラグナーでもちょっとやばかったぜ」
四郎
「どっしぇ~! 何なんだよぉ、この化け物みたいなガンダムはよぉ!?
こりゃまるで化け物どころか、ゲテモノガンダムじゃねえかよ~っ!!」
ロアビィ
「おっ、上手い事言うねえ」
『機動武闘伝Gガンダム』のドモン・カッシュの確認の声を聞いて、回避出来て安堵している『機甲戦記ドラグナー』のライト・ニューマンに続いて四郎がデビルガンダムに驚き、ライトのその比喩の仕方に賛同する『機動新世紀ガンダムX』のロアビィ・ロイといった面々。
特に四郎は、これまで様々な化け物染みた相手とも戦ってきたが、このデビルガンダムはそれらとはひと味違うベクトルの化け物さであり、おぞましさなのだ。
セシリア
「しかし、これは四郎さんのの言う通りですわね…
本当に何なんですの、このおぞましいガンダムは!?」
一夏
「ドモンさん、俺達はよく知らないけど…こいつは一体?」
ドモン
「そうか、お前達は初めてだったな。あいつは、デビルガンダム…」
四郎
「デビルガンダム、だって…?」
四郎や一夏達の疑問に対し、それに答えていくドモン。
ドモン
「元々は地球環境再生用に作られたアルティメットガンダムなのだが、
実はネオ・ジャパンコロニーで、ある陰謀に利用されそうになってな…」
一夏
「ある陰謀…?」
ドモン
「その辺は今は省くが、そこから逃げのびた後は地球に落ちたショックで暴走…
その結果、奴は地球を汚染する人類を抹殺する為に
人も機械も襲いかかっては侵食して配下にさえもする、悪魔のガンダムになってしまったのだ!」
四郎
「何だって!? 人も機械も??」
ドモンの説明を聞いて四郎は驚きを隠せない、それは一夏達も同様である。
鈴
「って、うわわっとぉ!
説明受けるのはいいんだけど、向こうはお構い無しよこれ!」
四郎
「あんにゃろめ、空気を読んで待ってくれさえもしないってのかよ…」
甲児
「その点だと、あしゅら男爵やギャンドラーの連中の方が、
まだマシってとこかな?」
ラウラ
「まあ戦場だからな…こういう事もあるものだろう、さ!」
鈴こと凰鈴音がビーム攻撃を回避し、続いて四郎が愚痴をこぼしては『マジンカイザー』の兜甲児がわかりやすい敵で例えては、彼らに続いてラウラ・ボーデヴィッヒが彼女なりの意見を述べながら…乗機のシュヴァルツェア・レーゲンの右肩レールキャノンを発射してデビルガンダムに攻撃を仕掛けるのであった。
ジョルジュ
「それと皆さん、気を付けて下さい。あのデビルガンダムを構成するDG細胞は、
自己進化・自己再生・自己増殖の三大理論を持つナノマシンの一種なのです」
四郎
「DG細胞? それに、ナノマシンだって??」
ちなみに四郎にはナノマシンと言われても、いまいちどころか全くピンと来ない。
なぜなら彼の時代や世界ではまだそのような単語自体、出ていないからだ。
レイン
「そのDG細胞は、さっきも言ったようにモビルスーツやモビルファイターなどの
マシンのような無機物のみならず、人間の体にさえも侵食するの。
それで以前のミケロ達みたいに身体強化されて自我を保てても…」
一夏
「た、保てても…?」
レイン
「…余程強い精神力の持ち主でない限りは、
のちにその心さえも蝕まれて…意思なきゾンビ兵にされてしまうわ」
四郎
「いぃぃーーっ!? 冗談じゃないぜ!
そんなホラー系な洋モノ映画みたいな展開、御免だぜ!」
箒
「先程言っていた、人やマシンでさえも侵食して配下にするというのは、そう言う事か!」
シャルロット
「しかも、自己再生もあるって事は、傷の再生も出来るんだろうね…厄介だなぁ」
ドモンと同じく『機動武闘伝Gガンダム』のジョルジュ・ド・サンドやレイン・ミカムラの説明を聞き、その内容に四郎や篠ノ之箒はびっくり仰天であり、シャルロット・デュノアは自己再生能力に『これはまずい』と言いたげな顔で評する。
サイ・サイシー
「前の戦いでデビルコロニー内の本体を叩いて、今度こそ倒したんだけどな?
その破片も大気圏で燃え尽きても、しぶとく残った燃えカスから何体か復活したんだよなぁ。
それを知ったオイラ達は、まだ復活したばかりで本当にやばいのじゃない内に
5体は倒してきたけど、多分こいつもそれと同じのだと思うぜ…!」
チボデー
「幸いこいつもまだ、普通のマシンとパイロットよりは強くても対処出来ない訳じゃない。
それに俺達もあの頃に比べれば、ずっと強くなっているからな! …もう怖かねえぞぉ!」
アルゴ
「うむ。更なる力をつけきっていない今の内に、叩くぞ!」
同じく『機動武闘伝Gガンダム』のサイ・サイシーはこれまでのいきさつと推測を語り、やがて彼やドモンやジョルジュと同じ新生シャッフル同盟の仲間であるチボデー・クロケット、アルゴ・ガルスキーらも、その闘志を燃やす。
アムロ
「しかしデビルガンダムか…俺やブライトも、ここ最近プリベンターを通じて
デビルガンダムが復活し始めたという情報は、聞いていたからな。
それに、俺だって前のデビルガンダムとの戦いでは
ガンダム連合の一人として闘っていたんだ、因縁がない訳じゃないさ!」
タップ
「とは言え、アムロ大尉。
こいつと初めてやり合うのもいるんだってのも、お忘れなく頼みますよ~」
鈴
「そうそう。あたし達みたいなね」
アムロ
「そうだな…その事も含めて、各機! 充分以上に注意してくれ!」
一同
「「「りょ、了解!」」」
ドラグナーチームのタップ・オセアノや鈴に釘を刺されたアムロの号令のもと、機動部隊の各機体パイロットは気を引き締め、攻撃態勢に入る。
セシリア
「さて…ここが異世界とは言え、イギリスはわたくしの祖国…
その祖国をこれ以上荒らさせるなど、させませんわ! 気合い入れて、いきますわよ!」
007
「おうよ! それを言うなら俺だって英国紳士…って、よく忘れられるけどさぁ」
ライト
「まあその…どんまい!
(本当は俺だって
と、今度はセシリア・オルコット、『サイボーグ009』の007ことグレート・ブリテン、ライト・ニューマンの英国出身者たちも気合を入れたりコント染みたやり取りをしては、改めて戦闘態勢に入り直す。
四郎
「け、けど、なんてこった…まさかサッキー竹田のブラッディー・マリーの他にも、
デビルガンダムの名を持つ機体があったなんて…。
しかもやばさはサッキーのより断然上だなんて、尚更とんでもないぜ…!」
かつて対戦したライバルの繰り出してきたキットの異名と同じ名を持ち、皿にその上を行く性能や危険性を持った強敵の出現に、危機感を募らせる狂四郎であった。
* * *
その3:彼らも『しろう』の名を持つ者たち
それは、京田四郎がロンド・ベル隊に来たばかりの、ある日の大空魔竜での事。
四郎の前に『闘将ダイモス』の夕月京四郎が訪ねてくるが…?
京四郎
「よう、お前さんかい? 重武装のガンダムの新入りの、京田四郎ってのは」
四郎
「そうだけど…あなたは?」
京四郎
「俺は夕月京四郎…ガルバーFXⅡのパイロットだ。
同じ『きょうしろう』の名を持つ者なのもあってか、お前さんの事はどうも気になってな」
四郎
「そうだったんですか…俺のはあだ名や異名だけど、
よろしくお願いします! 京四郎さん」ニカッ
京四郎
「ああ、よろしくな」ニコッ
そう会話しながら、四郎の笑顔での挨拶にニコやかな笑顔をしながら応える京四郎であった。
更にその後、別の人からも…
シロー
「君が新人で地球防衛組と同い年という、京田四郎君だね?
はじめまして。俺は機動部隊・第8部隊の隊長で、
ガンダム
四郎
「あ、はい! よろしくお願いします、シロー隊長さん。
(今度は知らないガンダムの人からだ…何だか爽やかでいい人そうだな~)」
と、今度は『機動戦士ガンダム 第08
シロー
「京四郎から聞いたが、実は俺も甲児の弟の方もそうだけど
君とはちょっと親近感があってな」
四郎
「あ~…やっぱり、名前ですかねえ」
シロー
「その通り。そういう奴は、他にもいるみたいだぞ?」
四郎
「えっ? 他にもですか?」
その言葉が見事に的中し、今度は…
兜シロー
「よっ! 俺も兜シローってんだ!
歳も同い年くらいだし、仲良くしようぜ!」
四郎
「ああ、よろしく…って、また同じような名前の人!?
しかも今度は歳も同じくらいだし…」
甲児
「ちなみにこっちのシローは、俺の弟なんだぜ!」
と、今度は『マジンカイザー』の兜シロー(小学5年生くらい)との挨拶になり、その実兄の甲児も捕捉して付け足す。
ちなみに『劇場版マジンガーZ / INFINITY』仕様での場合、兜シローもすっかり大人になって統合軍三番隊の小隊を務め、専用のイチナナ式に乗って戦場で活躍している。
その為、『名前がシローの軍人で小隊長なのが2人もいる』という、ちょっとややこしいであろう展開が予想される。
四郎
「うっひゃ~、ここってこんなにいるのかよぉ…
『しろう』の名前を持つ人ってよ~!」
真田
「あ~…ちなみにだが、私の名前も『真田志郎』だ」
四郎
「って、今度は宇宙戦艦ヤマトの真田さん!?」
いきなりの真田技師長の割り込みに驚く四郎。
真田
「実はこんな事もあろうかと、スタンバっておいたんだ。
私の出番があるだろうと思ってな」
四郎
「うわぁ…そんなわざわざ…」
今度は呆れながらツッコむ四郎である。
サンシロー
「ちなみに俺は、やっと出番だがツワブキ・サンシローだ!
…って、ちょっと違うか?」
四郎
「う~ん…微妙に惜しい、かな?」汗タラ―
更に割り込んだ『大空魔竜ガイキング』のツワブキ・サンシローにも、冷や汗をかきながら指摘する四郎であった。
今回は野望を持った強敵達に、タイガー戦車部隊や歩兵部隊、ジオン少年隊やゴッドタイガーらで戦ってきた蔵井明市郎も…入れるべきだっただろうか?
ではこれにて!