IS×スーパーロボット大戦 アンソロジー戦線 作:再開のたけじんマン
ひみつ道具の『たましいステッキ』でしゃべって動けるようになった焼き芋が、
あのしずかちゃんに恋するという焼き芋が、奮闘するお話ですが…
シュールというかカオスというか…名前の表記や呼ばれ方も「ヤキイモ」ですし。
ちなみに今回はゲッターチームやステラ・ルーシェ、そしてシン・アスカにまつわる話ですが、僕はスパロボZはまだやってません。
その1:俺達が○○訳ねえだろ?1
その日、宇宙での戦いにおいて、ロンド・ベル隊はインベーダーとの激戦を繰り広げていた。
BGM:HEATS(スーパーロボット大戦D)
――ドガン!
チェンゲ竜馬
「ぐあっ!」
チェンゲ弁慶
「うおっ、竜馬ぁっ!?」
一夏
「ああっ!?」
シン
「竜馬さん!?」
ステラ
「ゲッターが!」
『真(チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日』の真ゲッター1が被弾してダメージを受け、メインパイロットのチェンゲ竜馬こと流竜馬や、サブパイロットのチェンゲ弁慶こと車弁慶は思わず声を上げてしまう。
更には『インフィニット・ストラトス』シリーズの織斑一夏は白式をまとった状態にて、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』のシン・アスカもデスティニーガンダムから、ステラ・ルーシェもガイアガンダムから驚きの声を上げる。
しかも真ゲッターのHPはかなり少なく、もはやレッドゾーンに達している。
竜馬
「くそぉ…俺とした事が、後ろからとはいえ油断したぜ」
シン
「大丈夫ですか! 竜馬さん、隼人さん、弁慶さん!」
一夏
「派手にくらってましたよ!」
チェンゲ隼人
「大丈夫と言いたいが…さすがにちょっとこれは…」
心配そうに尋ねるシンに対し、冷や汗を垂らして答えるのはチェンゲ隼人こと、神隼人である。
ステラ
「竜馬達危ないよ! このままじゃ、死んじゃう!」
チェンゲ竜馬
「へっ。心配するな、ステラ! うろたえんじゃねえよっ!」ニッ
ステラ
「っ!?」
ゲッターチームの危機に慌てるステラに対し、竜馬は一声でなだめ、そして…
チェンゲ竜馬
「俺達が死ぬ訳ねえだろ…?」ニヤリ
凄みのある笑顔で、この一言である。
チェンゲ隼人
「フッ…そういうこった」
チェンゲ弁慶
「まあ伊達に俺達も、修羅場はくぐっちゃいねえしな」
そして同乗している2人もまた、余裕の様子で同意している。
シン
「す、凄い…何だ今の。妙に説得力あるように、感じる…」
ステラ
「竜馬達、なんか…凄い…」
一夏
「さ、さすが竜馬さん達…なんか、凄みと一緒に納得しちまう…」
そしてその様子に、シン達もまた、呆気に取られてしまうのであった。
* * *
その2:俺達が〇〇訳ねえだろ?2
ステラとシンを落ち着かせたチェンゲ竜馬達は、尚も戦闘を継続しようとしていたが…
シン
「っていうか、こんなHPがやばい状況でどうやって…修理ユニットも母艦も遠いし…」
ステラ
「オープンゲットとか?」
一夏
「やっぱ、根性で行くのか…?」
シン
「いや、さすがにそれは幾ら何でも…」
チェンゲ竜馬
「まあ見てな、こうやるんだよ!
おぅらぁ! ド根性!!」
竜馬は精神コマンド『ド根性』を使った!
真ゲッターのHPが最大値にまで回復した!
シン
「って、ええぇーーっ!? ま、まさかの精神コマンドで!?」オドロキ
一夏
「こ、根性どころか、ド根性でいくとは…しかも、精神コマンドかよ…!」ヒキギミ
ステラ
「竜馬凄い…ステラ、『根性』や『ド根性』なんてないから…」ボーゼン
この竜馬の取った行動や方法に対し、シン達の反応は驚いたり引いたり呆然としたりと、もはや三者三様である。
チェンゲ竜馬
「ぃよっし! すっきりしたぜ」ニカッ
チェンゲ弁慶
「とは言え…やれやれ、『熱血』一回分使っちまったな」
チェンゲ隼人
「まっ、その分お前の『熱血』で補うほかあるまい。
それに、真ゲッター2にチェンジしてよけまくるのを言い出さなかった俺も悪いしな」
その後、真ゲッターはやはり無茶苦茶でダイナミックな大暴れだったそうな。
ステラ
「やっぱり凄い…ステラもやってみようかな?
でも、『根性』も『ド根性』もないし…」
シン
「いや、いいから! ステラはやらなくていいから! ねっ?
真似しなくていいからさぁ…」アセアセ
一夏
「なんか大変そうだなあ、シン…」
更にシンは、感化されたステラの説得に勤しんだという。
* * *
その3:武蔵の○○
今度はある日の地上戦の後の、ナデシコの格納庫にて…
BGM:STORM(スーパーロボット大戦R)
一夏
「はー、今日も激戦だった~」
鈴
「さすがに恐竜帝国もしつこいわねぇ~」
ネオゲ號
「まっ、その度に返り討ちにしてやるけどな!」
ネオゲ剴
「ナハハッ、言えてる」
戦闘後の疲れのある中で、『インフィニット・ストラトス』シリーズの織斑一夏と鈴こと凰鈴音、『真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ』のネオゲ號こと一文字號と、ネオゲ剴こと大道剴らは、愚痴を交えながらも元気そうに談笑していた。
ネオゲ翔
「ん?」
ネオゲ號
「どうした? 翔」
シン
「何か、あったんですか?」
ネオゲ翔
「いや、あれを…」
そんな時、ネオゲッターチームの紅一点、ネオゲ翔こと橘翔は、ある方向を見て何かに気付き、シン・アスカが訪ねるとその方向を指を指し、シンが見てみると…
シン
「ぶふぉおっ!?」
シンはあるものを見て吹き出した! しかもそれは他のメンツもである!
それは、工事現場で使うような黄色いヘルメットと、剣道で使う赤胴を装着して闊歩する――ステラ・ルーシェだった。
シン
「す…ステラ? 何やってんだ? そんな格好して…
っていうか、それどうしたんだ?」オソルオソル
ステラ
「えっ、これ?」
シンは動揺し、震えながらも恐る恐るステラに訊ねる。
ステラ
「えっとぉ…さっきメカザウルスやっつけて、そしたらコンテナが出てきてぇ…
それで『中身は何だろう』って開けてみたら、これが入ってたの」
シン
「えぇっ…そうなんだ」汗タラー
それを裏付けるかのように、コマンドには現在のステラの装備に『武蔵の遺品(武蔵の刀、武蔵の赤胴)』と表示されている…RPGかっ!
しかし、その直後にすぐ近くで…
ネオゲ竜馬
「見てるか、武蔵…」ウルウル
ネオゲ隼人
「お前の後継者は、ここにももう一人いるぞ…!」ウルウル
シン
「って、竜馬さんに隼人さん!?」
ステラ
「!?」
涙を流しながら今は亡き友に思いを馳せる…『真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ』の方の流竜馬と、神隼人がいた!
そしてシンは、そんな彼らに驚き、ステラは首をかしげるのであった。
* * *
その4:○○が似てる?
ある日のラー・カイラムの通路にて…
リョウ
「しっかし何と言うかな…今更だが…」
ハヤト
「シン、この前俺達が救出に手を貸して、お前さんが大事にしてる、
ステラに関してなんだがな…」
シン
「ステラが、どうかしたのか?」
東映アニメシリーズの『ゲッターロボG』のリョウこと流竜馬と、ハヤトこと神隼人は、シン・アスカに話を切り出す。
リョウ
「そのステラの事なんだが、実はうちのチーム内で
『ムサシやベンケイに近い』という話になってな…」
シン
「ええっ、何だよそれぇ!?」
リョウからの思いもよらない話に、シンはすっとんきょうな声を上げてしまう。
ハヤト
「まあ、ムサシやベンケイに近いって言っても、あれだぞ?
性格というかちょっとしたキャラ的ポジションというか、そんな所がな?」
シン
「それって、つまり…」
ハヤト
「とは言え、ステラはいわゆる『不思議ちゃん』な所があるから、
そこがムサシ達に似ている訳ではないがな。
寧ろ、天然キャラが入ってる辺りかなと、リョウとそんな話になってな」
シン
「えっ…不思議ちゃんとかって、天然キャラって…」コンワク
その話を聞いて、シンは困惑してしまう。
ちなみにシンは実は内心では、「ステラの体調がまた悪化したのか、あるいは疑っていたのかと思った…」と、ヒヤヒヤしていたそうな。
ベンケイ
「…俺ってそんな風に思われてたんだ…天然キャラって…」
ムサシ
「まあ確かにな~。おいらとも、な~んか似てるようで違うからな~」
そしてゲッターチームの3号機パイロット達の、ベンケイこと車弁慶、ムサシこと巴武蔵らもそれぞれにコメントをこぼすのである。
と、そこへステラ本人がやって来て…
ステラ
「あっ、シン…何話してたの?」
シン
「あっ、ああ…ステラ。ちょっと、ゲッターチームとね…ステラの事についてね」
ステラ
「ステラの事を…?」
ウソは言ってない。シンはウソは言ってないのである。
リョウ
「まあそれはともかく…シン、君は俺達もサポートさせてもらう」
シン
「えっ…?」
ハヤト
「お前はステラの事もそうだが、
どうも危なっかしい所がある。特に精神面でな」
ムサシ
「だから俺達ゲッターチームも、改めて面倒見てやるって言ってんのさ!
ステラの事も含めてな」
ベンケイ
「だから困った時なんかは、俺達も遠慮なく頼ってくれて構わねえってこった。
レイやカミーユ以外だけでなく、俺達にも言ってくれよ」
シン
「リョウさん達…あの、何て言うか、その…ありがとうございます!
その時は、よろしくお願いします!」
リョウ
「ああ! こちらこそ、どういたしましてだな!」
ゲッターチームとの好感度が上がり信頼も深まった、シン・アスカ。
それも影響してかこののち、彼はギルバート・デュランダルとの決戦に、ロンド・ベル隊の一員として戦い、ゲッターやマジンガーに続いて切り込んだそうな。
いかがでしたか? 何だかこれシン君がリアクション要員な気がする…