IS×スーパーロボット大戦 アンソロジー戦線 作:再開のたけじんマン
さて新年一発目は、去年から書いてきたこの話、パンドーラの第2段です。
その1:甘党拳法家クイニー
クイニー・ヨウ…『空神拳(くうしんけん)』という武術の流派を修めている、22歳の女拳法家にして大の甘党。
普段はクールに見えるがアツい心を持っており、クロエとは女子同士なせいか仲がよいお姉さん的ポジション。
そんな彼女は今回は…?
ある広場にて…今日もクロエはクイニーから太極拳の手ほどきを受けていた。
クイニー
「うむ、だいぶ様になってきたぞクロエ」
クロエ
「えっ、本当ですか? でもまだちょっとしんどいかな…」
クイニー
「それでもだ。最初に比べてだいぶ良くなった、少しずつだが確実によくなっている」
ヤンロン
「クイニーの言う通りだ。まだ粗削りではあるが、
段々と良くなっていってるのが僕の目から見てもわかる」
クロエ
「ありがとうございます~! ちょっとは自信付いたかな…」
ヤンロン
「とはいえ、決して驕らずにいる事だ。わかったな?」
クロエ
「はい! ちょっと自信がついても
それで嫌味ったらしいのには、なりたくないですからね」
釘を刺すホワン・ヤンロンに返答するクロエ…元気でまっすぐな彼女らしい返し方である。
クイニー
「フフッ…クロエらしいな。
それにしても、ヤンロンもなかなかにいい動きをしているな?」
ヤンロン
「それは光栄だな。伊達に体育教師は、やってないんでね」
ロム
「ふむ、さすがは『炎の中華体育教師』ですね」
クロエ
「(前から思ってたけど、ロムとヤンロンさんて、声とか似てるような…?)」
ここで『マシンロボ クロノスの大逆襲』のロム・ストールが話に加わっては、尤もな事を考えるクロエ…それは多くの人が共感するであろう。
その直後…
???
「よんじゅう、はち…よんじゅう、きゅう…ごぉ、じゅうっ!」
一人の金髪の少女がへろへろに疲れながらも、左右の手で交互に正拳突きをしていた。
???2
「よーし、お疲れ様~!」
そしてその
クイニー
「お? あれは…」
ふとクイニーが何かの会話が聞こえたのでその方向を見ると、そこにもトレーニングをしているメンバーがいた。
シャルロット
「はあっ、はあっ…正拳突き50本、終わりぃっ…!
あ~、疲れた…」
ラン
「シャルロットは初めてこれやったみたいだけど、どうだった?」
正拳突きの素振り50本…それをやり終えてお疲れのシャルロット・デュノアに、『ダンボール戦機W』の花咲ランが訊く。それも道着姿でだ。
シャルロット
「ぜえ、はあ…走り込みの後に、少しの休憩があったとはいえ…
いきなり正拳突きの素振り、50本はきついかな…こういうのあんまり、やんないしさあ」
ラン
「でも、結構鍛えられるトレーニングにはなるでしょ?」
シャルロット
「アハハ…ランが格闘戦で強い理由が、ちょっとわかった気がするよ…」
ランの問いに苦笑いで返すシャルロット。
実際にランはダンボール戦機Wの作中で、シブヤ武闘大会で優勝し、アニメ最終回では分厚い金属製の扉を一撃で殴り倒してしまう程である。
シャルロット
「それにしても、まだちょっとしかやってないけど、空手って奥が深いんだね。
技とか型とか、流派とか色々…それに心も、だっけ?」
ラン
「そうそう。ちなみにうちは、花咲流真拳空手ね。
武道全般にも言える事だけど、心身ともに鍛えられるよ!」
その一言と共に拳を突き出すラン。
シャルロット
「う、うん…確かにそうだね…」ニガワライ
これらを見聞きして、クイニーは少々考える仕草をする。
クイニー
「う~~む…」
クロエ
「どうしたんですか? クイニーさん」
クイニー
「あの2人…何というかこう、結構似た声だから
声だけだと誰だかわかりにくいな?」
クロエ
「いや、それクイニーさんもひとの事言えませんって…」汗タラー
クロエの尤もなツッコミである。
3人ともCV.花澤〇菜だからね、仕方ないね。
ヤンロン
「ああ、全くだな…」ウンウン
ロム
「それに関しては同意見かと」
クロエ
「いや、それってヤンロンさん達も同じですって!」
更にツッコミを入れるクロエ。
ロムとヤンロンはCV.井上○彦であるから、これもしょうがないのだ。
と、そのタイミングで…
郁絵
「みなさーん! おやつはいかがですか~!」
クロエ
「えっ、おやつ?」
クイニー
「何、もうそんな時間か!?」
『無敵ロボ トライダーG7』の砂原郁絵が、お手製のおやつが出来たと知らせに来た。
しかもその知らせを聞いて食いつくクイニー達。
その後、テーブルでのおやつタイムにて。
クロエ
「うん! 郁絵さんのこのプリン、美味しいです!」
クイニー
「舌の上でとろけ、柔らかでクリーミーな味わい…
それにカラメルソースの苦味がちょうどいいアクセントになっていて…!
く~っ! これはたまらないな!」
ワッ太
「でしょ? ホント美味いんだからこれ」
郁絵お手製のプリンにご満悦のクイニー達に、郁絵の上司で『竹尾ゼネラルカンパニー』社長の『竹尾ワッ太』も上機嫌になってプリンを頬張る。
ラン
「ん~、トレーニングの後に食べると本当に美味しい!
あっ、そうだ。クイニーさん、後で私と手合わせしてもらえませんか?」
クイニー
「私とか? そうだな…よし、いいだろう。承った」
ラン
「押忍! ありがとうございます!
空神拳の使い手のクイニーさんとは、前から一度手合わせしたかったんだよね~」
クイニー
「では私も、花咲流真拳空手の真髄、見させてもらうぞ」
互いに上機嫌になりながらも、静かに闘志を燃やすランとクイニー。
しかも何やら燃ゆる炎まで見えるようだ。
クロエ
「うわぁ…なんか2人とも燃えてるみたい…」
シャルロット
「そうだね…やっぱりどっちもファイターっていうか、
ドモンさん達みたいな拳で語り合うっていう格闘家…だからかなあ?」
シャルロットなりの理解と説明…の途端に、
アレンビー
「うんうん、わかるわかる! や~、そう言ってくれてありがとね~。
あ、ランの次は私がクイニーとファイトね~!」
シャルロット
「って、今度はアレンビー!?」
クロエ
「そう言えばこの人もファイターだっけ…」
ネオ・スウェーデン代表のガンダムファイター、アレンビー・ビアズリーが話に加わった!
クイニー
「ん、アレンビーか。もちろんいいぞ。
ただし、今はこのプリンを堪能してから…んふ~♪」
そう言ってプリンをまた一口食べ、ご満悦のクイニーであった。
* * *
その3:もふもふスナイパー・ダグ
ダグ・ホーバット…年齢は26歳。
元はクイニー同様バウンティハンターだったがネオ翔龍(シャンロン)防衛部隊・パンドーラの一員になる。
普段は飄々としており、軽くも落ち着いた性格の男。
凄腕のスナイパーでかつては『虎の目』と呼ばれる程であり、ある組織の出身であった。
尚、昔の恋人の名前にちなんだエミリアというぶさかわ猫を飼っている。
森林地帯の近くの平原にて、ダァーン!と銃声が響く。
その直後に、的として置いた…水入りのペットボトルが、枝の上から倒れて落下し、横に穴を開けてはそこから水が漏れて地面に倒れていた。
ヨーコ
「へ~、やるじゃないダグ。この狙撃、いい腕前ね」
ダグ
「お褒めに預かり光栄だねえ、大グレン団の美人スナイパーさん。
あんただっていい腕してるだろ」
ヨーコ
「あら、それはどうも」
ダグに誉め言葉で返されて、微笑で返すヨーコ・リットナーである。
セシリア
「それにしてもやりますわね…ただ遠距離から狙撃するというよりも、
密集する障害物のわずかな隙間から当てるとは…素晴らしい技術ですわ」
マオ
「ホントにね。こりゃプロのあたしらでも驚きだわ」
ダグ
「そりゃどうも。お嬢さん方も嬉しい事言ってくれるじゃないの」
今度は、セシリア・オルコット、メリッサ・マオらの称賛を、クールに返す。
セシリア
「まあ尤も、女癖や軽さはいい趣味とは言えませんが」
マオ
「そうだね、クルツやミシェルみたいな」
ダグ
「おいおい、上げて落とすのかよ…」
クルツ
「っていうか、今俺達の事ディスったか!?」
ミシェル
「しかもまさかの便乗とは…!」
そして評価を上げたかと思えば落とされ、便乗されてけなされてはショックを受ける、『フルメタル・パニック!』のクルツ・ウェーバーと、『マクロスF』のミシェルことミハエル・ブランであった。
リュウセイ
「すげえ…すっげえよダグ!
俺も狙撃はR-1で前にやったけど、こんな精密な狙撃なんてやった事ねえよ!」
ライ
「ふむ…これは一線級を張れるどころではないなぁ…」
クルツ
「しかしまあ確かに、こりゃ俺もさすがに、うかうかしてらんねえかな~」
シロー・アマダ
「これは確かに凄いな…それに彼らの機体はハイパードライブ使用時には、
本人の得意な技能が更に生かされたりもするのだったな…」ウーム
ダグ
「おいおい、男に言い寄られる趣味はないんだがなぁ…」
そう言って少し困惑した様子を見せるダグであった。
それからの事…
ダグ
「なあマサキ…お前んとこのシロとクロ、
この後の戦闘後にでもモフらせてくれねえか?」
マサキ
「えっ、ちょっ、モフるって…シロとクロをか!?
まさか、例の副作用のでかぁ!?」
シロ
「おっ、オイラ達をニャア!?」
怪しげな笑みのダグに対し、驚きのマサキ・アンドーと白猫(型ファミリア)のシロ。
ちなみにマサキは、レオン、ダグ、クイニーの乗機である
その副作用は個人で異なり、レオンは凄まじく空腹になり、ダグは猫(一応犬のぬいぐるみでも代用できなくもないらしいがダグは猫派)をハイテンションで抱いてもふもふと触りたくなり、クイニーは猛烈に甘い食べ物を食べたくなるのだ。
マサキ
「そ、そりゃあ貸してやらなくもねえが、
エミリアはどうしたんだエミリアは!?」
クロ
「ちょっとマサキィ!?」
クロも驚きの顔と声だが、マサキとダグは尚も話を進める。
ダグ
「そのエミリアなんだが…今ちょっと、妹ちゃんや女子メンバーにかわいがられててなあ。
そりゃあもう猫じゃらしやらネズミのおもちゃやらで、色々とな?
それでエミリアでもふれない時に備えて、前以って話をつけておこうとな」
マサキ
「な、なるほど。そりゃご愁傷様だけど…」
シロ
「マサキ、お願いニャ。ここは断ってほしいのニャア!」
クロ
「あのダグの事だから、前にエミリアにやってたみたいにやりそうだニャ~!」
マサキ
「シロ、クロ…」
ダグの頼みもあるが必死に懇願するシロとクロに、困り顔のマサキ。
尚、ダグのモフり方に関しては、パンドーラのアニメ本編の第9話を見ればわかるが…それはもう、その光景を見たグレン・ディンがドン引きする程である。
そしてそのタイミングで、無情にも敵の接近を報せる警報が鳴る!
トーレス
『敵機接近! ネオ・ジオンのモビルスーツが多数接近!』
ダグ
「おおっと、敵さんだ。それじゃ、まだ後でな!」タタタッ…
マサキ
「あっ、おいダグ!?」
言うだけ言って出撃の為に走り去ってゆくダグの背中に、虚しく叫ぶマサキ。
マサキ
「しょうがねえ、俺もサイバスターで出るぜぇ!」
シロ
「でもマサキ…!」
クロ
「この後ダグの事でどうなるんニャ…」
少し不安そうなシロと、呆れ顔のクロ…本当にどうなるか? それはのち程わかる。
……………
そしてその戦闘にて、ダグのP2はハイパードライブを起動させ、人型のテラロイドモードに変形し、大活躍だったそうな。
そして…
ダグ
「もふ! もっふもふぅ~~!」
シロ
「ギ~ニャア~~ッ!!」
クロ
「あわわわわわわ…」
シロの悲鳴と、クロの怯えた声が、聞こえてきたという…
マサキ
「許せシロ、クロ…これも仲間の為だ…しかしあれはちょっと引くなぁ」
グレンやケインさんも出したかったけど、まだ参戦してないのもあるし、今回はやめとく。
それにしても、ケインさんみたいな頼れるおっさんキャラはいいですなあ。
昨日見たというか、ようやく発表されたスパロボTのPV2…レイアースの光ちゃんが『赤い稲妻』と叫んだり兜甲児と会っていたり、マジンガーZのアニメ第34話のサブタイトル『赤い稲妻 マジンガーZ』や『マジンガー親衛隊』の3番の歌詞を思い出しますねえ。
それと、『真紅の稲妻』と呼ばれたジオン軍のエースパイロット、ジョニー・ライデンも…長谷川先生の漫画で読みました。ブックオフのコミックス買った。
宇宙戦艦ヤマトシリーズで、どれを観たあるいは知っていますか?
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