インフィニットストラトスに超大国が転移して来た(仮)   作:Zzzzzzzzzzzzzzzzz

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第四話

 イギリスとアストリアの通商交渉は苛烈を極めていた。理由はイギリスがアストリアに無理難題を吹っ掛けたからである。

 

「ですから、その条件は飲めないと何度言えば分かるのですか!」

「何よ、ただ石油を安く輸入させてほしいと言ってるだけじゃない」

「その価格が問題なんですよ! 10バレル7ポンドは安すぎだ! この条件で輸出は出来ない!」

「そちらが安くすると言ってきたのでしょう? 文句があるのなら交渉決裂で構わないわよ」

「そちらの出すカードも無いままこれほど吹っ掛けるなど、常識は無いのか!」

「そう。で、この条件を飲むの? 飲まないの?」

「飲めるわけがない! ではこれで我々は帰らさせていただく」

 

 

 

 

 

「ふん、やっぱり男は馬鹿ね。あれほど譲歩してあげたのに蹴るなんて」

「そうですね、後悔しなければ良いですけどね~」

「手筈はどう?」

「空港への途中で取り押さえる事になっています、その後は……」

「これであの国も大人しくなるでしょう、女に逆らうからこうなるのよ」

 

 

 

 

 

「全く、何なんだアイツは。外交の何も知らないで交渉の場に出て来て」

「まもなく空港です、国に帰ったら一杯やりましょうよ」

「そうだな、早く帰って飲み会でもやるかっ!!」

「どうした運転手!!」

「それが、何者かに前方を塞がれました! 後ろもです!」

「何者だ! 我々はアストリア帝国の外交官だぞ!」

「知ってるよ、こうしねえと俺達がヤバいんだ。恨むなとは言わねえが大人しくしてくれや」

「くっ」

 

 

 翌日、昨日帰国するはずだったアストリア帝国の外交官の死体が発見された。この事態にアストリアはイギリス政府に謝罪と犯人の引き渡しを要求するも断られる。この報復としてアストリアはイギリスへ宣戦布告する。

 

 

 イギリスはこれに対しNATO各国へ参戦を要求。多くの加盟国はそれに応じるもアメリカは大義はアストリアにあるとしてこれを拒否、またNATOからの脱退も宣言する。

 

「ふん、ISを持たない国が勝てる訳無いでしょう。さっさと捻り潰してバカンスがしたいわ」

『司令部よりIS部隊へ、アストリア帝国艦隊が接近している。迎撃を行え、既にセンサーに捉えられる筈だ』

『何言ってるの? センサーに反応は無いわ。間違いじゃないの?』

『展開地点より北西に500㎞だ、センサーの感度を落としすぎだぞ』

『感度は最大よ「0-0-0よりミサイル! 数72! 距離500!」

「何で反応が無かったのよ! 各機迎撃!」

「駄目です! ミサイルが避けます!」

 

 

 

 

 

『こちらアップルガス。やはりISはセンサーに大部分を依存している、欺瞞反応を流せばかく乱は十分に可能だ』

『そうか、成果は十分だ。帰還せよ』

『了解』

 

 

 

 

 

「全ミサイル…消滅しました」

「どういう事? まだ迎撃していないミサイルまで消えるなんて」

『………IS部隊! 反応しろ!』

『何よ、何があったの?』

『ロンドン、ベルリン、パリが攻撃されている! さっさと帰還しろ!』

『はあ!? センサーに通過した反応は無かったわよ!』

『衛星には北北東550㎞にアストリアの艦隊が展開している! 迎撃に迎え!』

『分かったわよ』

「何なのよ、各機へ北北東へ向かうわ」

 

 

 

 

 

『征伐艦隊へ、こちらアップルガス。IS24機がそちらへ向かっている』

『こちら征伐艦隊、了解した』

「全機聞こえたな、ISにバルキリーの力を見せつけるぞ」

 

 スペイン北西沖でISと可変戦闘機(VF)の空戦が始まった。空戦開始初期はIS優勢だったもののVFが一撃離脱主体に切り替えるとすぐにISと互角になり、母艦からの増援が到着するとVF優勢になって行く。

 

「何なのよ! 一発来たと思ったらすぐに逃げて!」

「追いかけようとしたら別のが来るし! うっとおしいのよ!」

 

 一撃を仕掛けるとすぐに反転するVF、回避して追撃しようとすると別の機に攻撃を仕掛けられるIS。優位に立っているのはどう見てもVFであり、ISはそれに振り回されるだけであった。途中母艦で補給するVFと常に緊張を強いられるIS、どちらが集中力を使うかは一目瞭然であり、遂に一機が撃墜される。

 

「きゃあ!」

「なっ、ISが……撃墜された?」

「下は海よ、このままじゃ溺れちゃう!」

「私は泳げないの! 撤退するわ!」

「ちょっ、何勝手な事を言ってるのよ!」

 

 ISが絶対だと信じていた操縦者たちは恐慌状態に陥り、我先にと逃げ始める。VFもただ逃がす訳もなく、追撃により徐々に数を減らして行き退却に成功したのはたったの5機であった。

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