宇宙に始まりはあるが、終わりはない。 ---無限
星にもまた始まりはあるが、自らの力をもって滅び逝く。 ---有限
知恵をもって神を操る力を持ったとしても、神に立ち向かうことはできない。
籠の中で生きる鳥は、外に生きるものを理解することができない。
人が神と同じ無限のエネルギーを手にすることは、籠の中の鳥が外に出るよりも滑稽で無様である。
これは抗える者たちに対する、神からの最後通告とも言えよう。
そう言い電話を閉じた。誰かとしゃべっていたというわけではない、ただの独り言だ。
「おーかりん」
そう彼女が声をかけてきた。彼女は椎名まゆりと言う。今年で高校2年生なのだかまだまだ幼い顔をしている。
彼女は笑顔でこっちを見ている。そういえば今日はDr中鉢の会見を見にラジ館に行く予定だった。
それにしても今日は暑いな。まぁ、ラジ館に着くまでの話だ。
「行くぞ。」
ぶっきらぼうに言い屋上を去った。彼女は後ろについてきた。
彼女が不意に空に向かって右手を伸ばした。きっと祖母のことを思い出しているのだろう。俺はこんなことしかできないけれども彼女のためになっているのだろうか。
少しばかりの間一考しまたラジ館へ向かい歩き出した。
秋葉原は騒がしく見渡す限り人だらけであった。
「これより会場に潜入する。エル・プサイ・コングルゥ。」
彼女の前だけでもこのような行動を取る必要がある。過去に祖母という大きな心の支えを亡くした彼女を支えなければいけないからだ。
もっとも、こんなことしかできないのだけれども。
それでもいい、彼女が生きていてくれるのならば。
そうして彼女と共に会見会場へ向かった。
「人数が少ないな」
思ったままの感想を述べた。無論、そこには自分を含めても4人程度しかいなかったからである。
「やはり、機関の妨害が入っているか...」
人数が少ないことに対しての理由を考え、自分に適したことを言った。そのつもりだ。
「何が始まるの?」
彼女は聞いてきた。
「お前はそれも知らずにここに来たというのか。」
そう返した。ただついてきただけなんだろうと確信した。そうだろうと思っていたけれども。
何があるのか教えようと会見名の横断幕を指差した。
「へぇ~、タイムマシン。すごいね~。」
きっとよくわかっていないのだろうがすごいということは分かったのだろう。
そう考えた後突然大きな音が鳴った。
「ドシーン」
まるで地震のようだった。だが上からだ。何事だろう。
音が鳴ったであろう屋上へと向かった。屋上の戸を開けた先には人工衛星のようなものが止まっていた。
その奥から一人の女性が出てきた。こちらにしているのだろうか、両手でバツ印を作っている。まったく面識がない女性だ。
疑問に思ったのだがここにメールが届いた。まゆりからであった。
メールをもらったからには行かなければならない。彼女のところへ向かったら、彼女はカプセルトイの前にいた。
どうやらお金がなくて呼びつけたようだ。
「甘ったれるな、まゆり。たとえ幼馴染であっても金は貸さん。」
まぁ、貸すつもりはないが引く気はある。試しに一つやろう。
「えぇ~」
彼女が不満の声をあげているのをよそにお金を入れる。
ハンドルを回すとカプセルが出てきた。カプセルを開けると塗装がされていない銀色のものが出てきた。不良品だろうか。
「メタルだよ!メタルうーぱ!」
彼女はとても興奮していている。おそらくレアなものなのだろう。
とてもそれを欲しがっている。まぁ、元からあげる気だったのだが。
「ありがとうおかりん。」
そう言い彼女は笑顔を見せた。それはとてもかわいらしかった。
会見開始前の放送が流れたため、会場へと戻った。
会見の資料を眺めたが、ほとんど自称タイムトラベラーのジョン・タイターの理論と同じであった。それを抗議していたら見知らぬ女性に連れ出された。
彼女はさっき何か言いかけたといっているが、自分は全く身に覚えがない。
彼女を改めてみたら牧瀬紅莉栖であった。
「貴様!まさか、機関が送り込んだエージェント!」
ついいつもの調子で話をしてしまった。しかし、こうなったからには最後までやり遂げなければならない。
「俺だ、機関のエージェントに捕まった。あぁ、牧瀬紅莉栖だ。あぁ問題ない。ここは何とかきり」
「誰と話してるんです?」
そう聞かれて携帯が取り上げられる。もちろん誰とも話していなければ電源すら入っていない。
独り言とバレて取り繕えなくなったのでひとまず逃げる。
だが、彼女が言っていることも理解ができなかった。
携帯に見知らぬアドレスからのメールが届く。何やら動画が入っているらしい。だが何も映らない。
そこでまゆりに会う。
他愛のない会話をしていると
「うわぁああああぁあああああああああああああ」
男の雄叫びが聞こえた。少し声が似ているのではないだろうか。そんなことを頭の片隅で思いながらまゆりに外に出るように言った。
上へ向かうとそこには牧瀬紅莉栖が血まみれで倒れていた。このままならそう長くはないだろう。パニックになりながらも正しいことをするべきだと思った。
「もしもし、救急車をお願いします!牧瀬紅利栖です!すぐに来てください!」
もしかしたらもう死んでいるのかもしれない。だがこのままなら必ず死ぬ。わずかでも生きる可能性をかけよう。
「こっちです!早くお願いします!」
救急車が到着した。救急隊員は不審に思った。なぜなら血まみれなのに傷口がどこにもないからである。
救急車で病院へと搬送されたが搬送中にもう死亡していた模様だ。世間は天才科学者の死に心を沈めた。
気が付いたら病院まで一緒に来ていた。まゆりはどうしているだろう。とりあえずダルに連絡をしよう。
『牧瀬紅莉栖が、何者かに刺されたみたいだ』
メールを打ち送信ボタンを押した瞬間視界が揺らいだ。周りに誰もいなくなった。まるでこの世に誰もいなくなったようだ。
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ここで原作との相違点を大まかに
・メタルうーぱを落としていない
・紅莉栖の死を観測している。
この二点が重要な点のつもりです。
導入はほとんど違いが出ませんが今後大きく変わっていきます。
ではまた次回で