艦娘と提督   作:ためきち

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14話

「あーあ。やっぱりこっちまで来てくれなかったね」

 

「しょうがないわ。提督は一人だけなんだもの。回るにも限界があるわ」

 

「でもさー提督さんも最初に一通り回ってからどっかの席に着くとか方法なかったのかな。そしたら、一応全員と言葉交わせるわけじゃん?」

 

「それをしようとして他の子達に捕まったんじゃない。五航戦は何も見ていなかったのね」

 

「それにさーどうせ瑞鶴だって提督が目の前に来たら、なるべくここに留まらせようとしたでしょ?」

 

「そうそう。あんなにも情熱的に「提督さん、愛してる!」って伝えちゃう瑞鶴だしね」

 

「はいはいはーい! その話はなし! なしでーす!」

 

 

 瑞鶴さんが両手をぶんぶんと振りながら「なしなしなーし!」と二航戦のお二人に向かって叫んでいる。

隣にいる翔鶴さんに「瑞鶴、危ないわ」と注意され動きをピタリと止めた瑞鶴さんは「ぐぬぬ」と二航戦のお二人を睨みます。

それに対してお二人ともどこ吹く風といった感じです。

 

 それにしてもこのお稲荷さん美味しいですね。なんというか鳳翔さんと間宮さんの凄みを感じます。

絶対提督に美味しいと思ってもらいたいという気持ちがたっぷりと詰まっていますね。

提督のおかげで美味しいものが食べられる。私は幸せです。

さて、次はどの料理をいただきましょうか……

 

 

「ねぇねぇ、赤城さん。赤城さんは提督さんがこっちの席に来なくて残念でしたよね?」

 

「んーそうですね。確かに提督とお話が出来なかったのは少し残念ですが今日明日で提督がここから居なくなるといった事もないわけですし、そう急ぐ事でもないと思いますよ」

 

「五航戦は赤城さんのこういった落ち着いた姿勢を見習うべきだわ」

 

「ぐっ……」

 

「それに私達空母は何かと使われる事が多いので今後は自然と提督と接する機会も増えると思います。なので今は、数が多くなかなか提督と接する機会が少ない駆逐艦の皆さんに譲るというのもいいかもしれませんね」

 

「ほぇー流石赤城さん。考えてることが大人だなぁ」

 

「その場の雰囲気に流されて愛の告白をしちゃう瑞鶴とは大違いだ」

 

「んもー!」

 

 

 バンバンと机を叩いて講義する瑞鶴さんを再び翔鶴さんが「こら瑞鶴!」と叱ります。

叱られた瑞鶴さんはなんとも形容しがたい顔をしながら「ばい゙」と返事をして、腹いせとばかりに目の前にあった料理を口の中に掻き込んでいきます。

昔は私が大食いの代表みたいな風に言われていた時代もありましたが、ここ最近では大和さんに武蔵さんをはじめとして沢山の方が私よりも多くの資材を消費します。

その中には当然瑞鶴さんも居ます。瑞鶴さんは基本的に改二甲で運用されていますので私のだいたい1.5倍ぐらいは食べます。

 

 つまり何が言いたいかと言うとこのまま瑞鶴さんの暴食をそのままにしておくと私の食べる分が無くなってしまうという事です。

確かに燃費云々で言えば瑞鶴さんの方が多く食事を必要としますので私は一歩後ろに下がるべきです。が、それとこれとは話は別。

私は純粋に食事が大好きなので後退の二文字は存在しません。瑞鶴さんより多く食べる。それだけです。

 

 と、寸前まで考えていましたが……ふむ。命拾いしましたね瑞鶴さん。

もしゃもしゃと食事を続ける瑞鶴さんは気が付いていませんが加賀さんに二航戦のお二人、翔鶴さんは気が付いたようです。

私もそろそろ集中しましょう。

 

 

 ――――――――――――――――――――――――――――

 

 

「瑞鶴センパーイ! おかわり持ってきましたよー!」

 

「んあ……ありがとね葛城。雲龍達もありがと」

 

「いえ、天城達が食べる分も一緒に取ってきましたので大丈夫です!」

 

「…………」

 

「……? 雲龍はどうしたの?」

 

「あーなんか雲龍姉ってばいきなり「時間だわ」って言ったきり何も言わなくなっちゃったんですよね。そういえば、他の先輩方もなんかぽけーっとしてますね?」

 

「そういえば……」

 

 

 よくよく見てみれば確かにおかしい。だって全員目をつぶってるんだもん!

赤城さんは目をつぶりながらご飯食べてるし、加賀さんはゲ○ドウポーズで固まってるし、飛龍さんと蒼龍さんは腕くみしながらうんうん唸ってる。翔鶴姉は目をつむりながら口をぽけっと開けてるからよだれが垂れてる。

なんだこの空間……えぇ? 自分の姉込みの精鋭空母達が軒並み変顔しながら静止してるって……

んー……雲龍が言ってた時間だわってのがヒントになるのかな。

 

 

「あんた達は雲龍から何も教えてもらってないわけ?」

 

「なーんにも教えてもらってません」

 

「私もです。あ、このからあげ美味しい」

 

「確かその唐揚げ……提督の好みに合わせて作ったって言ってたっけかな。あとで感想聞かせてくださいって言ってましたよ」

 

「へー……提督の好みかぁ」

 

 

 はいどうぞと天城から渡された唐揚げは硬めな食感と生姜の風味が合っててすんごく美味しい。

これが提督の好みかぁ……私も最近鳳翔さんから教えてもらいながら料理したりするしこれも教えてもらうかな。

それにしても提督……提督かぁ……提督? …………はあああぁぁぁぁぁっぁん!

 

 

「そういう事かぁあぁぁぁぁぁ!」

 

「うるさいわよ五航戦」

 

「あんたもなんで教えてくれないのよ!」

 

「気が付いていなかったあなたが悪いのよ」

 

「うぎぎぎぎ!」

 

「瑞鶴先輩どうしたんですか?」

 

「どうしたもこうしたもこの先輩方はみんなして妖精さんの視界を通して提督を覗き見てんのよ!」

 

 

 ぬかった……加賀さんがこういう事してくるのはわかっていたけどまさか姉まで私に黙ってるだなんて……

い、今から間に合うかな……いや、もう遅いよね。加賀さんが普通に食事を再開してる所見ると一番の見どころは終わったって事だよね……

くぅ~翔鶴姉の反応を見る限りお風呂は結構よかったぽいじゃん……にしても意中の相手のお風呂を覗いた後に机に突っ伏して微動だにしない姉ってのをどういう目で見たらいいかわかんないんだけど?

 

 

「翔鶴姉、大丈夫?」

 

「瑞鶴……私はもう駄目かもしれないわ……」

 

「流石に言い過ぎじゃない? 提督の裸見ただけでしょ? そのぐらいならたまに見れたじゃん」

 

「いいえ……いいえ瑞鶴。確かに提督は夏なんかの暑い季節は下着一枚で艦隊指揮を執って私たちのやる気を出してくださっていたわ……」

 

「やる気ねぇ……出る?」

 

「いえ、私は特に……普通に応援してくれた方が嬉しいかなって感じです」

 

「だよね」

 

「聞いてる、瑞鶴? 今回の提督は一味違うのよ。そう、提督は完全全裸だったの!」

 

 

 うちの姉が目を輝かせながら完全全裸とか叫んでるんです。助けてください提督。

いや、まあ、提督のそういうところにも興味があるってのはわからなくはないけどそれを嬉々として叫ばないでほしいなぁ。

私もそういうの目当てで視界ジャックしたかった口だし……でも、そういうのはもちっと色んなものに包み隠してほしいのが妹心ってやつなんだよね。

 

 

「それは……よかったじゃん」

 

「えぇよかったわ……それでね瑞鶴」

 

「あーはいはい。その話はまた後で聞くから。ほら、これ鳳翔さんが提督の好みで作ったからあげだって。結構美味しかったよ」

 

「うぐっ……あ、美味しい……っていきなり口の中に入れたら危ないでしょ?」

 

「どうせこんな箸じゃ私達は傷一つ付かないじゃん」

 

「そういう問題じゃありません!」

 

 

 話題が提督の裸からお説教に変わったし翔鶴姉はこれでいいかな。まあ、部屋に戻ったらまたさっきの話に戻るかもしれないけどここで変な事口走るよりかは幾分かマシでしょ。

周りも似たような話してるけど、それはそれこれはこれ。周りがしてるからしていい話って事にはならないと思うんだよね。

赤城さんと加賀さんはしゃべるより食べる派だからこっちから話題振らなければ脳内妄想でとどめておいてくれるはず。

飛龍さんと蒼龍さんはなんか提督の背筋で盛り上がってるみたいだから無視しよ。

雲龍は……ダメかもわからない。天城に「提督のあまり大きくなかったわ」とか言ってる。どことは聞かないけど……天城も天城で「刺激が無いからでは?」とか真面目に答えないでほしい。指でサイズを示さないでほしい。

葛城が心なしか私の方へ寄ってきてるのも気が付いてあげて……

 

 

「そ、そういえば、大鳳はどこに行ったの?」

 

「えっと……夜間警邏をすると言って提督が退室した少し後に出ていきましたね」

 

「夜間警邏か……今日あの子じゃないわよね? 確かうちからは龍驤さんだったはずだし……あの子も浮かれてる一人って事ね」

 

「瑞鶴は私が言うのもなんだけれども結構落ち着いてるわね? 昨日はあんなに落ち着きがなかったじゃない?」

 

「私は……なんて言うか昨日がピークだったと言うか……周りがこうも提督提督言ってると冷静になると言うか一周回ったと言うか……」

 

「五航戦……しょうがないですね。これでも食べて元気になりなさい」

 

「はぁ? あんたが私に料理を分けるとかどういう風の吹き回しよ」

 

「だって、五航戦。あなた、提督の裸が見れなくて落ち込んでるからいつもみたいにぴーちくぱーちくうるさくないのでしょ?」

 

「違うっつーの! てか、これ枝豆の皮だけじゃない! ざる一杯に枝豆の皮! 中身は!?」

 

「食べたに決まってるでしょ?」

 

「喧嘩売ってんの!? いいわよ! 買ってあげるから表出なさい!」

 

「……後悔しないことね五航戦。表に出なさい」

 

「……? いつもだったら私を小バカにしておしまいのくせに今日はどうし……ってあんたいつの間にそんなに飲んだのよ!」

 

 

 なんかもう数えるのも嫌になるぐらい加賀さんの周りに瓶ビールが散乱してるんだけど……

えぇ? だって目を離したのなんてほんの数分でしょ? それに加賀さんってアルコールに強いからあのぐらい普段だったらケロッとしてそうなもんだけど。

もしかして、提督の裸見てテンション上がり過ぎていつもより酔いが回るのが早いとかそんなこと抜かすんじゃないでしょうね……

 

 

「瑞鶴ー。朝ごはん何がいいか今言っときなよ。加賀さん酔って加減間違えそうだし」

 

「なんかこう加賀さんのあのポーズなんかのアニメで見たんだけどなぁ……なんだったかなぁ」

 

「ド○ゴンボールのフ○ーザがよくやってるポーズですね」

 

「あぁ! はいはいはいはい!」

 

「ただまあ、たぶんあれ酔ってて視界がぼやけてるもんだから上手く立てなくて両手でバランス取ろうとしてあの形で固まってるんだと思います」

 

「その……あんたもう部屋戻って休んだら?」

 

「私の心配をするだなんて生意気ね五航戦。いいから来なさい」

 

「っていやいや、そっちは翔鶴姉だから! 確かに翔鶴姉も五航戦だけど私はこっちだから!」

 

「おおっと! 加賀さん勘違いしたまま翔鶴にベアハッグだ! タップさせないために翔鶴の腕を内側に入れている! これはひどい!」

 

「しかも、声も出せない様に翔鶴の後頭部を掴んで自慢の巨乳に押しつけてるし……完全にヤル気だ。よかったじゃん瑞鶴。あれ喰らったら死んでたよ」

 

「いや、本当にそうですよね。……って違う! 翔鶴姉が死んじゃうって! 加賀さん!」

 

 

 それから完全に炉に火を入れた加賀さんを引き剥がすのに5分ぐらいかかった。

炉に火を入れるのはまずいって……提督に怒られたらどうすんのよ全く……

んで、結局そのまま寝た加賀さんと落ちた翔鶴姉をそのままにしておくわけにはいかないから私と赤城さんはそこで会場を後にした。

にしても赤城さん。加賀さんと料理を見比べて、加賀さんを部屋に連れて帰るの一瞬悩みましたね? 

 

 

 ――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 なんか風呂に入ったら想像より妖精さんの数が多かった件。

昨日の夜とか昼間の時に比べても多かった。増えたっぽい子達は縦横無尽に飛び回ってる他の子に比べて俺からタオルなりスポンジなりを奪い取って泡まみれになりながら背中を流してくれたり頭を洗ってくれた。

まあ、中には俺の事をひたすらに見てくるだけの子も居たからやっぱり妖精さんはよくわからん。

一緒に湯船には浸かれなかったから洗面器にお湯をすくってあげたけど、妖精さんの数が多すぎて洗面器の中でイモ洗いみたいな状態になってて笑った。

 

 風呂から上がって妖精さんから寝間着を受け取り着替え終わったと同時に狭霧が部屋に入ってきた。

なぜジャストタイミングで入室出来たのかは謎だけど風呂上がりにとほどよくぬるくなったお茶を持ってきてくれた。

 

 

「提督、お風呂上りにお茶をどうぞ。 少し冷ましておいたのでそこまでは熱くないと思うのですが……」

 

「うん。大丈夫、俺でも飲める熱さっぽい。ありがとね」

 

「はい! 飲み過ぎは良くありませんが一応おかわりもありますので遠慮なくおっしゃってください」

 

「じゃあ、あと一杯だけもらえるかな。そしたら、狭霧も今日はもう下がって良いよ。天霧とか部屋で待ってるんじゃないのか?」

 

「え?」

 

「ん?」

 

 

 俺なんかおかしな事言ったかな。言ってないよね? 言ってないと思う。

……ははーん。読めたぞ。この子もしかして秘書艦だから今日はずっとおそばに居ますとか言ってこの部屋もしくは隣の執務室に一晩中居る気だな?

流石にこの子達がどういった事を言ってくるのか分かってきたな。

 

 

「艦娘は寝なくてもいいって大淀達から聞いたけど俺としてはしっかりと寝なさいと言いたい。昨日はまあここじゃなかったからしょうがなく大淀に起きててもらったけどここには頼りになる艦娘が沢山いるわけだしな。さっき会った龍驤なんかが夜間警邏もしてくれてるんだろ? だから、わざわざ夜の護衛なんてしなくても大丈夫だよ」

 

「い、いえ、秘書艦は提督と閨を共にするものだと聞いていたのですが……」

 

「……誰がそんな事を狭霧に教えたんだ?」

 

「漣ちゃんです」

 

 

 あいつは何を教えてるんだ……自分の姉ちゃんに嘘教えて何がしたいんだよ。

いや、多分面白半分なんだろうなぁ。狭霧をからかうって言うよりも俺をからかって遊んでる感じかな。

 

 

「狭霧。それは漣の嘘だぞ。多分、俺をからかう目的でついた嘘だな」

 

「え、でも、夕雲さんも漣ちゃんに同意してましたよ?」

 

「夕雲かぁ。夕雲はマジで言ってそうだけど実際そんな事実はない。それにほら、俺には五月雨ちゃんが居るでしょ? 奥さんそっちのけで他の女性とってのは不誠実だと思うんだよね」

 

「確かに……」

 

 

 勝ったな。歯磨いて寝るわ。てことで、狭霧を立たせて自室へ帰るように促して執務室のドアの前まで来たらタイマーストップ。

先駆者が居ないから問答無用で俺が世界一位という事でいいですね。記録更新待ってます。

って、いい感じに狭霧を帰そうとしたらやって来たやばい奴ら。

うぇーいうぇいうぇーい! って感じで右手に酒瓶左手におつまみ装備で執務室に入ってきた飲兵衛軍団。

 

 

「あたしゃー見てたからね! 提督が全然お酒飲んでないことを! だから! 持ってきてあげました!」

 

「ひゅーひゅー流石隼鷹しゃーん! ていとくぅ、私も自分で作った梅酒持ってきたんでぇにょんでくだしゃーい!」

 

「あぁ、狭霧いい所に居てくれた。ひっく。これ、あー、あ? なんだっけこれ。あぁ、ひっく。そう、あれだ。ひっく」

 

「もう、那智姉さん。これ、おつまみに持ってきたやつなんだけど那智姉さんがぶんぶん振り回してたからちょっと中身がどうなってるのかわからないのよね……」

 

「ほらほら、提督も立ってないでこっちに来て座った座った!」

 

「お前らな……」

 

 

 狭霧なんて目をぱちくりさせて驚きながら足柄に渡されたおつまみセット持ってるじゃないか。

文句の一つでも言ってやろうと口を開こうとした瞬間に両サイドに誰かが掴まってきた。

 

 

「ほら、提督。今日はおめでたい日ですし、ね?」

 

「Admiralさん! だいじょーぶ! お酒の種類なら沢山ありますよ! もちろんドイツビールも沢山持ってきました!」

 

「めでたいって俺が来ただけだろ?」

 

「十分オメデタです!」

 

「そうそう、おめでたおめでた」

 

 

 プリンツも千歳もおっきくて反則だと思います。男の子はこれに勝てない。

もうこうなってしまってはリトルグレイよろしくドナドナされるだけである。

だって、どのみち振りほどけないし……こいつら普通に喋れてるからあんまり酔ってないと思ったらガッツリ酔ってらぁ……力加減完全に間違えてて、いつ腕がもげるかわからないレベルで組まれてる。

ちらりと狭霧を見てみれば、さっきまでのびっくり顔はどこへやら。秘書艦として執務室に居残って良い理由が降って湧いたとばかりにイキイキとおつまみの用意を始めていた。

 

 

「そういや、ポーラ。ザラはどうしたんだ?」

 

「うえぇ? ザラ姉様ならたおしてきましたぁ。ぶれいこーってやつです。たっくさん飲ませてばたんきゅーってやつですねぇ」

 

「あぁ、そう……」

 

「で、提督はなにから飲む? なんでもはないけど大体持ってこれたはずだぜ?」

 

「もちろん、ビールよねっ? はい、これをどうぞ!」

 

「日本酒もありますからね? 欲しかったら私に言ってください」

 

「ワインだってありますよぉ~」

 

「ちゃんぽん過ぎる……そんな飲んだら死んでしまう」

 

「いけるいける! 提督だって男なんだからドーンと行こうぜ!」

 

 

 そう言いながら多種多様なお酒をテーブルの上に並べていく酔っ払い共。

ちなみに那智は足柄の腰らへんにくっついていびきをかき始めていた。あいつ何しに来たんだろうか。

その足柄は那智のホールドなんてものともしないで狭霧と一緒におつまみの用意をしていた。

この時間に加えてこの酒の量だし重いものじゃないといいんだけど足柄だしなぁ。

 

 とまあ、そんな感じで鎮守府初日は飲兵衛襲来で幕を閉じた。

俺が酔いつぶれて意識を手放す最後に見た光景は狭霧と足柄が俺を布団に入れてくれている光景だったような気がする。


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