こんにちわ。
今正直、上手くかけた自信はありません。
長くするのもあれなので、本編へどうぞ!!
幸せって何だろう。
とある学校の日常風景。
どこの学校でも一度はアンケートとして聞かれることがあるだろう、ありふれた質問。数十名の学生が、自身の幸せと感じるものを頭の中で想像していた。
趣味をしているとき。
恋人といるとき。
寝ているとき。
答えは人それぞれだろう。だとしても、幸せの形に間違いはない。それこそ、人と傷つけでもしない限りは。
「じゃあ、一人ずつ発表してくれ」
担任の一言に、クラスからの文句が飛ぶ。
自分のことを発表するには少し抵抗がある、学生の気持ちである。だが、担任からの慈悲はない。仕方なくと、一人ひとり席を立ち、その場で発表していく。
それぞれのことを知り、刺激を受けるというのが、目的なのだろう。
「次」
と、一人の男が立ち上がった。
ダイヤのマークが目には見え、綺麗な漆黒の髪が風でなびいていた。
「俺はお菓子を食べるときだと思います」
彼の答えも、他の者たちと同じような答え。
彼のほかにも考える者はいるだろう。
「なぜ、お菓子なんだ?」
「幸せを与えられるからです」
しかし、ここからは違った。
「確かにお菓子を食べるのは好きです。甘いもの・すっぱいもの・苦いもの・辛い物・渋いもの。どれであれ、おいしいことに変わりはない。なら、それを分け与えれば、その人は笑顔になれる。おいしいお菓子を食べて、笑顔になれない人は少ないでしょう?」
彼の言うことは間違いではない。
現に、彼からお菓子を受け取ったクラスメイト達は、笑顔でお菓子を食べた。
食べることを好むものからすれば、お菓子のプレゼントなど飛び上がるほどうれしいはずだ。
「それが、お菓子を選んだ理由です」
「なるほどな。確かに、お前の言うことも一理ある」
担任も、自分の子供にケーキを上げた時の表情を思い出した。誕生日でおいしいものを食べる中、ケーキを切り分け、目の前に置いた時の子どもの表情と言葉。
『甘くてふわふわしてて、おいしい!!』
満面の笑みだった。
心安らぐようなその笑顔に、自分のしたことの満足感を得ていた。
彼の言いたいことはそういうことだと、担任は理解した。
「拍手」
担任の一言に、クラス全員が拍手を送った。誰もが彼の一言に胸を打たれた。
自分を幸せにしてくれた味を、ただただ思い返しては、もう一度味わいたいと感じる。
「そういえば、菓子折」
「はい?」
「お前は、雄英志望だったな。行く理由は、今の発表と同じか?」
思い出したかのような担任の一言に、頷き返す。
雄英高校。
偏差値79と、圧倒的な数値に加えて、『ヒーロー』を志す者ならば実技試験も存在している。
現代は『個性』という不可思議な力で成り立つ時代。
仕事も、多くの人間が持っている『個性』を使用した職業が増えてきた。その一つが『ヒーロー』。
個性は、とても強力で『人を殺す』こともできる。そんな個性による犯罪が増え、戦争ですらも使われていただろう。
そんな犯罪者『ヴィラン』を相手に活躍したのが『ヒーロー』という職業。
英雄という、誰もが一度は憧れ、空想した存在へとなり、ヴィランを捕らえる。
人々から感謝され、名誉をえる。
そんなヒーローに、人々は手を届かせることができた。
「……少し違います」
「ん?そうなのか?」
そんなヒーローへとなるべく、多くは雄英高校を目指す。何せ、日本屈指のヒーロー達を育て、社会へと立たせた場所だからだ。
しかし、彼は違うと答えた。
「あ、いえ……ヒーローにはなろうと思ってます。でも、人々を救うだけでは足りないんです」
今よりも昔。
彼は見た。見てしまったのだ。
ヒーローが責められている光景を。
誰もが憧れ、称えるヒーローの悲惨な姿を。
その輝かしい地位にたつ者の悔しく、そして悲しそうな顔を。
そのヒーローは、救うべき人々から罵声を浴びていたのだ。守ることが出来ない奴だと、ヴィラン相手に戦うことが出来ないと、救助もろくに出来ないと。
ヒーロー社会ではよくある話だった。
夢にまで見たヒーローは、想像以上に過酷。守れなければ人は死に、自分は自己険悪に飲み込まれる。そして、人々からの信用を失う。
実力不足だと切り捨てるのは簡単だった。
しかし、彼にはヒーローの姿を見て、感じてしまったのだ。
『笑っていない』
『人々』ではない。『ヒーロー』がだ。
よく考えてみれば、救われた人々の笑顔は見たことがあった。しかし、ヒーローが本気で笑っている所を見たことはなかった。
人々を笑顔にするのがヒーローだとしたら、ヒーローは誰に笑顔をもらう?
『誰に幸せをもらうのだ?』
救えなければ責められ、救っても信用という重圧をかかえる。そんな彼らを、誰が笑顔にして来た?
「俺は人々を救い、ヒーローを支える。そんな幸せを与えられるヒーローになりたいです」
人々を救うだけでは足りない。
ヒーローとて『人間』なのだ。重圧に耐えられない時もあるだろう。だから、支えるのだ。
「……眩しいな、お前は」
「そ・れ・に。疲れたときは甘いお菓子が癒してくれます♪」
その一言で、クラスは笑いに包まれた。
大切なのは、自分が笑顔になること。幸せでないものに、人を幸せにすることはできないのだから。
これが彼、『
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夕方。
気分転換と、菓子折は遠くの浜辺へと足を運んでいた。数ヵ月もすれば、雄英高校の入試試験。気持ちが高ぶっている彼は、少々子どもっぽいのだろう。
雄英での入試。
彼は『推薦』の枠を貰っていた。
彼の発表と成績などを考慮して担任と校長が推薦をしてくれたのだ。断る理由などなかった。
一般入試よりも早く始まるするため、どうするかを考え整理するためにも、浜辺はいい場所となる。
しかし、行き先の浜辺には問題点がある。
ゴミ捨て場となっているのだ。
海へとゴミを捨てるものがおり、それらを繰り返す内にゴミの山となった。
何年もそのままになっているだろう。
「うーん、相変わらずだなぁここは」
案の定、ゴミの山が浜辺には存在していた。
タイヤに冷蔵庫、果てには車まである。よくここまで溜まったと、浜辺を埋め尽くすゴミを避けて通る。
ガシャンっ!
「ん?」
「え、あれ?人……?」
失礼な、どう見ても人間だ。
と、言いたくなるのを菓子折はグッと我慢した。
目の前の彼が驚くのも無理はない。誰も近づかないこの浜辺に訪れる人間はそう居ないのだから。
菓子折はゴミから飛び降り、彼の目の前へと出た。
モジャモジャとした緑色の髪の毛と、頬にあるそばかす。鍛えてはいるのだろう、服の上からでも感じられる程度には筋肉があった。
運動着を着ているため、此処で運動しているのだろうと、菓子折は予想した。
「初めまして」
「は、初めまして……」
可能な限り、菓子折は満面の笑みをしながら彼に挨拶をした。堅くはあるが、彼も笑いながら挨拶を返した。
どうやら、悪い人ではなさそうだ。
このような場所で、動いているなど不審者にしか見えないが、雄英高校などの試験を目指しての体作りならば納得の行くやり方だと、勝手に解釈した。
「俺の名前は菓子折創星、よろしくね。良ければ、君の名前をおしえてくれない?」
「えっと…緑谷出久です」
躊躇いつつも彼、『緑谷出久』は答えた。
これが彼らの、最初の会合である。
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ではでは、また次回お会いしましょう。
またね!!