串刺し公は勘違いされる様です(是非もないよネ!) 【完結】   作:カリーシュ

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41話 竜の騎士、舞い降りる

 

 

 

 

 

「「――くーやーしーいー!」」

 

 ……一体なんなのだ、この状況は。

 予選決勝の相手の首から上を引き抜いてからログアウトして見れば、アミュスフィアのバイザー越しに外見のみ黒髪美少女とそのファンな赤ランサー(角は無い)が絶叫しながら転げ回っているのが見て取れた。

 正直ログアウトして早々にもう一度現実逃避したくなったが、面倒臭い二人(ピトとエリザ)の相手をジャックに丸投げすると後が怖い。泣く泣くアミュスフィアを頭から外し、携帯端末からGGOのサイトにアクセス。予選突破者の名簿を開く。

 

「……ねぇギルマス〜」

 

「断る」

 

「まだ何も言ってないじゃん!」

 

 猫撫で声で話し掛けてきたピトの提案を即却下し、一覧に簡単に目を通す。どうせ貴様仇を討ってとかいうつもりだろう?ピトが誰に負けたか分かった上で言わせてもらうが、絶対に嫌だ。原作ヒロイン、しかも俺のプレイスタイル(超近接型)と一番相性が悪いスナイパーの相手とか御免被る。

 

「ちぇーヴラドのケチー。あのリボルバーと装甲服、準備するのすっごい手間だったんですけどー?」

 

「……防具は兎も角、拳銃に関しては頼んだベレッタ(M93R)はどうした?」

 

 口を尖らせたピトが文句を言ってくるが、言い返したらすぐに目が泳ぎ出す。全く此奴は……

 

「――ねえおじ様!アタシの!アタシのティーを鼻で笑った挙句にアイドルの命()を撃った奴の仇を」

 

「今更極まるがまずお前は武装を考え直してくれ。それにお前の場合己の手で殺ればよかろう、本戦進出者」

 

 耳元でキンキンと叫ぶ小娘をどうにか退かし、形容し難い呻きを上げながら七転八倒するピトが一頻りエムをフルボッコにするのを待ってから、件の名簿を見せる。

 

「で、だ。ピトよ、余に挑戦状を叩き付けた死銃とやらに関してだが、奴らしき名は有るか?」

 

「……後で私と戦え〜。ついでに次のコミケに向けてロ◯カードコスの撮影会を」

 

「後ろ半分は却下だたわけ」

 

 床に崩れ落ちている相方並みの呻き声で尚も己の欲求を通そうとする奴に溜息混じりにそう返せば、端末を引ったくったピトが渋々と画面をスクロールする。

 

「でも死銃っぽい奴っつったってねぇ。知らない名前といえば、この『ペイルライダー』と『ノスフェラトゥ』って奴くらいだし……――あ」

 

 画面と睨めっこしていたピトが、あからさまに何か隠していますと言わんばかりの一文字を遺してフリーズする。

 

「……おい貴様。何を隠している」

 

 恍惚とした表情で意識を飛ばしているエムを除けば唯一と言っていい情報源を再起動させるべく、わざとよく聞こえる様に拳を握り込む。奴の目前で魑魅魍魎を散々粉砕してきた鉄拳の気配を感じ取ったピトが、慌てて復帰する。

 

「あ、いや、実は見覚えのあり過ぎる名前があってさ。ホレ!」

 

 そう言って突き返された画面には、確かに見覚えのある『Kirito』の名前が。

 キリトについて何も把握していないエリザにジャックがざっくりとした説明をしている傍で、チラチラと此方を見ながら安堵の溜息を吐くピト。

 ……分かり易すぎる程にわざとらしいが、まあよかろう。段々裏も読めてきた頃合だしな。

 

「……全く。彼奴の不器用な処は如何にかならんものかな」

 

 画面を閉じ、何となしに天井を見上げる。

 

 

 

 ――お前がそう望むなら、俺は全力で相手をしようではないか。 ザザよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――翌日 ISLラグナロク

 

 ――GGOにおいて、最強のガンナーを決める戦い『バレット・オブ・バレッツ』。その本戦が始まってから、かれこれ三十分が経とうとしていた。

 紆余曲折ありながらもどうにか不戦交渉を成立させられたシノンの隣で、今まさに始まろうとしているライフルを抱えた男とペイルライダー(死銃容疑者その一)の戦闘を待ちながらも必死に頭を働かせる。

 未だ正体の掴めない謎の殺人鬼、死銃(デスガン)。完全な手探りを避けるべくアタリをつける意味合いも兼ねて、シノンが知らないプレイヤーを教えては貰ったけれど……

 

 怪しいのは五人。接近している『ペイルライダー』と『エリザ』、『銃士X』、そして――

 

「……『Nosferatu(ノスフェラトゥ)』と『Dracula(ドラキュラ)』、か」

 

 ――ブラム・ストーカーの小説から発生した、伝説のアンデッドの名を冠するプレイヤーが二人。

 これだけなら特に気にならない。プレイヤーネームに有名な英雄や怪物の名前を使うのはよくある事だし、特に吸血鬼関連は、SAOでヴラドが無双の限りを尽くした影響でそれなりに頻繁に見かける。

 ……けれど、もし死銃が、本当になんらかの方法で人を殺しているのなら。わざわざゲームの中で殺す(・・・・・・・・)事に拘っているのなら。何より、そんな奴が、吸血鬼の名を名乗るのなら。

 

 ――そんな狂った連中を、オレは知っている。

 

「……死銃は、『笑う棺桶(ラフィン・コフィン)』の誰か、なのか?」

 

 SAO最悪の殺人(レッド)ギルド『ラフィン・コフィン』。異様なカリスマ性を持つPoHが率いた、たった一ギルドでSAOの全死者数の数パーセントを殺した最恐のギルド。

 そして、最狂のアンチオレンジたる『ドラクル騎士団』ですら潰すのに梃子摺った、最凶のギルド。それが、笑う棺桶(ラフィン・コフィン)

 もしラフコフの誰かが、吸血鬼を名乗って殺人をしているのだとしたら。遠いルーマニアに居るヴラドがやって来る理由としては充分過ぎる。 ……まあ、だとしたらヴラドはどのプレイヤーが犯人かもう特定している事になるだろうから、流石に別の理由だとは思うけれど。

 やっぱりヴラドと連絡がつかなかったのが厳しいな。何かしらオレ以上の情報を持ってるのは確実な訳だが、日本に居るのは確実なのに何度電話を掛けても何故か繋がらなかった。

 

 ……もっとも、そもそも死銃の正体がペイルライダー、もしくは銃士Xなら、ここでの推測は全部ただの空想になるけれど。

 

「――ちょっと。もう始まるわよ!?」

 

 思考の海に沈んでいる内に動きがあったのか、シノンの声で意識がフィールドに引き戻される。慌てて握り締めていた双眼鏡の倍率を弄り鉄橋全体が視界に映る様にすると、対岸の奥から細身の男が現れた。

 プレイヤーネームの『青ざめた馬に乗った騎士(ペイルライダー)』をイメージしているのか、全体的に青白い迷彩服で身を包んだ男は、ライフルの銃口を向けられているにも関わらず自然体のまま橋に踏み込む。

 当然、ライフル男の方もただ見ていただけではなく、ゴツい銃が火を吹いたが。

 

 ――そこから先は、一方的な展開だった。

 大きく跳ねて橋を支えるワイヤーロープに掴まる事で射線を躱すと、やるゲームのジャンルを間違えていると言えるほど軽々とワイヤーからワイヤーへと飛び移る。

 この立体機動にはさしものライフル男も対応しきれなかったのかあっさりと距離を詰められると、至近距離でショットガンが炸裂。二度の破裂音、間を開けてのトドメの一撃でライフル男の身体をHPごと吹き飛ばされた。

 

「あの青い奴、強いな……」

 

 アレが死銃なら厄介だ。

 ヴラド並の理不尽的な強さは無いとはいえ、堅実な強さがある。銃口の前に躊躇いなく身を晒せる胆力はあるし、散弾は剣だと対応が難しい。剣の届かない高所に登られて撃ち下されるだけでもうほぼ詰みだ。

 

「あいつ、撃つわよ」

 

「……ああ、解った」

 

 ずっと伏せたまま構えていたシノンがそう呟き、手元で小さくカチッという音がする。あの戦闘を観終わるまで手を出さない、という約束で待っていてもらったのだ。止める理由は無い。

 アイツが死銃じゃない可能性も考慮して、残りの三人の居場所を探っておこうかと手探りでスキャン端末を取り出そうと手を伸ばして、

 

 

 

 ――この場にいる三人の物ではない銃声が一発、轟いた。

 

 

「なっ」

 

 ウェストポーチに伸ばしかけていた手を戻すのもまどろっこしく、急いで双眼鏡の接眼レンズを顔に押し付ける。

 少しズレた視界にもう一度鉄橋が映り込むと、さっきあれほどの実力を見せつけたペイルライダーの右腕が、握っていたショットガンごと千切れ飛んでいた。

 

「何があった?!」

 

「分からないわ。銃声からして多分、大口径拳銃(Mk.23)辺りだと思うけど、その射程距離には誰も――」

 

 シノンがそこまで言った所で、もう三度、銃声が響く。今度の銃撃も正確にペイルライダーの四肢を千切り、両腿と両腕に部位欠損デバフが発生したペイルライダーは仰向けに倒れ込む。

 逃げる事も反撃する事も出来なくなり、その場でもがく男。その傍、橋を支える鉄柱の陰から、五人目のプレイヤーが滲み出る。

 

 

「何だ……あいつ。いつからあそこに……」

 

 

 

 ――言うなれば、其奴は『闇』だった。

 空気に質量があったならば、窓一つない暗室の空間を直接切り取った様な暗いマントを羽織ったプレイヤー。シルエットすらあやふやで性別が分からず、ズダ袋の様な角張ったマスクで、辛うじて人だと分かる。

 そして、何より――

 

「……シノン、撃て」

 

「ど、どっちを?」

 

「あのボロマントだ。頼む!アレはダメ(・・)だ!」

 

 気配で分かる。

 アレは、狂気を理解出来てしまっている存在だ。目的の為に一切の手段を選ばない存在だ。

 ラフコフメンバーでPoHに唆されて暴れているだけの連中でも、自分の欲望だけで他人を傷付けている連中でもない。己の何処が狂い果てているか自覚している上で、その狂気に身を任せられる人間の気配だ。

 間違いない。アレが死銃だ!

 

 数瞬後、隣からの轟音が無防備な鼓膜を叩く。人間相手には間違いなくオーバーキルな火力の弾丸が、真っすぐにボロマントの背に突き進み、

 

 

 

 ――シノンがトリガーに指をかけた段階で、ボロマントがわずかに身動きした。マントが純黒が、逆に黒いソレを浮かび上がらせ、辛うじて拳銃だと分かる。

 その銃口が、聞き覚えのある咆哮を響かせるのと同時に、必殺の弾丸が放たれ、

 

 

 

 

 

 ――ボロマントの手前の空中で、甲高い音を立てて、弾丸が弾かれた。

 

 

「――はっぁああああああ?!?!」

 

 一時的にロクに聞こえなくなっている耳が、女性に有るまじき絶叫を聞き流す。

 シノンの気持ちも分かる。何しろあの男は、狙って弾丸を弾丸で迎撃(・・・・・)したのだ。剣でやろうとしてもあの難易度だ。小さな、それも高速で飛ぶ弾丸を弾丸で撃ち落とす事の難しさとか想像もしたくない。多くの創作ではよくある技術だが、ゲームでとはいえガチで出来る奴などいないだろう。

 あまりの光景に口を全開にしたまま呆然としていると、ボロマントの男は神業を実現した拳銃を握る右腕を引っ込め、代わりに左手一本で別の銃を引き抜く。

 仰向けに倒れた事で同じ光景を見てしまったペイルライダーがボロマントから逃げようと再度足掻くも、数歩で追いついたボロマントが片足で腹を抑える。

 

 瞬間、殺意が膨れ上がる。

 周囲に物理的な圧迫感すらを感じさせる気が、その銃と男から発生する。

 

「あっ……!」

 

 二百メートル先の光景に、今更身体を跳ね起こしかけるが、既に引金に指は掛けられていて、

 

 

 

 ――瞬間。

 朱雷が、ペイルライダーを貫いた。

 

「なっ!?」

 

 今まさに撃たれそうになっていたペイルライダーの頭部が丸ごと消滅し、心臓のある胸部すら跡形も無くなった。

 

 ――代わりに在るのは、赤い男。

 赤いコートに赤いテンガロンハット。極め付けは赤いレンズのサングラスと、迷彩効果など知ったことかと言わんばかりの赤尽くめの男が、ペイルライダーの頭と心臓を踏み抜きながら降って来た(・・・・・)

 これには流石の死銃も怯んだのか、それとも衝撃で吹き飛ばされたのか、大きく後退させられていた。

 

 

「もう今度は何なのよ!?弾丸を斬る!弾を弾で弾く!いきなり空から降ってくる!あんたたちホントに人間なの!?」

 

 オレは人間だけど他は吸血鬼なんじゃないか?でもって一番ヤバイのが多分都市廃墟にいます。

 あまりに覚えのある絶望的な外見と、懐かしい、けれど質の変わった覇気にそう言いたくなったが、連発する異常事態に半狂乱状態のシノンの精神にトドメが刺さりそうだから口を噤み、代わりにいつでも駆け出せるよう膝立ちになってから改めて双眼鏡を覗き込む。

 目の前で撃とうとしていた相手を踏み砕かれたにも関わらず、ボロマントは冷静に左手の銃を引っ込め、再度件の大口径拳銃を抜いてリロードする。その傍で赤コートは、悠々と、見覚えのあるモーションでショルダーホルスターからバカデカイ拳銃を引き抜く。登場のインパクトが薄れていくと共に、二人から同格の気迫が立ち昇る。

 そして、二人は一言、二言、僅かに言葉を交わし。

 

 銃声と雷鳴が、フィールドを揺らした。

 

 

 

「M82!?しかもパトリオットカスタム!?」

 

「知っているのかシノン?」

 

 謎の赤コートがボロマントに向けた銃を見て、シノンが悲鳴同然の叫び声を上げる。

 

「正式名称はバレットM82!弾丸は私のヘカートと同じ12.7ミリ×99弾を使う、セミオートの対物ライフルよ」

 

「あ、バレットなら聞いたことある。でもあの銃……」

 

 パッと見、幾ら大きいとはいえ、とても映画や漫画で引っ張りだこのスナイパーライフルには見えない。シルエットからしてもデカイ拳銃に見える程に小さい。

 オレの言わんとする事を察してくれたのか、シノンが補足してくれる。

 

「銃身とストックを切り落としてるのよ。しかもレールシステムも棄ててる。あんなのもうほぼ機関部だけよ! 確かに取り回しはよくなるだろうけど、当然命中精度や飛距離はガタ落ち。重量も軽くなってるからその分反動も強くなって、立ったまま、ましてや片手撃ちなんて無理……なんだけど……」

 

「……あの、フツーにバカスカ撃ってるように見えるんですが」

 

 赤コートはシノンの上げたデメリットなど無いかの様に、平然と爆音と閃光を伴う必殺の鉛弾をばら撒く。ボロマントも負けじと大口径拳銃で応戦しているけれど、もう音からして違う。

 

 「もうイヤァ……」という蚊の鳴く様な悲鳴を他所に、二人の戦闘は激化していく。

 銃口が互いを捉える度に引金が引かれ、コートかマントの端を消し飛ばし周囲の木々や鉄橋を削り、あとついでに不破壊オブジェクト扱いの死体がふにゃふにゃと吹っ飛ぶ。

 互いに致命打は無く、けれど時折反動で跳ねる銃身が死銃の横っ面に直撃したり、大口径拳銃の銃底が赤コートのサングラスを叩き割ったり等、それなりにいい一撃は時々入っている。

 

 このまま放っておけば死銃も退場、或いは相当な消耗を強いられるだろう。何時でも戦場に割り込める様に一足先に光剣のグリップを握り、スイッチに指を掛ける。

 そして、その時は呆気なく訪れた。

 

 防御(銃弾撃ち)にも使っていた分赤コートのバレットより先に弾が切れたのか、ボロマントの拳銃のスライドが下がったまま動かなくなる。

 それを見てダッシュで駆け出す。

 幾らオレがSTR寄りで、それも障害物の多い森とはいえ、だとしても距離はたったの二百メートル。SAO時代のものをそのまま引き継いだALOの『キリト』のステータスなら、弾倉を入れ替えてスライドを戻すまでの間に近距離戦の間合いに入れられる。例えオレが間に合わなかったとしても、あの赤コートならそのまま葬ってしまうだろう。それはそれで真実を把握する機会が遠のくから困るが。

 

 

 ――だが、年単位であのオレンジ狩り集団(DK)の手から逃れ続けた組織のメンバーなだけの事はあった。

 死銃が握る大口径拳銃、そのグリップから弾倉が落下する。

 ふと、落ちたその弾倉の底が不自然に膨らんでいるのが目に留まる。

 

「っ――」

 

 直勘に従い咄嗟に腕で顔を庇うと、直後に爆音と閃光が、感覚器官を蹂躙する。幸い視界は無事だったけれど、今度こそ聴覚は潰れ、思わず立ち止まってしまう。

 大丈夫だ。少なくともこの試合で死者は出ない。そう思いたかったけれ、ど――

 

 痛みすら感じる耳を無視して残りの距離を詰めるも、あの激しい銃火(マズルフラッシュ)は見えない。

 それどころか赤コートは左手で顔を覆ったまま僅かに呻いていて、ボロマントの姿は陰も形も見当たらない。

 慌ててスキャン端末を取り出すも、次のスキャンまではまだ数十秒もある。すぐそばには森があるから目視では追えず、足音を聞こうにも激しい耳鳴りでそんな小さな音は拾えない。つまり、

 

 ――逃げられた。

 

 

「……まさか、スタングレネード、とはな。

だが、彼処に仕込むなら、サイズ的に、合理的、か」

 

 至近距離で閃光と爆音が直撃した赤コートが、白手袋で覆われていた顔を晒しながら呟く。

 耳鳴りが収まり始めた耳に辛うじて届いたその声は、やっぱり、予想通りのものだった。

 

「――ザザ」

 

「…………お前、キリト(本物)、か?」

 

 

 SAO事件が終わってから一年以上。

 ずっと姿を見せなかった友人が、新しい力を引っ提げて、戻ってきた。

 

 

 

 

 









次回予告――代わりのミニコーナー
銃器紹介編 PartⅡ

バレットM82A1・パトリオットモデル
全長:400mm
重量:unknown
口径:50
装弾数:10+1
 ザザが用意した、文字通りの『取っておき』。
 ベースは世界有数の知名度を誇る対物狙撃銃『バレットM82』。それを、よりにもよってストックと銃身をマルっと取っ払っちまったイロモノ。それがこの銃器である。
 当然デメリットは多く、銃身が短くなった影響でライフリングがほぼ無く(実質滑空砲)なり弾丸が横回転するから命中精度は最悪。当然マズルブレーキなど無く、軽量化した所為で只でさえエゲツない反動が殺人的なものになり、リアルでやろうものなら数メートル先の的にもロクに当たらないと断言出来る。
 が、GGOの設定上、どんなにヘタクソに撃ったとしてもバレットサークルの内側に当たる以上近接戦の間合いで使うと割り切れば無視出来る程度のデメリットでしかない。寧ろ50口径弾ほど巨大な弾丸が横回転する分当たり判定が数倍に大きくなるわ、命中時も貫通性より破壊力が増えるわで、逆に未改造バレットで凸スナするよりもヤベー銃になっている。
 簡単に比較するなら、通常のバレットで肉塊を撃てば貫通するが、この改造バレットで撃てば着弾点が木っ端微塵に吹き飛ぶ。エグい。
 因みにこの改造だが、当初は上手くいかず数丁のバレットが潰れた所為でザザのリアルマネーが絶賛ピンチである事は秘密である。へるぷみーペン◯ッド卿(便利な財布)





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