そんな感じで生まれた小説です。どうぞ。
俺の名前は
自分でいうのもあれだけど、容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能、剣道は全国クラスと、かなり優秀な部類に入ると思う。
今日は月曜。週の初めなので、親友の雫や龍太郎と一緒に学校に通っている。
俺が通ってる剣術道場の道場主の娘で、長い黒髪のポニーテールがトレードマーク。
凛とした雰囲気は侍を彷彿とさせる。
百九十センチメートルの身長に熊のような大きい体格の男。努力、根性、熱血が大好きな熱い男だ。
「南雲君。おはよう。毎日大変ね」
「香織、また彼の世話を焼いているのか?全く、本当に香織は優しいな」
「全くだぜ、そんなやる気ない奴にゃあなに言っても無駄と思うけどなぁ」
上から雫、俺、龍太郎の順であいさつしていく。
今俺たちの目の前にいる二人は白崎香織と南雲ハジメだ。
いつも微笑みが絶えなくてとても優しい性格をしている。非常に面倒見がよく、責任感が強い。
そのため学年問わずよく頼られるが、それを嫌な顔せず真摯に受け止める。
授業は居眠りばかりで態度が悪い。休日はゲームばかりで、何かと気にかけてやっている香織の好意に報いようとすらしない最低な男だ。
今だってクラスメイトに小言を言われているのを香織に助けてもらっている。
「まあ、自業自得ともいえるから仕方ないよ」
確かに南雲が小言を受けるのは自業自得だが、それをいちいち助けなきゃいけない香織の気持ちを考えろよ。
「それが分かっているなら治すべきじゃないか?いつまでも香織の優しさに甘えているのはどうかと思うよ。香織だって君に構ってばかりはいられないんだから」
なんでこいつは香織が面倒臭がりつつも耐え忍んで一緒にいるのがわからな「?光輝君、何言ってるの?私は、私が南雲君と話したいから話してるだけだよ?」
「え?」
そんな馬鹿な!?いや、そうか。香織はきっと南雲に気を遣っているんだな。そうに違いない。
「……ああ、ホント、香織は優しいよな」
この会話の後、始業のチャイムが鳴ったので、急いで席についた。
~昼休み~
授業が終わったので香織と一緒に弁当を食べようと思ったが、香織は相変わらず南雲に構っている。
全く、優しいのはいいことだけど、いきすぎると考え物だな。
「香織。こっちで一緒に食べよう。南雲もまだ寝足りないみたいだしさ。せっかくの香織の美味しい手料理を寝ぼけたまま食べるなんて俺が許さないよ?」
「え?なんで光輝君の許しがいるの?」
「ブフッ」
また南雲に気を遣っているのか。優しすぎるよ香織。なぜか雫が笑ってるような気がしたけど、いや、雫はそんなことしないか。
そして、俺が香織を説得していると、俺の足元からなぜか魔法陣が現れた。
その魔法陣は徐々に輝きを増していき、ついには教室全体を巻き込んだ。
そして…………………………
「ようこそ、トータスへ。勇者様、そしてご同胞の皆様。歓迎いたしますぞ。私は、聖教教会にて教皇の位置に就いておりますイシュタル・ランゴバルドと申す者。以後、よろしくお願い致しますぞ」
この異世界召喚が、後に俺の運命をあんなに大きく狂わせるなんて、最初は思ってなかった。
最初はただ困っている人を見捨てられず、助けようとしただけなのに。
~~~~~~~~~~~~~~~
混乱している俺たちにイシュタルさんがしてくれた説明は、要約すると次のようなものだった。
この国はトータスと呼ばれていて、トータスには亜人族、魔人族、人間族の三種類の人種がいる。
人間族と魔人族は何百年も争ってきた。
魔人族が魔物を使役出来るようになってピンチになったから人間族の守護神エヒト様が
「ふざけないで下さい!結局、この子達に戦争させようってことでしょ!そんなの許しません!ええ、先生は絶対に許しませんよ!私達を早く帰してください!きっと、ご家族も心配しているはずです!あなた達のしている事はただの誘拐ですよ!」
いきなりの出来事に愛子先生が憤慨する。
愛子先生
今年二十五歳になるのに身長は百五十センチメートル、そして恐ろしいほどの童顔。言ったら本人は怒るが、皆愛ちゃんと呼んで慕っている。
そんな先生の頑張りも虚しく……
「お気持ちはお察しします。しかし……あなた方の帰還は現状では不可能です」
とんでもない爆弾が落とされた。
「うそだろ?帰れないってなんだよ!」
「いやよ!なんでもいいから帰してよ!」
「戦争なんて冗談じゃねぇ!ふざけんなよ!」
「なんで、なんで、なんで……」
皆パニックになっている。もちろん俺もだ。だけど、ここで立ち止まるわけにはいかない。
帰れるなら俺だって帰りたい。だけど、このままパニックになったままだと何も変わらない。現実を受け入れて、少しでも前に進まないと。
それに……この世界で苦しんでいる人たちを放っておいて帰るなんて、俺にはできない!
「皆、ここでイシュタルさんに文句を言っても意味が無い。彼にだってどうしようもないんだ。……俺は、俺は戦おうと思う。この世界の人たちが滅亡の危機にあるのは事実なんだ。それを知って、放っておくなんて俺にはできない。それに、人間を救うために召喚されたのなら、救済さえ終われば帰してくれるかもしれない。……イシュタルさん?どうですか?」
「そうですな。エヒト様も救世主の願いを無下にはしますまい」
「俺たちには大きな力があるんですよね?ここに来てから妙に力が漲っている感じがします」
「ええ、そうです。ざっと、この世界の者と比べると数倍から数十倍の力を持っていると考えていいでしょうな」
そんなにあるのか!?それなら、俺はこの力で世界を救ってみせる!
「うん、なら大丈夫。俺は戦う。人々を救い、皆が家に帰れるように。俺が世界も皆も救ってみせる!!」
俺は、それを拳を握りながらこの場にいる全員に宣言した。その甲斐もあってか、パニックは収まりみんなの目には希望の光が灯し始めた。
「へっ、お前ならそう言うと思ったぜ。お前一人じゃ心配だからな。……俺もやるぜ?」
「龍太郎……」
「今のところ、それしかないわよね。……気にくわないけど……私もやるわ」
「雫……」
「え、えっと、雫ちゃんがやるなら私も頑張るよ!」
「香織……」
皆……本当にありがとう。これだけ力になってくれる仲間がいれば、世界が救える。
よし!頑張るぞ!
そして、戦争にはクラス全員が参加することになった。
~~~~~~~~~~~~~~~
その後、ハイリヒ王国の王宮に移動した俺たちには、まず銀色のプレートが配られた。
「よし、全員配り終わったな?このプレートは、ステータスプレートと呼ばれている。文字通り、自分の客観的なステータスを数値化してくれるものだ。最も信頼のある身分証明書でもある。これがあれば迷子になっても平気だからな、失くすなよ?」
メルド・ロンギヌス
ハイリヒ王国騎士団長。
俺としてはそちらの方がありがたい。
その後、ステータスプレートの使い方やアーティファクトについての説明を受けたあと、皆プレートに血を垂らし始める。もちろん僕もだ。
このステータスの発現が、俺の運命を大きく狂わせることになる。
「ぐわぁああああああああああああああああああああああああ!!!」
痛い、痛い、痛い、痛い、イタイ、イタイ、イタイ、イタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイ
突然襲い掛かる激痛。いや、そんな表現が生ぬるいほどのとてつもない痛み。
まるで体の中の今まで使われていなかった機能が急に稼働したような疲労感と、体の中に
「お、おいっ!?どうした光輝!?」
「ちょっと!大丈夫なの!?」
龍太郎と雫が何か言っている気がするが、こっちは激痛でそれどころじゃない。
皆何を言っているのかわからない。そのはずなのに、なぜか、頭の中で声が響いた。
無機質で、何の感情もない、機械のような声。
「力が欲しいか?」
(何?)
人が大変な時に何言ってるんだ?こいつは?
「欲しいか?人類を救う守護の力が?」
そんな都合の良いものがあるのか?そんな夢みたいなことが。いや、異世界召喚なんてものがあるのなら、そんな力もあるかもしれない。もしそうなら……
(ああ、欲しい!皆を、世界を救う力があるなら、俺は欲しい!)
「なら契約しろ。その死後を、世界に捧げろ」
意味は良く分からなかった。けど、みんなを救えるのなら、俺は何だってやってやる!
(ああ、それで世界が救えるなら、いくらでも契約してやる!)
俺はこの時、もっと良く考えるべきだった。死後を捧げるというその意味を。だが、激痛で頭が回らなかった俺は、世界を救えるという甘い言葉に乗せられて、契約してしまった。
そして、突然白い光に包まれた俺は、激痛がやんだ瞬間に気絶してしまった。
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天之河光輝 17歳 男 レベル:1
天職:勇者/
筋力:100
体力:100
耐性:100
敏捷:100
魔力:150
魔耐:100
勇者技能:全属性適正・全属性耐性・物理耐性・複合魔法・剣術・剛力・縮地・先読・高速魔力回復・気配感知・魔力感知・限界突破・言語理解
守護者技能:英霊憑依・英霊適合・
宝具:無■■剣■
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