ありふれた勇者と正義の味方   作:海・海

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久しぶりの更新なのに本編じゃなくてすみません。

でも書きたかった。

書きたいときに書きたいものを書く。それが私のスタンスです。


別√短編:もしもアラヤがハジメに目を付けたら

 これは、もしもの話。

 

 ありえたかもしれないもしもではなく、決してあり得ない空想の話である。

 

 

 

~南雲side~

 

 

 

 ある日、突然異世界召喚された僕は、ステータスプレートに触れた後、とてつもない激痛に襲われた。

 

 そして、そんな僕に語り掛けてくる声。

 

 

 

 「力が欲しいか?」

 

 

 

 欲しいに決まってる。この先どんな戦いが待ち受けているのかわからない。敵に殺されるのはごめんだ。どんな強い敵にも立ち向かえる力が欲しい。

 

 

 痛みで気絶した後、目を覚ましたら、僕の中に知らない人がいた。

 

 『英霊エミヤだ。これからよろしく頼むぞ。宿主(マスター)

 

 何者かと聞いたら英雄で、僕はその力を使えるという。とにかく僕は、その人と一蓮托生になった。

 

 

 

~休憩時間~

 

 「投影、開始(トレース・オン)

 

 僕は訓練用の剣を投影した。とりあえず、自分にできる精いっぱいはやったつもりだ。

 

 『基本骨子がしっかりしているな。構成材質、蓄積年月、制作技術、成長経験、きちんと投影されている。とても初めての投影とは思えんな。うらやましいほどの才能だ』

 

 「そうですか?あまり褒められたことないから、ちょっと照れ臭いな……」

 

 『君と投影魔術はとても相性がいい。鍛えればもしかしたら私を超えられるかもしれん』

 

 「そんな!あなたに比べれば僕なんて……」

 

 『謙遜することはない。自分の力なのだから誇っていい。だが、決して驕るな』

 

 「はい」

 

 錬成師と投影は相性が良かった。エミヤさんの言うことは大げさだと思うけど、褒められたのは嬉しかったし、周りが思うほど自分は無能じゃないと確信できた。

 

 

 

 檜山君達が絡んできたときもあったが、エミヤさんの指示通りに戦って何とか勝てた。不意を突いたり急所を執拗に狙ったりと泥臭い戦い方だったけど、勝利は勝利だ。

 

 

 

 ~迷宮探索~

 

 

 トラップに引っかかって、ベヒモスと戦うことになってしまった。

 

 

 「力を貸してください。エミヤさん!」

 

 『いいだろう。存分に振るうがいい』

 

 【夢幻召喚(インストール)】でベヒモスに圧勝し、無事に迷宮から帰還した。

 

 「お前、本当に強くなっちまったな。……香織のことは、諦めるよ。お前のほうが相応しいもんな」

 

 「檜山君、なんでそこに白崎さんが出てくるの?」

 

 『鈍感だな』

 

 (なんでだろう?この人には言われたくないなあ)

 

 檜山君との距離が近くなった気がする。

 

 

 

 ~夢の中~

 

 

 

 エミヤさんの過去を見た。辛く悲しい、救いのない、そんな過去を。

 

 「君は私の過去を見て、どうあるべきだと思った?」

 

 「……僕は、あなたみたいにはなれないし、なりたいとも思えない」

 

 この人みたいになりたいと思っている人は、相当歪んでいる。どうしようもないと思うくらい。そんな人に比べて、僕は普通の人間だ。正義の味方なんてちっとも共感できない。

 

 「僕は、この力を、大切な人を守るために使います。自分の手の中にある大切なものを、取りこぼさないように」

 

 「それがいい。……きっと、俺もそう在るべきだったんだ」

 

 「……あなたの正義は、歪んでいます。きっとこの世に歪んでいない正義はない」

 

 けど、この人の人生がただ間違っていたで片付けられるなんて、納得できない。たとえ本人がそう思っていたとしても。

 

 「あなたの正義に救われた人は、たくさんいると思います」

 

 「……ありがとう」

 

 僕の言葉が、少しでもこの人の救いになればいいと、心からそう思う。

 

 

 

~迷宮~

 

 

 

 オルクス迷宮100層を攻略して、さらに下があることを知った僕は、一人で探索することにした。ほかのみんなの実力だと足手まといになるだろうからだ。

 

 迷宮内で鉱石を発見した後は銃を作ることにした。剣よりこっちのほうがあっている。

 

 エミヤさんが銃には厳しく、いろいろ口出しして正直うるさい。

 

 メインで使う銃の種類や教わった撃ち方には絶対エミヤさんの趣味が入っていると思う。けど反対はしない。

 

 

 なぜなら僕もかっこいいと思うから!二丁拳銃は男のロマン!

 

 

 そして、封印されていた吸血鬼ユエを助けた後、協力して迷宮を攻略し、神の真実を知った。

 

 「絶対に神を倒して、元の世界に帰る」

 

 「ハジメがやるなら、私も協力する」

 

 「ありがとう。ユエ」

 

 奈落を脱出した後、ハウリア族を助けたり、クラスメイトと再会したりと色々あったが、ひと段落して王都に戻った。

 

 「貴方が好きです」

 

 ……ひと段落したと思ったらまた波乱。白崎さんから急に告白されたよ。けど、僕はどうすればいいかわからない。

 

 (どうすればいいですか教えてくださいエミヤさん)

 

 『なぜそこで私に振る!?』

 

 (なんか女慣れしてそうじゃないですか!)

 

 『どこがだ!?全然慣れてないぞ!』

 

 (日サロで肌焼いてるし、髪染めてカラコンまでして、なんかチャラ男っぽいじゃないですか)

 

 『これは魔術の影響でこうなったのだ。断じて女慣れしているからこうなったのではない!断じて!』

 

 大事なことなので二回言いました。

 

 

 

 「その、ごめんなさい。返事はもう少し考えさせてください」

 

 ヘタレは逃げた。

 

 

 

 

 

 

 もちろん、全てうまくいったわけではない。時には辛いこともあった。

 

 「ゴミを掃除して何が悪いんだよ!僕はこの世界で光輝君とずっと二人きりで過ごすんだ。それにはゴミどもが邪魔なんだよ。だから掃除してやったんだ!」

 

 一部の騎士の様子がおかしいことに気付いて、降霊術師である中村恵里を問い詰めたら案の定ぼろを出した。正直ここまで闇が深いとは思っていなかったが。

 

 僕は何とか説得しようと口を開こうとしたが、意識を失ってしまった。

 

 「悪いが、君を野放しにするわけにはいかない。ここで殺す」

 

 「……あなた、誰?」

 

 「ただの掃除屋だよ。これからやることは、君に合わせで言うなら、ただのゴミ掃除だ」

 

 ……その後、中村恵里の死体は内密に処分し、クラスメイトには行方不明になったと報告した。

 

 「すみません。あなたに罪を背負わせて。けど、他に方法はなかったんですか?」

 

 『君が気に病むことじゃない。それに、あれはもうどうしようもないほど壊れていた。殺す以外に方法はなかった。それほどあの能力は厄介だ』

 

 「すみません。それでも考えちゃうんです。説得すればよかったんじゃないか、話し合えば分かり合えたんじゃないか。殺さなくても止める方法はあったんじゃないかって」

 

 『……そうだな。きっと、そう思える君が正しくて、即座に切り捨てた私が間違ってる。君は私のようにならないでくれ』

 

 「はい」

 

 中村恵里に関しては全てエミヤさんに任せきり。エミヤさんが完全に僕を乗っ取ったのはこれが最初で最後だった。

 

 

 

 その後は順調に迷宮攻略を進め、概念魔法の習得した。……そして、エヒトルジュエのもとへ。

 

 

 

 「ついにここまでたどり着いたかイレギュラー。だが、異世界の英雄の力を身に着けた程度の人間が神を殺そうなどと、思い上がりも甚だしい」

 

 「あまり人間をなめるなよ」

 

 ユエの体が乗っ取られているが、作戦は十分に練った。まず、神殺しの概念魔法を命中させる。

 

 「この我に魔法で作られた概念が通用すると思ったのか?」

 

 「いいや。これはお前とユエの魂魄を明確に区別するためのものだ」

 

 「なに!?」

 

 「ユエの体、返してもらうぞ」

 

 

 

 ユエの体を取り返し魂魄だけの状態になったエヒトルジュエと向かい合う。

 

 『ここは【神域】。我の領域だ!魂魄だけの身となれど、貴様らを討つなどたやすいことだ』

 

 「なら、まずは神域からひきはがしてやる」

 

 

 

 正義の味方の、理想の果てへ――――――。

 

 

 

 「I am the bone of my sword.

 

 

 

 Steel is my body, and fire is my blood. I have created over a thousand blades.

 

 

 

 I have created over a thousand blades. Nor known to Life.Have withstood pain to create many weapons.

 

 

 

  Yet, those hands will never hold anything.

 

 

 

  So as I pray, Unlimited Blade Works.」

 

 

 

 『ここは、心象世界!?神域から引きずり出された?おのれ貴様ぁ!』

 

 「この世界にある武器は全て贋作だ。けど、贋作にもお前を殺すだけの力はある。ここにある神殺しの武器は概念魔法より絶対的な概念を持ち、神としての格が高いほどその力を発揮する。いくぞエヒトルジュエ。魔力の貯蔵は十分か?」

 

 『贋作で我を殺そうとは、思い上がったな。人間』

 

 

 

 

 そして、苦戦を強いられたが、何とか神に勝利した僕は概念魔法【破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)】で抑止力とのつながりを断った。だがそれは、エミヤさんとの別れを意味していた。

 

 「最後まで、ありがとうございました。エミヤさん」

 

 『こちらのセリフだよ。君と過ごした時間は、なかなか悪くなかった。ありがとう。……達者でな』

 

 

 

 

 そして、元の世界に帰る概念魔法を作り、あの時の決着をつける時が来た。

 

 

 

 「白崎さん。いや、香織。僕も、君のことが好きです。こんな僕でよければ、付き合ってください」

 

 「嬉しい!よろしくお願いします。南雲君」

 

 

 

 

 

 そして、僕の異世界での長い戦いは終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




補足

南雲一……魔物の肉を食べていない。エミヤと自分の力ですべて乗り切った。
     香織一筋。ハーレム?魔王?何のことですか?
     主人公と主人公が合わさり最強に見える状態。

白崎香織……ハーレムの一員ではなく正妻ポジ。旦那を尊重しつつ尻に敷くタイプ。

八重樫雫……南雲と香織を応援し隊隊長(隊員はいない)
      自分の恋はこれから。

天之川光輝……イタイ性格は変わってないけどやらかしてはいない。
       今日も元気に異世界を救っています。

ユエ……南雲のことは好きだけど香織に負けた。
    隙があれば略奪愛を狙っている。

シア……南雲に恩はあるが恋はない。
    ハウリアの厨二化は今も根に持っている。

ティオ……清水の事件がなかったので蚊帳の外。

清水……敵に寝返ったのは南雲が奈落に落ちてビビッて引きこもって書物あさって(あれ、もしかして俺Tueeeeできるんじゃね?)っておもったからなのでこの世界では普通にモブ)

檜山……南雲がキモオタから一転スーパーヒーローみたいになったので香織をあきらめモブになった。

愛子先生……南雲とは普通に教師と生徒。

恵里……エミヤに殺された。何人か騎士を殺しているので自業自得。

ミュウ……南雲を兄のように慕っている。パパとは呼ばない。

レミア……南雲のことは普通に恩人と思っている。

リリアーナ……国を救ってくれた南雲には感謝しているがそれだけ。恋などない。

メルド……この世界では生きてます。

遠藤……深淵卿はどの世界でも不滅なのだ。 
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