エミヤさんと出会ってから二週間が経った。
この二週間でやったことはほとんど剣術の訓練だ。
今は前衛職は素振り、後衛職は魔法の訓練をしている。
「ふう。素振り終わり。やっぱりこの世界に来てから体が疲れにくくなってるな。身体能力がものすごく上がってる」
『それもあるだろうが、日を追うごとに無駄な動きが削れているのも疲れにくくなっている一因だろう。大した才能だ』
「ありがとうございます。けど、英霊になったあなたには及びませんよ」
『いいや、私に剣の才能などほとんどなかった。どの武器も精々二流の腕前だろうな。まともに扱えたのは弓だけだ。いや、まともというのもおかしいかもしれないが』
嘘だ。いくら何でも謙遜が過ぎると思う。何で才能も無いのに英霊になれたんだ?
「二流で英霊になれるんですか?」
『なれないよ。だから私は抑止力と契約したんだ。自力で座に登録されるほどの力があったらわざわざ契約などしない』
そうか!抑止力の力を借りれば凡人でも英霊になれるんだ!すごいな!
異世界召喚の影響で急に強くなった光輝は気づかなかった。エミヤがどのような想いと努力で英霊になったのか。簡単に早く強くなるなんて都合の良いことなんてそうそうない。だが、光輝はその都合のいいことに遭遇してしまった。だから勘違いしてしまった。抑止力との契約もそういうものだと。
「でも、それだったらなんで抑止力は守護者をたくさん増やさないんですか?たくさんいたほうが多くの人を助けられると思うのに」
エミヤは、一瞬自分のような正義の体現者がたくさんいることを想像して恐怖した。そんなことが実際にあったら地獄だ。守護者は、全てを救うヒーローではなく、人類の害となるものを殺す殺人者なのだから。
『……できればそんなに増えないで欲しいものだな。それで、質問の答えだが、簡単だ。そもそも、契約する者がいない』
「ええっ!?なんでですか!?多くの人を救えるのに?」
『その多くの人のために、死後の安寧を売り渡すものなどそうはいまい。死んだ後永遠に人の為に戦い続けるなど、常人には不可能だろう』
その言葉を聞いて、俺は不安になった。永遠という言葉は、寿命のある人間である俺には想像もできない重みがあるだろうからだ。
『もっとも、君は大丈夫だろうがな。永遠に戦うことすらできないものと契約など、抑止力はしないだろう』
「そ、そうですか。よかった」
エミヤが言ったことは出来る出来ないの話であって、辛いか平気かの話ではないのだから、喜ぶのは違うのだが、エミヤはあえてそれを指摘しなかった。
『おそらく、君と私がいた世界は同じ世界だろうな。元の世界の抑止力は、守護者の候補として前から君に目をつけていた。だが、契約する前に異世界へと連れていかれてしまった。このままでは君に干渉できなくなってしまう。だから、召喚されたばかりでまだ位置が把握できている間に、契約と同時に私の霊核を無理やり適合させ、繋がりを作った……といったところか』
さすがに抑止力も異世界に長期滞在されたら干渉できないらしい。まあ当然だ。異世界への移動は、エミヤ達の世界では魔法事象としてすら認識されていない奇跡なのだから。
(正直今でも信じられない。この世界の神秘の発展は私達の世界の数段は上をいっている)
そして、その発展した魔法を簡単に使用できる学生達を見て、この世界の常識はおかしいと思った。
自分も生前召喚されていたら魔法がつかえただろうか?とも思ったが……
「はあ、やっぱりうまくいかないなぁ~」
光輝と共有した視界でうまく魔法が発動できない南雲ハジメを見て、自分はああ なっていただろうと考えを改める。
「南雲はあまりうまくいってないみたいだな。まったく、異世界に来ても南雲はやる気なしのままか。休憩時間は本ばかり読んでるし」
『本を読んでいるのは、おそらく情報収集のためだろうな。何なら君も読むといい。敵を知り、己を知れば、百戦危うからず。情報は時に単純な力以上の意味を持つ。闇雲に努力するよりも、知識を集めるほうがあの少年にとっては効率的だろう』
「でも、そればかりで何の努力もしないのはどうかと思いますよ」
『情報収集も立派な努力だ。彼の知識は、これから何らかの役に立つと保証しよう。それとも、幾度となく戦場を渡り歩いた私の言葉を、最近まで戦場と程遠い環境にいた学生が否定するのかね?それはそれは、私もなめられたものだ』
「いえ!俺は別に、あなたを侮辱する気は……」
『なら黙って彼の努力を見届けたまえ』
クソ!なんでこの人は南雲の味方を?まさか、この人まで香織と同じように南雲に気を遣っているのか?
何とか言い返したいが、光輝には反撃の言葉が浮かばない。下手な返しはエミヤへの侮辱になるからだ。光輝は英雄と呼ばれ、多くの人を救ってきただろうエミヤのことを尊敬している。そのエミヤを侮辱する気なんてない。
だが、光輝が思い浮かべる反論ではどれもそう受け取られそうだった。それもそうだ。反論とは、相手のことを否定して初めて成り立つのだから。そうなれば光輝は何も言えない。そもそも、精神年齢が並みの高校生よりも低い光輝に、口が達者で皮肉屋なエミヤに口で勝てるわけないのだ。
これでもエミヤは言葉を抑えているほうだ。なぜ抑えているかというと、下手に罵倒すれば反抗的になってこちらの言葉を受けいれなくなるだろうからだ。それと、将来守護者となり、茨の道を進むことが確定している光輝への同情もある。もし光輝がもう少し聞きわけが良くて、守護者候補になることがなかったら、思いっきりあかいあくまを怒らせた皮肉と罵倒の嵐がお見舞いされただろう。
そんなふうに思い悩んでいるうちに、休憩時間がやってきた。
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「
休憩時間、俺は一般兵に支給される普通の剣を複数解析した。
創造理念、基本骨子、構成材質、制作技術、成長経験、蓄積年月、その全てを読み取る。
「ふう」
案外簡単に見えるが、これがかなり疲れる。何せ、それなりに使い古された剣の情報が一気に頭に入ってくるのだ。当然脳に負担がかかる。話に聞いた宝具とやらがこれとは比べ物にならない情報量を誇るなら、おそらく今の自分には中身が空っぽの張りぼてですら投影できないだろう。
「まさか、傍から見たら同じ剣なのに、一本一本にこんな違いがあるなんて」
構成材質は同じだし、基本骨子は多少似通っているが、その他はまるで違う。
『武器というのは奥が深いものだ。一見同じようなものが深く見れば全然違ったり、その些細な違いが性能に大きな差を生むことだってある』
「はい!俺、これから自分の武器はちゃんと見て選びます」
一般兵用の武器はどれも同じだと思っていたが、武器にはそれぞれ違いがある。その違いを、新しいことを知り、知的好奇心を満たすことはとても楽しい。俺は、徐々に武器の魅力にはまりつつあった。
「そろそろ投影魔術も使ってみたいです」
今まではエミヤさんの『武器のことをよく知らない半端者がいきなり投影だと?まずは解析魔術を上手く扱えるようになってから出直すんだな』という言葉と共に使用を禁じられた投影だが、そろそろ使ってもいいのではないだろうか。
『せめて宝具の解析くらいはできるようになってから……と言いたいところだが、この世界では宝具の出番は無さそうだからな。普通の剣の投影ならば許可しよう』
エミヤはクラスメイトのことをそれなりに観察していたが、だいたいが元の世界の一般人と比べれば高い戦闘能力を誇っていても、魔術師と比べたら精々二流の魔術師と打ち合えるレベルだった。八重樫雫や坂上竜太郎はこのままいけば一流の魔術師と張り合えるかもしれないが。
ともかく、そのレベルで救世主ともてはやされるレベルなら、魔術師の力を超える宝具の投影は不要と判断した。
それに、早めに元の世界への帰還を望む光輝達を成長させる方法は、地道な努力よりも今は色々なことに挑戦させ、なるべく早く成長させるべきだと判断したのもある。
「やった!じゃあ、早速やってみます。
そして、虚空から現れたのは、見た目は全く同じの一般兵用の剣だった。
「よし!うまくできたぞ」
俺はこの成果に満足したが……
『ふん。それでうまくできただと?笑わせるな。見た目は全く同じでも、基本骨子は穴だらけで構造に理がない。さては、見た目ばかり気にして内側の構造の想定を疎かにしたな?たわけ!見てくれは良くてもそれでは実戦では使えん。格好を気にするならせめてこれくらいの剣、本物と大差ないくらいの性能を投影できるようになってからにしたまえ』
容赦のない罵倒とともに否定された。しかし事実だ。確かに俺は剣の外側にばかり意識を向けていて、内側の構造の投影を疎かにしていた。けど、これはさすがに言いすぎではなかろうか?
「酷いですよ!確かに内側の投影は意識していませんでしたが、それでもちゃんと投影できたんだから、それでいいじゃないですか!」
『ならば、その剣を軽く叩いてみたまえ。すぐに砕けるぞ』
投影品とは言え鉄なのだから、軽く叩いたくらいで砕けるわけないと思いながらも、俺はその剣を軽く小突いた。するとどうだろう。俺が始めて投影した剣は、いともあっさり砕けて、魔力の粒子となって消えた。
『分かったか?内側の構造の投影に手を抜いた剣がどれだけ脆いか。そんな剣では誰も救えない。敵に向かって振るえば、傷つけることすら敵わずあっさり砕け散る』
「クッ……!」
ここまで見せつけられればさすがにわかる。俺の投影がどれだけ未熟で、ちゃんと投影できたと言えるレベルじゃないことくらい。でも、言われっぱなしはさすがに悔しかった。
「そもそも、投影なんてやっても意味ないですよ。だって本物がすぐそばにあるのに、なんでわざわざ偽物を使わないといけないんですか?」
『まあ、本物がそばにあればそれを使えばいい。だが、宝具クラスの武器はそばになかった。だから私は投影魔術を多用した。私は王様ではないからな。真作の宝具など大量に所有できない。だがな、真作に劣る贋作にもできることはある。例えば、内包する魔力を爆発させて敵を攻撃する、などだな。これは替えが聞く偽物だからできることだ。そもそも、投影魔術を最初にやりたいと言ったのは君だぞ。そんな君が、投影魔術は不要だと言うのかね?不用なら最初からやらなければ良いものを』
「うっ……!」
クソッ!反論が思い浮かばない。けど、このまま引き下がれるか!あんなに馬鹿にされたのに!
もはやこれは己の正しさを疑わない独善ですら無く、ただの子供の癇癪だった。
『ハァ……。そうムキになるな。確かに君の投影はまだ未熟だが、それは私と比べればの話だ。初めての投影なら、失敗する可能性すらあった。それを君は一度で成功させた。しかも、見た目は全く同じの状態でな。これは素晴らしいことだ。だが、もっと成長して欲しいとあえてきつい言葉を与えてしまった。すまない』
「な、な~んだ。そういう事だったんですか!いいですよ。ホント全然気にしてないですから。俺、これからも投影頑張ります!あ、そろそろ午後の訓練が始まる時間だ。訓練場にいかないと」
さっきのムキになった態度とは一転、上機嫌になる光輝。
エミヤは思った。こいつが単純で人を疑わない性格でよかったと。
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訓練場にはかなり人が集まっていた。その中に雫、龍太郎、香織もいたので早速三人のもとへ行く。
「おう!珍しいな、お前が遅刻ギリギリなんて」
「本当ね。明日は雨でも降るのかしら」
「いや、ちょっと新しい魔術の練習をしてたんだ」
「魔術?魔法じゃなくて?」
「ああ。投影魔術って言うんだ。まだ腕は全然だけど、きっともっと上手くなって、強くなって見せるよ」
「へ~、そうなんだ」(そういえば南雲君どこだろう?遅いなぁ)
光輝の話より想い人のことが気になるらしく、雑な相槌をうつ香織。だが、そんな雑な相槌でもこちらの話をきちんと聞いていると勘違いした光輝の話はどんどん続いた。
だが、その南雲が檜山達(南雲をいつもいじめているグループ)に連れていかれるところを見て、香織は光輝の話を無理やり打ち切った。
「ねえ、南雲君が檜山君達に連れていかれてるんだけど、どう思う?」
「きな臭いわね。確か南雲君と檜山君達は仲は良くないはずだったけど」
「怪しいな。あとをつけてみるか?」
「きっと訓練を機に仲良くなったんじゃないか?それだったら一緒に行動してもおかしくないだろ?」
何とも見当違いなことを本気でのたまう光輝。これが面倒ごとに関わりたくなくて言った言葉なら、雫も幼馴染の言動に頭を痛めることはなかっただろう。
「それでも万が一があるし、行ってみましょう」
「いや、万が一もないだろう。それに、グループでの行動を勝手に見られたら、檜山達も嫌がるんじゃないか?」
(なんであんたはそんなことは気を遣えるくせに、人の悪意が関わることになるとダメなのよ!?)
安定の幼馴染の言動に、雫がどうやってこの馬鹿を説得しようかと考えるが、それは不要になった。
「行こうよ光輝君。ほら、早く!」
「うわ!ちょっと!?」
有無を言わさず香織に引きずられていく光輝。恋する乙女は強し。錬鉄の英雄ですら勝てない存在に、独善勇者が敵うはずもなかった。
エミヤの脳裏にあかいあくま、黒い後輩、金髪縦ロール、冬木の虎が浮かんだのは完全な余談である。うち一人はいき遅れで、乙女ですらないし。
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檜山達の後についていったら、確かに度が過ぎた暴力、と言うべきものが行われていた。その檜山達から助けられて、お礼を言う南雲。
俺からすれば、南雲は誰かに頼ってばかりで、努力をしようとしない怠け者だ。檜山達も、そんな南雲を見かねてあんなに過剰に攻撃して、やる気を引き出そうとしたのかもしれない。
そして、俺はそのことを南雲に指摘しようとした。具体的には、読書の時間を鍛錬にあてろ、などだが、これが情報収集の一環となると努力のうちに入ってしまうので、言葉に詰まってしまった。
俺が何も言えずにいると……
『すまない光輝。頼みがあるのだが』
(なんですか?)
周りに人がいるときは、エミヤさんとの会話を聞かれるわけにはいかないので、心の中で返事をする。
『今から私が話すことを、南雲君にも伝えてくれないだろうか。少し、気になることがあってね』
(わかりました)
意図は分からないが、エミヤさんの頼みを断るわけにもいかないし、断る理由もないので承諾する。
「『南雲、君はなんで檜山達にやり返そうとしないんだ?彼らが憎くないのか?』」
ハジメは驚いた。何せあの光輝からだ。人が誰かを憎むなんて発想がなさそうな・あの・天之河光輝から、そんな人を憎まない方がおかしいだろう?みたいな感じの質問がきたからだ。
だが、まともな質問ならちゃんと答えようと、口を開いた。
「なんか人に悪意を持つって苦手なんだ。喧嘩だって、僕が折れればそれで済むんだから、争うよりそっちのほうが良いかな?って思って……」
「『それは、自分より誰かが大切だからそうしているのか?』」
「う~ん、多分違うと思う。こっちが折れれば下手に面倒ごとにならずに済むから、多分、僕は面倒ごとが嫌いだからそうしているんだよ」
「『そうか。だけど、それで君が傷ついて、その結果悲しむ人がいるんだ。それだけは肝に銘じておけ』」
もっとも、私に言えたことではないがな、と、エミヤは心の中で付け加える。
それともう一つ、南雲が自分より他人が大切だなんて言わなくてよかったと思った。光輝の前で自分より他人が大切だという考えを否定すればなんて言うかわかったもんじゃないから何も言えなかったが、もし南雲が自分より他人が大切なんて言って、光輝が独善的でなかったら、その考えがいかに歪であるのか長時間語って聞かせるつもりだった。
南雲は光輝の口から伝えられたエミヤの言葉を聞いて、日本にいる両親の顔を思い浮かべ、今こちらを心配そうに見つめている香織に申し訳なさを感じた。
「『あと、最後に一つだけ。君は戦う者じゃない。君は生み出す者にすぎない。君にできるのはその一つだけだ。なら、その一つを馬鹿みたいに極めてみせろ。外敵なんて要らない。君にとって戦う相手とは、自身のイメージに他ならない。それを忘れるな』」
訓練に戻った後、俺はエミヤさんに、なんでそんなに南雲を構うのか聞いてみた。
『そうだな。特にこれといった理由はないが、強いて言えば、彼が私に似ているから、かな』
(どこがですか?)
『戦う者としての才能がないこと、生み出す者としての才能はあること、あとは、お人好しなところ……だな』
(南雲はエミヤさんみたいな立派な人とは違いますよ!)
『私はそんなに褒められるほど立派な人間じゃないよ。それに、南雲君は素晴らしい人間だ。彼は何かきっかけがあれば大成するタイプだな。君も見習うといい』
南雲をベタ褒めするエミヤさんの言葉を聞いて、なぜか俺は、南雲に対して苛立ちがわいた。
このやり取りの後、訓練終了後にメルド団長から明日は【オルクス大迷宮】へ遠征に行くことが発表された。
~宿場町【ホルアド】の宿の一室~
~香織Side~
「今日も色々あったな~。けどまさか、南雲君があんな目にあっていたなんて」
きっとあれは初めてあったことじゃない。だとすると、今までそれに気付かず、何もできなかった自分に悔しくなった。
どうしてもっと南雲君を見てやれなかったんだろう。そうすれば、もっと早くに助けられたかもしれないのに。
「そういえば雫ちゃん、あの後ずっと光輝が壊れたああああ!!!って騒いでたなぁ。まあ、確かに変だったけど、騒ぐほどのことかな?」
でも、いつも冷静な雫ちゃんが慌てているところは面白くて、思い出すと笑ってしまう。そうしているうちに幾分か気が楽になった。
「それにしても、光輝君の最後の言葉、カッコよかったなぁ~。まるで、創ることを極めた職人さんみたいで。あれ本当に光輝君の言葉なのかな?誰かの受け売り?」
みたいな、ではなく実際に極致に至った者の言葉なのだが、香織はきっと光輝君の知り合いの職人さんの言葉なんだな~、と思った。
「ふぁ~あ。眠くなってきちゃった。もうこんな時間だし、そろそろ寝よう」
そして、私は夢の世界に旅立った。
夢の中では、南雲君が目の前に立っていた。
「南雲君?南雲君!聞いてるの!?南雲君!!」
声をかけても返事がない。一生懸命手を伸ばしても届かない。そして、最後に南雲君は、暗い奈落の底へ消えてしまった。
「いやぁあああああああああああああああ」
そこで、急に場面が変わった。光が少ない、暗い荒野の上に、私は立っている。
草も、木もない荒野の上に生えているのは、その広大な世界を埋め尽くさんとするほどの数の剣、剣、剣。
前を見ると、遠くのほうに、一人だけ人が歩いている。褐色の肌に、鉛色の瞳の男性だ。
前に向かって歩む姿は、何かを目指してまっすぐ進んでいるようにも、あてもなく彷徨っているようにも見えた。
何故かあの男性とこの世界を見ていると、ふと、こんな詩が頭の中に浮かんだ。
体は剣で出来ている
血潮は鉄で、心は硝子
幾たびの戦場を越えて不敗
ただの一度も敗走はなく、虚しい勝利がそこにある
彼の者は常に理解されず、剣の丘で鉄を打つ
その生涯に意味はなく
借り物の体は、それでも―――
剣で出来ていた――――――。
この世界とこの詩が、彼を表す全てなのだとしたら、なんて悲しい事なのだろうと、私は思った。
誰か、この暗い世界に、
光を…………与えてあげてください。
藤村大河「だぁれがいき遅れだぁあああああ!!!!!」
作者「うお!後書きからいきなりタイガーが!?後書き普段書かないから、いきなり出たら読者は反応に困るでしょ!?」
虎「はい!そうゆうのは気にしない。面白い後書きがかけるときに書く。無理な時は書かない。ど~せおまけなんだから誰も気にしないわよ」
作者「そんなこと言わないで!」
藤村先生「そんなことより、よくも人のこといき遅れだとか婆だとか生きていて恥ずかしくないの?とか言ってくれたわねぇ~」
作者「そこまで言ってないし!」
藤村教論「問答無用!宝具【竹刀(虎ストラップ付)】インクルード」
作者「ギャアアア!令呪を持って命ずる。エミヤ、その虎を足止めしろ!」
エミヤ「ふん。足止めをするのはいいが、別に、あれを倒してしまっても構わんのだろう?」
作者「むしろ倒して!」
藤ねえ「士郎!あんたもどうせ私のこと馬鹿にしてるんでしょ!?そんな子にはお仕置きよ!面ぇ~ん!」
エミヤ「グボァ!!!」
作者「アーチャーが死んだ!この人でなし!」
タイガー「次はお前だぁあああ」
作者「グボァ!!!」
作者も死んだ!この人でなし!
まだまだピチピチな乙女「テヘッ、やりすぎちゃった」
「」の左側に突っ込むはずの二人は、すでに死んでいた。