魔弾戦姫リュウフォギア   作:ライダーファイト(ただいま療養中)

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療養+魔弾戦記リュウケンドーを久しぶりに視聴したら、リュウケンドーの熱さが出たためシンフォギアとクロスオーバーして書いてみました。

最初はライブ前のオリジナルストーリーを10話ぐらいやるためお付き合いください。


感想と評価待っています。


俺がヒーローに!?

「いらっしゃいませー」

 

俺は今日、コンビニのバイトで夜遅くまで働いていた。

 

「えー、こちらのお弁当温めますか?」

 

本当は今日は俺のシフトはなかったのに、俺と同じバイトの1人がバックレを起こし、そのため急遽俺が入ることになってしまったのだ。

 

「合計で762円になります。1000円のお預かりでお釣りが238円のお返しになります。またのお越しをお待ちしております!」

 

今日は専門学校があり、帰る時間が一番遅くなる時間帯だって言うのに、店長に無理矢理入らされて今に至るのだ。

 

「はい、17番のタバコですね」

(あの薄毛店長め覚えてろよ。いつかあの天辺の残り少ない毛を全部むしりとってやる)

 

レジで客を捌いている俺は、ここのシフトに俺をぶちこんだのに自分は入らず、夜遊びに出掛けたくそったれ店長に心の中で愚痴を言いながら、懸命に客を捌く。

 

「ありがとうございましたー!…………それじゃあ時間なんで俺はこれにて降りますね」

 

「ああ、来てくれてありがとな、お疲れさん」

 

「はい、お疲れ様です」

 

シフトの終わりの時間が来たため、俺はコンビニの制服を脱いでバイト先から出た。

 

「ふぅ~。やっと終わったぜ」

 

バイト先から出た俺は体を伸ばして、伸ばし切れば右腕に巻いてある腕時計に目をやり時間を確認する。

 

時間を確認した俺は、口をへの字に変え愚痴る。

 

 

「あーあ10時過ぎかよ。ここからの距離で家に帰ったら11時半過ぎになっちまうぞ!最悪じゃねえか、明日も学校あるのによ!」

 

それを愚痴っても仕方ないのだが、愚痴られずにはいられなかった。

 

「ったく、ふざけんじゃねえぞあの薄手店長!」

 

とりあえず俺はこの台詞を吐き捨て、家に向かって夜の町を歩くことにした。

 

家を目指して歩きながら、夜空を見上げながら呟く。

 

「あ~、早く家に帰って特撮ヒーローに癒してもらおう」

 

そう、俺はこう見えてコアな特撮ヒーローファンなのである。仮面ライダーやスーパー戦隊から昔ながらのヒーローからCG技術が発達し使ったヒーローまで何でも好きなのである。

 

DVDから玩具、さらにはフィギュアや雑誌、さらには限定モノまで持っているほどだが、因みにこれらの金は全て俺の自腹である。玩具すら何故自腹なのかと言うと、俺には両親がいないのだ。物心着いたときから天涯孤独であり、そのせいでひどく苛められたものだ。それはもう自分の命を絶ってしまいたいほどに、だがあるときそんな俺を救ってくれたものがあった。そうそれこそが俺が心から愛してやまない特撮ヒーローである。

 

ガキの頃にそれを見た俺は、思いっきり特撮ヒーローに嵌まってしまい、親が大量に残した金を使い玩具を買い特撮ヒーローのように立ち振る舞った。特撮ヒーローに嵌まった俺はそれ以降、特撮ヒーロー観たさに頑張っていき苛めも何のそので乗り越えてきた。まあ時には苛めてきた相手に反撃もした。

 

たまにであるが、自分の空想で自分だけの特撮ヒーローを作ったり、ストーリー作成などもした。

 

高校生になってからというものありとあらゆる特撮ヒーローのDVD欲しさに、バイトを初めて金を貯めれば通販で特撮ヒーローのDVDに使った。そのせいで俺の財布は常に氷河期を迎えていたが、学費の方は親の残した金でなんとかした。俺の親がどんな仕事をしていたのかは知らないが、銀行にはかなりの量の金があったのだ。

 

 

そして今では専門学生となり、念願のバイクの免許を取り、バイク通学をしながら専門学校に通っているのだ。なら何故バイクでバイト先まで行かなかったのは理由がある。その理由はうちのバイト先には駐車場がないのだ、近くにも駐車場がないため、バイト先に行くには歩いていくしかないのだ。

 

一応バイト先に駐輪場はあるのだが、自転車しか置けるスペースしかないし、それに情けないことに俺は自転車に乗れないのである。バイクの方は特撮ヒーローを観ていたため、ずっと憧れていたため免許も取ったが、自転車は小中高ともに徒歩で間に合う距離だったため自転車を買わずにずっとそれでいたのだ。それとなるべく金の出費を抑えようとしたのが仇となったとも言えるが、なので俺は自転車に全くもって乗れないのだ。

 

 

「帰ったらなに観ようかな~、久々に魔弾戦記リュウケンドーでも見るとするかな~」

 

魔弾戦記リュウケンドーとは、俺の中でベスト2に入っているほど面白い特撮ヒーローである。ベスト2に入っているものは他にもあるのだが、俺の中で1番のベスト2は魔弾戦記リュウケンドーだ。

 

「♪~~~」

 

魔弾戦記リュウケンドーを観ることに決めた俺は、魔弾戦記リュウケンドーの歌を鼻歌で歌いながら、浮き足立つようにスキップをする。

 

するとその時、上から大きな声が聞こえた。

 

 

「おいっなにやってんだ!?しっかり支えろ!鉄骨が落ちちまうぞ!」

 

「君っ、危ない!そこから離れるんだ!?」

 

人間と言うものは不思議なもので、危ないと言われればついついそこの方向に目をやってしまうのだ。俺は危ないと言われた上に目を向けた。

 

「えっ…………?」

 

上に目を向ければ、そこにはクレーンで吊るされていた鉄骨が勢いよく落ちてきていたのだ。

 

「嘘だろ…………」

 

そう言わずしかなく、そのまま俺は立ち尽くし、大量の鉄骨の下敷きになってしまった。

 

「い、いやぁ~~~あ!?!??」

 

「おい大変だぞ!人が鉄骨の下敷きになっちまったぞ!!?」

 

「救急車呼べっ!!!」

 

「てめぇらなにやってんだ!?早くクレーン使って鉄骨をどけろ!」

 

「おいやべぇよ!大量の血が流れてる!?」

 

 

色んな方向から沢山の声が聞こえてくるが、俺の意識は朦朧としていた。

 

(やっべ、頭どころか身体中からめっちゃ血が流れてやがる)

 

鉄骨の下敷きになった俺は、降ってきた鉄骨の隙間から右腕だけ出ており、残り全ての場所は下敷きになっており、かなりの量の血が流れている。

 

(こんだけ血が流れてりゃ俺はもう無理だな、救急車がすぐに来ても間に合わねえだろうな)

 

冷静に状況を分析する暇などないはずだが、俺は鉄骨の下敷きになって身動きが取れないため仕方ないのだ。

 

(体が痛え…………ったく、こんなところで死ぬなんて意地悪だな俺の運命)

 

俺の頭から数々の思い出が甦ってくる。

 

(これが…………走馬灯ってやつか。色んな思い出が甦ってくるんだな)

 

俺の脳内に甦ってくる思い出のほとんどは、特撮ヒーローのイベントであった。

 

(ああ…………最後に思い出すのが特撮ヒーローか…………ま、最後に思い出す思い出にしちゃあ悪くねえな)

 

鉄骨の中で薄く微笑むが、それでも今日のことに関して俺は愚痴りたかったため、俺の意識が亡くなる前に、俺は今日のことについて心の中で愚痴る。

 

(それにしても今日の俺は本当についてないな。家を出たら新品の靴の靴紐がぶった切れるわ、登校途中でバイクのタイヤはパンクするわ、バイクを押しながら帰ってたら黒猫が俺の前を横切るわ、道端に落ちていた古新聞には3つ並んだ6の数字を見掛けるわ、挙げ句の果てにバイトのシフトを無理矢理で入れられるわで、本当に今日の俺はついてないどころか呪われてるな)

 

心の中で最後にそう思って、俺は意識を手放し瞼が重くなるのを確認して静かに息を引き取った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は階段を上り2階まで来れば、3つあるドアのうち一番奥のドアの前まで来てノックをする。

 

コンコンコンッ!

 

「おいっ響!いい加減起きろ!」

 

ノックをして叫ぶも、この部屋にいる主は一切合切返事がなかった。

 

そのため、俺はもう一度ドアをノックする。

 

「響!もう時間が危ないんだぞ、起きろっ!」

 

今度は強くノックをして大声を出すも、部屋の主からの返答はない。そのため俺は少しイラついてしまう、そのため3回目のノックを最後の忠告とする。

 

「おいっ響!これが最後の忠告だ!起きないとお前の部屋に入るぞ!!!」 

 

大きめの声で言うも、部屋の主の返答は全くもってなかった。こうなってしまっては部屋に入らなければならないため、俺はめんどくさそうに後頭部の髪を掻く。

 

(ったく、だからあれほど夜更かしはするなって言ったのによ。大方どうせ部屋に入れば幸せそうな寝顔なんだろうな)

 

だが起こさなければ大変なことになるため、俺はドアの取っ手に手を掛けて、部屋に思いっきり入った。

 

「やっぱりな…………」

 

部屋に入って見てみれば、そこにあったのはオレンジ色の水玉模様のパジャマを着て少しだけヘソを出し、掛け布団は蹴り飛ばして幸せそうな顔でベットで寝ている女がいた。

 

その姿に俺は一度溜め息を吐いて、ベットで寝ている響の元まで行き、響の頬を軽い力でペチッと叩きながら大声を出す。

 

「おいっ響、いい加減起きろよ!」

 

「んにゃ?…………お兄ちゃん、どうしたの?」

 

すると、幸せそうに眠っていた響は半目だけ開けて、俺に視線を向けて口を開いた。

 

そんな響に俺はさっさと重要なことだけを口にする。

 

「どうしたの?じゃねえよ!さっさと起きろ!もう7時半だぞ!」

 

「え?、7時…………半?」

 

伝えると、響は寝惚け眼で時間を言えば、すぐに目を強く見開いてベットから上半身だけ起き上がらせて、

 

「えぇぇぇぇえぇぇぇええぇっ!!!!!7時半なの!!!」 

 

まるで人間1人吹き飛ばせるような悲鳴が上がった。

 

今ベットから起きた女の名前は立花(たちばな)(ひびき)。食欲旺盛で趣味は人助けなのだが、基本やることにトラブルを起こすトラブルメーカーな俺の妹だ。趣味が人助けなのはどこぞの特撮ヒーローの主人公みたいだが、人助けをする度にトラブルまで起こすため、俺や響の親友はフォローするのが大変であれば、心臓に悪いこともあるため本当に傍迷惑な妹だ。

 

話は変わったが、響のこんな悲鳴を聞けば大抵の人間は耳を塞ぐだろうが、俺は10年以上も響を起こしているため、もうこの悲鳴には慣れた。それなのに何故か俺の耳は、一切難聴になるどころか遠くなることはなかった。何故なら風呂場にいても親の小さい喋り声が普通に聞こえてしまうのだから。

 

(いや、案外俺の知らない間に耳が遠くなっていたりしてな)

 

まあそんな下らないことを考えるのはしょーもないため、俺は後頭部の髪を掻きながら素早く伝えるべきことを響に伝えることにする。

 

「そうだ。もう7時半過ぎてんだよ!だからさっさと制服に着替えて降りてこい、いい加減母さんも食器片付けたいからな」

 

「うん、分かった!?」

 

伝えることは伝えたため、俺は響の部屋を早く出ることにする。いくら妹であっても女のためいつまでも入っているのは失礼なので、俺はさっさと響の部屋から立ち去ろうとすると、

 

「あ!ちょっと待ってお兄ちゃん!」

 

妹の響が俺を呼び止めたため、俺はすぐに響に顔を振り向かせて聞く。

 

「おはよう!お兄ちゃん♪」

 

すると響は、邪悪のないまるでお日さまのような笑顔で言ってくれた。

 

「ああおはよう、いいからさっさと着替えちまえよ。じゃあな」

 

響のそんな笑顔に俺も笑顔で返して言って、背を向け手を振って響の部屋を出た。

 

「さぁて、今日も一日の始まりだ」

 

俺は響のあの笑顔に自然と笑顔になりつつも、体を伸ばして階段を降りていく。

 

 

俺の名前は立花(たちばな)剣二(けんじ)

 

ここ立花の家の息子で長男だ。家族構成は父、母、母方の祖母、そしてさっき起こしにいった妹の響だ。俺を合わしてこの家で5人で住んでいるのだ。

 

 

 

…………因みに、俺はこの世界の人間ではない、今流行りの所謂(いわゆる)転生者というやつだ。

 

(それにしても本当目が覚めたときは驚いたぜ。死んだはずだって言うのに、目覚めてみれば何故かガキの姿だったからな。ま、そんな感じで俺はこの世界で十年以上も生きているため、言うならここにいる俺は立花響の本当の兄ではないと言うことだ)

 

階段を降りた俺は、そのままリビングへと向かっていく。

 

 

リビングへと向かえば、そこには1人の女性が椅子に座っていて、俺はその人に声を掛ける。

 

「母さん、響の奴ようやく起きてくれたよ」

 

「そうなの?いつもごめんねお兄ちゃん」

 

俺が母さんと言ったこの人の名前は立花明美(あけみ)さん。基本的に温厚で、家事全般をやっている俺達の優しい母親である。

 

「母さんが謝ることじゃないさ。あ、響の残りの朝御飯は俺が作っちゃうから母さんは座っといてくれよ」

 

「本当、何もかもありがとねお兄ちゃん」

 

「良いって良いって、俺が好きでやってることなんだしさ」

 

そう言いながら俺はコンロに置いてあるフライパンを手に取り、コンロに火を着け油を垂らして引き伸ばし、油がパチパチと言いながら温まったところで卵を割って入れて、次第に目玉焼きが作られていく。

 

「よしっ目玉焼きの完成に、ウインナーのボイルもこれぐらいでいいな!」

 

コンロの隣では、片手鍋に入れているお湯が勢いよく沸騰しそこにあるウインナーも調度良い感じに茹で上がり、火を止めて先にフライパンを持ってテーブルまで持っていき、皿の上に目玉焼きを置く。

 

皿の上に目玉焼きを置けば、上からドッタン!バッタン!という慌ただしい音が聞こえてきた。大方響が着替えを終えて大急ぎで降りているのだろうと予想した俺は、すぐにコンロに戻り今度は片手鍋を持って菜箸(さいばし)で茹で上がったウインナーを取って皿に置いていく。

 

「次はあいつの大好物を置いてやるとするか」

 

片手鍋もコンロに置いて、次に俺は響が使っている茶碗を持って、たっぷりとご飯を盛っていく。茶碗でご飯の塔を作っていれば、中学校の制服に身を包んだ響がリビングへと現れ第一声を放つ。

 

「急がないと遅刻しちゃうよ~!?」

 

そんな響を見て俺は溜め息を吐いて、ご飯を置いて言う。

 

 

「だからあれほど夜更かしは美容の大敵だって言ったのに、夜更かしするお前が悪いんだろうが!もうさっさと飯を食え!牛乳は入れといてやるから!」

 

「ありがとお兄ちゃん」

 

響が使っているガラスコップを手に取り、冷蔵庫から牛乳を出してトクトクと入れていき響の目の前に置く。響は食い物を頬張りながら首を縦に振って頷く。

 

「急いで食っちまえよ響!」

 

「あ!?お兄ちゃん待ってよ!!?」

 

響の声を無視して、俺は母さんに顔を向けて謝罪して言う。

 

「それじゃあ母さん、悪いんだけど後のことよろしくな」

 

「大丈夫よ。あなたたちが産まれる前からやっていたことだから平気よ」

 

「…………分かった。じゃあ出るわ」

 

「いってらっしゃい、剣二」

 

そう言って俺は自分の椅子に置いてあるリュックを背負い、玄関まで行って靴を履いて靴紐もきちんと結び外へと出る。外へと出れば、裏にあるデカイ物置小屋へと行き、そこから俺のバイク HONDA CB400 SUPER FOURを出して門の前に停める。

 

門をバイクの前に停めてあいつを待っていると、扉の向こうから大慌ての声が聞こえる。

 

「それじゃあお母さん。いってきまーす!」

 

「車に気を付けるのよ響!」

 

「うんッ!」

 

バンッ!という勢いで響は家の扉を開けると、扉から出てきた響に向けてヘルメットを投げ渡す。

 

「わっ!?」

 

ヘルメットを投げ渡されたことに響は驚きながらもキャッチして、ヘルメットと俺を交互に見ながら口を開く。

 

「えっ、どういうことお兄ちゃん?」

 

「どうもこうもねえだろ。早く乗れ、遅刻すんぞ」

 

俺がそう言うも、響は申し訳なさそうな顔をする。

 

 

「でも未来と待ち合わせの約束してて…………」

 

申し訳なさそうな響に、俺はそのことも伝える。

 

「大丈夫だよ、そんなことだろうと思って未来からは俺が連絡して先に行ってもらってる。大方校門の前で待ってるだろうよ、分かったら早く乗れ!」

 

「ッ~!うんッ!ありがとうお兄ちゃん!!!」

 

俺の言葉に、響はまた太陽のような笑顔を向けて俺にお礼を言った。

 

「礼は良いから、早くヘルメット被って後ろに乗れ!時間が勿体ねえぞ!」

 

「本当にありがとう!お兄ちゃん!」

 

ヘルメットを被ってバイクに乗った俺は、響に後ろに乗れと即し、響はまたお礼を言いながら俺の後ろに乗っていく、因みに今日のリュックは殆ど荷物が入っていないため響の邪魔にもならないので、響の中学校の鞄を入れてそのまま響は俺の腹に手を回す。

 

「しっかり捕まってろよ。スピード違反全開で飛ばすからな」

 

「うん、でもなるべく警察のお世話にならないようにしてね!」

 

「行くぞ!」

 

俺はキーを廻してエンジンを噴かし、バイクを発進させた。

 

 

 

 

「きゃあぁぁぁぁあ!!!!!!速い速い速い!お兄ちゃん!もっと飛ばしてよ♪」

 

「おい響、さっきと言ってること正反対だぞ」

 

バイクを走らせていると響は叫びながらもっとスピードを出してと言ったため、俺はすかさず響にツッコミを入れた。

 

「まあ別に良いけどよ。そんじゃあさらに腕に力を入れとけよ」

 

「はーい」

 

響の要望通り、俺はアクセルを全開にしてバイクを突っ走らせていく。

 

 

 

 

 

 

バイクを思いっきり走らせて、目的地である響が通っている中学校が見えてきた。すると校門の前には黒髪のショートを大きな白いリボンでハーフアップにしている少女がいた。そいつの名前は小日向(こひなた)未来(みく)。響の幼なじみ件親友で保護者の役割をしているしっかりものな女だ。

 

「よしっ響、到着したぞ。早く降りろ」

 

「本当にありがとうお兄ちゃん!」

 

俺は校門の近くでバイクを停めて響に降りるよう即し、響も俺にお礼を言って急いでヘルメットを脱いでバイクを降りる。響がバイクに降りれば俺は素早く肩に掛けているリュックを前に持っていき、そのまま開けて響の鞄と弁当を出す。

 

「ほらよ響」

 

「ありがと!、えっ?お兄ちゃんこれ?」

 

弁当の袋を見てみれば、また響は俺と弁当を交互に見合った。

 

「お前のことだから急ぐあまり忘れそうだからな、俺のリュックに入れといたんだよ。多分崩れてはないと思うが、もし崩れてたらメールしてくれ、詫びとしてなんか買ってくるよ」

 

弁当をもう一度見た後、響はにこやかに笑い首を横に振って言う。

 

「ううん、そんなこと気にしないよ。本当にありがとうお兄ちゃん!」

 

響のお礼に俺は苦笑しながら鼻で息を吐くが、隣から呆れた声が飛んでくる。

 

「もう響、また剣ちゃんに迷惑掛けたの?」

 

「あっ、未来!」

「よ、未来。おはようさん」

 

親友の未来がやって来たことに響は喜び、俺は右手を出し指三本を真っ直ぐにして残り二本は折って、ヘルメットに触れる具合で前にして未来に挨拶をする。

 

分かりやすく言うなら、仮面ライダー響鬼お兄さんの「シュッ」である。

 

そんな俺達を見て、未来も鼻で息を吐いて俺達に目を向ければ瞳は鋭かったため、大方これは事情を聞こうとする瞳のため俺は普通に答えようと思う。

 

「で、想像はできるけど何でこうなったのかな響?」

 

「うっ、その夜更かしをしてしまいまして」

 

「なんで夜更かしをしたのかな?」

 

未来の問い詰めに響は顔を横に向けて、まるで横顔からだらだらと汗を流しているような感じであった。そのため俺は横から口槍を入れる。

 

「やめとけ未来、聞いたところで響の夜更かしの原因は大抵下らないことだからな、呆れるどころか頭を痛めることになるぜ」

 

「ちょっとお兄ちゃん!いくらなんでもそれはヒドイよ!」

 

俺の言葉に響はちょっと泣きそうな目で吠えて、未来は「はぁ…………そうだよね」と溜め息を吐いて言う。2人のそんな姿に俺はニッと笑いながら、バイクのハンドルを握って告げる。

 

「ま、響への尋問は教室に入ってからやれよ。そろそろチャイムが鳴る時間だぜ」

 

「…………あ、本当だ」

 

「それじゃあ早く行こうよ!」

 

未来はポケットから携帯を取り出し時間を確認し、響は駆け足をしながら教室に行こうと未来を促す。

 

「俺はまだ時間は大丈夫だけど、そろそろ行かせて貰うぜ。じゃあな」

 

「うん!お兄ちゃん今日は本当にありがとうね!」

 

「剣ちゃん、またね」

 

「おう、またな」

 

手を振る2人に、俺も軽く手を振り返しバイクを発進させる。

 

 

 

 

 

 

響達と別れて、俺は今通っている総合分野の大学に到着し、バイクを駐輪場へと停めてバイクへと降りる。

 

「さてと、今日も色々と学ぶかな…………」

 

そう言って俺はリュックを肩に下げて、大学へと入っていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

大学が終わってもうすぐ7時になりそうな時間帯、俺はバイクで実家に向かって走っていた。大学に行って何が起こるわけでもない、いつも通り講義を受け黒板に書かれたことをノートに書いて昼飯は友人とバカなことを喋りながら学食で済ませ、午後もいつも通り講義で書かれたことをノートに書いて終われば、大学内で友人達と軽く遊んで家へと帰るだけのいつもの日常だ。

 

 

家の前に到着した俺は、バイクから降りて物置小屋へとバイクを入れていく。バイクを入れ終え、俺は鍵を取り出し鍵穴に差し込んで回す、玄関を開けて家に入る。

 

「ただいまー」

 

「あ!お兄ちゃんおかえり!」

 

我が家に入って声を出せばリビングから響が出てきて、小走りで俺の元までやって来た。

 

「あー、今日も1日疲れたぜ。特にどこかの妹のせいでな」

 

首を動かしながら、特に後半の言葉を強調しながら言う。

 

 

「うっ、本当にごめんなさい」

 

俺の台詞に響は苦しい表情をして、少し俺に下がる。

 

「謝るんだったら明日からちゃんと起きてくれよ。なんのために去年の誕生日に爆音目覚まし時計買ったと思うんだよ?」

 

「そうは言うけど、あれ初めて使ったときものすごい音でうるさかったんだよ。だからあれ以来使わなくなったんだよ」

 

「当たり前だ。爆音目覚ましなんだからうるさく鳴るのは当然だろ」

 

響とあーだこーだ言い合い、俺はリビングから顔を出し今日の晩飯を作っている母さんに声を掛ける。

 

 

「母さん、ただいま。今日の晩御飯はなに?」

 

「あ、おかえり剣二。今日の晩御飯はね鯖味噌よ」

 

今日の晩御飯が鯖味噌と聞いた俺は喜ぶ。

 

「お、マジかやったぜ!なんか手伝いとかいるかい母さん?」

 

「もうすぐで出来るから。荷物置いちゃって降りてきてほしいぐらいかしら、もし手伝いたかったら食器とか出してくれる?」

 

「分かった。じゃあすぐに荷物置いてくるよ」

 

 

「…………ちょっと待ってお兄ちゃん」

 

リビングから下がった俺は、自分の部屋に行き荷物を置くために階段まで行こうとするが、響が俺を呼び止めたため俺は振り向く。

 

「ん?どうした響」

 

「ねえ、お兄ちゃんの服から薄く油ものの匂いがするんだけど…………お兄ちゃんもしかして帰り際にコロッケ食べたでしょ!!!」

 

「…………確かに帰り際に精肉店寄ってコロッケ食ったけど、薄くなった油ものの匂い嗅ぎ分けるって、お前どんな嗅覚してんだ!」

 

「ずるいよお兄ちゃん!なんであたしの分買ってきてくれなかったの!」

 

「なんでお前の分まで買ってこなきゃならねえんだよ?第一お前、校門の前に居たとき大丈夫って言っただろうが、買ってきてほしかったならあん時言っときゃ良かっただろうが!」

 

コロッケを買ってこなかったという下らないことに俺と響はまたあーだこーだ言い合うも、そんな響を俺は放っておいて階段を昇り自分の部屋に行き、ベッドにリュックを放り投げて母さんの手伝いへと行く。

 

 

リビングへと向かい、母さんの手伝いをして調度良いときに父さんも仕事から帰ってきて、俺達はそのまま父さんと婆ちゃんも含めた5人で晩飯を食べ始めた。メニューは鯖味噌、ほうれん草のお浸し、味噌汁、ご飯だ。

 

「ん~。今日の晩御飯もとっても美味しい~!」

 

「ごめん、ちょっとテレビ着けるな」

 

響が幸せそうな表情で晩御飯を食べ、俺はその隣でテレビのリモコンを持ってテレビを着ける。

 

「きちんとニュース情報は確認しとかないとな」

 

そう言いながら俺はニュース番組にチャンネルを変えていく。

 

「おっ、あったあった」

 

ニュース番組を見つけた俺はチャンネルをそのままにして箸も止めて見つめると、食事をしている家族も静かになった。

 

そしてニュースキャスターの言葉が響く。

 

 

『ニュースをお伝えします。今日昼頃米国でノイズの出現が確認されました。出現したノイズは全て小型でしたが100体以上の数で多くの犠牲者が出た模様です』

 

「またノイズか…………」

 

「ここのところ出現率が早いみたいらしいわ」

 

「沢山の人達が犠牲になっちゃったんだね」

 

「一体ノイズってなんなのかしらね?」

 

「………………………………」

 

家族の言葉に俺は無言でお茶を啜るも、左手は握り拳を作り思いきり握り締めていた。

 

 

ノイズ。

 

人類共通の脅威とされ、人類を脅かす認定特異災害。

 

響が産まれた13年前の国連総会で、特異災害として認定された未知の存在。発生そのものは有史以来から確認されており、歴史上に記された異形の類は大半がノイズ由来のものと言われ、一般的にも報道されており知名度自体はそれなりに高い。

 

そしてノイズは空間から滲み出るように突如発生し、なぜか人間だけを大群で襲撃し、触れた者を自分もろとも炭素の塊に転換してしまう特性を持っている。なお発生から一定時間が経過すれば、ノイズ自身が炭素化して自壊する。

 

他にも生物的な外観を持ち、各々が妙な奇声を発するのが特徴だ。形状には個体ごとに差異があるようことが確認されており、大きさは人間と同程度のノイズからビルをも超える超大型ノイズまで様々である。ただし外見上の共通点として、どのノイズにも液晶ディスプレイのように輝く部位が存在している。ノイズ同士の合体・分離も可能と確認されており、それに伴い形態を変化させることもあるようだ。中にはその分離能力を用い、切り離した部位を爆発させたり、ノイズを弾丸の如く射出したりと、まるで兵器のような攻撃手段を持つ個体も存在するようだ。

 

最も大きな特性は、その存在を人間の世界とは異なる世界にまたがらせることで、通常物理法則下のエネルギーによる干渉をコントロールする位相差障壁にあるらしい。これはノイズ自身の現世に対して「存在する」という比率を自在にコントロールすることで、物理的干渉を可能な状態にして相手に接触できる状態、物理的干渉を減衰、無効化できる状態を使い分ける能力であり、これにより人間の行使する物理法則に則ったエネルギーは、ゼロから微々たる効果しか及ぼすことができない。これに対しては存在比率が増す攻撃の瞬間にタイミングを合わせたり、効率を考えず間断なく攻撃を仕掛けることで対応は一応可能であるのだが、後者は周囲にノイズよりも深刻な被害をもたらす結果となってしまう等、有効な対策は無いに等しい。

 

どうやらノイズは本来有史以前から存在するものであると発表され、人が一生のうちノイズに遭遇する確率は、東京都民が一生涯に通り魔事件に巻き込まれる確率を下回るとされている。

 

 

 

「…………ノイズのことはきちんと知っておかなきゃならないが、やっぱりこういうのを聞くのは、キツいものがあるな」

 

言いたくはないのだがつい口に出てしまい食事の場が少し重たい空気になってしまったが、そこで我が家の大黒柱で入り婿、少々頼りない面もあるが責任感が強くポジティブに問題解決に勤しみ、子煩悩ながら優しく家庭を支える良き俺達の父親立花(たちばな)(あきら)。旧姓守崎洸がとある話題を出した。

 

付け加えるが、響の人助け趣味は父さんの影響だ。子は親に似るとは良く言ったものだな、いや寧ろ娘は親に似るか、か?

 

「確かにそうかもしれないが、10年前からこの日本にはあるヒーローが現れてノイズの被害は最小限に食い止められてるけどな」

 

その話題を言うと、みんなワッと言うかのように“そいつ”について語り出した。

 

「あの人が現れてから多くの命が助けられているのよね」

 

「うんっ!それに、ノイズが現れたら何よりも早くノイズの出現場所に現れて一気にノイズを倒していくんだよね!そして最後はなにも言わずに去っていく!カッコいいな~!!!」

 

「でもそれだけじゃなく、二次災害にあった人達も助けてくれているんでしょ。立派ね~」

 

響、母さん、婆ちゃんもそいつに好意的な意見を出す。そう調度10年前、俺が10歳の時にそいつは現れた。青色の体で銀色の鎧を身に纏い剣を手にノイズを次々と倒していく。人を守り救う姿勢から多くの人から好意的に捉えられているのだ。

 

その後は、家族と楽しく談笑しながら食事を済ませ、俺が一番風呂に入り特撮のOPを鼻歌で歌って髪と体を洗って出て、寝間着に着替え、部屋のベットで寝る前に風呂から上がった響の勉強を難しいところだけ見てやり、それが終われば俺は響に「おやすみ」と言って、自分の部屋へと戻る。

 

「さぁぁて寝るとするかな」

 

自分の部屋へと戻った俺は、今日は本当に疲れたためベッドに寝ようとした瞬間、机の上に置いてある物が小さな光を出した。

 

「!!?」

 

その光に気付いた俺は、すぐに顔を机の場所に向け机の所まで行きそれを手に取る。光が放った物は腰に着けられるキーホルダーのようなもので片手の平の大きさで色は青の“龍”の顔を模したキーホルダーである。

 

「…………………………………出やがったか」

 

重く呟くも、俺は龍を模したキーホルダーを手に取りすぐに寝間着を脱いで私服に着替え、机の引き出しから抜け出し用の靴を取り出して掃き、静かに自分の部屋の窓から外へと飛び出した。

 

「………………………………………………………………………………」

 

大方家族はつい先程寝始めたため、今バイクのエンジン音を掛ければ家族全員起きてしまうため、そのまま家族を起こさずに走ることにした。調度奴らの出現場所も近くで走って行ける距離のため、俺は全速力で奴らが現れた場所へと直行する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この世界には“ノイズ”という危険な存在がいる。人類は未だノイズを倒す力を持ってはいない、それなのに剣を持ち迫り来るノイズを次々と倒す謎の存在がいる。

 

ここで話が変わるのだが、俺の名はある特撮ヒーローの主人公と同じ名なんだ。

 

そして、その主人公が変身しているヒーローの名前が。

 

 

 

真夜中の夜。

 

とある住宅街の広場で異形の軍団〈ノイズ〉が彷徨(うろつ)いていた。俺はそれを民家の屋根から見つめていたが、すぐノイズに向かって叫んだ。

 

「ノイズ!これ以上貴様等の好きにはさせんぞ!」

 

『『『『『『!?!??!!??』』』』』』

 

俺の叫び声にノイズは一斉に俺の方へと視線を向ける、ノイズに目があるのかどうかは分からんが。ノイズに俺の姿の名を宣言する。

 

俺の名は…………名は!

 

 

 

「魔弾剣士リュウケンドー!!!!!来神!」

 

そう、この世界で俺は、魔弾戦記リュウケンドーの力を得たのだ。そして魔弾戦記リュウケンドーの力を使い、俺はノイズの脅威から、みんなを守る!

 

「行くぞッ!」

 

気合いを入れた声とともに、右手にゲキリュウケンを持ってノイズに飛び掛かっていく。

 

 

to be continued.




次回予告。

この世界で魔弾戦記リュウケンドーの力を持った俺。

なぁんでリュウケンドーの力を持ってこの世界で新たな人生を得たんだろうな~?

って、そんなこと言ってる場合じゃねえ!またノイズが出現しやがった。

ノイズ!この俺が居る限り、みんなの命を奪わせやしねえ!


次回!魔弾戦姫リュウフォギア!

これがヒーローだ!

次回も魔弾戦記リュウケンドーで突っ走れ!
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