魔弾戦姫リュウフォギア   作:ライダーファイト(ただいま療養中)

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名探偵と魔法少女の登場です。

危うく二万文字まで行くところでした。めっちゃ長いですけど、どうぞ。

読者の皆様の感想と評価が私作者の原動力となりますので、どうかよろしくお願いします!


登場!シンフォギア!!!

「…………ごちそうさま。母さんコーヒー入れていいか?」

 

今日は休日の土曜日だが、いつものように早く起きた俺は、すぐに朝飯を食べ終え椅子から立ち上がり、コーヒーを飲んでもいいかと母さんに問い掛ける。

 

「聞かなくても良いわよ。コーヒー入れて」

 

母さんから許可を貰い、自腹で買ったコーヒーミルと買ってきたコーヒー豆を出し、片手で焙煎が出来るコーヒーロースターでまずコーヒー豆を焙煎する。

 

焙煎するのはやっぱり家のコンロの火である。火の威力は強すぎず弱すぎず、中火よりちょっと低めで弱火よりちょっと強めの火でコーヒー豆を煎っていく。

 

助かることに我が家のコンロは火を着けても火の強さが勝手に変わらないのだ。最近のコンロは製造側の親切心か嫌がらせか、どうにも火を着けた後、その火の火力のままではなく何故か弱火になったり強火になったりするため傍迷惑なガスコンロも多いが、我が家のコンロ選びはとても上手いのか、そんなガスコンロなど来ることはないから安心だ。

 

 

「♪~♪~~~♪~~」

 

鼻歌を歌いながら、コーヒーロースターを持っている手を時計回りに回して、コーヒー豆を煎っていく。煎りの作業は結構大変だ。浅くやれば酸味の味わいになるし、中間のところまで煎ればスッキリとした味と苦味の両方になり、深く煎ればコクと苦味の深い味わいとなる。ただ気を付けなくてはならないのは下手に煎りを続ければ、映画でコーヒー豆を煎っていてコーヒー豆を台無しにして沢山の煙を出させた壮吉のおやっさんのように失敗してしまうからだ。

 

かく言う俺も、前の人生ではよく買ってきたコーヒー豆を煎るところで大量の煙を出して沢山台無しにしてきた過去がある。説明書を読んでも、ついもう少しだけ長く煎れば美味しくなるかなと思って挑戦してしまうのだ。

 

本当に、ちょっと長くやってしまうと煙が出るなんて、コーヒー豆は案外怒りっぽいのかもな、と思ってしまう。

 

 

そんなことを思っていれば、丁度コーヒー豆が濃く煎ったため、コーヒーロースターをコンロから離し左手に持って、隣にコーヒーミルを置いてあるのでミルの蓋を開け煎ったコーヒー豆を入れて蓋を閉め、コーヒー豆を砕くためグリップを少し早めに回していく。

 

「コーヒーはこう見えて作り方は奥が深い、豆の油や豊富なやり方、器具の使い方で味が変わるから…………俺はコーヒーを作るのが止められないんだよな~」

 

手を止めずに言いながら、まだまだグリップを回してコーヒー豆を砕いていく。

 

「よしっ、そろそろ良いだろう」

 

コーヒー豆が全て砕けただろうと思いグリップから手を離し、粉砕されたコーヒー豆が集まっているところに手を持っていきそれを引く。

 

 

「充分な粉末だ。これならいつも通りにコーヒーができる!」

 

 

細かく粉末状になったコーヒー豆を見て俺は強く頷いて、それを手で持ち上げ俺の一番のお気に入りである。大きいサイズのフレンチプレスを出し、そこに粉末になったコーヒー豆を入れる。

 

その次に熱湯を2回入れる。時間は4分が調度良いらしい、フレンチプレスに粉末にしたコーヒー豆を入れたら次に家のポットでプレスに熱湯を注いでいく。

 

そのため今からコーヒーを作るための時間の始まりである。粉全体に熱湯がかかるよう円を描きながら、勢いよくもゆっくりと注いでいく。

 

熱湯が全体に行き渡れば、ある3つが出ることになる。その3つは1番上から、コーヒー豆から出た『ガス』。2番目は先程俺が入れたコーヒー豆の『粉』。そして最後が豆の粉と熱湯から出てきた『液体』。

 

つまりコーヒーである。

 

「これも目安って感じだし、鮮度や焙煎具合によっても変わるから、奥が深くて大変なんだけど辞められないんだよな~。俺的にはこの入れ方と時間帯で普通に上手いから良いんだけど」

 

一旦熱湯を注ぐのを止め、そこから30秒待つことにする。

 

 

30秒経過。

 

 

「よしっ、30秒経った!」

 

時計を見て30秒が経ったのを確認した俺は、元の位置に戻したポットを手に取り、フレンチプレスに2回目の熱湯を入れていく。熱湯を蓋が届くところまで入れれば、すぐフレンチプレスに蓋をする。それをやれば残りの時間が経つのを待つ。

 

「……………………………もういいな」

 

自分自身の体感時計で4分経ったのを確認した俺は、フレンチプレスの蓋に付けられているプランジャーを下に向けて押す。

 

プランジャーを押せば出てきたガスと粉砕されたコーヒー豆の粉が下に行ってしまった。

 

「完成した!ちょっと時間掛かったけど、上手いコーヒーを飲めるのならそれもご愛嬌ってね!」

 

そう言いながら、俺は棚から自分のマグカップを取り出して、フレンチプレスを手に取りマグカップにコーヒーを入れていく。

 

カップにコーヒーを入れ終えた俺は、食事をする自分の椅子に座ってフレンチプレスとマグカップをテーブルに置いて、俺はマグカップを手に取りコーヒーの匂いを嗅ぎながら口に入れゆっくりと飲み込む。

 

「………………………………………」

 

目を瞑ってコーヒーを深く味わう。そして少し無言を貫くも、俺は目を開けて微笑みながら力強く頷く。

 

「うんっ、旨い!やっぱりフレンチプレスだとコクが一番出るな!」

 

コーヒーの匂いとコクを楽しんでいると、俺の隣で同じく朝食を既に食べ終えている響が、俺の方へ視線をやっていた。まあ響の視線の理由は分かるため、俺はもう一口コーヒーを飲み響の方に顔を向け聞く。

 

「響…………俺の方見てどうかしたのか?」

 

「あ!…………えっと、その…………お兄ちゃんコーヒーいつも美味しそうに飲んでるから、あたしも飲みたいな~って」

 

「えへへ」と何故か照れたように髪を掻きながらそう言う響に、俺は顔を前に戻してコーヒーをまた一口飲んで即答する。

 

「ダメだ」

 

「なんで!?良いじゃんちょっとぐらい飲んでも、お兄ちゃんあたしにもコーヒー飲ませてよ!」

 

俺の即答に響は口を尖らせて文句を言うも、俺は響に向かってあの時のことを口にする。

 

「あのなぁ、お前まさか小学5年の頃に起こした大惨劇を忘れた訳じゃあるまいよな?」

 

「っ、それは…………その~」

 

 

そう、それは俺が17歳の時で響が11歳の時の話である。高校生からコーヒーを飲み始めた俺は、コーヒーの作り方についてまた一から学び始めたのである。それからというもの器具や豆を自腹で買い研究して飲んでいたのだ。そんなことを続けていると、朝飯を食べ終えいつも通り食後のコーヒーを飲んでいれば、隣に座っていた響がいきなり「お兄ちゃん!あたしもコーヒー飲んでみたいから作ってよ」と行ってきた。

 

 

その時の響の言葉に俺は軽く驚きつつも、響にコーヒーを入れるのを拒否した。しかし、いくらどんな理由で言っても響は駄々を捏ねて飲みたいと言ったため、仕方なく俺は響にコーヒーを作ることにした。コーヒー初体験の響に俺が飲んでいるコーヒーだと苦すぎるため、めんどくさいがもう一度コーヒー豆を焙煎し、一番コクが少なくスッキリとした味わいの出るペーパードリップを使ってコーヒーを作った。

 

 

これなら響でも飲めるだろうと思っていたのだが、俺のその考えはとてつもなく浅はかだと知ることとなり、なぜこの時響に砂糖とミルクはいるかと聞かなかったのだろうか。例え言ったとしても響のことだ、俺と同じくブラックのまま飲む確率は高いと思うが、それならそれで無理矢理にでもコーヒーとミルクを入れてやればよかったかもしれない。

 

ペーパードリップでコーヒーを作り終わり、響専用のマグカップにコーヒーを入れた。響は嬉々とした表情で手に取りコーヒーを一気に口一杯に入れた。それを見た俺は「バカやめろ!」と言ったが遅かった。響は数秒固まるとそのまま顔を前に向け口を開ければ、そこからまるで滝のような勢いでコーヒーが口から流れ出てきたのであった。

 

響が滝のようにコーヒーを出せば、俺、母さん、父さん、婆ちゃんは、大慌てでタオルなどを持ったりして、響の大惨状を消し去るように動くこととなった。

 

その結果、俺達で床や椅子を拭くことになり、響は急いで新しい服に着替えることとなった。本当にあの時はとてつもなく大変で疲れ果てた。挙げ句の果てにその日は平日だったため、危うく遅刻するところでもあったのだから。

 

 

あの時の事が起きたため、俺はそれを強調させながら響に言う。

 

「またあの時みたく口から滝が流れる勢いでコーヒーを流されちゃ堪ったもんじゃないからな、だからお前にはコーヒーは絶対に飲ませやしねえぞ」

 

「むぅ~、お兄ちゃんのいじわる」

 

「むくれてもダメなもんはダメだ」

 

頬を膨らませちょっと怒る響に、コーヒーを飲みながら俺はきっぱりとダメだと言う。

 

「………………………………」

 

ふと今の時間が気になった俺は、ポケットからスマートフォンを取り出し、時間を確認する。時間を確認すれば7時30分を指そうとしたため、俺はマグカップに入れてあるコーヒーとフレンチプレスを手に持って、椅子から立ち上がり母さんに声を掛ける。

 

「そんじゃあ母さん、俺はいつも通り部屋でやることあるから、悪いけど後のこと頼むわ」

 

「はいはい、任せて」

 

そう言う俺に、母さんは優しい笑みを称えながら答えてくれた。そんな母さんの答えに俺も自然と笑みを溢し、リビングを出て自分の部屋がある2階へと赴こうとするが、そこで響が俺に声を掛けてきた。

 

「お兄ちゃん。10年以上前から随分と休日にやること多くなったよね?今日は休みなんだしどこか遊びに行こうよ!未来も誘ってさ!」

 

「悪いが無理だな。大学生にもなるとやることが多すぎる、そんなわけで今日はお前たちに時間を割いてやることは無理だが…………明日なら一緒に行ってやる。それでどうだ?」

 

言い続けていると、響が段々と寂しそうな顔になったため、俺は明日は開いてることを言ってやれば響は満面に笑顔となって俺のことを見る。

 

「うんっ!それで良いよ!じゃあ明日の日曜日はちゃんと開けといてよねお兄ちゃん♪」

 

「分かってるよ。俺が約束破ったことはねえだろ?」

 

「そうだね!お兄ちゃんは1回も約束破ったことはなかったね!」

 

響は笑顔で言いながら頷く、俺も笑顔で手を降って響に返し、そのまま自分の部屋へ向かう。

 

 

 

2階に上がり、自分の部屋へ入った俺はコーヒーカップとフレンチプレスを机の上に置いて椅子に座り第一声を言い放つ。

 

「さてと、俺の重大なことをやるとするか」

 

俺にとって重大でやらなければいけないこと、まず最初に俺がこの世界に転生してしまったことにも関係があるのだ。

 

「はぁー…………めちゃくちゃイラつくからあの手紙を見るのは勘弁願いたいんだが、もう一度確認のために見るとするか」

 

溜め息を吐きながら俺は、一番下のタンスに手を掛けて開けた。

 

「………………………………………………」

 

タンスの中には封が解放された一通の小さい手紙と分厚いが古古そうな本が入っている。

 

「あぁぁぁ…………やだやだ」

 

俺自身そんなことを言うが、一々止まっていたら始まらないため、俺は意を決して手紙だけを取り出してそれを開けることにした。

 

『ハロハロ、エブリワーン!やあやあこんちちは立花剣二君。もし君がこの手紙を見ているということは、無事に戦姫絶唱シンフォギアの世界に転生できたみたいだね♪』

 

もう初っ端から腹が立つ文章が目に入る。

 

『まず最初に言うことは、僕は君達の世界で言うのなら神様という存在だ。驚くかもしれないけど君をこの世界に転生させたのは僕なんだよ。君には見えないだろうけど僕はこう見えて結構、上の地位にいる神様なんだ。で、そんな僕は慈悲深いから鉄骨の下敷きになった君が不憫に思って強引にシンフォギアの世界に転生させたんだ♪もちろん!転生特典は君が好きな特撮ヒーロー《魔弾戦記リュウケンドー》さ!それと追加で光のカノンの書と君が子供の頃に考えていたマダンキーのオリジナルキーも製作しといたからね~♪』

 

「…………………………………………………………」

 

みんな…………こんな神をどう思うだろうか?俺か?俺はいくら神でもハッキリ言わせて貰おう。

 

(くっそ、うっっっっぜぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!それに恥ずかしいことすんなぁ~!!!!!)

 

ああ本当にうざったくてしょうがない、挙げ句には俺だけが考えていたオリジナルキーを製作するなんてなに考えてんだこのアホ神は?今でも俺は両手を震わしながらこの手紙をビリビッリに破きたい、何せこの手紙を最初に見た時も俺は、それ以上の行為に行き、手紙を燃やしてやろうかと思ったがそれを止めた。何しろ後半の文章には俺にとってとてつもなく大事な情報が書いてあったからだ。

 

 

 

「……………………………………………」

 

後半に書かれている情報の確認のため、俺は手紙の続きを見ることにする。

 

 

 

『とりあえず転生の話はこれで終わりにして、君に大事な報告があるんだ。実は君を転生させたのは良かったんだけど、結構強引な手を使ったせいでね…………リュウケンドーが所持しているフォームチェンジのファイヤーキーたちやサポートアニマルの獣王、武器であるダガーキーやナックルキーはこの町のパワースポットに封印されてしまっているんだ!』

 

『本当は僕自身なんとかしたかったんだけど、やっぱり強引にやり過ぎてしまったせいでね獣王達が封印されているパワースポットの場所も教えられないんだ。そのため君が使えるマダンキーは今のところ3つだ。1つはリュウケンドーに変身するリュウケンキー。必殺技を発動するファイナルキー。それと君が考えたオリジナルキーだけなんだ。本当にごめんね!』

 

『…………ま、若い時は苦労は買ってでもしろ!っていう言葉があるからね。精々死ぬ気で苦労しながら獣王などが封印されてるパワースポットを調べて見つけてね♪じゃ、僕が手紙で書くことはこれだけ、せいぜい頑張ってこの世界に出てくる敵と戦って生き残って第二の人生を謳歌してくれたまえよ。ヒーロー立花剣二君~!!!!!』

 

(ぶち殺して~!?!!?今すぐ、この神野郎に今すぐにでも会いに行ってぶち殺して~~~!?!?!!?)

 

手紙を最後まで読み終えた俺は叫びたい気持ちを押し殺して、変わりにやりたくはなかったが手紙をぐしゃぐしゃと丸めて無言で床に投げ付けた。

 

「!…………………………」

 

 

変に叫べば、下にいる響達が心配して俺の部屋の前まで来てしまうため、こんな手紙を読んで叫ぶのを我慢した俺を誰でもいい、誉めてほしい。

 

肩で息をしながら、丸めて床に投げ付けた手紙を拾い上げ、丸めた手紙を広げてもう一度文章を確認する。

 

「………………………………パワースポットに封印されてる、か」

 

俺は昨日の戦いでナックルキーを使用した。それはつまり、俺はナックルキーが封印されているパワースポットを見つけ、ナックルキーの封印を解いたのだ。

 

物心着いたときに俺はこの手紙を読んだ。ハッキリ言ってめんどくせぇとも思ったが、獣王やフォームチェンジのマダンキーが無ければリュウケンドーは成り立たない、そのため俺は思いっきり苦労はしたが最近のパワースポットからえらい昔のパワースポットまで調べあげ、その努力や苦労が報われたように俺は色んなマダンキーが封印されているパワースポットを発見したが、発見する度に何故か戦いが始まり俺はリュウケンドーに変身して勝利してはマダンキーを勝ち獲ったんだ。

 

(まるで試練を受けるかのように敵が現れては戦うことになる、一体どうなってるんだ?)

 

まあ、そんな感じで大変ではあるのだが、その末俺はフォームチェンジのマダンキー全てとダガーキーにナックルキー、オリジナルキーを見事手に入れることができた。そして残りに残っているのはサポートアニマルの獣王のマダンキーだけである。

 

情けないことに俺は獣王のマダンキーは未だに見つけられていないのだ。どこかにはあるのだろうが、雑誌やサイトで調べてはいるのだが、ここにはパワースポットの場所が多すぎるため、俺は未だに獣王が封印されているパワースポットだけ見つけられていない、一応それなりに近いもので調べてはいるのだが一向に獣王の手掛かりすらもないためちょっとお手上げ状態である。

 

 

「だけど…………諦めるわけにはいかないからな、みんなを守るのがヒーローの務めだ」

 

そう言った俺は、軽く体と腕を伸ばしてぐしゃぐしゃな手紙を広げて折って封筒の中へ入れてタンス中に戻した。

 

「それじゃあパワースポットについて調べるか!」

 

自分の机へ歩いて、パソコンを立ち上げ起動させ、獣王が封印されているパワースポットを検索する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コンコンッ

 

「お兄ちゃーーーん!お昼ご飯出来たよーっ!」

 

「と、もう昼飯の時間か…………分かった。すぐ降りる」

 

雑誌やサイトでパワースポットのことを調べていれば、扉の向こうからノックの音の後に、響が昼飯が出来たことを教えてくれた。そのため俺は、パソコンをスリープ状態にしてパワースポットの雑誌も読んでいる所に栞を挟んで、俺は椅子から立ち上がり部屋へと出る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごちそうさん!」

 

2階へと降りた俺は、すぐに自分の飯の席に着いて昼飯であるパスタを食べ始め、一気に平らげ手を合わせて言った。

 

「あー旨かった~。さあぁぁてと、この後は…………っと、母さん悪いんだがちょっくらバイクでひとっ走りしてきても良いか?」

 

「別に良いけど、調べものの方はいいの?」

 

「ああ、そっちの方はちょっと手詰まりになっちまってな、だから息抜きがてらにバイクでひとっ走りしようと思ってさ!」

 

バイクでひとっ走りすることを伝えれば、母さんは俺が調べものをしていたんじゃないのかという疑問を投げ掛け、それを俺は簡単に母さんに説明した。

 

「そうなの、良いわよ何時間でも走っていらっしゃい」

 

「ありがと、なんか買ってきて欲しいものある?なにかあればそこまで寄って買ってくるけど…………」

 

「別にないから大丈夫よ。早く行ってきたら剣二?」

 

「了解。それじゃあ行ってくるよ。あ!…………そうだ響」

 

「ん、なにお兄ちゃん?」

 

母さんから了承を貰い俺は出ようとするも、買い物はあるか聞いたが母さんは別にないと言ったため、俺は頷きながら答え出ようと思ったが、一番大事なことを伝え忘れそうになったため、伝えるべき相手の響に伝えようとすると、響は首を傾げて疑問を口にする。

 

「俺の調べものが気になるからって、俺の部屋に勝手に入ったりするんじゃねえぞ、もしも入ったりしたらお前の大好物は俺の腹に入ると思っとけよ」

 

「え~っ!そんな~!横暴だよっ!酷いよ!」

 

俺の言葉に響はブーイングをするが、響のそんなブーイングにキッパリと言い放つ。

 

「そうなりたくなければ、俺の部屋に入らなければの良い話だ。精々お前の好奇心を大好物を失いたくない衝動で抑えるんだな、それじゃあ行ってくるわ」

 

そう言って俺は、ズボンのポケットからバイクのキーを取り出して軽く放り投げてキャッチする。それを連続でやりながら俺は玄関から出る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブオォォォォォォォォン!

 

家の倉庫からバイクを出した俺は、エンジンを掛けてバイクを発進させた。そして今は真剣な表情で前を見ながらバイクを走らせあることを考えていた。

 

(それにしても、一体獣王たちはどこのパワースポットに封印されているんだ?もしかしたら誰にも知られず密かに出来たパワースポットに封印されている可能性も高い、だがそんなものどうやって調べればいいんだ!?)

 

 

「ちょっと待ってよ!奏!?」

 

「ほら翼、早くしろって!」

 

獣王のことで悩みながらバイクを走らせていれば、前方から2人の女の声が聞こえ、歩道からいきなり赤と橙色の間の朱色の髪をした私服姿の女がいきなり飛び出して来やがった。

 

「危ねぇッ!?」

 

飛び出してきた女に、俺は急いでバイクに急ブレーキを掛けて、車体を曲がらせる。

 

「わッ!?」

 

飛び出してきた女の方も、俺が車体を転換させたことに驚いて立ち止まってしまうが、何とか数センチというところでバイクを止めることが出来て女を轢かなかったことに安堵するも、すぐに女の方に顔を向けフェイスを上にやって女に注意する。

 

「バカ野郎!危ねえだろッ!?いきなり飛び出してくるんじゃねえ!危うく轢き殺すところだったぞ!!?」

 

「わ、悪い…………本当に悪かった」

 

「悪いで済むぐらいだったら、こんなことは言わせねえぞ!お前本当に分かってたのか!?それぐらいの年齢なら飛び出しは危ねえのは分かるだろ!?」

 

「………………………………」

 

朱色の髪の女に怒鳴っていれば、女が出てきた歩道から私服姿の蒼い髪をした女が出てきて俺に向かって頭を下げた。

 

「ごめんなさい!?私が奏のことをきちんと止めれば良かったんです!本当にごめんなさい!?」

 

「つ、翼が謝ることじゃない!?きちんと周りを見てなかったあたしが悪いんだ!本当に悪かった!?」

 

蒼い髪の女が頭を下げて謝罪をし、朱色の髪の女も慌てながら俺に向かって勢いよく頭を下げた。

 

「……………………………………」

 

その姿を無言で見るも、俺はなるべく落ち着いた声で2人に話す。

 

「まあ、ちょっと俺も言い過ぎたかもしれないが、それでもいきなり道に飛び出すのは危ねえからな!それだけは忘れるんじゃないぞ、良いなッ!」

 

「…………肝に命じておきます」

 

俺の言葉に女は深く頷いた。その顔は真剣な表情そのもので、俺から見てもきちんと反省しているのが分かる。

 

「そんじゃあ、次からはちゃんと気を付けろよ…………じゃあな」

 

反省しているのを見たため、俺はフェイスを下げてエンジンを噴かせそう言ってバイクを発進させる。

 

「「……………………………………………………」」

 

バイクでそこを去ろうとする。ふと後ろを振り向けば、2人の女はまだ反省している顔で俺の背中を無言でじっと見ていた。だが俺は運転に集中するために前方に戻して、しっかりと前を見る。

 

だがこの時の俺は思いもしなかった。こんな小さすぎる出会いで、俺はあの女2人組ととんでもない付き合い方をすることになろうとは、もしこの時、俺は外に出ず家でずっとパワースポットのことについて調べていれば、多少なりとも運命が変わっていただろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奏side

 

「あ~あ、怒られちった」

 

あたし天羽奏(あもうかなで)は、後頭部の髪に触れながら先程バイクに乗っていた男の言葉についぼやいた。

 

「もうっ、奏!今のは怒られても仕方のないことだよ!」

 

すると、隣に居るあたしの相棒である翼が顔を向けて叱ってくる。

 

「いくら今日が私達の初出撃になるからって、今日の奏はちょっと周りを見てなさすぎだよ!あの人が怒鳴りながら注意するのもよく分かるよ!」

 

「わーってるって、ちゃんと気を付けるからよ。それに出撃の時はよーく周りを見ておくから大丈夫だって!」

 

「もうっ、本当に分かってるの?」

 

翼はちょっとだけ頬を膨らませて、あたしに強く言い放つ。

 

「分かってる分かってる!…………それにあたしたちは絶対に“あいつ”にだけは負けたくないからな」

 

「!?……………」

 

後半を小さな声だが真剣に言うと、翼は少しだけ目を見開くも、静かに深く頷いた。

 

「…………分かってる。私だって、あの剣士には負けたくないから!」

 

「ああ、絶対に負けられない!」

 

あたし達はお互いの顔を見合って、同時に強く深く頷いた。

 

奏side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ったく、本当に危なかったぜ。この齢で人殺しになって刑務所送りなんて嫌だぜ、家族全員や未来に迷惑掛かっちまうしよ」

 

俺はバイクのハンドルをしっかりと握りながら、道路に飛び出してきて女を轢きそうになったことについてぼやいた。

 

「ああ~もうっ、気分転換に今日も所沢のコロッケでも食べるか!!」

 

赤の信号になってバイクを停めた俺は、ブンブンッと顔を横に振って気分を変えるため、〈肉の所沢〉のコロッケを食べようと決め、青信号になればすぐバイクを〈肉の所沢〉の方向に変えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ~…………おっちゃーん!コロッケ揚げてくれ!」

 

〈肉の所沢〉の前にバイクを停車させ、俺はヘルメットを脱いで軽く髪を振り、店の中に居るおっちゃんにコロッケを揚げてくれと頼む。

 

 

「また今日も食いに来やがったのか。そんなにコロッケ食ってたらいずれ体が油まみれの太っちょになるぞ!」

 

「おっちゃんに言われたら不安になるじゃねえかよ…………でも大丈夫!太らねえように毎日俺はトレーニングしてるし俺太りにくい体質だからよ。安心してくれ」

 

「はぁぁぁあ?トレーニングしながらその体型を維持できるのに挙げ句には太らない体質か。羨ましいを通り越して妬ましいな」

 

「そんなものは置いといて、コロッケ10個頂戴!」

 

俺の言葉を聞くと、おっちゃんは「ん?」と疑問の声を口にし、俺を見ながら聞いてきた。

 

「おい剣二。お前今コロッケ10個って言ったか…………?」

 

「あ…………10個って言ったけど、それがどうかしたか?」

 

返答すれば、おっちゃんは目を大きく見開き顔面を蒼白するようなかんじとなった。なんかまるであれだな、普段は温厚な奥さんの邦子さんが鬼のように怒ったときに見る顔だな。

 

そんなことを考えていれば、蒼白するような顔で俺を見ていたおっちゃんは、ようやく口を開いた。

 

「いや、いつもならコロッケ100個や50個、少なくても20個頼むお前が、今日は10個って…………まさか今日は空からノイズが降ってくるんじゃあるめえな?」

 

そう言いながらおっちゃんは、真剣な顔で天井を見上げた。そんなおっちゃんに、俺自身もお返しと目を細めて言い返す。

 

「おいおっちゃん、いくらなんでもそれは酷いだろ。今日は気分転換のために寄ったんだよ。まあ、思いっきりコロッケにはがっつくけどよ…………早くコロッケ10個揚げてくれよ!!!」

 

「分かった!?コロッケ揚げてやるからそんな叫ぶんじゃねえよ!!?」

 

「へっ…………頼むぜおっちゃん!」

 

ようやくコロッケを揚げてくれることに、俺は満面の笑みになる。

 

 

 

 

10分後…………。

 

 

「ほらよコロッケ10個、おまちどおさん!」

 

「来た来た!ありがとよおっちゃん♪」

 

「別に良いってことよ。それよりほら、揚げたてのうちに食っちまえよ」

 

「おうよっ!」

 

おっちゃんの言葉に俺は満面の笑みで強く頷き、白い紙袋に入ったコロッケを1つ取って、ガブリと思いっきり食らい付いた。

 

「モグモグモグ…………う~ん、やっぱりここのコロッケが一番旨いぜ~」

 

「……………………ホント、旨そうによく食うなお前は。揚げてるこっちとしては嬉しいから良いけどよ」

 

そんなおっちゃんの台詞を聞きながらも、俺は夢中で揚げたてのコロッケをガツガツと食べ、コロッケ10個を食べ終えたのは約3分半ぐらいであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブオォォォォォォォォン!

 

「はぁぁぁぁ、旨かったな~所沢のコロッケ、もうあれだけ食えるだけでも俺は幸せになれるぜ」

 

今俺は、バイクを運転しながら家路に向かっているが、所沢で食べたコロッケが旨くて、つい呟いてしまった。

 

「いつか腹がはち切れるほど、コロッケをたらふく食いてえなぁ~」

 

そんなことをぼやきながら、俺はバイクのスピードをさらに上げて家路を急いでいく。

 

 

 

「到着到着~っと、あ~腹減ったー。さっさとバイクを倉庫に入れて家に入ろう」

 

我が家に到着した俺は、バイクを停車させてヘルメットを脱いで降り、愛車であるバイクを押して倉庫に入れ俺はとっとと家の中に入る。

 

「ただいまー!」

 

「あっお兄ちゃんお帰り!」

 

「おう響、ちゃんと大人しくしていただろうな?」

 

俺が玄関から入ってくれば、まず最初に出迎えてくれたのは響であった。響はまるで自分のことのように嬉しく笑いながら俺の所までやって来る。そしてやって来る響に声を掛けながら、頭を撫でてやる。

 

「んにゅ~」

 

(本当の家族じゃないんだけどな…………長年一緒に住んでるとつい思っちまう。俺は守りたいこの家族を、そしてこの笑顔を…………守りたい!)

 

そんな決意を心の中でしているのだが、不思議なことがあるのだ。俺が頭を撫でてやると響は気持ち良さそうに目を閉じて、まるで俺に身を委ねるように頭を撫でられているのだ。

 

(なぁんで響の奴は、俺が頭を撫でてやるだけで、こんなに嬉しくなるんだ?変な妹…………)

 

心の中で思いながら10回以上響の頭を撫でて、響の頭から手を退けて廊下を歩く。

 

「む~っ……………………」

 

頭から手を退けて廊下を歩き出せば、響は立ち止まったまま俺を見ている。その目はまるで物欲しそうな目で俺を見ていたのだ。だが俺はそんなことを気にすることなく、響に訪ねたことを聞けなかったため、響に聞こうと思って俺は響の方を振り向いてもう一度訪ねる。

 

「ところで響?俺の部屋には勝手に入らなかっただろうな。もし勝手に入ってたりすれば、お前の大好物はお代わりできずに全て俺の胃の中に入るぞ」

 

俺の部屋に入っていないか訪ねてみれば、響は両手をパーにして左右横に振りながら答えた。

 

「入ってないよぉ~。そんなことしてあたしの大好物全部お兄ちゃんの胃の中に入ったら悲しいよぉ~!?」

 

「…………………………………………………………………」

 

一切慌てず答える響に、俺は5分ぐらい無言で見るが、すぐに背を向けて言う。

 

「まあいいか、入ったか入ってないかは俺の部屋見て確認すれば良いだけだしな」

 

俺はまた前を向いて廊下を歩いていけば、ふと鼻に旨そうな匂いが入ってきた。

 

「クンクン、ん?この匂い、もしかして今日の晩飯はカレーか?」

 

俺がふとそんなことを呟けば、楽しそうな笑顔をした響が俺の隣までやって来て、今日の晩飯について答えた。

 

「うん、そうだよ!今日の晩ご飯はみんな大好きな家庭の料理のカレーだよ!」

 

「へー、そいつは嬉しいな!そんじゃあ母さんのカレーを食べるためにも、手伝いに行かねえとな!」

 

そのため俺は、部屋に行き響が入ってないかどうか確認して、部屋の確認が終われば急いで1階に降りてリビングに行き、母さんの手伝いをする。後は大きな器の皿に10合まで炊いたご飯を載せて、調度良いときに父さんも仕事から帰ってきて、俺達家族全員は今日の晩ご飯であるカレーライスを食べ始めた。

 

結果的に、母さんのカレーライスがあまりにも旨すぎて俺と響は3杯もカレーをお代わりしてしまった。晩飯であるカレーを食べ終えれば、俺は風呂に入って温まった体に軽い柔軟運動をして、そのまま自分の部屋へと戻り就寝した。

 

 

因みに調べた結果、響は俺の部屋に入っていないことはきっちりと判明した。いやーそれにしてもすごいね、ノートで人を殺害している主人公がやっていた方法は、この世界の人でもあのやり方に一切気付いていないんだからさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

普通に就寝に入りたかったんだが、どうやら今日もそれは無理なようだ。今日もみんなが就寝する時間帯にノイズが現れたのだ。モバイルモードの撃龍剣がノイズの気配を察知し、俺は大急ぎで現場に急行した。

 

だがノイズが現れたのは誰もいない何かの製産工場のようなところであり、今回も出てきたのは小型ノイズだけであるが、ヒーローたるもの無視するわけにはいかないため、速攻でノイズを倒してベッドに潜り込んで寝よう。それに明日は響と未来と一緒にお出掛けするんだからな、そのためにも速攻でノイズをぶっ倒す。

 

 

 

「ゲキリュウケン!」

 

俺は製産工場の屋根の上から叫び、この言葉でモバイルモードのゲキリュウケンを本当の姿にして、ここからリュウケンドーの変身に入る。真ん中が金色で龍の顔が描かれているリュウケンキーを取り出す。

 

 

「リュウケンキー…………発動!」

 

キーの部分が出現すれば、俺はゲキリュウケンの柄の一部を上に引き、上に引けばゲキリュウケンの顔も上がりゲキリュウケンの回りにある翼のようなものが畳まれる。撃龍剣の顔が上がればそこにあるキーの挿し込み口にリュウケンキーを挿し込む。

 

俺はリュウケンキーを挿し込んで回し、柄の一部分を下へと下げる。ゲキリュウケンの顔も下に下がり、ゲキリュウケンの翼のようなものが戻り、キーを挿し込んだ一瞬青い光も発する。

 

そして昨日と同じように、ゲキリュウケンから音声が発せられる。

 

 

 

『チェンジ、リュウケンドー』

 

「撃龍変身!!!」

 

 

この言葉を叫んで、ゲキリュウケンが青い光のエネルギーを発し、俺はゲキリュウケンを高く強く掲げる。

 

「ハッ…………!」

 

ゲキリュウケンの剣の部分から青き龍が現れ空へと昇る。青き龍は一度吠えると、龍は俺に向かって突っ込んでくる。俺は青い龍をこの肉体に受け止める。

 

「…………うっ!?」

 

 

また少し苦しい表情をするが、俺の体には青い鎧が身に纏い、肩と前腕と胸に白い鎧が胸の真ん中には金色の鎧、手の甲には金色の龍の顔を模した手甲が装着される。

 

下半身に白い鎧が装着し、足は金色の龍の顔を模した甲掛が装着される。最後の決め手にフルフェイスのマスクが顔も含めた全身に鎧が身に纏えば、ゲキリュウケンを軽く振りながら再び勇ましく決める。

 

「魔弾剣士リュウケンドー!来神!」

 

決め台詞を言いながら決めポーズを決めて、俺はノイズに向かって掛かっていく。

 

 

「ノイズ!俺が相手だ!」

 

『『『『『『『『『『!!!!!!!!!!』』』』』』』』』』

 

「ハァァァァァァッ!…………やっ!ハッ!でぇい!たぁっ!せいっ!…………うおあたあぁっ!!!」

 

『『『『『!?』』』』』

 

『!!?』

 

先制攻撃と言うかのように、すれ違い様に次々と撃龍剣で斬り倒していく。

 

「とうっ!」

 

ヒューマノイドノイズとクロールノイズを倒し、ノイズどもの動きを止めた俺は、その瞬間を狙ってヒューマノイドノイズがその細い腕をさらに細くして俺を狙ってきた。だが俺はその攻撃を一回転のジャンプで難なく避け、後ろへと行けば俺を攻撃してきたヒューマノイドノイズを斬り裂いていく。

 

「いい加減学習したらどうだノイズ?俺はてめえらと何十年と戦ってんだ。てめえらの攻撃方法ぐらいもう覚えきってんだよ!」

 

俺はゲキリュウケンを小型ノイズの大群に向けながら、静かに重く小型ノイズに言い放った。するとその時、俺の後方の上空から何かが回っているような音が聞こえた。いや、この音には聞き覚えがある。この低く重く回る音はヘリのジャイロ音であった。

 

「!? なんだっ!?」

 

ヘリのジャイロ音が聞こえたため、すぐさま俺は後ろを振り向き確認した。

 

(なんでヘリが来たんだ!?軍隊の人間か?…………それともまさか、好奇心旺盛なテレビ局のバカどもかっ!?)

 

そんな奴等がこの近くに来られれば、獣王を持っていない俺では守りきれない確率が高い、そのためやって来たヘリには今すぐにでも退散してほしい。

 

「…………!? くっ!?しまった!?チッ、人が余所見してる間に攻撃たぁっ…………やってくれんじゃねえかぁッ!!!」

 

目の前のノイズではなくヘリが来る後方を見ていれば、ノイズどもがスキありと言わんばかりに、余所見をしていた俺に攻撃を仕掛けてくるが、俺はそのノイズの攻撃をゲキリュウケンで捌いて、後方に少しだけ下がるが思いっきり前方に踏み出し、踏み込みを入れた斬撃の衝撃波をノイズどもに浴びせるように振った。

 

『『『『『『『『『『!?!?!!??』』』』』』』』』』

 

斬撃の衝撃波を浴びたノイズは、一瞬のうちに消し炭となった。ノイズどもを消し炭にしたら、俺の後方から2つの声が耳に入った。

 

 

「Croitzal ronzell gungnir zizzl」

 

「Imyuteus amenohabakiri tron」

 

「なんだこれ?歌か?ヘリの次はなんだってんだ!?」

 

そう悪態を付きながら後方に目をやれば、ヘリから2人の女が飛び降りて歌のようなものを口ずさむと、2人の女は光に包まれて、その身に妙な機械の鎧を身に纏った。

 

「!?…………な、なんだあれ?」

 

それを見て俺は驚愕するも、女2人は平然と地面に着地をした。女の2人組で1人は朱色の髪をして身に纏っている機械の鎧のメインカラーはオレンジであり、もう1人の女は青い髪をして纏っている機械の鎧のメインカラーもその髪色と同じ青であった。そしてお互いが持つ武器は、朱色の髪の女の方は槍で、青い髪の方は剣であった。

 

「あれは!未確認の騎士!?」

 

「やっぱり居やがったか…………」

 

青い髪の女と朱色の髪のリュウケンドーである俺を視認すると、人を射殺すかと言わんばかりの目付きで俺のことを睨んだ。しかし俺は、青い髪の女の台詞に疑問を抱きリュウケンドーのまま首を傾げた。

 

(未確認の騎士?…………まさか、俺のことか…………?)

 

まあ確かに未確認の騎士と言われても仕方ないか。いくらみんなを守るためにノイズと戦っていても、こんな人外のような姿じゃ好意的に視てくれる人なんて俺の家族や所沢の夫婦みたいな変わったところだけだろうな。

 

なにせタイムレンジャーは主人公の父親が経営している会社の部隊に襲われてたし、アギトも人間自身がアギトやギルスに征服される社会に恐れて使徒を守ることにして、アギトやギルスになるものを殺そうとしたけど、逆に使徒は全人類を根絶やしにしようとしたからな。

 

(あれはやられる側や視ている側としては嫌な感じだったし腹が立ったな~、俺自身そんな目に合うとは思っても見なかったけど、実際にやられるとやっぱりめちゃくちゃ腹が立つな)

 

そんなことを考えていると、呆然と立ち尽くしている俺にまたノイズが今度は突撃を仕掛けてくるが、それに気付いている俺は、その攻撃を撃龍剣で斬り捌いた。

 

 

いきなり攻撃をしてきたノイズを睨みながら、俺は坦々と言う。

 

「そんなに俺を倒したいみたいだな。なら逆にお前らを蹴散らしてやるよ」

 

『『『『『『『『『『!?!?!?!!?』』』』』』』』』』』

 

感情と言うものが一切ないはずのノイズの軍団が、俺が一直線に放った殺気に驚きでもしたのか、まるで驚愕したかのように少々後方へと退いた。

 

小型ノイズの大群が一旦動きを止めると、機械の鎧を身に纏った2人組の女の喋り声が耳に入ってきた。

 

「奏!悪いんだけど、あの未確認の騎士とは…………」

 

「分かってるって、今日は翼に譲ってやるからノイズの方は任せときな…………ただし次はあたしも加わるからな!」

 

「…………うん、今日が初出撃なのにありがとう!奏!」

 

翼と呼ばれた青い髪の女は奏と呼ばれた朱色の髪の女に顔を向けて恐る恐る聞くと、奏と呼ばれた女は軽い感じで了承すると、次に強い瞳で翼と呼ばれた女を見た。その瞳に翼とやらも気恥ずかしかったのか頬を赤くするも、すぐに片方の女と同じ強い瞳になって頷いて返答した。

 

「………………………………………………」

 

あの2人の言葉に俺は少し嫌な予感を覚えるも、そんなものは無視してノイズに向き直りゲキリュウケンを向けて俺は走り出した。

 

「だあぁぁぁぁぁッ!でいっ!はあぁッ!せあっ!らあっ!ふんっ!…………でえりぃやあぁっ!」

 

『『『『『『!?!!?!?』』』』』』

 

俺が動き出したことに小型ノイズは戦闘態勢に入ろうとするが、それは全くもって遅すぎたため、ゲキリュウケンを振ってノイズどもを炭素の塊にしてやった。

 

「ちゃっちゃと終わらせるぞ…………」

 

なにせ明日は約束があるんだからな。そう心の中で付け足して言って、俺は次々と小型ノイズの大群の中に入り、ノイズを炭素の山にしていけば。その中にいきなり青い髪の女が乱入してきて、俺が相手をするはずだったノイズを斬り裂いていった。

 

 

「ふっ!…………はあぁぁっ!」

 

「……………………」

 

無言でノイズを斬り倒して次に行こうとすれば、青い髪の女が何故か俺に切っ先を向けて口を開いた。しかし、俺は慌てることなくいきなり剣先を向けてきた女をじっと見た。

 

「未確認の騎士!抵抗をするな、私はあなたを捕縛する。下手に抵抗をすれば手荒な真似をすることになるぞ!」

 

「?…………」

 

いきなり何バカなことをほざいてるんだこの女は、この周辺にはノイズがウジャウジャ居るんだ。こいつらを野放しにしたら余計な被害者が出ちまうぞ。しかもこの女、俺を捕縛するって言ったな。今の言葉から多分この2人組の女は腐りきった日本政府の一員ってところだろう。

 

 

(そう言えば!…………あの機械の鎧はノイズとの戦闘で極たまに目にした、大方今日それが完成したから思いっきって出撃させたってところか!)

 

 

青い髪の女を見ていたが、その後ろでノイズと戦闘している朱色の髪の女の方に目を向けるも、俺は心の中で盛大に舌打ちをした。

 

 

(チッ!いくらノイズと戦う手段が少ねえからって、こんな青春真っ盛りの10代の女使って、ノイズと戦わせるなんざ…………日本もどれだけ腐り切れば気が済むんだ!?)

 

そう心の中で日本の政府に対して悪口を言うも、俺は青い髪の女に背を向けてノイズに向かって動き出そうとすれば…………

 

「動くな!未確認の騎士!下手に動けば私の剣の錆にしてくれる!」

 

(剣?刀じゃないのか…………?)

 

女の台詞に俺はそんな下らない疑問が心の中に現れるが、即刻その疑問を振り払い、俺は静かに女に告げることにした。

 

「俺の敵は…………ノイズだ」

 

そう告げてノイズが居る方向に動き出そうとすれば、青い髪の女が透かさず俺に斬り掛かってきやがった。

 

「ふざけるなッ!貴様の相手はこの私だ!」

 

青い髪の女が放った斬撃、しかし俺はそれを簡単にゲキリュウケンで受け止め、斬り掛かってきた女を睨みながら今度は重く冷酷に告げる。

 

「…………俺の敵はノイズ、人間じゃない」

 

「なんだとっ?…………ぐぅっ!?」

 

女は驚愕の表情をした瞬間を狙って、女をゲキリュウケンで思いっきり吹き飛ばした。

 

「邪魔をするな」

 

坦々とそう告げ、俺はノイズが居る方向に駆け出そうとするが。

 

 

「行かせるものか!」

 

「!……………………」

 

青い髪の女はまた俺に斬り掛かってくるも、その刀を俺は簡単に受け止め鍔迫り合いになる。

 

「私は答えなければならない、私を信じてくれた奏の期待に、答えなくてはならないんだ!」

 

鍔迫り合いになりながら、女は今の状況で自分の思いの丈を叫んだ。そして一旦俺から距離を取れば、もう一度踏み込み俺に斬り掛かり、俺はその斬撃を防ぐもここから無数の剣戟が始まった。

 

「……………………………………」

 

俺は無言で青い髪の女の刀を防ぎながらも思った。

 

(…………ハッキリ言ってこいつはまるで、自分の存在価値をどこかで見つけたい感じだな…………まあその気持ちは半分ぐらいは分かるが、その半分は下らねえな)

 

俺は続けて心の中で思い続ける。

 

(自分の存在価値を決めるのは結局は自分自身なんだからよ。そんな自分の思いを勝手に俺と戦って見つけられると勘違いしてんじゃないのか?)

 

そのため俺は心の中で思っていることの続きを口にした。

 

「そんな自分勝手な思いを、俺にぶつけるのは間違いだろ?」

 

「っ!?知ったような口を聞くな!!!」

 

「!…………よっと」

 

女の図星にでも触れたのか。女は持っている大きな刀で勢いよく俺を突き飛ばそうとするが、俺はその斬撃の勢いを利用し、女からかなりの距離を取った。

 

俺のこの行動に、女は驚愕の表情をしながら声を出した。

 

「なっ!?まさか今の私の斬撃の力を利用してあんな距離まで跳んだのか!?」

 

「…………………………………………」

 

俺は無言のまま左腰に装着されているマダンキーホルダーに手を掛けて回した。マダンキーホルダーが回れば俺が使いたいマダンキーのところで止まり、俺はそのマダンキーを引き抜いてキーを出現させた。

 

「ナックルキー、発動」

 

『マダンナックル』

 

「召喚、マダンナックル」

 

ナックルキーを発動してマダンナックルを召喚させれば、俺は空から振ってくるマダンナックルを左手でキャッチし、マダンナックルを装備して展開させる。

 

「! なにをする気だ!?」

 

「ナックルスパーク」

 

俺はマダンナックルを後ろに向け、ナックルスパークを思いっきり撃ち放った。

 

「まさか奏が狙い!?奏避けて!」

 

「! しまっ」

 

『『『『『『『!?!?!!?』』』』』』』

 

「えっ…………?」

 

ナックルスパークを朱色の髪の女に放ったと思った青い髪の女は、朱色の髪の女に危険を叫んだ。朱色の髪の女も俺の方に向いて苦しい表情をするが、ナックルスパークは女に当たることなく、7体のクロールノイズに当たり消し炭になった。

 

「どいういうことだ!まさか私の友を助けたつもりか!?」

 

女の怒りの叫びに、静かに坦々と返す。

 

「別にそんなつもりはない…………ただノイズとの戦いは遊びではなく、命を賭けた戦いだ…………それなのにお前とちんたら遊ぶ暇など…………俺には、ない」

 

「遊びだと?…………ふざけるなッ!私は貴様と真剣に勝負をしているのだ!」

 

俺の言葉に青い髪の女は怒りに燃え、所持している武器の刀を力強く握り、俺を斬り倒そうと掛かって来るが、そんな怒りと力に任せて振った刀でこの俺に掛かって来るのは無駄も良いところだ。

 

「……………………ふんッ!」

 

「そ、そんな…………バカな」

 

女の無茶苦茶な斬撃に対し、俺自身も右手で持っているゲキリュウケンを力強く握って下げ、迫り来る女の刀を下に下げたゲキリュウケンを上に上げ女の剣を簡単に弾き飛ばしたのだ。

 

刀を弾き飛ばしたが、そのまま俺は女が動かないよう素早く動き出し、ゲキリュウケンを女の首元に近付ける。

 

「………………………………」

 

「うっ………………………」

 

その距離はまさに、首元が斬られるか斬られないかの距離である。しかし俺は女の首から血が流れないギリギリの距離を維持してゲキリュウケンを首元に近付けている。

 

「これ以上無駄なことは止めろ。……………………それに俺の剣は人を殺すための剣ではない…………人を守り、生かす為の剣だ!俺はこの力で人を傷付けたくはないからな」

 

「なんだとっ?…………」

 

俺の言葉に女は疑問の顔を作ると、後ろから獣のような吠える声がきた。まあ予想は着くように、ノイズと戦っていた朱色の髪の女である。

 

「翼っ!?…………こんのお~っ!翼から離れろぉっ!!!」

 

朱色の髪の女は走りながら俺目掛けてデカイ槍を投擲するが、青い髪の女からゲキリュウケンを下げて、投擲された槍を弾き落とした。

 

「くっ!?…………」

 

槍を弾き落とされたことに朱色の髪の女は苦の表情をする、俺は地面を思いっきり踏み締め跳躍し、2人組の女との距離を稼ぎノイズが密集している半分のところの距離まで跳んだ。

 

「翼、大丈夫か!?」

 

「奏!私は大丈夫…………でも、未確認の騎士の強さはとんでもない!あれはまるで化け物としか言いようがない」

 

「何て奴だ…………一体どんだけ戦ってるんだよ?」

 

(化け物っておい、ヒデェな)

 

女2人組の言葉に傷付きそうな俺であったが、無視して体を朱色の髪の女が残したノイズの方に向けて走り出す。走りながら左手に装備しているマダンナックルを向け、小型ノイズに狙いを定めてナックルスパークを撃ち放つ。

 

「ナックルスパーク!」

 

ナックルスパークを放って、クロールノイズとヒューマノイドノイズを消しながら突き進む。

 

(1、2、3、4、5、6…………)

 

「ゼアッ!ハッ!シッ!だあっ!えやっ!せいっ!らあっ!うおぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

ナックルスパークで12体のノイズを消し、近付けばゲキリュウケンを振って8体の斬り倒した。もはやノイズの数は10数体程度になったため、俺はマダンナックルを地面に置いて、マダンキーホルダーを回しファイナルキーを取り出しゲキリュウケンに挿し込む。

 

「ファイナルキー!発動!」

 

『ファイナルブレイク』

 

「はあぁぁぁぁぁぁ…………ゲキリュウケン!魔弾斬りッ!」

 

ファイナルキーを挿し込んだゲキリュウケンの剣先が青白く光り出し、それを見た俺はただゲキリュウケンを両手で持って高く掲げ、必殺技の名前を叫びながら勢いよく振った。

 

『『『『『『『『『『『『『!!!??!?!!?』』』』』』』』』』』』』』』

 

魔弾斬りを振り放てば、10数体居たノイズは一瞬のうちに消し炭となり、俺は背を向けゲキリュウケンを1回振り回して肩に担ぎ、10数体居たノイズの場所に視線を向けた。

 

「……………………………………」

 

それを数秒だけやれば、俺は無言のままその場を立ち去ろうとする。

 

「待てっ、未確認の騎士!?」

 

「逃がすと思ってるのか!?」

 

だが2人組の女が俺を逃がす気はないらしく、それぞれの得物を持って俺に向けた。その行いに俺は呆れそうになったが、無視をして立ち去る。

 

「ッ! 待てッ!?」

 

「無視すんな!」

 

「…………黙れ」

 

「「!!?」」

 

静かなる殺気を含めながら言うと、2人は動きを止めてその場で動けなくなった。

 

「…………俺の敵は…………ノイズだけだ」

 

俺はこの言葉だけを残し、静かにその場を去った。2人組の女は無言で俺の背中をじっと見ていた。

 

 

 

 

 

 

「………………………………眠い」

 

急いで家に戻った俺は、疲れきった体を無理に動かし、パジャマに着替えてベッドに倒れ混んで眠りの世界に入ったのであった。

 

to be continued.




次回予告。

なんとかノイズとの戦闘を終えたけど、現れた2人組の女。あれは一体なんなんだよ?

ま、そんなことは考えるのは止めて息抜きに響と未来と一緒に遊びに行くぞ!

行った途端に、ノイズが現れやがった。
しかも2回も現れて来やがって、2回目にはあの機械を纏う女どもまで現れたら、また俺に襲い掛かってきやがった。

いい加減にしてくれよ!

次回!魔弾戦姫リュウフォギア!

激突!装者ッ!

次回も、魔弾戦記リュウケンドーで突っ走るぜ!
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