ストライクウィッチーズ 〜カールスラントの英雄〜 作:テアイチ
ヴェルサイユ条約、1919年6月28日にフランスのヴェルサイユで調印された、第一次世界大戦における連合国とカールスラント帝国との間で締結された講和条約であり第一次世界大戦で負けたカールスラント帝国に課せられた悲しい傷跡である。戦勝国からの主な要求はこれであった。
1.敗戦国に対する賠償金の要求。
2.軍備縮小。
3.植民地、租借地の放棄。
4,軍隊兵士数の制限。
5.カールスラント帝国本土の資源地帯の領土割譲。
が主な要求であった。これによりカールスラント帝国は大幅に弱体化し、以前のような活気ある帝国ではなくなっていた。さらに帝国主義であったこの国は戦争犯罪者として皇帝、ヴィルヘルム2世が追放、これにより新たなる政党が出現し、カールスラント帝国はワイマール共和国と名前が変わったのであった。(ヒトラーが権力を握るまでこの名前で書きます。)
賠償金で国内の財政が不安定のころ1929年西の大国、リベリオン合衆国で大きな事件が起きる。それは世界恐慌。
リベリオン合衆国は第一次世界大戦で協商国側に武器、弾薬などの軍事物資の提供を行っており物資を生産する会社は戦争経済によりかなり儲かっていた。だがそれもつかの間ニューヨーク州ウォール街の株式市場にて株価が大没落、これによりリベリオン合衆国他、大国はほぼ同じ不況に陥った。
ワイマール共和国もそうである。第一次世界大戦の敗戦で連合国から巨額の賠償金を請求され、ガリア共和国のルール占領にともなうハイパーインフレーションにより、従来の賠償金徴収体制が崩壊したことは明らかとなった。このためリベリオン合衆国を賠償金支払いプロセスに参加させることで円滑な支払いが可能になり、またリベリオン合衆国をはじめとする外国資本がワイマール共和国に導入され、ワイマール経済は回復傾向が続いていた。しかし大恐慌によってワイマール経済は深刻な状態へ陥った。リベリオン資本は次々と撤退し、復興しかけていた経済は一気にどん底に突き落とされた。失業率は40パーセント以上に達し銀行や有力企業が次々倒産、大量の失業者が街に溢れ国内経済は破綻状態となっていた。
それから10年が経ち1935年バイエルン州ニュルンベルク
「おい、また自殺者だとよ」
「今日で何人目だよ…」
「おい!まて!このガキ!」
「はぁ…はぁ…はぁ…」
「どうしたんだい?パン屋」
「またあのガキだよ」
「スラム街のか?」
「アイツには関わらない方が身のためだぞ」
「何で?」
「この前アイツに関わった大人が酷い目にあわされたらしいぞ」
「そうなのか?」
ヒソヒソと少年の噂をしている大人たちを見て少年は少しムカっとしていた。少年はパン屋の親父から逃げ切ると家と家の間の幅の小さいいわゆる裏道の奥へと進んでいった。奥に進むと大人5人がたむろっていた。
「おっさん!持ってきたよ!」
「おぉ!悪いなタイチいつもありがとよ!」
「えへへ俺に掛かればこんなの簡単だよ!」
「タイチがやってくれるから俺達は今日も生きていけるだ」
「ホントだよ、俺らが表に出ると皆変な目で俺らを見るんだからパン屋に行っても店の奴ら食いもん一つ俺らにくれねー」
「仕方ない俺ら敗残兵に食わせる飯がないだよ」
「クソ!祖国の為に戦った俺たちが何で差別されるんだよ!」
この大人達5人は敗残兵らしい、賠償金で国内の財政が火だるまの状態で国民の生活が悲惨なのに世界恐慌の影響で更に悲惨になり働いていない彼らは金もなく食うものがないため盗みを犯していた。
「まぁ、ありがとな今日も、お陰で今夜は生き抜けそうや」
「お互い様だよ!俺だって助けて貰ってるんだから!」
「そうだな!じゃあ今日は…」
「おい!やっと見つけたぞ!」
「!?」
後ろを見ると軍服を着た男、数人がやってきた。どうやら町の奴らが通報したんだろう。
「誰だ!貴様ら!?」
「ダン・シュタイン元陸軍少佐及びその部下4人窃盗の罪で逮捕する。」
「まって!何でおっさん達を捕まえるんだよ!?」
「ボウヤ…この人達は悪いことをしたんだ。だから捕まえるんだよ」
「おっさん達は何もしてないよ!離せ!」
タイチは軍服を着た男の足を掴むが離されてしまい意味がなかった。
「しつこいボウヤだ、邪魔だどけ」
「うぁ!?」
「ダン・シュタイン逮捕だ」
「俺は何もやってない!無実だ!」
「早く来い!」
「おじさんを…」
「ん?何だ、ボウヤ?」
「おじさんを…」
「おい!何が起きているんだ!?」
「おじさんを…離せぇぇぇぇぇ!!!」
男はダンの手首に手錠をはめようとした。その時地鳴りが起きた、タイチの下には魔法陣が出現し頭には耳が生えて、後ろからは尻尾が生えていた。そう、今世界で初めてウイッチに目覚めた男の子が出現した。
次回もお楽しみに!
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