ストライクウィッチーズ 〜カールスラントの英雄〜 作:テアイチ
ミュンヘンから北へ数百km数日かけてタイチはようやくワイマール共和国(別名カールスラント帝国)首都ベルリンへ着いた。鉄道で来た為タイチと同じように降りる客も多い流石首都だ。
「う〜ん!!着いた!ここがベルリン!」
『11時20分発フランクフルト方面の列車が発車しますお乗りのお客様はお早くお願いします』
客車から降りタイチは思いっきり体を伸ばす。天井からはアナウンスが聞こえミュンヘンとは全く違う。タイチは改札を抜けエントランスへ向かう。
「これは坊や何のご様かな?」
「ここへ行きたんだ」
「どこだい?」
タイチはエントランスの案内係の男に場所を見せる。
「ファルケンゼーだね、ここから西の方角だな、バスで行くとなると大体1時間くらいかな?」
「ありがとう!」
「どういたしまして」
タイチは丁寧に案内係の男にお礼をしバスに乗り込んで『ファルケンゼー』に向かった。
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「ファルケンゼーです降りのお客様はお早くお願いします〜」
「はい!降ります!」
ここで降りるためタイチは運転手に降りると伝える。それを聞いた運転手はバスをバス停がある所で止まりドアを開けた。
「おや?君ここで合ってる?ここはウイッチ兵学校だよ?陸軍兵学校はもう一つ先ですよ?」
「俺はここで大丈夫です!何たってウイッチなんだから!」
「は…はぁ……」
バスの運転手に首を傾げられたが太一は何も考える事なく運賃を払い降りた。バスから降りて歩いて数分で目的のウイッチ兵学校に着いた。
「ここがウイッチの兵学校!!?」
入り口にはドシン!と大きな門が待ち構えておりレンガの道が続いてその先に校舎があった。
「え〜っと?入学手続きは〜『あ…あの!」え?」
手続き所を探していると後ろから女の子に声を掛けられた。
「す…すみません!急に…」
「ど…どうしたんですか?」
その女の子は髪の毛は赤色で肩より少し下まで髪が伸びている。目はクリっとして可愛いらしい、服は白のカッターに首元に黒のリボンを付けて暗い緑色のスカートを履いていた。
「あ…あの…入学手続き所は何処ですか…?」
「あ〜、ご…ごめん!俺も初めて来た所だからよく分からなくて…」
「すみません!てっきり私より年上に見えたので…」
彼女から見るとタイチの身長は平均より少し高いため年上に見えたのであろう。
「俺はそんなに年上に見えるかな…?今10歳なんだけど…?」
「一緒じゃないですか!?」
「そうなの?」
「はい!私も10歳です!」
「奇遇だね!でも君は何しにここに?」
「ウイッチ兵学校への入学手続きの為です!」
「え?そうなの!?」
まさかの彼女も一緒の目的らしい、自分と同じ歳の女の子も駆り出されている現状である。
「ウイッチなんだ…」
「でもここはウイッチ専門の兵学校しかないよ?」
「実は…俺もウイッチなんだ」
「嘘ですよね?」
「本当なんだこれが、じゃあ見てて!」
「え…えぇ…」
彼女が見つめる中タイチは目を瞑り精神を統一して魔力を発動させる、いつも通り頭から耳が生えて、お尻から尻尾が生えた、魔力を発動したため再び目を開けると彼女は凄く驚いていた。
「どう、本当だろ?」
「初めて見ました…まさか本当にウイッチなんて…」
「俺もウイッチって気付いたのは一年前だからね」
「男の子のウイッチなんて初めて見ました…」
驚いていた彼女は次第に初めて見た男の子のウイッチに会えて嬉しそうであった。
「そういえば名前聞いてなかったね、俺の名前はエリーフォン・タイチ、バイエルン州ニュルンベルク出身だ、君は?」
「私の名前はミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ、家族からはミーナって言われてるわ、ポヅナニア出身よ、ベルリンから東の方を真っ直ぐに行くとある大きな街よ」
「ポヅナニアって今はポロニアの領土だよね?何でワイマール共和国で志願するの?」
「私のお爺ちゃんがこの国の軍人さんだったから私もお爺ちゃんみたいにカッコいいウイッチになりたいの!」
と、ミーナから色々と教えてもらい少し仲良くなった気がした。
「じゃ。じゃあ…俺もミーナって言わせてもらうね」
「うん!じゃあ一緒に手続き所まで行こ!」
「うん!」
タイチとミーナは一緒に手続き所まで向かった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜*〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
手続き所…
「ここだね、入学手続き所は…」
「よし、いこう!」
建物の中に入って、手続きを行っている兵士の所へ向かう。
「ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケです!ただ今到着しました!」
「よし!では早速書類を拝見する」
〜〜〜*〜〜〜
「よし!では適正試験を受けるため、こちらの部屋に向かえ」
「は、はい!じゃあ…先に行くねタイチ!」
「うん!頑張れよ!」
「次!」
ミーナは先に行き次はタイチの番になり先ほどミーナがやった様にタイチもやる。
「エリーフォン・タイチです!ただ今到着しました!」
「ん?貴様男だろ?ここはウイッチ兵学校だぞ?陸軍兵学校はここではない、」
「え?俺はウイッチです!みてください!これはダン・シュタインの推薦書です!何なら今ここで魔力を発動します!」
「やらなくていい、貴様は男だ男のウイッチなんて聞いた事もない」
「本当なんです!信じてください!」
「しつこいぞ!おい!」
「はっ!」
「こいつを叩き出せ!」
「は!」
「おい!やめろ、離せ!」
手続きの兵士に門前払いされタイチは部下の兵士に掴まれ門の前に放り出された。
「男の癖にウイッチとは、もっと上手く嘘をつくんだな、あばよ!」
「くそ…何で信じてくれないんだよ!」
タイタは少し涙を流したが直ぐに拭き取り、立ち上がり公園に向かった。
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「はぁ…一体どうしたらいいんだか……」
公園のベンチに座って空を見上げる、行く当てもなくどうすればいいかを考えていた。
「帰りの運賃もないし…どうした事か…ん?」
ふと、気付いたら男の子が座っていた、頭は金髪でサラサラな綺麗な髪の毛だ、しかもオマケに少しイケメンだが少しソワソワしていた、年もタイチと近そうである。
「ねぇ、何そんなにソワソワしてるんだ?」
「え、そう見えるかな?」
「見えるよ、しかも怪しく見える」
「え〜そう見えるの!?」
本当の事を言われて男の子は驚いたいた。ずっとソワソワしているため気になって仕方ないタイチは男の子に尋ねる。
「んで?何か悩んでいる事があるのか?」
「……実は…僕の幼馴染の女の子がウイッチになる為に兵学校へ行ってしまったんだ…」
「ふむふむ、それで?」
「それで僕も少しでも彼女の近くに行ける様になりたいと思って陸軍兵学校の入学手続きに行くとこなんだけど……僕に務まるか不安でね…」
「何だそんな事か?言っとくが軍隊といっても戦う兵士だけじゃないんだぞ!」
「え?」
「戦車や飛行機の整備をする整備兵もあれば、連絡を取り合う通信兵、兵の士気を上げる為に必要な軍楽兵このどれかを選べば良い!」
「成る程…」
「じゃあ、この中でお前が得意な物はあるのか?」
「僕は楽器を演奏する事、機械弄りが好きなんだ!だから整備兵、軍楽兵を目指すよ!」
タイチに励まされ不安で一杯だった彼も気付けば気合いに満ち溢れていた。
「よし、その域だ!そういえば君の名前は?」
「僕の名前はクルト・フラッハフェルト、クルトって呼んでくれ」
「分かった、俺の名前はエリーフォン・タイチだ、よろしくなクルト!」
「うん!よろしく!」
二人は握手して元気よく陸軍兵学校へ向かった。
(まぁ…ウイッチ兵学校へ行けなかったが、とりあえず陸軍兵になって上手くいけばウイッチになれる様になるかも知れない、今は堪えよう…)
たった今後世に語り継がれる事になる、二人の初めての出会いであった。
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