学戦都市アスタリスク 叢雲と歌姫と孤毒の魔女、3人の物語   作:ソーナ

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案内と事件

~綾斗side~

 

現在は放課後。

朝の騒動もなんとかし1日を終えた。

そして今は6年ぶりに再会した、紗夜とこれまで会ったことや昔話に浸っていた。

すると不意に。

 

「あー、コホン。そろそろいいか?」

 

後ろからユリスが聞いてきた。

 

「うん、じゃあそろそろ行こうか」

 

「綾斗、リースフェルトとどこに行く?」

 

「あぁ、実はユリスに学園を案内してもらう予定なんだ」

 

「全くもって不本意だがな。だが、まぁ、約束は約束だからな。それに天霧には聞きたいことがある」

 

「リースフェルトに?何故?」

 

「色々とあったのだ。色々とな」

 

「むー」

 

紗夜は不機嫌そうに眉を潜め俺たちを見た。

 

「では、行くぞ」

 

「あ、あぁ、うん。じゃあ、紗夜また明日」

 

「・・・・・・待って、だったら私が綾斗を案内する」

 

「なっ・・・・・・!?」

 

「ええ!?」

 

「案内くらい私だってできる。それにリースフェルトはさっき仕方ないといった、だったら私が案内しても問題ない」

 

「え、で、でも紗夜って・・・・・・」

 

紗夜はかなりの方向音痴だった筈だけど・・・・・・・・・

 

「申し出はありがたいが、あいにく私は一度交わした約束を破る気はない」

 

「・・・・・・・綾斗だって嫌々やられるより私の方がいいと思う」

 

「い、嫌々ではない!そもそも、沙々宮は今年入学してきたばかりではないか、その点私は中等部からここにいる。どちらが相応しいかは明白だろう」

 

「あのー、二人とも・・・・・・・?」

 

さらにヒートアップする会話に残っていたクラスメイトたちは同情や、お疲れ様的な目を俺に向けていた。

てか、誰も助けてくれないの?

 

「あら、そういうことでしたら私が一番適任ということになりますね」

 

「く、クローディア・・・・・・・!?」

 

突如、背後から声が聞こえ視線を向けると、予想した通りクローディアが書類を持って立っていた。

 

「ユリスは中等部三年からの参加ですが、私はちゃーんと一年からここの生徒ですから」

 

「・・・・・・・誰?」

 

「なぜおまえがここにいる?」

 

「あら皆さんつれないですねぇ。折角ですから私も混ぜてもらおうと思ったのですけど・・・・・・」

 

「嫌」

 

「不許可だ」

 

紗夜とユリスが同時にクローディアに言うと、クラスから、修羅場だ、とか言われた。

いや、正直誰か助けて。

三者の空気に余り関わりたくなかった。と言うか関わったら絶対めんどくさいこと・・・・・・・ではなくややこしくなる。

そんなこと考えていると。

 

「ん?」

 

端末に2件同時にメッセージが届いた。

差出人は、シルヴィとオーフェリアだった。

 

「(二人から?何かあったのかな)」

 

俺は2件同時にメッセージを開いた。

 

『明後日、アスタリスクを案内しようかな、って思うんだけどいいかな?詳しくは夜話すね。P. S:他の女子にデレデレしないでね』

 

『明後日アスタリスクを、シルヴィアと一緒に案内しようと思うのだけどどうかしら?詳しくは夜話すわ。P.S:私とシルヴィア以外の女子とイチャイチャしないように』

 

「・・・・・・・・・・・」

 

全くもって似たような文章に俺は驚き以前に固まった。

 

「綾斗?」

 

「どうかしたか天霧?」

 

「綾斗?どうかいたしましたか?」

 

動かない俺に紗夜、ユリス、クローディアの3人は心配半分不思議半分の顔で見た。

 

「あ、いや、なんでもない。それよりクローディアはなんでここに?」

 

話題をずらすため俺はクローディアに聞いた。

 

「はぐらかされた気がしますが、まあ、気にしないでおきましょう。綾斗、先日申し上げた純星煌式武装(オーガルクス)の選定及び適合率検査を明日行います。つきましては、この書類に目を通してもらって問題がないようでしたら署名をおねがいします」

 

そう言うとクローディアは持っていた書類を俺に渡してきた。

 

「すごい量だね・・・・・」

 

「預かりものとはいえ、統合企業財体の資産ですからね。ですがまぁ、形式上のものなんで簡単に読み流してくださって結構ですよ」

 

「り、了解」

 

俺はそう言うと早速十数枚ある書類に目を通した。

 

「そんなものをわざわざ持ってくるとは・・・・・・生徒会長と生徒会はよっぽど暇なのだな」

 

「えぇ、お陰様でうちの生徒は皆いい子ですから、とても助かってます」

 

「あははは・・・・・・」

 

いい子なら昨日のような事は起こらないんじゃないかな?

僕は不意にそう過ったが口には出さなかった。

 

「ところで、前から思ってたけど、ユリスとクローディアって友達なの?」

 

「はい、そうです」

 

「断じて違う!!」

 

「あらあら、冷たいお答えですね」

 

「え、え~と、どっち?」

 

「ウィーンのオペラ座舞踏会(オーパンパル)で何度か顔を合わせた程度の昔馴染みだ。それ以上でもそれ以下でもない。て言うか、お前も用が済んだなら帰れ!」

 

「あらあら、ユリスったら。フフフ。可愛い反応ですね」

 

「//////!クローディア!!」

 

「フフフ。それでは、私は失礼しますね」

 

そう言うとクローディアは教室から出ていった。

 

「あーー。それで、学園の案内なんだけど・・・・・・」

 

「私が案内する」

 

「いいや!私が案内する!沙々宮は手を出すな!」

 

「・・・・・・二人に案内して持ってもいいかな?」

 

「綾斗がそう言うなら・・・・・」

 

「ふん。お前がいいなら構わん」

 

俺の提案により学園の案内は紗夜とユリスの二人にやってもらうことにした。

と言うか、最初からこうすれば良かったんじゃ・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなわけで現在俺は、ユリスと紗夜の二人に学園を案内してもらっていた。

 

「ここが部活棟だ。うちは一部の部活以外あまり活発ではないが、たまに報道系のクラブなどに文句を言いたい場合などで足を運ぶことがあるな」

 

「・・・・・・ふむふむ」

 

「ここは委員会センター。福利厚生に関する要望・クレーム等はここを通す」

 

「・・・・・・なるほど」

 

「食堂は・・・・・・・・流石に今更案内する必要はないか。一応学園にはカフェテリアを含めて七つの食事処があるが、ここの地下は比較的空いていることが多いからオススメだ」

 

「・・・・・・それは初耳」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・あのな、沙々宮。私は別にお前を案内してるわけではないのだがな」

 

「・・・・・・・私、方向音痴だから」

 

「それでよく案内すると言ったものだな・・・・・・」

 

ある程度の学園を周り、今は噴水近くのベンチで一休みしていた。

俺への案内のはずが紗夜も案内をすることになったユリスは呆れた顔で紗夜を見ていた。

 

「えへん」

 

「いや、ほめてないぞ・・・・・・・」

 

「あははは。まぁまぁ、俺も勉強になったし助かったよ」

 

「そ、それならいいのだが・・・・・・」

 

「あ、なにか飲み物を買ってくるよ。なにがいい?おごるよ」

 

「そうだな、では、冷たい紅茶を頼む」

 

「・・・・・私はリンゴジュース。濃縮還元じゃないやつ」

 

「了解」

 

俺は二人から聞くと近くの自販機に向かって走っていった。

 

~綾斗side out~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ユリスside~

 

天霧が近くの中等部の校舎にある自販機に向かうのではなく真反対の高等部の校舎に向かったのを見て、私は苦笑が出てしまった。

すると。

 

「・・・・・・リースフェルトもう一度聞きたい。なんで、綾斗を案内することになった?」

 

横に座っていた沙々宮が聞いてきた。

 

「沙々宮、おまえも存外しつこいな。まぁ隠すほどのことでもないしないいだろう。決闘の最中に助けられたんだ。その借りがあるから案内することになった。だだ、それだけだ」

 

「決闘?リースフェルトは綾斗と決闘したのか?」

 

「そうだが・・・・・・知らなかったのか?」

 

沙々宮はコクリと頷き肯定した。

 

「・・・・・・・・・・結果は?」

 

「途中で邪魔が入ってな。試合は不成立だ」

 

「それはおかしい」

 

「なにがだ?」

 

「綾斗とやりあってリースフェルトが無事なわけがない。綾斗と互角にやりあえるのは精々、シルヴィアかオーフェリア、界龍の序列2位やガラードワースの聖騎士くらいのはず。リースフェルトが綾斗の相手になるわけがない」

 

「これはまた過小評価されたものだな」

 

「もちろん、リースフェルトは強い、それは知ってる。でもせいぜい私と同程度、それじゃ話にならない」

 

「――――ほう、今度は随分と大きく出たな」

 

私は沙々宮の言葉に少しカチンときた。

 

「いいだろう。試してみるか?」

 

「・・・・・・・・」

 

私が立ちあがりそう言うと、沙々宮も立ちあがり、無言で私から距離をとった。

 

「我、ユリス=アレクシア・フォン・リースフェルトは、汝沙々宮紗夜への決闘を――――」

 

そこまで言いかけて、私は反射的にその場から跳躍して離れていた。

それと同時に、見覚えのある光の矢が連続してベンチに突き刺さった。

 

「っ!」

 

私は攻撃場所を探ると、攻撃場所は真横つまり、目の前にいる沙々宮ではなく――――

 

「噴水だと!?」

 

真横の噴水を見ると、そこには黒ずくめの格好をしクロスボウ型煌式武装を握っている襲撃者の姿があった。

 

「ふんっ、またもや不意打ちか。咲き誇れ―――鋭槍の白炎花(ロンギフローラム)!」

 

私は瞬時に星辰力(プラーナ)を集中し、顕現させた炎の槍を襲撃者に向けて解き放った。

放った鋭槍の白炎花はそのまま微動だしない襲撃者に迫った。

だが、その途中で新たに現れた黒ずくめの格好をした者が持っている斧型の煌式武装により防がれた。

 

「もう一人いたか・・・・・・。にしても私の炎を防ぐとは・・・・・・・ならば!――――」

 

私はそのままもう一人に攻撃しようとした、そのとき。

 

「・・・・・・どーん」

 

地面を震わせるような重低音とと同時に斧型の煌式武装を持った襲撃者が真横に吹き飛んだ。

 

「・・・・・・・は?」

 

爆風が吹き荒れるなか、吹き飛んだ襲撃者を攻撃した人物に唖然としながら見た。

攻撃者は自分の身長よりも巨大な銃を構えていた沙々宮だった。

 

「沙々宮・・・・・・・なんだそれは」

 

「三十八式煌型擲弾銃ヘルネクラウム」

 

「擲弾銃、と言うことは・・・・・・まさか、グレネードランチャーか?」

 

私の問いに沙々宮は無言でコクリと頷くと、その銃口を無造作に噴水へと向けた。

 

「・・・・・・《バースト》」

 

沙々宮の言葉に反応して、沙々宮が構えている擲弾銃に搭載されているウルム・マナダイトが煌々と輝きを増した。

それと同時に星辰力が銃口に集まっていくのが見えた。

 

「―――流星闘技(メテオアーツ)か!」

 

「どどーん」

 

クロスボウ型煌式武装を構えた襲撃者は直ぐ様避けようとするが、沙々宮の放った攻撃が当たるのが先だった。

沙々宮の放った光弾は、そのまま噴水すらも木端微塵に吹き飛ばし、襲撃者を飛ばした。

わずかに残った噴水の基底部分からは、水が吹きあがり周囲に降り注いだ。勿論それは私も沙々宮にも降り注いだ。

 

「沙々宮・・・・・・・お前、以外に過激なんだな」

 

「む。リースフェルトにだけは言われたくない」

 

これはさすがに反論できなかった。

理由は昨日、自身が放った六弁の爆焔花(アマリリス)と対して変わらないからだ。

 

「礼は言わんぞ。あの程度、私一人でもどうとでもできた」

 

「・・・・・・必要ない、邪魔だっただけ。それで・・・・・・続きする?」

 

「いや・・・・・・やめておこう。確かに、お前の実力は本物だ」

 

「・・・・・・ならいい」

 

それを聞くと沙々宮は煌式武装の展開を解除ししまった。

 

「さて、こいつらをさっさと風紀委員に引き渡すとするか・・・・・・・ん?」

 

「・・・・・いない?」

 

襲撃者たちが倒れている場所には誰一人としていなかった。

沙々宮の攻撃で気絶したと思っていたがまだ、動けたそうだ。恐らく、森の方に逃げたんだろう。

 

「なんとまぁ、丈夫な連中だ」

 

「・・・・・・びっくり」

 

「だが、まぁ、逃げたものは仕方ない。迂闊に追いかけて待ち伏せされては面倒だしな。それより、沙々宮。学園の備品を壊したのだからちゃんと申請しておけよ」

 

「私が?」

 

「お前が煌式武装で吹き飛ばしたのだから、当たり前だろう」

 

「煩わしい。申請はリースフェルトに委任する」

 

「ふざけるな、冗談じゃない」

 

「おーい!」

 

沙々宮とまたしてもいがみ合っていると飲み物を買いに行っていた天霧が両手に買ってきたであろう飲み物を持って戻ってきた。

 

~ユリスside out~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~綾斗side~

 

向こうから何か爆発音が聞こえたけど・・・・・・・二人とも大丈夫かな?

俺は自販機で飲み物を買うと直ぐ様二人のいる場所に歩いた。

 

「おーい!なんかさっきすごい音が・・・・・って、うわ!なにこれ、行ったいどうしたの!?何があったの!?」

 

俺は木端微塵になっている噴水を見て、驚きの声をあげた。

 

「ちょっとな、いろいろあったのだ。なあ、沙々宮」

 

「・・・・・・うん。いろいろあった」

 

「・・・・・・?なんだかよくわからないけど、これじゃ・・・・・・って、わわっ!」

 

俺は周囲を見渡し紗夜とユリスの方を向き、直ぐ様視線をずらした。

何故なら―――――このあたり一帯は壊れた噴水から注ぐ水で水浸し。そして、当然近くにいた紗夜とユリスもびしょ濡れ、さらに今着ている制服は薄い夏服。ここから導き出される答えは――――透けて見える。

ユリスは自分の格好を確認すると、慌てて顔を赤くし手で透けて見える下着などを隠す。

 

「な、ちょ、み、みみ見るな!こっちを見たらただでは済まさん!」

 

「み、見てない見てない!」

 

「・・・・・・むむ、すけすけ。これはエロい」

 

「ええい、沙々宮も少しは隠せ・・・・・・・って、ちょっと待て!沙々宮、お、お前、下着はどうした!」

 

「・・・・・・悲しいかな、私にはまだ必要ない」

 

「とにかくなにか羽織るものを用意してくれ!今すぐだ!」

 

「わ、わかった!」

 

周囲には既に野次馬が集まっているため、俺は急いで羽織るものを2着用意し、ユリスと紗夜に渡した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

学園案内と途中であったハプニングを終えた俺は、ユリスと紗夜とは寮の近くで別れ、俺は学園内の寮ではなく、アスタリスクにある俺の家に帰ってきていた。

 

「あれ?家の明かりが付いてる。シルヴィとオーフェリアが帰ってきてるのかな」

 

そう思いながら家の玄関の扉を開けた。

 

「ただいま」

 

「あ、おかえりなさい綾斗くん」

 

「・・・・・・おかえり綾斗」

 

「う、うん。で・・・・・・・・・・・何してるの二人とも?」

 

俺は二人の格好を見てそう聞いた。

シルヴィはクインヴェールの制服の上に、オーフェリアは肌が露出しないようにし制服の上から、それぞれ色違いのエプロンをしていた。

 

「・・・・・・夜ご飯の準備」

 

「昨日は綾斗くんが作ってくれたから今日は私たちが作ろうって、さっきオーフェリアちゃんと話したんだ」

 

「な、なるほど」

 

シルヴィとオーフェリアのエプロン姿に少々、ドキッとしていた俺はそう答えた。

二人のエプロン姿は子供のころ以来なため、久しぶりに見た。

自室に荷物を置き、部屋着に着替えた俺は二人がいるであろうリビングに向かった。

リビングには既に夜ご飯の支度が用意されていた。

 

「お待たせ」

 

「今できたばかりだから大丈夫だよ綾斗くん」

 

「・・・・・冷めないうちに食べよう」

 

「そうだね。それじゃあ、いだだきます」

 

「いだだきます」

 

「・・・・・・いだだきます」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「美味しかったよ二人とも」

 

「ありがとう、綾斗くん」

 

「・・・・・ありがとう」

 

夜ご飯を食べた後、食後のティータイムと洒落込んでいる俺たちは話していた。

 

「それで明後日の休み大丈夫かな?」

 

「あ、うん。明日は純星煌式武装の適合検査をするから無理だけど、明後日は特に予定もないし大丈夫」

 

「・・・・・・純星煌式武装の適合検査?」

 

「あ、二人にはまだ俺のここに来た目的話してなかったね」

 

「綾斗くんの目的?」

 

「・・・・・・?」

 

首を仲良く傾げる二人に俺は、アスタリスクに来た目的を言った。

 

「二人とも、姉さんの事は覚えてる?」

 

「もちろん。遥お姉ちゃんでしょ」

 

「・・・・・・覚えてる。ハルお姉ちゃんのこと」

 

「綾斗くんが来た目的と遥お姉ちゃん、何か関係あるの?」

 

「・・・・・・姉さんは5年前から行方不明なんだ」

 

「「・・・・・・・え?」」

 

「そして、姉さんの手掛かりを探すため俺はアスタリスクに来たんだ」

 

「そうだったんだ・・・・・・・遥お姉ちゃんが」

 

「・・・・・ハルお姉ちゃん」

 

「うん。アスタリスクに手掛かりがあるって掴んで丁度、星導館から特待転入生の通知が来ていたから」

 

「なるほどね。あーあ、これで綾斗くんがクインヴェールに来てくれれば良かったのになぁ~」

 

「いやいや、シルヴィ、それは無理だと思うよ」

 

「ペトラさんにも言われたよ、それ」

 

「あぁー。ペトラさんの苦労が分かるよ」

 

「・・・・・シルヴィ、もう少しペトラさんの負担を軽くしてあげたら?」

 

「ちょっとー、二人とも酷いよー」

 

「アハハ・・・・・・」

 

「・・・・・・フフフ」

 

シルヴィの反応が可愛すぎて俺とオーフェリアはつい笑ってしまった。

 

「それで、姉さんが使っていたと思う純星煌式武装があるみたいだから、どうせなら見てみようかなって」

 

「・・・・・・綾斗、その純星煌式武装の煌式武装名はわかる?」

 

「え?《黒炉の魔剣(セル=ベレスタ)》だけど」

 

「黒炉の魔剣・・・・・・・四色の魔剣の一振ね」

 

「四色の魔剣?」

 

シルヴィの単語に俺は首を傾げた。

 

「うん。アスタリスクに存在する4つの純星煌式武装の総称の事だよ。《黒炉の魔剣(セル=ベレスタ)》、《白濾の魔剣(レイ=グラムス)》、《赤霞の魔剣(ラクシャ=ナーダ)》そして《青鳴の魔剣(ウォーレ=ザイン)》この4つの純星煌式武装を四色の魔剣って言うの」

 

「へぇ~。オーフェリア?どうかしたの?」

 

「・・・・・・・黒炉の魔剣・・・・・・確か彼が話していたのを聞いたことあるわ」

 

「彼って言うと、ディルク・エーベルヴァイン?」

 

「・・・・・・・ええ。確か前に使用している者を見たって」

 

「!?」

 

悪辣の王(タイラント)が?どこで見たか、言っていた、オーフェリアちゃん?」

 

「・・・・・・いえ、そこまでは・・・・・実際に聞いたと言うより偶々聴こえたのよ」

 

「これは、詳しく話を聞いた方がいいね綾斗くん」

 

「ああ」

 

「・・・・・・ところで話は変わるけど綾斗」

 

「ん、何?オーフェリア?」

 

「・・・・・・私とシルヴィア以外とイチャイチャしなかったわよね?」

 

オーフェリアがサラッと言った。

 

「してないしてない」

 

「・・・・・・・本当に?」

 

「本当」

 

「・・・・・・本当に本当?」

 

「本当の本当」

 

「・・・・・ならいいわ。でも、もし浮気したら・・・・・」

 

「浮気したら?」

 

「私とシルヴィア以外、目に入らないようにしてあげるわ」

 

「わ、わかった」

 

オーフェリアの目が冗談ではないと判断した俺は瞬時に頷いた。素直に今のオーフェリアは恐かった。

シルヴィの方は苦笑いをしながら俺とオーフェリアのやり取りを見ていた。

 

 

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