ストライクウィッチーズの世界に日本が転移!? 作:RIM-156 SM-2ER
こないだ、友だちがこの小説を見てくれていると言ってくれてすごく嬉しかったです。
では本編どうぞ
※加筆修正
「しかし、単発のレシプロ機であんな速度を出せるんですね・・・・・」
松坂はシャーリーのストライカーを見ながら感心したようにそうつぶやいた。
ちなみに世界最速のプロペラ機はロシアのTu-95爆撃機で最高時速は950kmであるが、あれのエンジンはこの時代の戦闘機にある内燃式レシプロエンジンではなく、ジェットエンジンの一種であるターボプロップエンジンを使用している。そのためレシプロ機としての世界最速はF8Fベアキャットを改造したレアベアである。
「シャーリーさんはどれくらいの速さを出したいんですか?」
宮藤がシャーリーにそう聞くと、シャーリーはハンバーガーをかじりながら答えた。
「そうだなぁ・・・・・いつか、松坂たちみたいに音速・・・・マッハをこえる事かな」
「音速?」
「音が空気中を伝わる速さのこと時速1225km、秒速に直すと340mくらいだったと思います」
松坂は日本なら中学校2年生で習う音速を二人に教えた。
「そんな速度を出すなんて出来るんですか?」
リーネがそういうとシャーリーが当たり前だろと言わんばかりの顔でこう返した。
「松坂達が使っている戦闘機は音速を超えているじゃないか」
「あっ、そういえば・・・・・」
リーネはそう言って松坂の方を見た。
「まぁね。F-35JCは音の1.8倍、マッハ1.8が最高時速だけど・・・・プロペラ機じゃ音速は出せないよ」
「なんでですか?」
松坂の答えに宮藤は首をかしげた。
「プロペラの回転速度を上げても衝撃波を作り出すために抵抗が増すからエネルギー効率が悪くなってしまうんだ。だから僕たちの元いた世界で最速のプロペラ機は僕たちの戦闘機に積まれているジェットエンジンの一種を積んでいるんだけど最高時速は950km、音速には到達していないんだ」
よく、プロペラ機と聞くと内燃式レシプロエンジンを積んでいると思われがちだがジェットエンジンの一種であるターボプロップエンジンと呼ばれるものを積んだプロペラ機が現代ではほとんどである。ちなみに戦闘機やジャンボ旅客機に積まれているエンジンはターボファンエンジンと呼ばれるジェットエンジンである。
「だから、音速を超えられる航空機は全部プロペラはついていないんだ」
「へ~」
宮藤はそんな声をもらした。
「でも、私はいけると思うぞ」
「僕はできないと思いますけどね」
松坂が苦笑しながらそう言うとリーネはこう聞いてきた。
「ところで、松坂さんはなんでココに・・・・・?」
「ああ、機体の点検にね」
松坂は後ろで翼を休めているF-35を指差した。
「え、パイロットも点検ってするんですか?」
「するよ。まぁ、エンジンやら電子系統やらは複雑だから専門の整備士がやるけど、操縦桿の具合とか傷や亀裂、機体が波打っていないかとかそういう初歩的なことを見るだけさ」
松坂はF-35に近づくと機体の表面を見る。機体を一周してすべて見終えるとコックピットにかけられている梯子をスルスルと上り操縦席に座る。ペダルを踏んでみたりして以上がないことを確認する。
「よし、異常はないな・・・・・・」
ふと松坂が横を見るとシャーリーが目を輝かせ、乗せてくれと言わんばかりにこっちを見ていた。松坂は溜息をついた。
「はぁ・・・・・・。のりますか?」
「本当か!」
「コックピットに座るだけですよ・・・・・」
そういうと松坂はコックピットをシャーリーに譲った。シャーリーはすとんとコックピットに座ると目を輝かせながら中を見渡す。リーネと宮藤も気になって梯子から中を覗き込んだ。
F-35のコックピットはボタンやモニターが沢山設置されていた。
「私の知る戦闘機とは中が全然違うな・・・・・。ところで操縦桿はどれだ?」
松坂は梯子をもう一個持って来てコックピットにかけるとシャーリーの質問に答えた。
「ああ、これですよ」
松坂はシャーリーの右側の取っ手のようなものを指差す。
「へ~・・・・」
シャーリーの知る戦闘機はまん中に操縦桿があって速度計や油圧計なんかの丸い形の計器が沢山あるコックピットのため1枚のみのモニターといくらかのスイッチとボタンと操縦桿のと言う、昔の戦闘機に比べたらとても簡潔なコックピットが珍しいのだろう。
「でも、これで油圧とか高度とかはどうするんだ?」
「それはこの液晶モニターに全て表示されます。このモニターにはレーダー情報、赤外線探知情報、火器情報、ムービングマップ、エンジン関係情報、高度、速度、垂直状況なんかが全て表示されます」
「すごいな・・・・・」
それもそうだ、この戦闘機とこの世界の戦闘機では70年もの技術格差が存在するのだから。するとリーネが口を開く。
「さっきレーダー情報・・・・って言ってましたけどこの飛行機レーダーも積んでいるんですか?」
「ああ、機体の前方部にフェイズドアレイレーダーって言うレーダーが搭載されているんだ。もちろん地上のレーダーサイトや艦艇、早期警戒機なんかに搭載されてるものよりは性能は低いけど」
松坂の言っているレーダーサイトや艦艇のレーダーと言うのは日本で使用されているものだ。この世界のレーダーに比べたら性能は段違いにいい。なぜならこの世界のレーダーは3次元レーダーではまだないためココからどれぐらいの距離でどっち方向に何かがある、くらいしかわからず。どの方角にどれくらいの高度でどれくらいの距離にいるというのは分からない。ついでに、航空機にレーダーを搭載しているというのもこの世界ではすごいことなのだ。
「ふ~ん。で、この操縦桿についているボタンはなんだ?」
「ああ、右からハ―ドポイント搭載兵器の発射ボタン、胴内ウェポンベイ内ミサイル発射ボタン、チャフ発射ボタン、フレア発射ボタン。でそこの裏についているトリガーが機銃発射ボタンです」
松坂はそういうと今度は宮藤が質問してきた。
「ちゃふとふれあって何ですか?」
「僕たちはネウロイと戦うときにミサイルを使うだろ?」
「はい。必ず当たるロケット弾ですよね」
宮藤がそういうと松坂は「そうだよ」と微笑む。
「ミサイルが最終的に標的に当たる際はミサイル自身が敵を認識して突入するんだ。これを終末誘導と言うんだけど、それには大まかに分けて2つの方法がある。1つ目がミサイルに搭載されている超小型レーダーで敵を探知して反応のある方に飛んでいく方法。2つ目がエンジンなんかの熱を探知して飛んでいく方法だ」
ミサイルの誘導方式は初期、中間、終末の3段階に分けられる。終末誘導では発射母機からの指示をうけて誘導されるセミアクティブレーダー誘導のものもあるが今はほとんどない。
「チャフは1つ目の小型レーダーを搭載したミサイルを避けるため、フレアはエンジンの熱を探知して飛んでくるミサイルを避けるために使われるんだ。チャフはレーダーをかく乱する目的もあるけどね」
「ネウロイってミサイルは持ってませんよね。なんでそんなものを搭載しているんですか?」
ミーナや坂本、バルクホルンなどの幹部にしか日本のたどってきた歴史や元いた世界であった戦争などの事は知らされていない。そのため宮藤はネウロイがいないのになぜ人類の兵器であるミサイルから身を守るための物が積まれているのか不思議に思ったらしい。
「それは・・・・・」
「誤射して飛んできたミサイルを避けるためさ」
松坂がたじろいでいると後ろからそんな声が聞こえてきた。松坂が後ろをむくとそこには小瀬がいた。
「小瀬少佐・・・・」
「間違えて味方からミサイルが放たれてしまったときに身を守るためだよ」
小瀬はそう言って嘘をいう。
「そうなんですか。ところで小瀬さんはなんでここに?」
「二人がお使いを忘れているようだからね」
小瀬がそういうとようやく自分たちがココに来た理由を思い出したのかリーネと宮藤は顔を見合わせた。
「「あ~~~~~!忘れてた!!」」
リーネと宮藤はシャーリーに明日の海での訓練について知らせる。シャーリーは首にかけていたゴーグルをストライカーの翼にかけるとリーネと宮藤とともに格納庫から出て行った。
そんな3人を松坂と小瀬は後ろから見送った後小瀬は松坂に厳しい視線を向ける。
「松坂。彼女たちが興味のあることを教えるのはいい。だが教えていいことと教えていけないことをちゃんと考えろ。彼女たちは俺たちが経験してきたような人間同士の醜い争いなんて知らないんだ。それを忘れるな・・・・。この世界は俺たちの世界とは違い、ある意味平和だからな・・・・・・」
そういうと小瀬も格納庫から出て行った。松坂はそれを見送った後自身も格納庫から出て行き格納庫には誰もいなくなった。かに思えた。
だがユニットの上でルッキー二が寝ていた。丁度松坂が格納庫から出て行くときに閉めた扉の音で目覚めたらしい。
「ふぁぁぁ・・・・・・。あっ!」
ルッキーニが眠い目をこすりながらシャーリーのストライカーを見ると先ほどシャーリーが掛けて行ったゴーグルが置いてあった。ルッキーニは目を輝かせゴーグルを手に取った。だがその時、ゴーグルを引っ張るようにとったためストライカーが倒れてしまった。何十kgもあるストライカーがコンクリートの地面に倒れたらどうなるかは想像がつくだろう。部品がいたるところに散らばり潤滑油が床に漏れ出した。
ルッキーニは頭を抱えて絶叫した後本体部分を元あった場所に立てかけ部品をかき集める。そして30分ほどかけて中の部品を適当に組み立て、外見はどうにか元通りにまで直した。
「これで、元通り・・・・・・のはず・・・・・」
ルッキーニは自信なさげにそういうとそろりと格納庫から出て行った。
―――――――
ルッキーニはそろりそろりと足音をたてないように忍び足で廊下を歩いていた。
「ルッキーニちゃん?」
後ろから突然声をかけられ、更にやましさもあったルッキーニはギクッと肩をふるわせた後おそるおそる後ろを向いた。そこには国防軍組の紅一点、髙梨がいた。
「どうしたの?もう夕飯食べちゃったよ?どこにいたの?」
「あはははは・・・・・・ちょっとハンガーで寝てたの・・・・・・」
ルッキーニがそんな乾いた笑い声でごまかす。
「そうだ。まだ台所に宮藤さんたちがいるから何か作ってもらったら?」
「うん!そうする!」
髙梨の提案に、すぐにこの場を離れたいルッキーニはすぐに飛びつき走って食堂に走っていった。すれ違いざま、髙梨はルッキーニからほのかに潤滑油の匂いが漂ってきた事に気がつく。
――これは、潤滑油の匂い・・・・?なんでルッキーニちゃんから・・・・・・・
そう思ってルッキーニの走っていった方を見たが既にそこにルッキーニの姿はなかった。
「まぁ、いいか・・・・・」
髙梨はそう言って自室に戻っていった。
いかがでしたでしょうか?
作者はジェットエンジンについてしらべてる時、こんなに種類あんのか!と驚きました。見ただけで3,4種あった気が・・・・・
あと、作者はF-35のコックピットの写真は見たことがありますが、操縦桿になんのボタンがあるかなどは資料がなかったため想像です。
ご意見ご感想お気に入り登録よろしくお願いします。
ではさようならぁ。
次回 第27話 海
お楽しみに