戦姫絶唱シンフォギア The Guardian of The Heaven【一時更新停止】   作:SOLUNA

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明けましておめでとうございます!お久しぶりです。
更新遅くなりました。大変申し訳ありません!


第八帖

長綱side

 

時を少し遡る。アニマルディスクの報告を受けバイクで現場に駆けつけてきて、その戦況を見てみると、特異災害対策機動部2課の装者達と正体不明のネフシュタンの鎧を纏う少女が戦闘していて、風鳴翼はその少女と戦闘中、天羽奏はソロモンの杖によって出現したノイズの掃討、そして、気にしていた立花響はそのノイズの攻撃で身動き取れずといった状況か。立花響も心配だが、戦闘時間に限りがある天羽奏も危ないか・・・。

 

「仕方ない。あまりむやみに介入したくなかったが。」

 

そして、顔を知られないようヘルメットをそのまま被り、ゲーマドライバー一式を持って現場に介入した。

 

 

そして現在、その戦闘の現場に介入した。まず、召喚したバグヴァイザーで立花響についている粘着質な液体を吹き飛ばした。そのままバグヴァイザーで天羽奏が戦っていたノイズも一掃した。

 

「天羽奏、立花響と風鳴翼を連れて下がっていろ。彼女は私がやろう。天羽奏、お前はそろそろLiNKERの限界時間のはずだろう。無茶はするな。」

 

「わ、分かった。」

 

「風魔さん、ありがとうございます。でも、大丈夫ですか?」

 

「私の心配は無用だ。」

 

そして、そのネフシュタンの鎧の少女と対峙した。

 

「おめえの話は聞いてるぜ。そこの野郎を助けるために日本中を敵に回し大混乱に陥れた仮面ライダー風魔さんだろ。」

 

「ほう。君にまで名を知られていたとはな。やはりお前の目的は立花響か?」

 

「へえ。勘が鋭いんだな。確かにその通りだぜ。ハナから目的はあの野郎だよ。」

 

「え?私?」

 

「なるほど。狙いは立花だったのか。」

 

ネフシュタンの鎧を纏った少女は肩部の鎖状の鞭を構え、対する風魔もガシャコンブレイカーを構えた。

少女と風魔は互いを見ながら武器を構えつつ、少し周りを回った。仕掛けたのは少女の方からだった。武器の肩部の鎖状の鞭を風魔に向けて放ったが、風魔はブレイカーで切り捨て黒い残像を残して少女に接近し、少女の懐に潜り込んで右手で強烈な掌底突きを放った。まともに食らった少女は吹き飛ばされ、近くにあった木々に激突した。

 

「クッ!!!やってくれんじゃねえか!」

 

「ネフシュタンの力はこんなものか?それでは俺には勝てないぞ。」

 

それから、少女と風魔の戦闘は続いたが、優勢になっていったのは風魔の方だった。数々の戦闘経験や実力を伴っている風魔には当然の結果だろう。肩部の鎖状の鞭を流れるように躱し、今度はガシャコンブレイカーとガシャコンバグヴァイザーでネフシュタンの鎧の両肩の装甲を突きで破壊し、追撃で十字に斬撃を加えた。その十字の斬撃は彼女の装甲を確実に破壊し、ガシャコンバグヴァイザーによって彼女にも擦過傷が出来たが、ネフシュタンの鎧が細かいウロコ状のパーツで構成されている為か、完全な形にまで修復可能な圧倒的な再生能力を有しているようだった。

 

「グッ!!??・・・・・」

 

しかし、彼女が何か苦しむような様子が見られた。よく見ると、ガシャコンバグヴァイザーによって出来た擦過傷がネフシュタンの鎧が侵食するかのように彼女の擦過傷を修復していった。どうやら少女が負傷した傷は再生する際に傷口から装者を蝕む性質も有しているようだと風魔は考察した。

 

「どうやら、そのネフシュタンの鎧は装着者自身が負傷した傷は再生する際に傷口から装者を蝕む性質も有しているようだな。そんなものを纏って戦って持つのか?」

 

少女「!!?もうこの鎧の特性に気付くなんてな・・・。」

 

風魔「戦闘の時は、常に感情の起伏で冷静さを失わず、現実的になって行動する。それが俺の戦いの掟だからな。当たり前のことだ。」

 

そうして、また二人はぶつかり合っていった。

 

 

 


 

 

 

装者side

二人の戦いを見ていた3人は、改めて風魔の強さと自分たちの実力の差を痛感した。風魔の無駄のなく正確な攻撃は、確実にネフシュタンの鎧と少女にダメージを与えていった。

 

「やっぱり強えな。こっちとは大違いだ。」

 

「はい。風魔さんの強さは何処から来ているんでしょうか?自分も風魔さんくらいに強くなりたい・・・。」

 

そんな二人の中で、一人違う思考に呑まれていたものがいた。無論、天羽々斬を纏った風鳴翼だ。

 

今私達の目の前で風魔がネフシュタンの鎧の少女と戦っている。

 

(風魔‼︎なぜそんな力が貴様にある!!)

 

翼は風魔に敗北して以来、風魔のその強さにものすごい嫉妬とその行動に対する疑念を持っていた。

 

(だいたい奴の目的は一体何なのだ‼︎あのライブ会場事件で二人を助けてもらったことには感謝している・・・だけど、最近でもノイズの出現の度に手早くノイズを掃討すると、すぐに撤退する神出鬼没で自由な行動。その意味が全くとして分からない。そんな力があれば私達より多くの命を救えたはずだ!そして・・・奏の家族も!!)

 

翼はそんな思考を風魔に向けてぶつけていた。

 

そんな時、ネフシュタンの鎧の少女がふとこんな事を喋りだした。

 

「なあ、風魔。そこにいる奴らをどう思っている?」

 

「ん?どういう意味だ?」

 

「そいつらは、もしお前がいなかったら、今頃命はなかった。その後も、お前さんに命を助けられてばかり。一人はライブ会場事件で戦う力を得た未熟な野郎で、二人目は僅かな時間しか戦うことのできないただ強さを求めている輩、三人目は二人目の装者に依存し強さばかりを求める覚悟もままならない防人さん、そんな奴らが、シンフォギアを持って何かを守る価値なんてあると思うか?最も、あんたみたいな大きい力を持った者がたくさんのものを守れるかもしんないけどさ。」

 

「何だと?!」

 

「くっ・・・。」

 

「うう・・・・。」

 

少女の言葉を聞いて、三人は苦い表情を浮かべた。反論など出来るはずもなかった。特に奏は自分の無力さ故に風魔の何も敵を寄せ付けない強さを渇望したものである。

 

「・・・・・・・。」

 

風魔は彼女達を見て黙ったままだった。

 

「まあ、あんたについては目的も分からないし深くは言及しねえけどな。まあ・・・・!?」

 

少女が話を続けようとしたとき、少女の前に何かがとびかかった。天羽々斬を纏った風鳴翼である。

 

「へっ、不意打ちにしちゃ、なまくらだよ!」

 

少女に吹き飛ばされながらも、翼は小刀を投げつけた。

 

「ちょっせえ!」

 

少女は鎖で小刀を切断された。

 

「ヘッ、こんな攻撃・・・?」

 

なんと切断された剣の破片が少女の影に突き刺さった途端、少女の動作が一切停止した。風魔はその技を知っていた。

 

風魔(あの攻撃・・・、影縫いだな?)

 

風魔は調べ上げた研究データを思い出していた。「影縫い」、この技は元々彼女のマネージャーである緒川のものであったが、彼女が彼から3年かけて習得したものである。

 

「月が覗いているうちに・・・決着をつけましょう。」

 

翼が怪しい笑みを浮かべた。少女は翼が何をしようとしているか、すぐに理解した。

 

「お前・・・まさか歌うのか・・・絶唱を!」

 

「あなたの言うとおり、私は風魔の強さに嫉妬した。けど、あなたが思う程私の覚悟は甘くない!だから防人の生き様を・・・あなたたちの胸に焼き付けなさい!」

 

「やらせるかよ!!」

 

翼が滅びの絶唱を口にしながら剣を収め、少女に近づいていく。

 

風魔は今止めても間に合わないと判断したのか、小太刀を素早く抜刀し、ハリケーンニンジャガシャットをキメワザスロットホルダーに装填した。

 

『GASHUUN!』

 

『GASHATTO!』

 

そして小太刀の柄でホルダースイッチを起動した。

 

『KIMEWAZA!』

 

その時には、苦し紛れにノイズを出した少女の前に翼が迫っていた。それと同時に翼は歌を歌い終えた。

 

あたりには凄まじい衝撃波が発生しノイズは皆、塵芥と化した。

 

風魔は元々竜巻状のエネルギーを纏わせた小太刀でホルダースイッチを再起動した。

 

『HURRICANE CRITICAL STRIKE!!!』

 

風魔はその衝撃波を十字の斬撃波で相殺した。

 

「「「うわあああああああ!!!」」」

 

ネフシュタンの少女だけでなく、響も奏も吹き飛ばされた。

 

衝撃波が収まると、風魔はハリケーンクリティカルストライクで衝撃波を相殺していたので無傷で現れた。

立花響と天羽奏では軽傷だったが、無事だった。しかし、絶唱を行った風鳴翼は血を流しながらその場に立ち尽くしていた。

 

「チクショウ・・・・!」

 

風魔が声をする方に向くと、ネフシュタンの鎧と自分の体がぼろぼろになった少女が愚痴を吐きながらよろっと立ち上がった。

 

「覚えてやがれよ。風魔!お前もな!」

 

「・・・・・・・・。」

 

少女はそう捨て台詞を吐くと撤退していった。風魔は彼女を追おうとしたが、特異災害対策機動部2課の装者達の方が何やら騒がしそうだったので、そっちの方に行くことにした。

 

 

 


 

 

 

装者side

その戦闘現場に了子と弦十郎の他、特異災害対策機動部2課の人々も駆けつけた。絶唱を行った風鳴翼は血を流しながらその場に立ち尽くしていた。

 

「翼さん・・・。」

 

「大丈夫か翼!?」

 

「私とて・・・人類守護の務めを果たす防人。・・・こんなところで折れる剣ではありません。」

 

こちらを振り向き、血に塗れた無表情の笑みを浮かべた翼はゆっくりと倒れた。

 

「翼さん!!」

 

「翼!!」

 

「医療班を要請しろ!」

 

「急いで!」

 

特異災害対策機動部2課の人々は翼の処置を急いだが、絶唱を行った翼の容態は悪化するばかりだった。

このままでは、翼は死んでしまう。誰もがそう思ったその時だった。翼のもとに何やらゲームのメダルのようなものが飛んでくると、翼の体内に取り込まれた。

 

”回復!”

 

「な!?」

 

「これは!」

 

「つ・・・翼さんの容態が安定しました!」

 

そのメダルが飛んできた方向を見ると、()()()投げた後のポーズをとっている風魔の姿があった。まさか・・・

 

「風魔さん?」

 

すると、風魔がこっちに歩み寄ってきた。そして、立花響の前で立ち止まり話しかけてきた。

 

「立花響。私が前に言った事を覚えているか?」

 

「『君にガングニールを纏ってノイズと戦う覚悟はあるか?』ですか?」

 

「ああ。立花響。君がこれからガングニールを纏って戦う相手は()()()()()()()()()()()可能性は多い。だからこそ、君に伝えておきたいことがある。確かに私は他人から見れば強いかもしれない。あのネフシュタンの鎧の少女が言っていたように、私の様な大きい力を持った者がたくさんのものを守れるかもしれないと。だが、守れるもの・助けられるものには限界がある。力があることで全てが守れるわけではない。俺がこう考えている。『()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。』強すぎることで、自分を過信し多くのものを守ろうと欲張り、救えるものまで救えなくなってしまう。かといって、弱すぎては自分を守れず、他人も守ることはできないからな。『()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()』ということ、そしてその根底に、『()()()()()()』ということを忘れるな。」

 

「そしてあともう一つ。『()()()()()()()()()()()()()()()()』ということだ。幾ら私にあこがれて力を求めて私になろうとしても、私になることはできない。他人にどう言われ様が、何をされようが、お前は()()()だろう?()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。だからこそ、立花響。まず、お前は自分は立花響であり自分自身を守れるように強くなれ。お前にだったらできる。お前はガングニールの装者に選ばれたんだ。それにはきっと何か意味があるはずだ。自分の大切なものを守れるようになれ。自分の家族や友人、そして何よりこれまで()()()()()()()()()()()をな。」

 

そう風魔は言うと、響の頭を優しく撫でた。その撫でる腕から響はしっかりとした安心感と思いが伝わった。

 

「風魔さん・・・・・・。はい!!」

 

風魔こと長綱は仮面の下で優しく微笑んだ。そして今度は、天羽奏に向き直った。

 

「そして、天羽奏。いくらノイズに恨みを持ち復讐をしようとして、いくらノイズを消そうが何をしようが、失ったものは二度と帰ってこないぞ。その事に何故気付かない?お前のガングニールとその戦い方からは憎悪がにじみ出ているぞ。」

 

「!!??」

 

奏は自身の心の奥底を見抜かれて、動揺した。そして、風魔はさらに畳みかけた。

 

「そして、お前はいつも私の事を羨望するように見ていたな。あの時の眼差しは、まさに力を求めすぎて自滅していった者達と同じ目だ。力を求めて過ぎたが故に、傲慢になり自分自身を滅ぼしていった者達のな。さっき立花響にも言ったように、『()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。』、『()()()()()()』ということを忘れるな。」

 

「そして、復讐に憑りつかれたままノイズと戦うのはやめるんだな。多くの大切なものを失ったことに大きい悲しみや怒りを感じることには同情できる。だが、いくら復讐をしても、過去は過去だ。幾らノイズに復讐をしようが、大切なものや過去・思い出は戻ってきたりはしない。そのことにいい加減に気付け。復讐に囚われないお前本人の意志で戦う理由を見つけなければ、この先大きな後悔をすることになるぞ。」

 

「!?・・・・・・・・。」

 

奏は、何かはっとしたような表情を浮かべた後、何か考え込んだような様子になった。その戦闘現場にいた了子と弦十郎の他、特異災害対策機動部2課の人々も風魔の現実的で説得力のある言葉に聞き入っていた。

 

「では、俺は帰らせてもらう。」

 

そう言って踵を返して風魔は立ち去っていく。

 

「風魔さん!!」

 

響が風魔を呼び止めた。それに風魔は響の方に振り向いた。」

 

「私、いつか一緒に風魔さんと戦えるようにそして自分と自分の大切なものを守れるように強くなって見せます!見ててください!」

 

風魔は嬉しそうな雰囲気を醸し軽く手を挙げて返事をすると、そのまま夜の闇に消えていった。響はその後ろ姿が見えなくなるまでその後ろ姿を見つめていた。

 




結構長くなった。
長綱さんの言葉が、書いた自分にも沁みる。
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