呪われた呪術師の走馬灯   作:千α

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ここで私の呪術廻戦推しトップ3を紹介するぜ!
1位伏黒恵
2位七海健人
3位夏油傑

※最新話ネタバレ含みます。とてつもないネタバレです。本誌読んでない人は気を付けてください。
ちくせうこの世は地獄じゃ!!!!!!!


62話

 あれから、七海が綴と交流を持ち何年も経つ。

 気が付いた頃には綴は高専に入学し、噂では入学と同時に3年生にドロップキックをして校舎に吊し上げたらしい。

 

「七海さん?」

 

 なんてことを考えていると、綴が話しかけてきた。

 何かと合同で任務をすることが多く、最近では1級に推薦して欲しいと頼み込まれている。

 だが正直なところまだその時期ではない。早く等級が上がっても、いいことはない。

 そのことは本人もわかっているはずだ。

 

「お疲れ様です」

「いえ、そちらこそ」

 

 交わす言葉は数少ない。

 それが心地よくなかったかと言われたら嘘になる。

 綴は人との距離を保つのか上手いのだ。

 幼い頃は決してそうではなかったはずだ。あの頃はもっと遠慮がなく、良くも悪くも人懐っこくて………七海よりも灰原とのほうが仲が良かった。

 

「七海さん?」

「……すみません、少し考え事をしていました」

「そうですか」

 

 任務の帰り道、たわいも無い話をする。

 呪術のこと、高専での生活のこと、共通の知人のこと……綴が密かに()()()()()()()()()のこと。

 それだけ聞いていると、彼がただの子供に見える。

 いや、実際に子供だ。まだ16歳の、大人になりきれない年頃だ。

 

「あ、七海さん。桜ですよ」

「本当ですね……綴君は、昔から桜が好きでしたね」

「……うん、桜は好き。でもなんでかな、見てて凄く寂しくなる」

 

 そう言う自分の前を歩く綴の表情を見ることはできなかった。

 

「……小さい頃」

 

 ふと、綴は自分が幼い頃の話を始めた。

 

「桜の樹の下には死んだ人が埋まってるって聞いて、家の庭に生えてた桜の木の下をずっと掘ってたことがあるんです。もしかしたら、両親に会えるかもしれないと思って。

 まあ、家の使用人に見つかって止められたんですけど」

 

 綴は自虐するように鼻で笑う。

 

「馬鹿ですよね。いるはず無いのに。

 でも、あの時は、戦うのが苦しかった。呪術師であることが辛かった」

 

 その言葉に何と返したのだったか。

 だが七海が言った応えに、綴は少し驚いていたような気がする。

 それから少し顔を伏せて、しばらく経ってから顔を上げ………困ったように笑ったのだった。

 

 

 そして綴は呪いを吐いた。

 

 

「やっぱり、七海さんは……こっちに帰ってきたら、駄目な人だ」

 

「あのまま、逃げてれば良かったのに」

 

「どこまでも」

 

「なんで帰って来たんです?」

 

「どうして?」

 

「今からでも、遅くない」

 

 

 

 

 その表情が、16歳の子供に見えなくて。

 まるで迷子の、まだ就学もしていない子供に見えて。

 しかしその衝撃以上に、綴が七海に向けた言葉が重くのしかかってきた。

 

 それほどに切実な疑問だった。

 その目から目が離せない。

 

「  駄目だよ。

       #()@()!()7()4()@()

     .()7().()7()5()7()#()8().()@()_()@()5()7()5()3()8()8()なんて

  言ったら         」

 

 その時見た綴は別人のようで……思わず、尋ねてしまった。

 

「……貴方は、誰ですか?」

「?………甘菜綴ですよ?」

 

 先程の雰囲気は消え去って、いつもの綴に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

──アレは、いったい()だったんだ?

 

「七海さん、携帯なってますよ」

 

 綴の指摘にハッとして、七海は着信相手をろくに確認せずに通話ボタンを押す。

 

「はい、七海です」

『あ、七海ー? 僕だけど?』

 

 電話に出ると軽薄な声の持ち主、五条がハイテンションで七海に話しかける。

 

「……何の用ですか?」

 

 しまった、と顔をしかめるが時すでに遅し。

 そんな七海を見て不思議そうにしている綴に大丈夫だと手で伝える。

 

『まだ綴と一緒?』

「ええ、はい」

『綴ってばまた携帯寮に忘れてるみたいでさぁ。悪いんだけど、代わってくんない?』

 

 七海は五条から電話であることを伝えてスマホを綴に差し出す。

 

「俺のに直接かけてきたらいいのに」

「……綴君、携帯電話は携帯しないと意味がないですよ」

 

 そう指摘されて綴は慌ててポケットや筒の中を探る。が、どこを探しても見つからなかったようで恥ずかしそうに七海に謝罪してスマホを受け取った。

 

 

 

 

......................................................

 

 

 

 

【2018年・渋谷】

 

 漏瑚によって半身を焼かれた七海は駅の中を彷徨っていた。

 意識は定まらず、まるで走馬灯のように夢を見る。

 綴との交流も、そのひとつだった。

 

 

 綴君、キミは「逃げていい」とそう言った。

 きっとあれは本心だったのだろう。

 本気で心配してくれていたんだろう。

 

 でも、私からすれば綴君、キミのほうが心配だった。

 

 結局、貴方の本心を聞くことが出来なかった。

 五条さんにも夏油さんにも、誰にも言わなかった本心を。

 

 きっとそれ(・・)を口に出せば、味方になってくれる人はいたはずだ。

 だと言うのに、貴方は1人で戦った。

 その戦いに介入されるのを嫌がっていた。

 

 なのに、心のどこかでは()()()()を欲しがっていたのだろう。

 

 だが、それを吐いた七海の言葉は遮られた。

 

 

 

 

──「駄目だよ。5()7()%()7()4()8().()7().()7()5()7()#()8().()@()_()@()5()7()5()3()8()8()なんて言ったら」──

 

 

 

 

 

 あれは、子蜘蛛だったのか?

 あの時は子蜘蛛だと思っていた。

 しかし本当にそうなのか?

 

 あれはもっと純粋な存在ではなかったか?

 

 まるで5歳の子供だった。

 

 いや、下手をすればそれよりも……。

 

 

 甘菜綴。

 甘菜紬。

 比較的大人しい綴の中にいる子蜘蛛。

 何故か綴の父の職場に送られた宿儺の指。

 ふとした時に現れる、綴のようでそうでない彼。

 幼く見える綴。

 甘菜綴に訪れる不幸。

 

── 「桜は好き。でもなんでかな、見てて凄く寂しくなる」──

 

 ()

 ()()()()()()()()()()()()

 

──駄目だよ、それは桜で隠してるんだから。──

 

 ……………誰だ?

 

 

 

 

 

 

 顔を上げると、そこには思い浮かべていたのとは違う人物、真人が立っていた。

 

「……いたんですか」

「いたよ ずっとね」

 

 七海の胸に手を当てた真人がそう言う。

 

「ちょっとお話するかい? 君には何度か付き合ってもらったし」

 

 七海はかつての同級生を思い出していた。

 何がしたかったのだろうと、彼に七海は問いかける。

 

 その時、七海の目の前に右側を指差す灰原が現れた。

 その方向を見ると、虎杖がいた。

 

「ナナミン」

 

──駄目だ 灰原 それは違う 言ってはいけない それは彼にとって”呪い”になる。

 

「虎杖君、後は頼みます」

 

──……綴君なら、虎杖君を支えられるだろうか?

 

 そう言った直後、七海の上半身は真人の手によって吹き飛んだ。




また推しが死んだ。

本当にナナミンが好きだった。
初めて見た時から好きなキャラだったけど、話を重ねる毎にもっと好きになっていつの間にか推しになってた。
人気投票では伏黒の次に投票してた。表紙は発狂するくらいかっこよかった。
きっと渋谷事変生き残って虎杖のこと気にかけてくれるんだろうと思ってた。イノタクと今後も先輩後輩するんだろうと思ってた。
ナナミンのおかげでカスクートを知って食べた。美味しかった。
PV第2弾のツダケンボイスやばかった。お祝いにカスクート買おうとしてた矢先だった。
この世は地獄じゃ!!!!!!!

マジで綴を殺したタイミングを間違ったかもしれない。
一応今作では原作を崩さないようにというのを前提としているので、【走馬灯】では原作改変をする気はないのですが………【復讐劇】では救済したい……っ!
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