二度寝、三度寝
「ただいまー!」
「ただいま」
お邪魔しまーす!
あの誘拐犯騒動から三日、僕は双子(?)ちゃんの家に遊びに来た。デュエルを教えるんだけど、僕に上手く出来るかなぁ?
因みに今日まで遊びに来れなかった理由は簡単で、昨日までの二日間、僕の保護者となっている警察さんが忙しくて外出の許可が出なかったからだ。
なんでも、あの誘拐犯がまた脱走してその責任を追及されたとか。あの誘拐犯、既に一度脱走しててやっと捕まったらしいからその責任は大きい……とかなんとか。
確か誰かの手引きがあったとか言ってて、今はその内通者を探りだそうってなったらしい。
僕も警察さんから色々聞かれたけど……新しい事は分かんなかったみたい。ウリアについては軽く注意されただけだった。
「こっちこっち!」
「お母さんはお仕事でいないから、ゆっくりしてください」
うん。へー、普通にマンションの部屋だね。
バッグからスケッチブックとペンを取り出す。警察さんの同僚の女の人はどっちも市販のやつだって言ってた。
「じゃあじゃあ、早速しようよ!」
「あの、お願いします」
よーし、じゃあ……『デッキを見せて』っと。
二人(?)はデッキを取り出して見せてくれた。
ふむふむ。
前デュエルしたときと全然代わってない、のかな? 『可愛いお目々の桃色龍』に『上昇薬』『下降薬』をつけて『可愛いお目々の覚醒龍』と『可愛いお目々の滅気龍』を並べる感じ。
モンスターは―――
『可愛いお目々の桃色龍』、『可愛いお目々の休息龍』が3枚ずつ。
ペンデュラムモンスターの『心の眼の騎士』、『心の眼の魔道士』も3枚ずつ。
『可愛いお目々の覚醒龍』と『可愛いお目々の滅気龍』は1枚ずつ。
『ロード・オブ・ドラゴン―ドラゴンの支配者』が2枚。
支配者さん必要かなぁ。個人的にはコンボ性が高すぎて使いにくいと思うけど。
魔法は―――
『上昇薬』『下降薬』と『可愛いお目々の悲劇』が3枚。
『盗人ゴブリン』が3枚。
『増援』に『ドラゴンを呼ぶ笛』、そして『融合』が1枚ずつ。
『可愛いお目々の悲劇』……イラストが酷い。ただ鱗の色がピンクだというだけで、意地悪なドラゴンたちから岩を投げられてて、その岩が眼にぶつかってて……そのせいで眼が凹んでハート型に……。
むうぅ、うぅ、落ち着こう……ただのイラストなんだから。
さて、『増援』は『心の眼の騎士』用かな。『盗人ゴブリン』は『復活の福音』に入れ替え……は駄目か。『可愛いお目々の桃色龍』はレベル6。入れるなら『銀龍の轟咆』だね。
……融合? そういえばエクストラデッキも見なきゃ。
先に罠を見ようか。
『豪炎のバリア―ファイヤーフォース』に『八汰烏の骸』が3枚ずつ。
これは知らないカードだね、『嘆きの
『嘆きの
罠カード
①自分フィールドの『ハートアイズ』モンスターを対象として発動できる。このターン、相手はそのモンスターとその同名モンスターにのみ攻撃できる。
②墓地のこのカードを除外して発動できる。このカード及びその同名カード以外の、除外されているカードを2枚まで持ち主の墓地へ戻す。
ふーん。専用の『仁王立ち』みたいな感じ。
イラストは『可愛いお目々の桃色龍』がうずくまってわんわんと泣いているところを『心の眼の騎士』と『心の眼の魔道士』が慰めてる……のかな? 魔道士のほうは滝のように飛んでくる涙を傘で受けてる。
うーん……罠は、『八汰烏の骸』を何か強いのに変えたいかな。欲を言えば『
そんな事をスケッチブックに書き出す。うーん、レベル6っていうのがネックだなぁ。『召喚士のスキル』も考えたけど手札に加えるだけならペンデュラムで十分だし。むしろペンデュラムモンスターをサーチする手段を考えた方がいいかな。どっちも通常モンスターだし何かあるでしょ。
あ、そうだった。エクストラデッキも見せて!
「うん!」
「はい。えっと、これしか無いですけど」
ふんふん。3枚か。『始祖竜ワイアーム』が2枚に……これも知らないカードだ。えぇと―――
『
レベル6 光属性 ドラゴン族 融合
ATK1800 DFE0
このモンスターはフィールド・墓地の『可愛いお目々の覚醒龍』『可愛いお目々の滅気龍』『上昇薬』『下降薬』をそれぞれ1枚以上除外することで融合召喚扱いで特殊召喚できる。
①このモンスターの攻撃力は除外されている装備魔法カードの数×300アップする。
②1ターンに1度自分フィールドのカードを2枚まで対象として発動できる。そのカードを破壊し破壊した枚数×300ポイントのダメージを相手に与える。
③このカードが破壊される場合、代わりに除外されている自分のカード2枚を墓地へ戻す。
―――ピンクの服を着た女の子だ。え、待ってなんでどうしてこうなった!?
腰まである長い髪もピンク色で、服もどちらかというと軽い鎧みたいな感じ。ピンクだけど。
腰に付けてる武器は……剣? あ、違う。よく見たらハリセンだ。だから攻撃力が低いんじゃ……。
ウインクしてるけど、開いてる方の眼の奥にハートが描いてある。
あ、小さいけど背景で『心の眼の魔道士』と『心の眼の騎士』がグッジョブしてる。
……、えっと、やばいツッコミが追い付かない。というかどこからツッコムべきかわかんない。
「可愛いでしょ! 私たちの切り札なんだー!」
「なかなか強い状態では出せないんですけどね……」
だよね。攻撃力上昇効果は除外されてる装備魔法……つまり実質的に除外されている『上昇薬』と『下降薬』の数に依存する。……けど、そんなに大量にサーチ出来ないし、2枚だけじゃ融合しないで『可愛いお目々の覚醒龍』と『可愛いお目々の滅気龍』を並べてる方が強い。
っていうか『可愛いお目々の滅気龍』の全体魔法耐性効果が強すぎるよ。自分モンスターは相手の魔法の効果を受けないって……。
だとすると『アームズ・ホール』なんていいかもね。どうせ滅多に通常召喚しないし。あとは、レベル1チューナー入れて『パワーツール・ドラゴン』とか? チューナーは……『ガード・オブ・フレムベル』とか『蒼き目の』シリーズとかかな。
よーし、大体欲しいカードは分かった! それじゃあカードショップに行こう!
「「おー!」」
警察さんからはある程度お小遣いを貰ってる。そんなに高くなければデッキ一つを強化するカード数枚は買える。
カードショップは近くの小さなお店を選んでもらった。……あんまり大きい所に行くのは二人(?)が嫌がってるように見えたからね。案の定、他に人は居ない。
僕自身、客観的に見たら記憶喪失で無表情で寡黙とかいう変人だから気にしてないけど、二人(……で、いいか)は一つの体に二つの頭っていう……その、奇形児だから……他人の目とか、今まで苦労してきてる筈。
ここに来る途中だって不良っぽい人たちがニヤニヤしながらこっち見てたり、ギョッとした顔で早足になる女の人とかいたし。
けど二人は気にしてないみたいに楽しそうにしてた。健気だなぁ……ホロリ。
「ねーねー! これ見て!」
うん? 僕まだ『アームズ・ホール』見つけてないよ?
「このポスター! これ本当かな!?」
「本当だったら、凄く助かるんですけど……」
んん? 何々? 張り紙に手書きで何か書いてある。
『店長とのデュエルに勝てば代金から二割引き。気楽に店員に言ってください』
これだけ。簡潔だね。
―――え、ほんと!? タダにはならなくても、二割引はバカに出来ないよ!?
「ねー、やろーやろー!」
「正直私たちお金が少ないので……」
うんうんと頷く。よーし、じゃあ予定より少し多目に選ぼう! ……でも予算内でね。負けてお金を払えませんなんて恥ずかしいし。
っていう訳で、『銀龍の轟咆』二枚に『アームズ・ホール』一枚をレジで頼む。……いや、だって元々そんなにお金ないし……けっこう『アームズ・ホール』が高くて……。
「デュエルしてー!」
「お願いします!」
「はいはい、店長を呼んで来るからちょっと待ってね」
店員さんは営業スマイルで店の奥に行く。お店って公平だなぁ。
「どんなデッキなんだろーね」
「私たちで勝てるかな……?」
あ、お金は僕が払うから多分デュエルするのも僕だよ。
……ってスケッチブックに書いてる間に店長さんがやってきた。
ポッチャリ体型で、大きくて、でかい男の人。
「ふわぁ~……ん、客はどこだぁ?」
下だよ下! 僕たちそんな天井に張り付かないよ!
「こっちこっち!」
「ん~? おぉ!? ……お前さんたちカードの精霊か~? なんてな」
眠そうにあくびした店長さんは僕たちを見て驚いたように眼を開けた。即座に冗談を言ってきたけど、カードの精霊?
「「カードの精霊?」」
「あ~、気にすんな。んでどっちがデュエルするんだ?」
「「はいっ!」」
僕と二人は勢いよく手を上げた。……僕がやるんだよ? 二人は待っててね。
「「えぇー」」
「おぉ? んじゃあ、そうだな。本当は精霊とはやりたくないんだけどな~」
むむむ、カードの精霊か~。まぁ悪口ではなさそうだし。
「ここじゃ~狭いしな、お嬢さんたち付いてこい」
デュエル!
「俺の先攻だ~。モンスターをセット。まずはフィールド魔法、『スリーマー・ダブルベッド』だ~」
フィールドが二つのベッドに変わる。うわー、ふかふかだっ!
『スリーマー・ダブルベッド』
フィールド魔法
①フィールド上の『スリーマー』モンスターの守備力は200アップする。
②自分フィールド上の『スリーマー』モンスターの表示形式が変更された場合に発動できる。フィールド上のモンスター1体の表示形式をその『スリーマー』モンスターと同じ表示形式に変更する。
んー、でもふわふわ過ぎて立ちにくい。店長さんは座ってるし。
「そして速攻魔法『スリーマー・トーク』を発動だ~」
『スリーマー・トーク』
速攻魔法カード
このカードと同名カードの①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか発動出来ない。
①自分フィールドの裏側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを表側守備表示にする。
②『スリーマー』モンスターの効果が発動した場合に発動できる。墓地のこのカードを手札に加える。
「効果でセットモンスターをリバ~ス、こいつは『スリーマー・エルフ』だ~。まずはリバース効果発動、チェーンで墓地の『スリーマー・トーク』の効果だ~」
うーん、リバースモンスターのデッキか……。
『スリーマー・エルフ』
レベル4 風属性 天使族 リバース
ATK0 DFE1400
①このモンスターはフィールド上に存在する限り守備表示となり攻撃表示にならない。
②このカードがリバースした場合に発動できる。手札の『スリーマー』モンスター1体を裏側守備表示で特殊召喚する。
出てきたのは切り株の上でうたた寝をしている小さなエルフ。ふわぁと可愛くあくびをして、矢を使ってのろしを上げた。
「『スリーマー・トーク』を回収、その後『スリーマー・エルフ』によって『スリーマー・ドワーフ』をセットだ。ん~で、『スリーマー・ダブルベッド』の効果だ~。『スリーマー・ドワーフ』の表示形式を『スリーマー・エルフ』と同じ、表側守備表示へと変更~」
『スリーマー・ドワーフ』
レベル4 地属性 岩石族
ATK0 DFE2100
①このモンスターはフィールド上に存在する限り守備表示となり攻撃表示にならない。
②このカードがリバースした場合に発動できる。このターンのエンドフェイズ、デッキから『スリーマー』カード1枚を手札に加える。
エルフがぺしぺしとセットカードを叩くとカードがリバースする。
出てきたのは酒樽にグダーっと寄りかかったドワーフだ。プカーっと口から泡が出ていった。……なんの泡なんだろうね?
「効果発動~……と言ってもエンドフェイズに効果が適用されるタイプだ」
僕、気付いちゃったんだけどさ。店長さんの語尾を伸ばす口癖……あれ、意識してやってるよね。
「カードをセットしてエンドフェイズ、ドワーフの効果によって『スリーマー・ターンオーバー』をサーチ。これは速攻魔法~、よって発動~」
『スリーマー・ターンオーバー』
速攻魔法
このカードと同名カードの①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか発動出来ない。
①自分フィールドの表側表示モンスター2体以上を対象として発動できる。そのモンスターを裏側守備表示にする。
②『スリーマー』モンスターの効果が発動した場合に発動できる。墓地のこのカードを手札に加える。
「エルフとドワーフを裏側に~。さ~ぁお前さんのターンだぁ~」
さぁーて!
「ドロー」
僕の四つ目のデッキ。これは……大丈夫かな? 来てほしいカードが無い。まぁ動けるしいいか。
「『メタファイズ・ラグナロク』」
効果でデッキトップ3枚除外! ……『魂の解放』、『針虫の巣窟』、『メタファイズ・アセンション』。うーん微妙。
攻撃力300アップして攻撃力1800だ! さーらーにー!
「『メタファイズ・アセンション』、『アシンメタファイズ』」
除外されたからサーチ! んじゃあそのまま発動!
「『アシンメタファイズ』、ドロー」
『メタファイズ・ネフティス』を除外してドロー! お、いいね!
……一応攻撃力変動効果が勝手に発動するけど、適用されるモンスターが居ないね。
「セット、セット、セット。バトル」
確かエルフの方なら倒せたよね。
「『メタファイズ・ラグナロク』」
「おぉ~っと。『スリーマー・エルフ』は破壊されるがリバース効果、チェーンして墓地の『スリーマー・ターンオーバー』の効果だ」
『スリーマー・ターンオーバー』が墓地から手札に戻って、エルフののろしがまた上がる。今度出てくるのは?
「『スリーマー・マーメイド』をセットだ~」
『スリーマー・マーメイド』
レベル4 水属性 水族
ATK0 DFE2000
①このモンスターはフィールド上に存在する限り守備表示となり攻撃表示にならない。
②このカードがリバースした場合にお互いのフィールドのモンスターを1体ずつ対象として発動できる。そのモンスターの表示形式を裏側守備表示にする。
名前からして多分人魚だ。これ以上僕のやることは無いからターンエンドかな。
「ターンエンド」
「落ち着け~、エンドフェイズに速攻魔法『スリーマー・トーク』だ。効果で『スリーマー・ドワーフ』をリバ~ス。『スリーマー・ドワーフ』のリバース効果、続けて墓地にいった『スリーマー・トーク』の効果だ~」
うーん、面倒だなぁ。『スリーマー・トーク』が回収されてドワーフがまた泡をはく。
「今はエンドフェイズだから、『スリーマー・サラマンドラ』をサーチだ~」
『スリーマー・サラマンドラ』
レベル4 炎属性 炎族
ATK0 DFE1800
①このモンスターはフィールド上に存在する限り守備表示となり攻撃表示にならない。
②このカードが戦闘によってリバースした場合に発動できる。相手に1000ポイントのダメージを与える。
むぅ、サーチさせちゃったか。守備力高いからなぁ。
「んじゃあ俺のターン、ドロー。メタファイズはスタンバイフェイズに色々してくるんだったな~?」
その通り! 流石に店長してるだけあるね!
「『メタファイズ・ネフティス』、『メタファイズ・ダイダロス』」
何かチェーンしたほうが良いかな。……まだいいか。とりあえずモンスターをサーチしておく。
「メイン。『スリーマー・マーメイド』をリバースだぁ~。そして効果~」
マーメイドが出てくる。……その、『強欲なウツボ』とよく似てる抱き枕だね。
「ラグナロクとマーメイドの表示形式は裏側守備表示だぁ~」
ちょっ、人魚が釣りしないで!? なんかイメージと違うよ!
っていうかラグナロク! 釣られないでよぉ!
「そしてモンスターをセット、『スリーマー・トーク』で即座にリバ―――」
「『マクロコスモス』」
「―――ァ~ス、『スリーマー・サラマンドラ』。効果で1000ダメージだぁ」
うぐ、燃えてるトカゲが攻撃してきた。炭でできたお家素敵だね。
「『スリーマー・トーク』は除外される~。困るな~。『スリーマー・ターンオーバー』を発動~、ドワーフとサラマンドラを裏側守備表示に。カードをセットしてタ~ンエンド~」
やっぱり強いなー、『マクロコスモス』。でも守備表示で耐えられるとメタファイズはつらい。
「ドロー。……スタンバイ、『メタファイズ・ディメンション』」
永続罠カードを発動しておく。
ドワーフは色々サーチしてくる守備力2100。だけどちょっぴりフィールド魔法で守備力上がって2300。
マーメイドはお互いのモンスターを裏側守備表示にする。守備力は2000から上がって2200。
サラマンドラは1000バーン。守備力は1800から上がって2000。
マーメイドは戦闘で破壊しちゃえば……多分他に表側のモンスターが居なければ不発する。
サラマンドラとドワーフはリバースしたらほぼ確実に効果が残っちゃう。じゃあ―――
「『アシンメタファイズ』、ドロー」
あ、また『アシンメタファイズ』の攻撃力変動効果が無駄うちされた。弱くないんだけどね、どうしてもタイミングが難しいんだ。
ちなみにダイダロスを除外した。
「『メタファイズ・ディメンション』」
メタファイズが除外されたから、ドワーフを除外!
「ん~、やるな~」
当然! ラグナロクをリバース。攻撃力が元に戻っちゃった。……そして!
「『メタファイズ・ラグナロク』」
じゃーん、二体目! 三枚除外!
ええっと、『メタファイズ・ネフティス』『ネクロフェイス』『メタファイズ・ファクター』。
攻撃力は600アップで2100!
「『ネクロフェイス』」
「おぉ」
更にお互い五枚除外!
んーと、『メタファイズ・アセンション』『マクロコスモス』『次元の裂け目』『針虫の巣窟』『封印の黄金櫃』かぁ。また微妙な……。
でも効果は連鎖する!
「『メタファイズ・アセンション』、『アシンメタファイズ』」
サーチして発動! 更にそのまま『メタファイズ・タイラント・ドラゴン』を除外!
「『アシンメタファイズ』、ドロー」
あー、んー。僕のフィールドは『メタファイズ・ラグナロク』が2体、『アシンメタファイズ』が2枚、『メタファイズ・ディメンション』。そして『マクロコスモス』と伏せカード。墓地にはメタファイズカードはない。
対して店長さんのフィールドはセットカードに裏側のマーメイドとサラマンドラ。
……あ、そっかこのままじゃマーメイドを倒せないじゃん。
「バトル。『メタファイズ・タイラント・ドラゴン』」
攻撃力2100のラグナロクでサラマンドラに攻撃!
「ぐっ、だがサラマンドラによってお前さんにダメージ!」
あちちっ!
うー、こっちはもう2000もダメージくらったのにダメージを与えられてない!
「ターンエンド」
「うひ~、どうしたもんだか。ドロー、スタンバイ」
「『メタファイズ・ネフティス』、『メタファイズ・タイラント・ドラゴン』。『メタファイズ・タイラント・ドラゴン』、『メタファイズ・タイラント・ドラゴン』」
スタンバイフェイズとエンドフェイズは直接チェーンしなければ処理は別々に行われる。除外のネフティスでタイラント・ドラゴンをサーチして、除外のタイラント・ドラゴンでサーチしたタイラント・ドラゴンを特殊召喚!
これでタイラント・ドラゴンは罠が効かないうえにモンスターにたいして二回攻撃が可能!
まだあるよ!
「『メタファイズ・ダイダロス』、『メタファイズ・ネフティス』」
ダイダロスによってデッキのネフティスを除外!
そして、メタファイズが除外されたよ?
「『メタファイズ・ディメンション』」
マーメイドは除外! フィールドはセットカードだけ! しかも手札は1枚!
「ん~……こりゃあ、どうしようも無いな~……たはは、俺の負けだ~」
勝ったー!