1日置きとか言って早速2日空いたのは全部FGOとか言うゲームで、1日限定クソウマレイドイベントなんてやっていたのが悪いのです(責任転嫁) エリちゃんをWスカディでサラスヴァティーメルトアウトる(宝具Lv3)だけの簡単な作業でした。殺したいだけで、死んで欲しいわけではなかった(いつもの)
シリアスのシの字もないイベントなのに、stay nightのイリヤ(クソデカネタバレ)――ではなくシトナイのやっちゃえバーサーカーで泣きそうになったのはナイショ。
本編と全く関係がない話はここまでです。では、どうぞ。
現在、深海海月姫でオトタチバナことコータくん命名のハナちゃんは、"極東支部で普通の女性ゴッドイーター"という評価を頂いている。
まあ、極東支部の女性ゴッドイーターは
その二人が頭トリガーハッピー過ぎるだけで隠れているが、
しかし、ハナちゃんが普通に至るまではそこそこ壁があったのである。
まず、目標が普通の女性ゴッドイーターなのでとりあえず、人間らしく生活出来て過度に目立たなければいいのではないかということになった。普通の女性ゴッドイーターの敷居低過ぎである。
とりあえず問題があればサカキ博士と一緒に解決策を考える事にした。
そこでいきなり判明した問題。
『アーン……オイシー!』
「カナ君、大変だ。カレーと一緒にスプーンの先が無い」
『コレガ本当ノカレースプーンネ』
それは気を抜くと箸やナイフ・フォーク・スプーン等をご飯と一緒に喰い千切ってしまう事であった。
まあ、俺は元々人間だったのでそういうことはないが、アラガミにとっては有機物も無機物も両方食べれるモノなので大差無いということが難しいのだろう。後、噛み過ぎると簡単にへし折れてしまうしな。
『解決案ヲ出シマショウ』
「カレーは飲み物だね、カナ君」
『逆ニ考エチャウノハ止メテ』
そして、考えた結果。絶対に傷付かない箸やスプーン等を作ればいいのではないかということになった。
方法は単純。俺のコアをちょっと削り出して、少量のアラガミ装甲を作り、それでマイ箸やスプーン等を作ればいいと落ち着く。
『ンン……!?』
「どうしたんだい、カナ君?」
『ソノ……コアッテ触ラレタ事ガナイカラ不思議ナ感覚ガ……優シクシテ……?』
ちなみに削れたコアは寝て起きれば既に再生しているので問題ない。こうしてハナちゃんに噛み切れないマイ箸やフォーク等であり、神機で射出するとアホみたいな貫通力があるという、全ゴッドイーターを心底ナメ切ったような物体が出来上がることで解決した。
『ン――! ン――!(わたわた)』
『大変ヨ、博士。娘ガ可愛イワ』
「これじゃ手振りで伝えるのは無理そうだね」
次に見つかった問題はコミュニケーション能力である。試しに喋らずに紙に書かれたお題を伝えるようにしたところ、ハナちゃんはただわたわたしていた。最終的には口を開いたので完全にアウトである。
これではいけないとなり、再び博士と話し合った。
「さあ、解決案を出そう」
『息子ノ葬式デ、マタアノ人ニ会エルカラ』
「問題が違うぞ、カナ君」
考えた結果はやはり筆談である。ハナちゃんは筆談ならば可能だったため、そういうことにしておいた。寧ろ、ここで重要なのは環境設定の方だろう。
『周リニドウ理解サセルカヨネエ』
「任せなさい。ターミナルの情報を偽造しておく」
『ヤッタゼ』
サカキ博士の協力により、ハナちゃんは話せない女性という事になった。ついでに離れた地域で暮らしており、フェンリルの公用語を覚え始めたばかりという事にもしておき、やや幼い文には目を瞑って貰うことにした。成長に従って文章の内容も良くなるため、間違ってはいない。
「か、カナさん……ちょっと相談が……」
『アラ、コータ君。何カシラ?』
「個室シャワーとか、ユニットバスの風呂に入ってるとハナが入ってくるんだ……」
『爆ゼテ、ドウゾ』
「なんでッ!?」
他にも随時発生した問題を幾つも解決しながら、ハナちゃんはちゃんと普通の女性ゴッドイーターとして過ごせていたのである。
◆◇◆◇◆◇
第一部隊隊長"藤木コウタ"に美人で可愛らしくどこかあどけない様子のカノジョが出来て約1ヶ月の月日が流れた頃。
「………………」
赤を基調とした丈の短い服装をした銀髪の女性ゴッドイーターにして、サテライト拠点の探索など民衆の生活区を広げる事を主な任務とする独立支援部隊クレイドルに所属する"アリサ・イリーニチナ・アミエーラ"は、任務へ向かうヘリコプターの中で瞳を閉じて考え事をしていた。
それというのはコウタのカノジョであり"シスター・サラ"という名で、最近ゴッドイーターになった旧世代神機使いについてである。
どうもサラはアリサにとってかなり奇妙に映るのだ。
そもそもアリサは言葉が話せないという彼女の声を耳にしている。内容が少々アレ過ぎてその時は気にならず、またほとんど印象は残っていないが、それでも声質等は多少覚えていた。それで特徴的な声をしていたという記憶はある。
また、ターミナルでサラについての情報を見ると一言"失語症"とだけ書いてあった。まあ、それならば通常は納得も出来る内容であろう。
そもそも失語症とは、話すことができない状態と思われがちだが、それは大きな間違いである。
失語症とは、主には脳出血、脳梗塞などの脳血管障害によって併発する高次脳機能障害の1種であり、脳の言語機能の中枢が損傷されることにより、獲得した言語機能が障害された状態である。
言語機能は聞く・話すといった"音声に関わる機能"と、読む・書くといった"文字に関わる機能"に分けられる。
そして、失語症は健忘性失語や全失語を除き、大きく分けると2つあり、ひとつは運動性失語。もうひとつは感覚性失語だ。
前者はブローカ野の障害により起こる言語障害であり、発話量が少なく非流暢、一般には努力性でたどたどしい話し方、言葉の聴覚的理解面は比較的良好に保たれているのが特徴。
要は他人の話すことは理解できるが、自分の思っていることを言語に表現できない状態である。
後者はウェルニッケ野の障害により起こる言語障害であり、発話は流暢、一般になめらかな発話の割りに内容には乏しく、言葉の聴覚的理解面が著しく障害されるのが特徴。
要は他人の話すことは理解できないが、自分が話すことはできる状態である。
そして、障害とは障害部位や障害の程度や回復の差など様々な要因によって異なるため個人差が激しく、個々によって度合いや症状がまるで変わるものである。
サラは運動性失語寄りであり、読み書きは可能で、発語が少しだけ可能な状態なのだろう。
発語も可能にも関わらず何故話さないのかとなると精神的な理由となり、拙い声を聞かれたくない、過去のトラウマ、受傷した状況、家族環境で何かがあった等々考えれば幾らでも考えられるため、聞かなければ理解は難しい。
しかし、アリサが疑問を覚えたのは症状などではなく、とある一点である。
(……"機械"みたいな声だったような…………)
思い返すとそのように感じるのだが、アリサは頭を振り払う。何らかの機械を声帯に入れたり、ボイスチェンジャーを用いていない生の人間から機械の音声が出る訳はない。単なる聞き間違い、そうアリサは考えようとしている。
一言、サラがアリサに話してくれればわかる事なのだが、声を出したくない理由があるのならば、何れにせよアリサから掘り返すことはまず無いであろう。
(考えても仕方ない……)
アリサは任務へと頭を切り替えた。
赤い雨の出現と時を同じくして現れるようになった感応種のアラガミ。オラクル細胞の支配により、既存のゴッドイーターを無力化してしまう恐ろしい存在である。
当然、アラガミの最前線である極東では非常に多い数が確認された。
幸いにもその数自体は数えられる範囲であり、ゴッドイーターが感応種と戦闘が出来ぬのならば、感応種を引き寄せて人間の生活区から引き離す事が可能だった。
しかし、有り得ない火力と航行能力を持つアルダノーヴァ神属感応種"ニライカナイ"とその子機"オボツカグラ"や、既存のアラガミを遥かに凌駕する巨体を持つアラガミでありニライカナイと酷似点の多い"オトタチバナ"の出現により、その根底は崩れ去る。
現状は奇跡的にニライカナイもオトタチバナも"何故かフェンリルや生活区に、1度も攻撃どころか踏み入ったことがない"ため、現状維持か辛うじて出来ているだけであり、余りにも脆く心細い現実だと言える――。
――――――はずであった。
◆◇◆◇◆◇
「距離は!?」
[後、500mです!]
アリサはオペレーター見習いをしているゴッドイーター志望の"瑞木アヤメ"の声を聞き流しながら、ただの鉄塊になった神機を抱え、南国の鳥と美女を掛け合わせたような姿をしたシユウ神属感応種イェン・ツィーと、その下僕であるオウガテイルに似たチョウワンを、付かず離れずの距離を保って引き連れながら移動していた。
通常の感応種は生活区の近くに戻ることがあるため、こうしてアリサのようなベテランのゴッドイーターが、感応種を外部に誘導しているのである。
しかし、ここ1ヶ月で任務内容は少々変化した。
感応種を外部に誘導するのではなく、ある地点に誘導する内容となっているのだ。
「ついた……!」
その場所が旧時代の遺産であり、人間の底知れぬ欲の象徴たる"愚者の空母"である。
[アリサさん! イェン・ツィーをホールド・トラップで拘束後、撤退してください!]
「ええ!」
アリサは流れるようにチョウワン達の攻撃を避け、イェン・ツィーの足元に直接ホールド・トラップを設置した。
『――――――!?』
イェン・ツィーはホールドを受け、動きを強制的に止められる。
アリサはその間にチョウワン達を掻い潜り、近くをホバリングするヘリコプターから下ろされた縄ばしごに掴まった。
[任務、お疲れ様です]
「ええ、本当にこんなものでいいなんてね……」
あまりに呆気ない幕引きに、一見ただの敗走にしか見えないであろう。無論、ヘリコプターは帰路に就いている。
しかし、イェン・ツィー達を眼下に眺めるアリサの瞳は、どこかアラガミらへの憐れみすら浮かんでいるように見えた。
何故なら――イェン・ツィー達は既に"詰んでいる"のだから。
[愚者の空母全域に偏食場パルスを確認]
オペレーターのアヤメの呟きの後、愚者の空母を中心にクモの巣状に巨大な水紋が出来る。そして、それが止むと少しの間静けさだけがあった。
その直後、愚者の空母の周囲の海中から埋め尽くし、船体を囲むように数百本の太く長い触手が真上に突き出す。
そして、そのうち何本かの触手が甲板に打ち付けられ、チョウワン達が海中に引きずり込まれる。無論、2度と水面に上がってくることは無かった。
何故か最後まで残されたイェン・ツィー。その目の前にある甲板に空いた巨大な穴から白と黒を基調としたアラガミが、ぬるりと上半身だけ這い出る。
『ゴキゲンヨウ……?』
それはアラガミのアマテラスのようであったが、遥かに巨大体躯と、妖艶で人間的な女性体を持ち、言葉を扱うアラガミであった。まるで伝承の海魔そのものである。
["オトタチバナ"出現しました]
現在、極東支部ではオトタチバナの自身以外のあらゆるアラガミを根絶する生態を利用し、オトタチバナの棲息地に感応種を運ぶ事で、間接的に感応種を処理しているのである。
感応種に対抗するために感応種をぶつける。アラガミを倒すためにゴッドイーターが生まれた事と似た経緯なのは皮肉な話だろう。
アリサはイェン・ツィーがオトタチバナによって、シャチに打ち上げて遊ばれるオットセイのように何度も飛ばされる光景から目を離して、隣の席に置かれていたオトタチバナの資料を見た。
オトタチバナ
第一種接触禁忌種アラガミ。ニライカナイの女性体と酷似点の多い感応種だが関連性は不明。外見からはウロヴォロス或いはアマテラスの神属感応種に見える。
白と黒を基調としたアマテラスに似た倍以上に巨大な体躯に、白いドレスの妖しい美女が埋め込まれた容姿をしている。
感応種としての能力は、"擬態"。自身のオラクル細胞を瞬時に変化させて一時的に全く別のものに変わる。更に自身のオラクル細胞を分散させることにより大地に溶け込んで地中を進み、離れた場所にオラクル細胞を収束させて身体を形成し直す事さえも可能。
第一種接触禁忌種に認定されているが、人間よりも他のあらゆるアラガミを襲う特異な性質と、現在発生区域から全く移動しない性質を持つため、極東支部では感応種の処理場としてオトタチバナを活用している。
攻撃属性:[火][神]
弱点属性:なし
利用価値と危険性の双方から判断し、特例的に棲息地の"愚者の空母"を侵入禁忌区域とする:極東支部長代理ペイラー・榊博士
資料からオトタチバナに目を戻すと、ミンチのようになった青い物体が甲板で染みになっており、ヘリコプターで極東支部に戻るこちらを見つめるオトタチバナの姿があった。
オトタチバナは腕に付く巨大な触手の一本を掲げてこちらに向けるとゆっくりと横に振る。それはまるでこちらを見送る人間の姿に似ていた。
「不気味ね……」
しかし、ヘリコプターからかなり距離が離れても尚目視出来るほど巨大で、人語を扱う大海魔のそれはゴッドイーターを小馬鹿にしているようで、怒りを通り越して畏怖すら覚えた。
オトタチバナではなくて、身を捧げた海神の方ではないかと考えながらアリサはオトタチバナの声を思い出し、あの日聞いたシスター・サラの声と重ねた。
(まさかね……)
自嘲気味に笑い、突拍子もない考えだと振り払いつつも、アリサの小さな疑念は晴れなかった。
『コータ……今日モ博士ノ依頼デ"プチュッ"テシテキタヨ……』
「おお、偉かったな!」
『エヘヘ……』
「青春だねえ、カナ君……」
『青春ネエ、博士……』
案外真実というものは見て聞いたままの馬鹿正直なものなのかもしれない。
◆◇◆◇◆◇
俺はソファーに座りながら妊娠9ヶ月が経過した事で随分と大きくなった自身のお腹を撫でた。
既に胎児の成長によって動き回れるようなスペースがなくなり、慣れる前に壁を蹴られるようなことはほとんど無くなってしまったな。
『ハァ……』
ふとした瞬間、急に自分がどうしてこうなっているのかと思い浮かび、鳥肌や悪寒と何とも言い難い気持ち悪さを感じる事がある。
頭では納得しているつもりでも、やはり心では抵抗があるのだろう。ハナちゃんの事ばかり問題視してもいられないが、俺が後1ヶ月程耐えれば済むだけの話だ。無論、この事は墓場まで持って行こう。
「産ンデアゲタイナ……」
少しだけお腹を押すと自分に宿る可愛らしい命が全身で感じられる。気持ち悪さを感じる一方で、お腹に宿しているとどんどんこの子への愛しさが募ってくるのもまた本心なのだ。
だからアラガミとして可能な腹を自分で開いて胎児を取り出すのではなく、人間のようにお腹を痛めて産んであげたいと思う。
そして、そんなことを考えている自分自身に嫌気がさす。そんなループが胎児を宿してから数ヶ月起き続けている。それも出産が近づく程増している気さえした。
だから何か作業をしていたいのだ。別の事に集中している間は赤子の事を考えずに済むから。まるで精神病の治療のようだな。
そんな事を考えてひとりで笑っていると、部屋の扉が開き、キグルミ――ケイトさんが入ってきた。
「か、カナちゃん……」
何故か深刻な様子のケイトさん。息も絶え絶えである。
その事に首を傾げているとケイトさんは俺の両肩を掴み、震えた様子で口を開いた。
「来ちゃった……」
『来タ……?』
ケイトさんは呼吸を整えてから吐き出すように叫んだ。
「"ハル"来ちゃったよぉぉぉ!!?」
俺はケイトさんに肩をガクガク揺らされながら、もう来るような時期なんだなーと他人事のように考えていた。というか、妊婦を揺するの止めなさい。君のだぞ!
『トリアエズ、着グルミヲ脱ゲ』
「うん……」
幾らなんでもシュール過ぎる。
俺は極東支部に新たに配属されたケイト・ロウリーの婚約者である"真壁ハルオミ"こと"ハルさん"についてどう言った対応をするかあれこれ考えたが、幾ら考えてもぶっちゃけこれはアレだ。
一度、俺のお腹にいるケイトさんとハルさんの子供を眺めてからこう思う。
もう、なるようにしかならないんじゃないかな……うん……。
俺は遂に来てしまったと思いつつ渇いた笑い声を上げるだけであった。
~♪(ハルさんのテーマ)