仮面と海月と白鷺と   作:光の甘酒

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プロローグラストです!
よろしくお願いいたします!






-序章FINAL-友達の友達は友達

俺と白鷺さんが来たのは警察署。

昨日の自称パパ襲撃事件の事情聴取であるので今日は学校を休み、今に至るというわけだ。

せっかく来たのであるが、準備がまだかかるということで待合室に待たされる俺たち。

とりあえず昨日から会話ができてなかったので色々と話すことにした。

 

 

「その、俗君。昨日はありがとう」

「礼には及ばんさ。ああいうの、初めてか?」

「いままでプレゼントとか手紙ではあったけど・・・直接は初めてね」

「そうか」

 

 

芸能人ってのは大変なんだろうな。あんな奴まで相手にしなきゃいけないんだから。

 

 

「それが素のあなた・・・なのかしら?」

「今さら隠してもしゃーねえと思ってな。どうだ?普段の愛想を振りまく俺、面影がないだろ?」

「ふふっ、そうね。でも、その方が何だがスッキリして気持ちがいい雰囲気が伝わってくるわ」

「・・・やっと笑った」

「え?」

「白鷺さん、やっと笑ったなって。俺と話すようになってからクールなしかめっ面しか見せてなかったからさ」

「しかめっ面って・・・でも確かにそうかもしれないわね。得体のしれない男性が親友に近づいているってだけで心が穏やかじゃなかったもの」

 

 

柔和な笑みを浮かべる白鷺さん。その表情にも、雰囲気にも俺に対する警戒はだいぶないように思える。

 

 

「あーそれについてひとつ誤解を解いておきたくてよ」

「誤解?」

「ああ、松原さん・・・花音は俺の本性を知っている」

「・・・・!そう、だったのね」

「それを知ったうえで俺と友達でいてくれてるんだ。ほんといい奴だよな、花音って」

「ええ。花音だけだったの。私を芸能人の白鷺千聖ではなくて一人の親友、白鷺千聖としてみてくれるのは」

 

 

なるほど、そういうことだったのか。

確かに花音の性格なら納得だ。あいつは下心とか腹黒さとかそんなものは一切持ち合わせていない。

純粋に白鷺さんのことが好きなんだろう。

 

 

「それで、あなたはなんで仮面なんて被ることをしたのかしら?」

「そうだな。白鷺さんになら話してもいいかもしれない」

 

 

俺は地元であった事件のことを話した。

暴力沙汰で停学になったこと、逃げるように地元を離れここに進学したこと。

そして花音がそれを承知で受け入れてくれて友達になってくれたこと。

もうありとあらゆることをすべてぶちまけたのだ。

 

 

「納得したわ。その、俗君。あんなこといってごめんなさい。先走ってしまって・・・あなたにひどいことを言ったわ」

「構わんぞ。俺が逆の立場だったら同じことをしていたと思うし」

「ふふっ。意外と優しいのね」

「そんなことねえよ」

 

 

優しく笑いあう俺たち。

そして白鷺は立ち上がり、そして言う。

 

 

「私たち3人、どこか似ているのかもしれないわね」

「ああ。他の人を雰囲気を感じることができる。その結果こうやって出会い、そして惹かれあった・・・のかもな」

「あら、意外とドラマチックね。ねえ、一つお願いを聞いてもらっていいかしら?」

「なんだ?」

「私とも―」

 

 

白鷺さんはちょっとはにかんだ感じでいう。

 

 

「私ともお友達になってくれないかしら?」

 

 

優しく笑う顔。そして伝わってくる緊張の混じった温和な雰囲気。

答えは言うまでもないよな。

 

 

「ああ。こちらこそよろしく頼むよ」

「ふふっ。なんだか恥ずかしいわね」

 

 

確かに恥ずかしい。でもすごく心が嬉しいと言っている。

本音を隠さずに話せる相手がまたできたのだから。

 

 

「改めてよろしく」

「ええ」

 

 

 

「千聖」

「芽音」

 

 

 

 

事情聴取が終わり帰路につく俺たち。

思いのほか長くかかってしまい、外に出ることは薄暗くなっていた。

 

 

「結構遅くなってしまったな」

「そうね。でも疲れているはずなのなんだか気分がいいわ」

 

 

俺たちはこの後、花音と合流する約束をしていた。

病み上がりではあるが俺たちのことが心配で一目会いたいとのことだった。

可愛いやつめ。

 

 

「花音には感謝しなくちゃいけないな。俺たちをめぐり合わせてくれたんだから」

「そうね。花音がいなかったらこんなことになっていなかったと思うわ。さすがは私の一番の親友ね」

「あ、おい待てい。一番は譲らんぞ。花音の友達ポイントは俺の方が上だ」

 

 

歩きながら話、合流地点は目前。

しかし、その言葉で空気が変わった。

凍るような冷たい雰囲気。それが千聖から漏れ出したのだ。

 

 

「あらあら嫌だわ芽音ったら。寝言は寝て言うものよ?」

「おいおい千聖さんよ?負けを認めたくない心は立派だが過剰な自信は破滅を招くぜ?」

「いったわね・・・?」

「オーケー、戦争と行こうじゃないか」

 

 

ここから始まる俺と千聖の”花音の一番の親友はどちらか”バトル。

歩きながらの戦いは白熱し、ついに花音との合流地点に到達した。

 

 

「あ、芽音くん、千聖ちゃん!おつかれさ・・・・ま?」

「そうだ、本人に聞いてみよう。白黒はっきりするぜ?」

「望むところよ」

「あ、あの・・・二人とも・・・・?」

「「花音!」」

「は、はい!?」

「私と」

「俺」

「「どっちの方が好き!?!?!?」」

「ふえ・・・?ふぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?」

 

 

ああ、楽しい。コレが親友ってやつなんだ。

花音も、千聖も俺も・・・・互いが互いのことを理解しあいバランスが良い最高の関係。

高校生活はまだまだこれから。たくさん、たくさん歩んでいこう。

ちなみに、この勝負の行方であるが、全員が全員を同率一番にするということで決着がついた。

 

 

さて、ここまでが序章、二人との出会いの過程だ。物語はまだ始まってすらいない。

ここから・・・・俺たちの物語は始まっていくのである。

 




次回からやっと本編です!
どんな話にするのか構想コネコネしてふぁいてぃーんします。


感想などもドシドシお待ちしております!


引き続きよろしくお願いいたします!

評価の御礼
★9 園田海未さんありがとうございます!
★8 悠斗@彩推しさんありがとうございます! 
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