一体何があった・・・・・?
めちゃくちゃ嬉しいです、ありがとうございます。
これからも花音・千聖の可愛さが伝えられるよう精進します。
第1話 親友のイタズラとおしおき
「あ、俗君おはよう!」
「やあ、おはよう俗」
「昨日はなんで休んだの?」
教室に入るなりクラスメイトが朝の挨拶を交わしに続々とやってくる。
正直朝から疲れる・・・のだけど、これは俺が上手く理想のクラスメイトを演じ切れている証拠なのかもしれない。
「いやー大したことじゃないよ」
適当に受け流していると、教室の空気が少し変わった気がした。
「・・・・・」
そう、千聖が教室に入ってきたのだ。
微々たるものだが少し緊張する人の気配がうかがえた。
そしてそのまま、千聖は自分の席に着く・・・・のではなくどんどん俺の方へ近づいてきたのだ。
「え?」
他のクラスメイトが困惑の雰囲気を出すのが分かる。
そりゃそうでしょうね、どう接したらいいのかわからないクラスメイトが近づいてくるんだし。
っていうか千聖、どんどん近づいてきてない?え?なにこれ?
「おはよう、芽音。昨日はありがとう」
ニコッっと最高の作り笑顔。
そのままただその一言だけ言い放って自分の席に戻っていったのだ。
「え・・・・」
「えええええええええええええ!?!?!?!?!?」
そして響き渡たるクラスメイトの絶叫。そしてやまぬ質問攻め。
「おいおい俗どういうことだよ!?」
「昨日!?昨日ってそういえば白鷺さんも休んだよな!?」
「えー俗君どういうこと!?」
「ぎゃあああああああああ落ち着いてくれえええええ!」
やばい、やはりヤバイ。
なんだこの阿鼻叫喚・・・・千聖めいったいどういうつもりで・・・・
「・・・・・」フッ
あ の 野 郎 !!!!!
困惑しつつも千聖の方に目を向けるとそこにはまるでイタズラが成功した子供のようにほそく笑む千聖がいたのであった。
「あ、あはははは・・・・」
花音さん、苦笑いしてないで助けてください。
「オラ俗!説明しろ!」
「そうそう!名前で呼んだよね名前で!?」
「いーやーだーーーーーーー」
とまあこんな感じでホームルームが始まるまで激動の朝は続いたのであった。
※
昼休み、俺と千聖・花音は校舎裏のスペースで昼飯を食べるべく集まっていた。
「おいこら千聖!朝のアレはなんだ!?」
「あら?ちょっとした挨拶じゃない?」
「子供みたいなイタズラしやがって・・・メチャクチャ大変だったんだぞ!」
「ごめんなさい・・・・ちょっとやりすぎちゃった・・・かしら・・・」
すると困惑と悲しみを帯びた雰囲気が伝わってくる。
「いや・・・その、言いすぎた」
「・・・・・」ニヤッ
「あっ!千聖てめっ!演技だなそれ!?!?」
「なんのことかしら?」
「千聖ちゃん、芽音くん。ごはん、食べないと時間なくなっちゃうよ?」
ツッコミを入れる俺にしれっと返す千聖。
雰囲気までコントロールしてくるとはなんて強敵か。
そして花音のやつめちゃくちゃ冷静だなオイ。どうやら千聖が演技しているのを見抜いていたようだ。千聖の雰囲気を感じることに関しては俺より花音の方が長けているらしい。
「まあいいや。今度からああいうのは人前ではなしにしてくれよな」
「そうね、ちょっとやりすぎたのは認めるわ。ごめんなさい」
”まあいっか”そう思えるのは千聖相手だからか。
友達になってわずか1日であるが、もう何年も親友をやっているような感覚だ。千聖や花音と話していると本当に心地がよい。
今こうして本音を隠さずあーだこーだ言えるのもすべて心地よいのだ。
「あ、芽音くんのお弁当おいしそう」
「冷凍食品を詰めれば誰でもおいしく作れるわよ?」
「千聖、心を許してくれているが故の過激発言とと信じているが残念ながらこれは冷食じゃあないぞ」
そう、料理が趣味とまではいかないが、俺はそこそこメシを作ることができる。
というのも俺の両親は夜勤が多く、朝練で早く出ていく俺と時間がなかなか合わなかったのだ。そんなもんだから自分で朝飯や弁当を作ることが多く、その結果身についたスキルといったところだ。
「え!?これ手作りなの?」
「ああ、一つ食ってみるか?」
そして俺は卵焼きを掴みそのまま花音の口へ向ける。
「ほら」
「ふぇ!?あの、芽音くん!?そのむぐぅ」
いいタイミングで口が開いたので卵焼きを入れる。
「どうだ?今日のはそこそこ上手くできたと思うんだが」
「お、おいしい・・・けど・・・・///」
なんでか知らんが花音は顔が赤い。ちょっと無理やりになっちゃったか?
それで喉にでも詰まらせたのだろうか?でも普通に喋れてるしな。
「さーきーなーりー?」
「なんだ千聖・・・ってうぉ!?なんだその禍々しい気配と恐ろしいくらいの作り笑顔は!?」
「わからないかしら・・・・?」
「いやあ・・・あ!そうか、千聖も欲しかったんだな。ほら」
「え!?ちがっ・・・むぐぅ」
なんだそんなことならそうといってくれればいいのに。
てなわけで千聖にも同じく卵焼きを口に運んでおいた。
「・・・・・美味しいわ」
「ふ、ふぇぇぇぇぇ~・・・・」
感想は上々。しかしその割には般若のような顔をする千聖に、ふぇぇを繰り返す花音。
この二人は一体どうしてしまったというのだ。
「ねえ芽音」
「なんだ?」
「おしおきが必要かしら?」
刹那、再び禍々しい雰囲気を纏う千聖。
「なんで!?花音!助けてくれ!」
「芽音くん、今回はちょっと無理・・・かな?」
「ナンデー!ナンデエエエエエ!ぎゃあああああああああ」
平和なランチタイムの一風景。
ちょっと怖い目(意味深)に遭ったけどこれはこれで楽しくてしょうがない。
こんな日常がずっと続けばいいのに。そう願わずにはいられないね。
※
授業終了後、俺は花音と千聖とのグループLIN●にメッセージを送る。
とはいえっても二人とも同じ教室内にいるのだが。
さすがに一緒に帰るところを見られるとあらぬ噂を立てられてしまうからが故の配慮である。
友達同士一緒に帰るのすら気を遣わなきゃいけないってのは正直めんどくさいが仕方ない。
Sakinari:俺、今日暇だけどどっかいくか?
松原花音:私は大丈夫だよ。
白鷺千聖:ごめんなさい、今日はこのあとはすぐに仕事なの
Sakinari:それは仕方ないな
残念。今日は3人揃わないようだ。
まあ千聖は忙しいし仕方ない。今日は花音と二人だな。
そんな感じでその後は千聖が帰り、俺たちも適当なところで落ち合い、下校したのであった。
「千聖ちゃん、なんだか今日は楽しそうだったな」
「そうなのか?」
「うん!なんかいつもよりいい感じだったかなあ。芽音くんのおかげかもね」
「そうだと嬉しいんだけどね。でも千聖、俺に当たりキツい・・・キツくない?」
「うーん、それだけ心を開いてくれてるってことだと思うよ?」
そんなもんかねえ。
まあ確かに最初と比べて印象がかなり良いのは間違いないが。
「それにね、芽音くんもすごくいいと思う」
「俺も?」
「うん。最初に話したときみたいに、無理してるっていうのかな?その感じが全然なくなってるよ?」
「・・・そうだとしたら花音や千聖のおかげだな。そういえばお礼がまだだったな」
「お礼?」
何のことかわかっていない感じの花音は、疑問の表情を浮かべる。
「花音。その・・・なんていうか色々ありがとう」
「ふぇ!?急にどうしたの!?」
「いや、今俺がこうやって穏やかでいられるのも、千聖と出会えてこうやって3人で仲良くできるのも・・・あの時、花音が勇気を出してくれなかったら実現しなかったことだからさ」
なんだかんだでタイミングを逃していた花音へのお礼。
今、俺はそれを改めて言葉にする。
「・・・ふぇぇぇぇぇぇ・・・・」
「え!?花音!?」
花音の震えたような声に反応すると、そこには目から涙を流している花音の姿があった。
「えっと、花音?ごめん・・・俺・・・なんかしたかな?」
「ち、違うのっ。そのね、芽音くん・・・う、嬉しんだよ!」
「嬉しい?」
「ずっとね。自信も持てずに、誰かのためになることなく過ごしてきた。そんな私がこうやって素敵なお友達と知り合えて、しかもお礼まで言われちゃって・・・嬉しいのっ」
泣きながらにして笑顔を浮かべる花音。
その姿はとても愛おしく、綺麗だった。
「わたしこそ、お友達になってくれてありがとう。これからもよろしくね?」
「あ、ああ!当たり前だ。その俺たちは・・・・親友・・・でいいのかな」
雰囲気が出来上がってたせいで今まで言葉にしなかった”親友”という関係性。
口にするとこんなに気分がよくなるものなんだな。
「親友・・・うん、嬉しい。なんだか一生分の運をつかっちゃった気分だな。こんな短い時間ですごく素敵で大事なお友達が二人もできたんだもん」
「なんか恥ずかしくなってきた・・・・」
「ふ、ふぇぇぇぇ~いうの避けたのに言わないでよぉ~」
なんてことない。ただの高校生二人が歩く帰り道。
楽しくて、心地よくて、嬉しさと優しさを感じる帰り道。
それは俺たちが、それぞれの自宅につくまで続いていたのであった。
と、いうわけで本編スタートです。
ガルパ本編の1年前ということですが、意外と早く時間が過ぎる気がするのでよろしくお願いします。
あとつぐみ以外のガルパキャラも出したいなーなんて思ったり。
感想・評価は励みになりますのでぜひに!
と、いうわけで引き続きよろしくお願いいたします!
評価のお礼
★9 ワクワク水上遊園さん 檮原さん ルナ@マテリアルズ大好きさん クーシロさん
★8 オロポンさん カプ・テテフさん
ありがとうございます!ご期待に添えるように頑張ります!