桃井さつきinハイキュー!!   作:睡眠人間

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書けるものから書き殴っていくスタイルでいきます。見たいシーンだけ書いたので案の定原作未読者には不親切な内容です。


IF桃井さつきin音駒高校

 烏野高校と音駒高校の決戦の日。といっても公共施設を借りた練習試合だが、久しぶりに相対する両校の選手たちの(一部を除いた)闘志は燃え盛るばかりだった。

 そんな気持ちを前面に押し出して相手を威嚇するのは田中龍之助と山本猛虎。一目見て直感したのだ。こいつは己の宿敵となる男なのだと。

 

「うちのセッターに何の用ですか」

「そっちこそウチの一年に何の用ですかコラ」

「あ? なんだコラ」

「やんのかシティボーイコラ」

 

 ひえっと顔を青くしてオロオロする日向翔陽。シティーボーイ……? と困惑する孤爪研磨。二人を庇おうとして始まったメンチ切りは熱を帯びていくも、後ろから呆れた声が降りかかる。

 

「やんのかって……やるんだろこれから。試合なんだから。あとシティボーイとかやめろ。ハズカシイ」

「うぐっ」

「山本……お前すぐ喧嘩ふっかけるのヤメロ、バカに見えるから」

「ぐはっ」

 

 両校の母親的存在である菅原孝支と夜久衛輔に一刀両断されて撃沈する。どこか居た堪れない冷たい空気の中。

 

「はぅあっ!!」

 

 急速に高鳴る鼓動に手を当てて、山本は奇声を発する。

 

 ───まるで女神のようだ。

 

 世界が彼女を祝福している。きらきらした光の粒子が彼女に降り注ぎ、触れたら消えてしまいそうな儚げな雰囲気を纏う少女。漆黒の髪と透き通る肌の艶やかさにくらりとする。葬式みてえだなと感じていた黒ジャージは、まさに彼女のために存在するのではないかと思うほどよく似合っていた。楚々とした動作で歩く少女───清水潔子は、山本の視線に気づき控えめに会釈する。

 

 身体中に甘い痺れが駆け巡り、山本はふらりと後ずさった。

 

「じょ、女子マネっ……び、美女、ぅおっ、び、あうっファァァ……」

「ふっはははは! 見たかウチのマネージャーを!! 美しいだろうそうだろう! その名をッ……いや、絶対に教えてやらんぞ!!」

 

 赤面してタジタジになる男に気を良くした田中が腕組みをすると高らかに叫ぶ。清子さんの美しさには誰も敵うまいと確信があった。それ故に山本の瞳に強い光が宿って見えた時には心底驚く。

 

「あまりに美し過ぎて思わず見惚れちまったぜ……だが美女マネージャーがお前らにだけいると思うなよ!」

「なにぃ!?」

「しかと目に焼き付けろ……音駒が誇る学校のマドンナをッ!!」

 

 山本が勢いよく腕を伸ばし、つられてそちらの方へと視線がいく。

 

「はぅあっ!!」

 

 急速に高鳴る鼓動に手を当てて、田中は奇声を発する。

 

 ───まるで天使のようだ。

 

 天使の輪が浮かぶ桃色の髪が、駆け寄ってくるリズムに合わせて柔らかそうにふわふわ揺れる。可憐な顔立ちでも特に目を奪われるのは一際美しい瞳だ。吸い込まれそうなほど澄んだ桃がへにゃりと蕩けているので尚更のこと。そして何より、彼女の走りに合わせてたゆんたゆんするそこに目がいく。生ではなかなかお目にかかることができないデカさだ。つかおっぱいでかい。

 

 はっ俺は初対面の女子になんて失礼なことを考えたんだ!? 田中は己を恥じた。潔子さんという人がありながら他の女子に現を抜かすとは!

 

 しかしそんなことはお構いなしに少女、桃井さつきは満面の笑みでこちらに向かってくる。すっげえ揺れてる、わっ近づいてきたどうしよう。

 

「待っ、待ってくれ俺には潔子さんという大事な人が……!」

「飛雄ちゃーーーん!!」

 

 赤面してなんとかガードする田中を素通りし、桃井は影山に抱きついた。走っていた勢い全てをぶつけるも、お、という呟きとともに難なく支えられる。そのまま和気藹々とした会話で盛り上がる二人をよそに、周りの空気は冷め切っていく。

 

「でね、烏野には飛雄ちゃんいるでしょ? それに日向くんもいるでしょ? 絶対に試合すべきだって猫又監督に主張したりしてね」

「おう」

「……反応うすくない?」

「知らねえよ」

 

 むぅと頰を膨らませる桃井は未だ影山に寄っかかったままだと気づいて恥ずかしそうに離れた。胸下あたりに存在した柔らかな感触が消える。

 

「影山くぅううん……少しお話いいかなぁ?」

「うっす」

「影山ぁぁあああ……ついてこいテメェ……」

「うっす……?」

 

 いち段落ついたところで恐ろしい形相をした田中と西谷に連行されていく影山を、桃井は満足そうに手を振って見送った。

 

「なんだか嬉しそうだねぇ」

「そのニヤケ顔やめてもらえます? ……安心したんですよ、一人でも周りと仲良くやれてるみたいで」

 

 母親のような眼差しに過保護だなぁと思わなくはない。まあ自分も幼馴染に対してアレコレ心配してしまうので言えた義理ではないが。

 

「黒尾先輩だって孤爪くんには甘いでしょう。それと同じです」

 

 案の定それを引き合いに出してきた可愛げのない後輩は、桃髪を翻し先に建物内へ入っていった。

 

 

 3試合やって全セットをかっさらっていった音駒高校。桃井と孤爪の立てる戦略は見事に烏野を攻略したのだ。しかし試合の中でお互いの健闘を讃え、せめぎ合う実力を高め合えるライバルとなり、良好な関係が築けるだろうと思うのも当然のことだった。

 

「友よ、また会おう!!」

 

 田中と山本は涙を流しながら熱い握手を交わす。美人マネージャーたる清水と桃井を巡ってなんやかんやあったようだ。

 

「研磨ー! 今日の試合どうだったー!」

「孤爪さん! バレーいつからやってるんですか誰に教わったんですかセッターはいつからやってますか!!」

「え………あ、えっと」

 

 元気に走ってくる日向と影山に囲まれてオロオロする孤爪に、畳み掛けるようにして話を始める二人に見兼ねた黒尾は助け舟を出してやる。

 

「おうおうそんなにまくしたてんな、ゆっくり言えよ。しっかし影山クンは大きくなったなぁ。初めて会ったの三年くらい前だっけ? あんま覚えてねえけど」

「あ、はい! 中一の全国大会で!」

「あーっ! そういやお前研磨と知り合いっつってたな! なんで言わなかったんだよ!」

「うるせえ日向ボゲェ!!」

 

 猫のようにビクッとなった孤爪は静かに囁く。

 

「……三年前だったし、おれと桃井はその後も交流はあったけど、影山とは何もなかったから……」

「それなんですよ、アイツ黙っていやがった! 孤爪さんがセッターってことも、転校した先にアンタらがいるってことも!」

「え、知らなかったの?」

 

 はい! と大きく頷く影山に、黒尾は目を瞬かせた。影山はセッターとしての孤爪のことを今日初めて知ったという。

 

「はぁー、そういうことね」

 

 日向が孤爪に宣言している様子を見ていると、烏野主将である澤村大地が笑顔で近づいてくる。顔面に貼り付けましたと言わんばかりの作られた表情に、黒尾もハハと笑みを浮かべた。

 

「次は負けません!」

「次も負けません!」

 

 ぎちぎちと握手という名の潰し合いをすると、菅原と夜久が恐ろしいと震える。しかし風に乗ってくる清涼な香りにふと意識を取られて視線を向けた。

 

「あ、清水さん、連絡先交換してもいいですか?」

「え、ええ……」

「本当ですか! 嬉しいです。私、中学でも高校でもマネージャーの先輩っていなかったので……。清水さん、その、潔子さんとお呼びしてもいいですか?」

 

 ちら、とほんのり頬を染めて上目遣いに聞いてくる桃井に清水は口元を緩めた。距離感が近くて戸惑ったけれど、今の後輩らしい仕草はかわいい。自然と声音も柔らかくなった。

 

「うん、いいよ。……私も後輩ってあんまりいなかったから……呼んでくれると嬉しい」

 

 普段変わることのない澄まし顔を優しく溶かし、美しい微笑を湛える清水。至近距離でその変化を見てしまい、カーッと耳まで赤くなってしまう。

 

「どうしたの? 顔が赤いけど……」

「ゆ、夕日です! 気にしないでください」

 

 ふふふと微笑み合う麗しきマネージャーのやりとりに、誰もが自然と拝んでいた。

 

 

 

 

 烏野高校一年、影山飛雄は困っていた。端正な顔立ちを混乱で曇らせ、眉間のシワを深く刻んでメモと睨めっこをしながら、困っていた。

 

 彼には春高予選で大活躍をした為に全日本ユース強化合宿への招集がかかっている。場所は東京で、宮城から一人で向かわなければならない。その為にバレー部顧問の武田は行き方を丁寧に記し、影山に託したのである。伝えなければ間違いなく道に迷うと思ったからだ。

 

 しかし武田は失念していた。影山は漢字が読めなかった。それはもう絶望的なまでに。夏休みの東京遠征で散々苦労して勉強したはずだが、春高が目前に迫っているとあって影山の中で勉強に捧げる時間は皆無だった。それが理由になっていいかは不明だが。

 

 東京駅に着き、ひとまずベンチに座りつつメモを見下ろす。駅に着いてからの手順が細やかに書かれてあるが、漢字が読めないので詰んでいる。どうしようか悩んだ結果、影山はとりあえず歩くことにした。歩けば辿り着くと信じていた。自信満々にまっすぐ前を見て、しばらく歩いて、視界を掠めた桃色に歩みを止めた。

 

 ナンパらしい。一人の少女を囲うようにして複数の男たちが何やら話しかけている。熱心に喋ってはいるが少女の人形のように整った顔は無関心で満たされており、なおさら男たちのプライドを刺激しているようだった。

 透き通った桃色の瞳は誰も映さない。遠くを見やりぼんやりしていて、冷淡な美貌に彩りを添える。遠巻きに人々から眺められるくらいに少女はあまりに美しかった。影山は人波をかき分け、男たちの後ろに立つ。

 

「さつき」

 

 その声を聞いた瞬間、男たちを完全無視していたことが嘘のように少女は勢いよく顔を向けた。影山の姿を認めると頰に赤みがさし、パアアッと満面の笑顔を浮かべる。

 

「飛雄ちゃん! よかった、会えないかと思った」

「お前なんでここに……」

 

 あれこれ話しかけても反応しなかったのにこの子が笑うとはどんな野郎だ。影山の言葉を遮って男たちは振り返り、

 

「ちょちょちょ、待った、俺たちがこの子に話しかけてんだけど……」

 

 固まった。自分よりも影山のほうが背が高く美形で、何より威圧感が凄かった。何だコイツらと怪訝な顔で見下ろされているだけだが与えるダメージは大きい。

 半端な体勢で硬直していると背後から底冷えする冷気を感じた。振り返ることはしない。本能が叫んでいた。後ろを見ては、いけない。

 

「……さっきから何なの? 邪魔なのよ。彼氏来たからどいてくれる」

「カレシ……」

 

 男たちはそそくさと退散し、後に残ったのは影山と少女だけだ。肩にかかった髪を払いのけ、目障りだった小さくなっていく背中をひと睨みすると嬉しそうな笑顔で影山を見上げる。

 

「久しぶり……っていってもこの前の合宿以来だよね。改めて、春高進出おめでとう」

「ああ。お前もな。で、なんでここにいるんだよ」

「強化合宿、私も招集かかってるから。招集っていうか、お誘いっていうか、ボランティアみたいな感じだけどね」

 

 えっへんと胸を張り、赤いジャージを一撫でする。

 

「本当は行かないつもりだったんだけど……春高出場選手もいるし、何より飛雄ちゃんが行くからね。孤爪くんにも勧められたの、君を掌握すれば烏野を解体するも同じだって」

 

 そんなわけでじっくり観察させてもらうね。

 ニッコリと。それはもう愉快そうな笑みを向けられ、影山は赤面もせずにただ不敵に口角を上げてみせた。

 

「望むところだ」

「ふふ、楽しみ。ところで行き方わかってる? わかってないよね? 怪しいから迎えに来ちゃった。一緒に行こう」

「おお、頼む」

「ん。ていうか飛雄ちゃん荷物少なくない? 足りるのそれ」

「逆にお前の鞄余計に多くねえか。いらねぇだろ」

「いるし。絶対いるし。あ、持てるんなら一個持って」

「構わねえけど……重い」

 

 遠慮のないやりとりが心地よく自然と頬が緩む。バレー馬鹿の幼馴染たちが、道中ではひたすらバレーの話題に花を咲かせたのは言うまでもない。

 

 

 

 合宿1日目が終了した。合宿メンバーの中でも異質を極めていた桃井だったが、彼女は真摯に選手たちのサポートをしたのですぐに溶け込んでいった。練習が滞りなく進められるようにテキパキとマネージャー業をこなす傍ら、持ち込んだパソコンになにやら打ち込み、コーチとも積極的に会話をする。形は違えどバレーにとことん熱中しているのだろうと周りは受け取り、1日目にして既になくてはならない存在となっていた。

 

「それで大画面に6秒後に映像が出てくるじゃねえか。あれすげえな。ウチでもできねえかな」

「無理ね。まあでもたしかに、自分たちのプレーをすぐリプレイできるのはいいね。弱点を炙り出しやすい」

 

 実際に映像を見て選手たちにアドバイスをしていた桃井も実感を持って頷く。夕食会場で円形のテーブルに隣り合って座り食事をとる二人に近づく人影が一つ。

 

「あのー、お邪魔じゃなかったらここいい……すか?」

「おう」

「ええ、もちろん。どうぞ」

 

 拒否されなかったことに安堵しつつ影山の隣に腰を下ろした千鹿谷に、桃井が微笑を湛えた。

 

「一緒に合宿した仲なんだし、遠慮しなくていいんだよ」

「ああ、ありがとな。いや、ついさ」

 

 彼は森然高校一年千鹿谷栄吉。夏合宿などで影山や桃井とも顔を合わせていた。正直希薄といっても過言ではない関係性だが、他のメンバーは初対面ばかりなので縋るしかないのである。

 

 そこから世間話に突入した途端、影山は食べることに集中し出した。話題がバレーでなくなったらこれである。この男は。

 その代わりなのか、桃井が話題をたくさん提供してくれるので千鹿谷としてもありがたかった。美女と喋れる、笑いかけてくれる、幸せ……。

 

「音駒は梟谷を、烏野は白鳥沢に勝ったんだよなあ。俺たちは決勝でフルセット負け……勝てると思ったんだけどなあ」

「物凄い熱戦だったね。ラストのキャプテンのサーブは鬼気迫るものがあったし、最後までどちらが勝つかわからなかったもの」

 

 そんな会話をしていると。

 

「おい」

 

 無愛想極まりない声に三人がそちらを向く。佐久早が睨むように影山を見下ろしていて、桃井はムッとした。

 

「俺まだビデオ見れてないんだけど、白鳥沢は何で負けたの? 若利君は不調だったわけ?」

「絶好調に見えましたけど」

「ハァ〜〜?? じゃあ何で負けんだよ? どんな手使った? 誰か若利君止めた??」

「………、ああ、まあ止めてました」

 

 影山の返答にさらに眉根を寄せた佐久早が詰め寄ろうとした時、冷ややかな声がした。

 

「何で何でと詰め寄るなんて、まるで子どもみたいですね?」

「違う。……つーか桃井には関係ないだろ。それに、興味のあるそぶりで相手から情報抜き取っていくお前が言えたことか」

 

 えっと驚く千鹿谷は桃井の顔をまじまじと見たが瞼を閉じているせいで真偽は測れない。ただ否定もしないのでそういうことなのだろうと結論づけた。全国コワイ。

 

「まだ予選の決勝戦根に持ってんのかよ。それとも中学時代のほうか」

「いいえ。そこまで誰かさんほどねちっこいわけでは」

「鬱陶しい戦略立てるくせによく言う」

「あら褒めていただき光栄です。あとでチームに伝えておきますね」

 

 あれここ屋外だったっけ? と千鹿谷が本気で思うほどに冷たい空気に包まれていく。そんな中自分との会話は終わったと判断し呑気に食事する影山がすごい。大物かコイツは。昼に「入ってこい」と言わんばかりのセットアップしてたなそういや。

 

「悪いねー! コイツ超ッッッ絶ネガティブなのよ! 年下に絡んでやるなって」

 

 ひょこっと現れたのは佐久早と同じチームの古森元也だった。朗らかな笑顔と軽快な喋りに、この場に春が訪れる。

 

「自分を脅かしそうなヤツが気になって仕方ねえの!」

「ああそういう……他のエースたちと違って慎重なんですね……」

「俺はネガティブじゃないが、その含みのある言い方やめろ」

 

 生やさしい目をする桃井に鋭い視線を向けると、突然影山が言い出した。

 

「佐久早さんはまだ本気出してませんよね」

「………何で」

「なんとなく……イメージより普通だなーって思ったんで」

「ブフォッ」

「んふっっ」

 

 古森と桃井が吹き出し、佐久早は不快だと顔を歪め、風呂に入ると行ってしまった。邪魔したねーと手を振る古森も後に続き、千鹿谷にとっての脅威は去った。

 

「ひー、ビビったー! 影山も桃井さんも何!? 全国3本指に普通とか子どもとか言うし!」

「まだ普通に見えるって言ったんだ」

「本気じゃなかったのはたしかだね」

「二人ともコワッ」

 

 再び穏やかな空気に戻り、ホッとした千鹿谷だったが、彼は知らない。

 

「皆レベル高いけどさー、とくにあの人何モンだろうな?」

「星海光来さん。鴎台高校2年A組。ポジションはウィングスパイカー。身長169.2cm体重61.7kg、趣味は」

「あ、もう大丈夫です」

 

 そう? と小首を傾げる桃井の隣で、影山は日向よりも跳んでるヤツだと注目した。トレーに食器載せた星海は、なぜかこちらに向かってくる。ズンズンと効果音がつくほどの勢いで、まっすぐに。さらに。

 

「さつきちゃん、久しぶりやなー、元気にしとったー?」

「…………宮侑さん」

「えー名前で呼んでええのに。治とかぶるし」

「この場に治さんはいないので。それと名前で呼ばないでくださいっていつも言っているでしょう」

 

 桃井の隣にどっかり腰を下ろした宮侑に桃井は露骨に嫌そうな顔をし、侑はことさら憎たらしい笑顔を深くする。

 

「おいお前、俺を見たことあんのか」

「ここに来てから見てます」

「違えよ、今までに俺の試合見たことあんのかっつってんの」

「あるような、無いような……? わかんないっス」

「じゃあビビれよ!!」

 

 がしゃん! と思いっきりテーブルにトレーを置いた星海が何やら大声で騒ぎ出す。

 どうやら二人ともこのテーブルで食べるつもりらしい。ああ、どこか遠くに行きたい。コイツら怖いもん誰か助けて。

 

「そういえば、飛雄君のプレーは大分おりこうさんよな」

「……は?」

「……あ?」

 

 最終的に食事終わりまでどこにも行けなかった千鹿谷だった。




桃井が烏野に行かず影山が烏野に行った場合、一番いい展開は音駒ルートなんですよね。合宿や春高で再会できますしライバルという立場がおいしいので。ただ最強の脳がタッグを組むので他校から戦いたくないチームNo. 1に選ばれることでしょう。

本編だと桃井がユース強化合宿に行くことは100%ありえないので番外編で書かせてもらいました。楽しかったです。
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