忌み子の人狼   作:doesn't work

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第10話

「はぁ、はぁ、きつい...」

 

リアス達はレーティングゲームに向けての修行をするために山道を登っていました

 

 

しかしその途中一誠は背負わされた荷物の重さに悲鳴をあげていました

 

「お先に、一誠君」

 

その横を同じ量を持った、木場が追い抜き

 

「一誠さん、お先です」

 

さらに横を倍の量持った小猫が追い抜いています

 

「一誠さん、大丈夫でしょうか?」

 

「大丈夫よ。これも修行よ」

 

一誠を心配するアーシアにリアスがそんな事を言います

 

「それよりも、その状態の白夜は中々見慣れないわね」

 

リアスはアーシアを狼の状態で乗せている白夜に視線を向けました

 

「普段はずっと人の姿ですからね。でも、時々この状態になるんです」

 

「そう」

 

「白夜は凄いんですよ!私を乗せて状態でとても速く走れるんです!」

 

いきなりアーシアの白夜自慢が始まりリアスは地雷を踏んだと思い後悔しました

 

ーーー

 

「やっと着いた〜」

 

目的地に到着すると同時に一誠は倒れ込みました

しかし、リアスはそれを無視して

 

「じゃあ早速始めましょうか。」

 

その時の一誠の顔は絶望したような顔だったそうです

 

その後、一誠を強化するために木場と小猫、それぞ!と戦わせる事になりました

 

木場には木刀で、小猫には組み手で一誠はボコボコにされます

 

「さてと、白夜の実力も知っておきたいのだけれど大丈夫かしら?」

 

「えっと、白夜、大丈夫?」

 

リアスはそう言いアーシアに目線を向けるとアーシアは少し慌てたようにしながら白夜に確認を取ります

 

白夜はそれにコクっとうなずき返答します

 

「じゃあ一誠、もう一試合お願いね」

 

「は、はい」

 

リアスはとてもいい笑顔で一誠にそう言います

 

一誠はガクっとなりながらもさらに頷きます

 

一誠はセイクリッドギアを装着し、白夜は狼の姿になり両者向かい合います

 

「やぁ!」

 

最初は一誠が白夜に殴りかかります。

 

しかし白夜はその攻撃を難なくかわし上に飛び上がり前の手で上から一誠の頭を押さえつけるようにおとします。

 

結果一誠は地面とキスする形になります

 

「へぶ!」

 

「早いわね、祐斗貴方より早いんじゃない?」

 

「そうですね、全力が分からないからなんとも言えませんね」

 

「そう」

 

「一誠さん、弱」

 

「わぁ!!白夜!やり過ぎです!」

 

その後は各々の修行に入っていきました

 

暫くして、修行を終えて全員が帰ってくるとそこには

 

「ご飯できてる、から、食べる」

 

白夜がいつものメイド服に身を包み出迎えてくれていました

 

「おぉ、これがメイドか!」

 

「まぁ、可愛いメイドさんね」

 

「あらあら、疲れも吹き飛んでしまいますわ」

 

「ありがとうね」

 

「可愛い」

 

「ありがとう!白夜!」

 

そして、全員でリビングに向かい席に着きます

 

そこでアーシアと白夜に全員の視線が刺さります

 

「あの、アーシア?貴方はいつも白夜とそうして食べているの?」

 

「はい?そうですね。いつもこうしています」

 

アーシアはいつも通りだと言わんばかりに答えました

 

「はい、あ〜ん」

 

「ちょっと待って」

 

「はい?」

 

そしてアーシアが白夜に食べさせてあげようと料理を口元に持っていきます

 

「それも、いつもしている事なの?」

 

「はい、どうかしましたか?部長さん」

 

「い、いえ何もないわ」

 

リアスは諦めたように席に座り直し料理を口にします

 

「ん、美味しいわね」

 

「あらあら美味しいですわ〜」

 

「とても美味しいよ」

 

「おいしい」

 

「うめぇ!」

 

全員が料理をおいしいと言ったのが嬉しかったのかアーシアはドヤっと言わんばかりに胸を張りながら

 

「白夜の料理は世界一です!」

 

全員苦笑いになりながらそれに頷きます

 

「さてと、ソロソロお風呂に入りましょうか」

 

「そうですわね。汗も流したいですし」

 

リアス達のその会話に敏感に反応する男が一人

 

「一誠一緒に入る」

 

「えぇ!良いんですか⁉︎」

 

「私は良いわよ、他のみんなはどう?」

 

「私も良いですわよ」

 

「私はちょっと...」

 

「イヤです」

 

「あら、じゃあダメね」

 

「う、そんな...」

 

期待をした一誠はその一言にガッカリします

 

「えっと、今日は白夜は一誠さんと一緒に入ってもらえる?」

 

「えっ」

 

密かに白夜と洗いっこを妄想していた小猫はそんな声を出しました

 

「あら?白夜は一緒に入らないの?」

 

「はい、私はいいんですけど、白夜は男の子ですし」

 

「「え?えぇぇぇ!!!」」

 

その一言に全員が驚愕します

 

「白夜って男の子だったの⁉︎」

 

「あらあら、驚きですわぁ〜」

 

「男の子、だったんですか」

 

「驚いたね」

 

「男の子とか、詐欺だろぉ!!」

 

「私は気にしないわよ」

 

「私もですわ」

 

「白夜君なら」

 

「じゃあ決まりね」

 

白夜が男の子という事に驚きはしたもののまだ小さい子であったためか、誰も一緒に入るのには反対しませんでした

 

「ありがとうございます!白夜一緒にお風呂に行きましょう!」

 

一緒に入れるとテンションの上がったアーシアは白夜の手を引いてお風呂場に一足先に向かいます

 

「一誠のぞいちゃダメよ?」

 

「の、覗きませんよ」

 

「どうだか」

 

リアスは念を押すように一誠注意し、一誠はやらないと返答しますが、小猫がそれにジト目でそう言います

 

「ん」

 

お風呂場では白夜はアーシアに頭を洗われていました

目を瞑りじっとしています

 

アーシアは自分と白夜の体を洗い終えると湯船に浸かります

 

まず自分が座りその上に白夜をのせて後ろからお腹に手を回します

 

「本当に仲良しなのね」

 

「そうですわね」

 

「仲良し」

 

「そういえば、アーシアちゃんと白夜君はどこで知り合ったんですの?」

 

「私も気になります」

 

「えっと、あんまり軽はずみに話していい内容ではないので...」

 

「そうなの。まぁ、無理して話す必要もないわね」

 

「さてと、そろそろあがりましょうか」

 

「そうですね」

 

お風呂から上がりそれぞれが就寝までの時間を過ごしている時です

 

白夜を膝の上に乗せてテレビを見ているアーシアに小猫が話しかけます

 

「あの、アーシアさん」

 

「はい?どうしました?」

 

「白夜君を撫でさせてもらってもいいですか?」

 

子猫はソワソワするようにしながらアーシアにそう尋ねました

 

「えっと、白夜、いい?」

 

アーシアは白夜に視線を向けます

 

「大丈夫」

 

白夜は頷きながそう答えます

 

それを聞いたアーシアは白夜を膝の上から降ろします

 

小猫は白夜の頭の上に手をゆっくりと近づけていきます

 

白夜は目を瞑り頭を差し出すように少し前に出します

小猫はゆっくりと白夜を撫でていきます

 

「かわいい」

 

目を瞑り頭を差し出している姿に小猫はついそんなことを言ってしまいます

 

しばらく撫でていると白夜がこっくりこっくりと船を漕ぎ出しました

 

「さてと、ソロソロ寝ましょうか」

 

「そうですわね」

 

そして、それぞれ割り振られた部屋に入り就寝します

 

「はぁ〜、やっぱり白夜を抱きしめるのは至高です〜」

 

アーシアは白夜の首元に顔をうめ、白夜の匂いを嗅ぎながらそう言います

 

「白夜の匂い、すぅ〜」

 

そしてそのまま眠りにつきました

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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