忌み子の人狼   作:doesn't work

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キャラ崩壊あるかもです


第8話

「ご飯作る、から、姉さんお風呂入る」

 

「えぇ〜、今日は白夜と入ろうとしたのですが...」

 

家に帰り抱きしめあった後白夜は早速ご飯を作ろうとしました。その間にアーシアにお風呂に入ってくるように言いますが、アーシアは白夜と入りたいらしくごねてしまいます。なんだか、白夜がお母さんでアーシアがまだ甘えたがりな娘に見えてきます。

 

しかし、これは仕方のない事なのかもしれません。アーシアは今まで甘やす事はあっても甘やかされる事はなかったのです。唯一甘やかしてくれる白夜に甘えてしまうのでしょう。

 

「ダメ、ご飯、作る」

 

「でも、お風呂に入ってからでも」

 

「ご飯、遅くなる」

 

「遅くなったっていいじゃないですか」

 

「遅い時間、ご飯食べるの、体に良くない」

 

「もういいです!」

 

アーシアは少し頬を膨らませながらお風呂に向かいました。白夜はアーシアが怒っているというのが分からず首を傾げました。

 

アーシアがお風呂から上がり夕食を食べたのですが、アーシアはいまだに機嫌が戻らないのかむくれっぱなしです。

 

白夜はここで、過去にガブリエルから言われた事を思い出します

 

「いいですか白夜、アーシアが頬を膨らませている時は怒っている時なんです。その時は黙ってアーシアに抱きつきごめんねって言うんですよ。分かりましたか?」

 

ガブリエルは感情が理解できない白夜ではこういう事になるだろうと見越しあらかじめ対処法を伝えていました。そして白夜はそれを実践します

 

白夜は黙ってソファーに座っているアーシアのお腹に抱きつき

 

「ごめんね?」

 

と言いました

 

言われたアーシアはと言うと

 

「いえいえ、良いんですよ!私こそすいません」

 

まるで待ってましたと言わんばかりに白夜を抱きしめました。

 

その後白夜を膝の上に乗せたアーシアは白夜に問いかけました

 

「今日のこと白夜はどう思いますか?」

 

アーシアは、今日悪魔にならないか?と問われた事の返事の相談をしだしました。しかし、白夜にそう言った事に対する回答をすることが出来ません。

 

なぜなら今まで自分の意志を無くしていたからです。最近マシにはなってきているもののまだ完璧ではありません。

 

「姉さん、任せる」

 

「そうですよね。」

 

アーシアは予想していたのかそんな事を言います。

 

「私が、しっかりしないと」

 

次の日〜

 

放課後のオカルト研究部の部室にて、オカルト部の部員達とアーシアと白夜が向かい合っていました

 

「それで、一晩考えてもらってどうかしら?」

 

リアスが早速昨日の返答を聞こうと口を開きました

 

「はい。考えさせていただいたのですが、この話は保留にしていただけませんか?」

 

「それはどうしてかしら?」

 

「私はまだ皆さんの事を知りません。悪魔のことも知りません。これから皆さんの事を知って、それから答えを出したいんです」

 

アーシアは真っ直ぐな瞳をリアスに向けてそう言い放った。

 

「そう、まぁすぐに答えを出せって方が難しい話よね。ならせめてこの部活に入部する気はない?」

 

「はい、入部させていただきたいです!」

 

「さて、話を変えるわね。一誠、あなたにはそろそろ使い魔を持たせようと思っているの。」

 

「使い魔ですか?」

 

「えぇ、私の使い魔はこれよ」

 

そういい、リアスは自分の手の上に羽以外の部分がでかいコウモリを出現させました

 

「私のはこれですわ」

 

「シロです」

 

朱乃は地面にカッパの皿からツノが生えたような使い魔を

 

小猫は猫のような使い魔を出しました

 

「あの〜、その使い魔ってどうやって手に入れるんですか?」

 

「あら?分からないの?じゃあ、その子はどこで使い魔にしたの?」

 

アーシアは疑問に思った事を問い掛けますが、その問いかけにリアスが驚きました。

 

「あ、えっと、白夜は色々と特殊な事情があったので」

 

アーシアは少し言いづらそうに言いました

 

「そう。ならあまり深くは聞かないわ。さて、使い魔を捕まえる場所だけど」

 

ガチャ

 

リアスが使い魔をゲットする場所を説明しようとしたその瞬間部室の扉が開けられました。

 

「失礼します」

 

そう言いメガネをかけた女性を先頭に数名の生徒が入ってきました

 

「あの、どちら様なんですか?」

 

アーシアは入ってきた人たちが誰か分からず一誠に問いかけました。

 

「この学校の生徒会長のシトリ・ソーナ先輩だよ。んで隣が副会長の真羅椿先輩。ってか、生徒会が勢揃いじゃねぇか」

 

するとリアスが喋り出します

 

「お揃いでどうしたの?」

 

「お互い下僕が増えた事ですし改めてご挨拶をと」

 

その後、お互いが、自己紹介を終えました

 

「一誠さん、アルジェントさん、良ければ仲良くしてあげてください。匙」

 

ソーナはそういい匙に目配せをしました。匙は少し戸惑いながらも握手しようと手を伸ばします。

 

「よろしくお願いします」

 

その手を握ったのはアーシアでした。

 

「こちらこそ、君みたいな可愛い子なら大歓迎だよ」

 

匙は手を握ったアーシアの手を撫でるようになわりながらそんな事を言いました。

 

「あぐ!」

 

匙が突如としてそんな呻き声を出しお腹を押さえながら後方によろめきました。

 

「あ、白夜!」

 

犯人は白夜でした。普通に握手するだけなら白夜は何もしなかったでしょうが、匙があまりにも気持ち悪くするものですから白夜のセンサーが反応したのでしょう

 

「アーシアさん大丈夫ですよ。今のは匙に非があります。」

 

「すいません」

 

「ナイス!」

 

アーシアは謝罪しましたが、その後ろでは一誠がグッジョブとばかりに腕は振り上げていました。

 

その後はテニスをする事になりました。

 

なんでも、使い魔に詳しい人が月一回しか依頼を受けてくれないらしく、どちらが依頼を出すかで勝負する事になったのだとか。

 

そして、勝負する事になったのはいいのですが

 

テニスコートの周りは人だかりが出来ていました。

 

リアスとソーナの勝負を見にきている人もいますが、それ以上にいたのは

 

「きゃあ〜!リアルケモミミメイド!」

 

「うわ〜、可愛い〜」

 

耳と尻尾を出したメイド服姿の白夜でした。もはやコスプレの撮影会のようになっていました。

 

「ねぇ、これやってみて!」

 

女生徒の一人がスマホである動画を見せてきました。

 

それをみたアーシアも興奮した様子で

 

「白夜、是非やってみてください!」

 

「おかえりなさいませ、ご主人様」

 

そういい白夜は綺麗にお辞儀をしました。やってほしいと言われたのはメイドの決まり文句のような挨拶でした

 

その後も、これをやってくれあれをやってくれと頼みこまれ、それの一つ一つをアーシアが頼みこみ白夜が行なっていきました

 

「かわいい...」

 

しれっと、写真撮影してる集団に混ざっている小猫もいたとか

 

結局その後、勝負はつかず次のドッジボールで決着をつける事になりました。

 

ドッジボールではこれは本当にドッジボールなのかという戦いを繰り広げ見事にリアスチームが勝利しました

 

リアス達が使い魔があるという場所に向かうと

 

「使い魔ゲットだぜぃ!」

 

現れたのは短パンにタンクトップの格好をしたおっさんでした。

なんでも、その人が使い魔マスターなんだとか

 

おっさんの案内で使い魔はを探す一同ですがその途中上からスライムが突如として降ってきました

 

「いやぁ!」

 

「あらあら〜」

 

「ぬるぬるキモ」

 

そのスライムが女性陣の服を溶かしていきました

 

しかし

 

「み、皆さん大丈夫ですか!?」

 

アーシアだけ無傷でした。なぜなら白夜がアーシアに降りかかるスライムを片っ端から排除しているからです。

 

「この!」

 

「あらあら、うふふ」

 

「えい!」

 

リアス達も自分にまとわりついているスライムを排除しました

 

「んっ!」

 

するといきなり白夜が、そんな声を出しました

 

「白夜?」

 

アーシアが白夜を見てみると

 

「ん〜!」

 

赤いスライムが白夜の体中にくっついていました

 

一つのスライムが口に侵入し、また別のスライムは手足を拘束し、さらには耳と尻尾にもスライムがくっついています。

 

耳についたスライムは耳の中にまで侵入し

 

そして、尻尾についたスライムが尻尾をたどりドンドン服の中に侵入していきます

 

「ん!」

 

更にはスライムにメイド服を溶かされ体が見えてきています

 

 

「おぉ〜!部長!俺コイツを使い魔にします」

 

「いいえ、全て消滅させるわ」

 

「いやです!このスライムと俺は運命の相手なんです!」

 

一誠はよほどこのスライムが欲しいのか白夜にひっついたスライムを庇うように立ちはだかります

 

「コイツはこのスライムの上位個体だせ。拘束した相手の魔力を吸い取りつ、動かなくしてから服を溶かすスライムだぜぃ」

 

「一誠さん、どいてください。いくら一誠さんと言えども邪魔をするなら容赦しません!」

 

アーシアが少し血走った目で一誠を見ます

 

すると、そこに落雷が落とされました

 

「ぎゃあ〜!俺のスライムが〜」

 

その落雷は一誠にも落とされました

 

「スプライトドラゴンの雷撃?」

 

「そいつは敵と認識した相手に攻撃するんだぜぃ。つまり、そのメイドちゃんを少年とスライムが攻撃したんだと思ったんだぜぃ」

 

「メイドちゃん使い魔ゲットだぜぃ」

 

しかし、白夜には使い魔の契約の仕方が分からなかったのでアーシアが契約しました。

 

そして、部室に帰還しようとした時にアーシアはある異変に気がつきました

 

「白夜?」

 

握った白夜の手が震えていたのです。目も潤んでいます。

 

「すいません。部長さん、今すぐ帰宅させていただいてもいいでしょうか?」

 

アーシアは焦った様子でリアスに尋ねました

 

「いいけど、何かあったの?」

 

「すいません。詳細はまた後日話します。」

 

「分かったわ、朱乃、アーシア達を家に直接転送してあげて」

 

「はい、部長」

 

アーシアと白夜は転移しました

 

家〜

 

アーシアは未だに震えている白夜を家のリビングで抱きしめていました

 

「姉、さ、ん」

 

「大丈夫ですよ。白夜、大丈夫です」

 

アーシアは白夜を抱きしめ安心させようと頑張ります

 

何故白夜がこのようになっているかと言うと、白夜の過去があのスライムでフラッシュバックしたのが原因でした。今まで、様々な方法で、犯されてきた白夜はその苦しさから感情を捨てました。

 

そうしなげれば、とても耐えられなかったから

 

しかし、最近感情を少しずつ取り戻した白夜にとっては耐えられたいものでした

 

「白夜!大丈夫ですか!?」

 

するとそこにガブリエルが飛び込んできました

 

「ガブリエル様?どうしてここに?」

 

「胸騒ぎがして急いで駆けつけましたが、当たっていたようですね」

 

「はい、実は....」

 

アーシアはガブリエルに事の経緯を語りました。

 

「そんな事が...」

 

「ごめんなさい。」

 

「いえ、アーシアのせいではありませんよ。白夜をこちらに渡してもらえますか?」

 

「はい」

 

アーシアはガブリエルに、言われるとおりに白夜を渡します

 

「白夜、貴方には私たちがついています。何も怖がる必要はないのですよ?」

 

ガブリエルは白夜を抱きしめながら優しく語りかけます

 

「それは、貴方に課せられた試練なのです。ですが、今すぐに乗り越えなくてもいいのです。ですがいつか、必ず乗り越えなければなりません」

 

白夜はガブリエルの胸に顔を沈めながら未だに震えていました

 

「今日はゆっくり休んでください」

 

「白夜、ごめんね。不甲斐ない姉で」

 

アーシアはそう言い白夜を後ろから抱きしめます

 

しばらく二人なら抱きしめられていた白夜ですが、やがて白夜から寝息が聞こえてきます。

 

「寝てしまいましたね」

 

「そうですね」

 

「さてと、ベッドに、あれ?」

 

ガブリエルが白夜をベッドに寝かせる為に自分の体から離そうとしましたが、白夜がら服を掴んでいる為離せませんでした。

 

「もう、仕方ないですね。今日は私が一緒に寝てあげますか」

 

ガブリエルは頬を緩めながらそう言いました

 

「ガブリエル様ずるいです」

 

アーシアはほっぺを膨らませながら抗議しました

 

「アーシアはいつも一緒に寝ているではありませんか。それに、一緒に寝ればいいでしょう?」

 

そう言ってガブリエルはアーシアにウィンクをしました

 

その夜、一つのベッドに白夜は挟むようにして、アーシアとガブリエルが白夜を抱きしめていました

 

白夜はその時とても安らかに寝ていました




若干シリアス、かな?

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