ロクでなし魔術講師ととある特殊部隊員   作:藤氏

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つ、ついに書いてしもうた…
はい、初めての作品です。駄文ですが、そこは暖かい目で見ていただければ幸いです。


第1章
プロローグ


聖歴1853年1月 レザリア王国 北部戦線

 

 雪が降り積もる中、厳しい寒さが塹壕の中にいる兵士に情け容赦なく襲う。

 

 兵士達は今小銃を構え整列し、指揮官の命令を待っている。

 

 中には吐き気に襲われ嘔吐している兵士もいる。

 

 無理もないだろうこれから敵陣に突撃するのだから。そう死ぬかもしれないのだから。

 

 その中で1人比較的落ち着いている兵士がいた。

 

 年齢は10代半ばになったばかりで茶髪のミディアムヘアで左目が金、右目が青のオッドアイの瞳を持つその兵士はただ静かにその時が来るのを待っていた。

 

 ふと兵士は自陣側にはためいている国旗を見る。

 

 赤と白が横縞に交互に描かれており、左上の青地の中には50の星が整然と描かれている。

 

 兵士は自国の国旗ーアメリカ連邦の国旗である星条旗を見て今度は視線を自分が持っている小銃に向けた。

 

(…あの事件から4ヶ月経つのか…)

 

 今アメリカ連邦はある事件がきっかけでに巨大宗教国家であるレザリア王国と戦争をしている。

 

―9.11

 

 連邦最大の都市ニューヨークの中心であるマンハッタンで1万人の無実のアメリカ人が犠牲となったこの無差別テロは連邦全土に衝撃を与えた。

 

 そしてこのテロにレザリアが関与しているという報道が知れ渡ると世論の衝撃はやがてレザリアに対する怒りに変わった。

 

 そして9.11から1ヶ月後の10月11日、連邦政府はレザリア王国に対しテロリストの引渡しを要求した。

 

 レザリア王国はこれを拒否、これにより10月末にアメリカ連邦はレザリア王国に対し宣戦布告した。

 

 

 あれから3ヶ月、制海権を掌握した連邦軍はレザリア王国北部に上陸、王国首都に向けて進軍を続けていた。

 

 そして今前方に展開しているレザリア軍に突撃するため連邦軍兵士は指揮官の合図を待っていた。

 

(この戦いで何人戦死するんやろ…)

 

 兵士はそう思いながら自分が今持っている小銃を見つめる。

 

 レザリア王国やその隣国であるアルザーノ帝国よりもはるかに近代的である連邦軍であるがだからといってこれまで楽々に進撃していた訳ではなかった。

 

 この作戦で連邦軍は100万人投入しているが、レザリア軍の激しい抵抗により損害は決して小さくはなかった。

 

 しばらくして指揮官が通信室から出てきた。

 

 片手には時計がもう片方には拳銃を握っている。

 

―いよいよ始まる。

 

 一気に緊張が周辺に広がっていく。

 

 指揮官は片手に持っている時計をしばらく見てそれから辺りを見渡すそして兵士に対し指示を出す。

 

「総員着剣!」

 

 その指示と同時に兵士達は小銃に銃剣を装着する。

 

 そして再び静寂が訪れる。と、兵士は隣の兵士を見た。

 

 その兵士は手が震えているせいか銃剣が中々装着できない。顔を見たら今にも泣き出しそうな表情をしていた。

 

 もしかしたらこの戦いで死ぬかもしれない。

 

 

 そう、死に対する恐怖だった。

 

 見かねた兵士がその兵士に対して声を掛ける。

 

「それ貸してみ。」

 

 泣き出しそうな兵士は一瞬ビクッと反応してこっちを見た。

 

 そして小銃と銃剣を差し出す。

 

 兵士はそれを難なく銃剣を装着し兵士に渡した。

 

「ほらよ。」

 

「あ、ありがとう。」

 

 泣き出しそうな兵士はそれを受け取り、そして話し掛けてきた。

 

「な、なぁ兄さんは死ぬのが怖くないんか?」

 

「怖くない。」

 

 そう返答するとその兵士はびっくりした表情で理由を尋ねた。

 

「何で死ぬの怖くないんや?」

 

「どんなに腕の良い奴でも運が良ければ生き残れるし悪ければ死ぬ。戦争ってそんなもんや。だから怖くない。死んだらそれは運が悪かったということや。」

 

 そう答えるとその兵士はそれ以降黙ってしまった。

 

(そう結局は運だ)

 

 それが今まで戦ってきて分かったことだった。

 

 指揮官を見る。

 

 時計を見て首に掛けてある笛を口に咥え、梯子を登る。

 

 兵士もそれぞれに掛けてある梯子に登る。

 

 いよいよだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、笛がなり…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「突撃ィィィ!!」

 

 指揮官が声を張り上げた。

 

 そして塹壕の中にいた連邦軍兵士は塹壕からでて一気にレザリア軍に向けて、そしてこれから起きる地獄に向けて突っ込んで行った。

 

 

 

 

 

 

―――

 

 数ヶ月後 アルザーノ帝国 ヨクシャー地方

 

 夢を見た。

 

 揺れる駅馬車の中で少年は眠りから目を覚ます。

 

「久々にあんな夢見たなぁ。」

 

 そう言いながら腕を伸ばす。

 

 あまりにも馬車の揺れが心地よく眠ってしまったが、まさかあんな夢を見るとは思わなかった。

 

 眠い目をこすりながら辺りを見渡す。

 

(辺り一面何もない。)

 

 そう思い馬車の御者に声を掛ける。

 

「兄さん、フェジテまであとどんぐらいかかるん?」

 

 そう言うと御者はこっちを振り向き、

 

「あと1時間で着くよ。まぁそれにしてもよくぐっすりと寝てたね。」

 

「揺れが心地よかったからつい寝てしまったんや。」

 

 そう言うと前方に街が見えてきた。

 

「あれがフェジテだ。」

 

 御者がそう言う。

 

 少年は前方にある街―フェジテを見て

 

「10年振りか~いやぁこう見ると変わってへんなぁ。」

 

 少年はそう呟き、自分の目的を整理する。

 

 なぜ少年はフェジテに向かっているのかというと明日からフェジテにある魔術学院に連邦から来た留学生として通うことになったからだ。

 

 …というのは表向きで少年-ジョセフ=スペンサーはある組織の壊滅させるという任務で来ていた。

 

(だからといってわざわざ学院に留学す必要はあったのか?)

 

 ジョセフは整理しているうちにそんな疑問を抱いていた。

 

 確かにこれは潜入任務だから一般に紛れ込む必要はあった。

 

 ジョセフの場合、年齢的に考えて学院の生徒として都合がいいのだろう。

 

 しかし、これから通うのは北セルフォード大陸で最高峰の魔術学院でありこの国-アルザーノ帝国が魔導大国として名を馳せることに貢献したアルザーノ帝国魔術学院である。

 

 正直言って学業と任務を両立できるか不安だった。

 

 因みにジョセフは魔術は電撃系統を中心に扱えたし、帝国ほど魔導大国ではないが連邦の中にも魔術師はいる。

 

 何故ならアメリカ連邦は100年前にアルザーノ帝国から独立してできた国家なのだから。

 

 そう思いながら考えているうちに馬車は止まった。

 

 考えるのをやめてあたりを見回すと広場に馬車は止まっていた。

 

 どうやら着いたらしい。

 

「兄さん、ありがとな。」

 

 馬車の荷台から降りるとジョセフは御者にそうお礼を伝える。

 

 御者が笑顔で返すと、ジョセフはこれからの住み家に向かって歩く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「任務開始…さて、やるか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アメリカ連邦陸軍第1特殊部隊デルタ分遣隊、通称「デルタフォース」所属

 ナンバー6 コードネーム「マサチューセッツ」ジョセフ・スペンサーはそう呟き街の中に溶け込んだ。

 

 

 




はい、というわけでいかがだったでしょうか?初めて書いたのでどう書けばいいのか苦戦しながら一応書いてみました。まさかここまで難しかったとは…
この物語の主人公であるジョセフ・スペンサーは生まれはフェジテなのですが、10年前のある出来事で連邦に移住することになったという設定です。
連邦は正式名称はアメリカ連邦ということになっていますが、良い国名と地名が思いつかなかったです(笑)
地名もニューヨークやボストン等まんま現実のアメリカです(笑)悪しからず。
なるべく早く次回を投稿したいと思うのでよろしくお願いします。

以上!!!

因みに連邦から何人かオリジナルキャラを出しますが、主に関西弁や福岡弁、熊本弁等の西日本の方言でしゃべらせていただきます。(作者は熊本県民です)
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