テストとかいろいろリアルが(泣き)
それでは、お楽しみ下さい!
永琳さんに促され、大人しくマンションに入った。
「さて……と」
永琳さんが玄関の鍵をしめて、俺の方に体を向けて言ってくる。
「そうだな…我が家でも、軽く紹介するか?」
「お、お願いします」
「ん、任せたまえ。けど、その前に――」
ゾワッ
「もう少し、君のことについて詳しく話してもらおうかな?」
敵意。
誰がどう見ても感じてしまいそうなそれを、俺に向けてくる。
明らかに俺のことを警戒している。
「な、何をですか?」
「とぼけるな」
この時俺は、(あ、終わったな)と考えていた。
「まずおかしいと思ったのは、森の中で君は、村に行く道筋をしらない。それなのにだ。
――――――なぜ、村に観光しに行くといったのだ?」
「ウグッ」
確かに。俺も永琳さんの立場なら、そう思う…
道を知らないくせに観光。たしかにおかしい。
「それを踏まえて、君に問おう」
スゥ、と息を吸い――
「君は一体、何者なのだ?頭が悪い妖怪などでは無さそうだが…」
「え?」
今…なんて?
「妖怪…って?」
「あぁ、近頃この付近に少したちの悪いやつがいてな。私もそいつのせいで、見張りなどという、めんどくさいことをやらなければという……っと、いかんいかん。本題に戻ろう」
「は、はい」
「君は何者なのだ?」
頭の中がこんがらがっているが、俺は、永琳さん森の中で目覚めた所から、全てを語った。
ーーーーーーーーーーーーーーー
「ふーむ、なるほど」
全てを聞き終えた永琳さんは、少し悩んでいる顔で、俺の今後を決めていた。
「まぁ、君が悪い奴ではないということはわかった」
「あ、ありがとうございます」
炭酸が抜けたように、俺の体から緊張が抜けた。
「とりあえず、今日は疲れただろう。向こうの部屋にベットがあるから、グッスリ寝るんだな。」
「ありがとうございます」
フラフラと立ち、部屋へと向かう。
思ってた以上に疲れていたようだ。
「おやすみなさい」
「あぁ、おやすみ」
永琳さんに一言いい、部屋の中に入る。
(まったく。今日はいろんなことがあったな)
重い体を動かし、ベットに向かう。
(さーて、寝るかな。明日も――)
ズキンッ
「ヴグ!?」
突如俺は、謎の頭痛に襲われていた。何かを思いだした時より痛い。
あまりにも痛すぎるため、俺は地面に伏せた。
(く、薬)
永琳さんは薬師と言っていた。なら、頭痛薬ぐらいならあるはず――
しかし。
そこで俺の意識は途絶えてしまった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
居心地のいい。
ハッキリと、その言葉が浮かぶ所に俺はいる。
しかし、そこがどこかはわからない。
「ピーーー 本体トノリンク成功。サラニ深層領域ニ侵入…オールクリア」
不意に、聞いたことのない声が聞こえた。
(なんだ?機械…なのか?)
そんな俺の短い考察をしていた時。
俺は、体が浮かんでいく感覚を感じた。
何度も体験したことのある。
そう、これは―――
ーーーーーーーーーーーーーーー
「起きるときの感覚だ」
朝。
とてもじゃないが、目覚めがいいとは言えない。
床で寝てたからか、体があちこち痛い。
窓を覗くとまだ朝日が出てないので、そんなに寝てないことに気づく。
(うーん、どうしよう)
一応、永琳さんに会いに行くか。
「おはようございまーす」
扉を開けると、永琳さんがそこにいた。
「ん、あぁ、おはよ――」
なぜか永琳さんはそこで口を閉ざした。
「?どうかしましたか?」
「…君…どうした?」
「え?」
「昨日までは無かったはずの、霊力が、ある」
「れいりょく?」
「簡単に言うと、人が持っている能力の源だが、普通の人は雫一滴ぐらいしかない」
「へーー、初めて知りました」
「けれど君は――
―――プール一つ分位あるぞ?」
「え!?」
えっ、多くね!?
「それぐらいあると、何か「能力」に目覚めるはずだが・・・んー、そうだ」
ポン、っと手を叩きながら、永琳さんが言う。
「少し、私が見てみよう」
「わ、わかりました」
永琳さんの方へ行き、指示に従う。
「よし、それじゃ、目を閉じろ」
「は、はい」
「深呼吸してー」
「スーー、ハーー」
「…ん?これは…」
「わかりましたか?」
「ああ、大体な」
「それで、俺の能力は!?」
興奮が止まらない。
「…君は興奮すると、僕から俺になるのか。っと、えーと、君の能力は――
――「封印を操る程度の能力」…だな」
「おーー!!…お?」
え?
封印?
「ふむ、なるほど。まあ、良かったんじゃないか?普通の人は、能力がないからな」
「は、はぁ」
あれ?そういえば――
「永琳さんは何の能力の持ち主なんですか?」
「あぁ、私は「あらゆる薬を作ることができる程度の能力」だ」
「へーー、って」
え?それって、程度なの?
というか、なんで能力がわかったんだ?
薬を作る能力なら、他人の能力なんて、わからないと思うし…
「あの、なんで俺の能力が分かったんですか?」
「ん?それはだな――秘密さ」
ニパっと、いい笑顔で永琳さんが笑った。
「そ、そうですか…」
「まぁ、とりあえず、朝ごはんにしようか」
「はい。分かりました。」
こうして俺の、新しい生活が始まったのである。
始まった…よな?
久しぶりに書いたら長くなってしまった…
次回予告
「見た目よりでかくない?この街」
by天