東方刀物語   作:クロノヒメ

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最後に重要なお知らせがあります。









#7 事件

「ツクヨミ様。天となにを話していらっしゃったのですか?」

 

「ああ、言い忘れておったの。永琳」

 

 俺は今、ツクヨミ様と話を聞いていた場所で、永琳さんとツクヨミ様、そして俺の三人でお茶会(?)をしていた。二人はお茶だが、俺は紅茶を飲んでいる。

 たぶん、永琳さんが気を使ってくれたのだろう。程よい甘さでとても美味しい。

 

「あれじゃ、えーと、何年か前に話した神に関する事じゃ」

 

「ああ、思い出しました」

 

 どうやら永琳さんもあの話をツクヨミ様から聞いていたらしい。

 実際のところ、永琳さんとツクヨミ様の間にはなんというか、部活の先輩と後輩みたいな間柄な気がする。

 

「しかし、ツクヨミ様」

 

「む?なんじゃ?」

 

 永琳さんが何か疑問に思っている。それにしても、この紅茶本当にうまいな。さっきから飲む手が止まらない。

 

「なぜその話を天にしたのですか?関連性がなさそうですが…」

 

 あ、確かに。そういえば聞いてなかったな。

 …というか紅茶全部飲んじゃった。

 

「永琳さん、紅茶おかわりお願いします」

 

「天…君は…」

 

 永琳さんが声色を変えて、俺に注意してくる。

 

「まったく、少しは話に参加したらどうだ?そんなに紅茶が美味しいのか?」

 

「美味しいです。今まで飲んだもので一番美味しいです」

 

「そうか…お茶はツクヨミ様に出すが、紅茶は誰かに出したことがなかったからな…お世辞でも美味しいと言ってくれてありがとう」

 

「いえ、お世辞じゃないです。本当に美味しいですよ?」

 

「そ、そんなにほめるな…照れるじゃないか(ボソッ」

 

「?何か言いましたか?」

 

「な、なんでもない!」

 

「…ゴッホン!」

 

「「あ」」

 

「お主ら、ちょっとは真面目に聞かんか」

 

「「すいません…」」

 

「まったく…さて、なぜ天に話したか、じゃの。話す気はなかったが、天に神の因果関係…つまり、この先いろんな神に合う未来が見えたのじゃ」

 

「え?」

 

「しかも、かなり力が強いな。わしか、もしくはそれ以上の力を持った神とな。たぶん、わしを含めた三つの神か、もしかしたら…」

 

 そういうツクヨミ様はどこか遠くを見つめていた。

 しかし、すぐに俺の顔を見て、こう告げる。

 

「いつか関わる時が必ずくる。今日かもしれぬし、死ぬときかもしれぬ。そのときに備えるために、そうじゃの…」

 

 そこで視線を永琳さんに変え、

 

「永琳。明日、天を連れて防衛軍に連れていけ。なんの能力かは知らんが、まあ、能力者ならすぐに隊長クラスになれるじゃろ」

 

「???」

 

 防衛軍?隊長クラス?

 

「防衛軍というのは、この村の平和を守っているものだ」

 

 分からなかった俺にわかりやすく永琳さんが教えてくれた。

 

「隊長クラスとは?」

 

「防衛軍には二つ種類があってな。私のような医師や学者、ほかにも様々な職業がある。これらは生産職と言われている。もう一つは村の平和や、外にいる妖怪たちを殺す戦闘職だ」

 

「ふむふむ…ん?」

 

 あれ?今さらっと殺すって言わなかった?

 

「そして、隊長クラスとは、まあ、戦闘職のトップだ。今は20隊ぐらいあるな」

 

「なるほど、大体わかりましたが…」

 

 そこで俺はツクヨミ様に聞いた。

 

「なぜそこに俺が行くんですか?」

 

「言ったじゃろ?備えるためじゃ」

 

「備えるって、まさか神様にですか?」

 

「うむ。まあ、頑張るのじゃ」

 

「は、はあ…」

 

 

こうして。

俺の今後が決まった。

 

「おっと、もうこんな時間か。永琳、天。もう今日は帰るのじゃ。明日から忙しくなるぞ?」

 

「はい、ツクヨミ様。天、家に帰るぞ」

 

「わかりました。…あの、ツクヨミ様」

 

「む?なんじゃ?」

 

「もし良かったら、また来てもよろしいですか?」

 

「もちろんいいぞ。じゃが、その時はお菓子かなにか持ってくるのじゃ。いいの?」

 

「はい!」

 

「それではツクヨミ様。失礼します」

 

「あ、永琳。ちょっとくるのじゃ」

 

「?」

 

ツクヨミ様と永琳さんが二人でなにか喋っているが、声が小さくて聞こえない。

しかし突然永琳さんが、「つ、ツクヨミ様!からかわないで下さい!!」と、頬を赤らめて言った。

 

「もう!帰ります!」

 

「そんなに怒らんでもいいと思うがの」

 

そういうツクヨミ様だが、顔はすごいニヤニヤしている。

 

「まあ、また来るまで楽しく待っておるぞ。じゃあの」

 

「はい。今日はありがとうございました」

 

俺がそういった瞬間、扉が閉まった。

 

「まったく、行くぞ天」

 

「はい、永琳さん」

 

「…永琳でいい。さっきもそう言っただろ」

 

「え?言いましたか?」

 

「…その敬語もやめろ」

 

「わ、わかりま…わかった」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ツクヨミ様の屋敷を出て、今は家に帰る道中だ。

 

「そうだ、そういえばこの店に用事があったんだ。すまない、天。少し待っててくれないか?」

 

「わかった。ゆっくりどうぞ~」

 

「じゃ、行ってくる」

 

そういうと、永琳さんはお店の中に入って行った。

お店の壁に背をつけ、空を見上げる。

 

「それにしてもなあ」

 

思わず声に出してしまう。

朝起きたら昔の地球(多分)にいて、しかもゲームの中みたいに能力があるし、神様や妖怪?もいるらしいし。

「ありえない」ことが普通。

俺にとっては非日常なのに、周りにとっては日常。

なんか、調子が狂うな。

 

「はあ」

 

「おにいちゃん、どうしたの?」

 

――視線を横にずらすと、小学生ぐらいの女の子がいた。

 

暗いことを考えていたら、いつに間にかうつむいていたらしい。

 

「だいじょうぶ?おにいちゃん、迷子になっちゃったの?」

 

「大丈夫だ。心配してくれてありがとうな」

 

「だいじょうぶなの?」

 

「ああ。大丈夫だぞ」

 

「ならいいの!えへへ!」

 

向日葵(ひまわり)のような笑みを浮かべてくれた。

見ているこっちもついつい笑ってしまう。

 

「またね、おにいちゃん!バイバイ!」

 

「おう、じゃあな」

 

女の子が走りさって行くのを眺める。

元気いっぱいなその背中を見届けようとしたとき。

 

お店と向かい側の間の路地裏から手が伸び、女の子の腕をつかみ、そのまま引きずり込んでいった。

 

「え?」

 

数秒後、遅まきながら女の子が危険なことに巻き込まれたと悟る。

急いで路地裏を確認したが――

 

「なッ!!」

 

()()()()()()

 

あったのは、とても暗い裏路地だった。

少なくとも、何かがいるとは思えない。

 

(女の子は!?)

 

迷わず足を踏み出したが――

 

(あれ?)

 

そこに地面がなかった。

そんなことを知らない俺は必然的に――

 

「うああああああああ!!」

 

情けない悲鳴を上げながら、落ちていった。

 




はい、ということでお知らせです。
この時期になればいろんな作家様があとがきに書くことです。
……まあ、もったいぶらずに言うと、受験です。
なので、次の更新は2月中旬になると思います。
え?もし落ちたらだって?

……。

じ、次回予告です。


「何だこの刀は……?」

「お前か?俺様の封印を解いたのは」

by 天&???


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