正直つらい中二病人生   作:MAKINO

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なんかだんだんホラーに・・・


8話

「ごちそうさまー,お母さん,おいしかったよ!」

「あら,ありがとう,お母さん,嬉しいわ−」

 

そうやってほほえみあう2人.

 

「ごちそうさま.」

「ゆいちゃんも食べ終わったのね,どう?美味しかった?」

「うん,おいしかったよ.」

「そう.あ,ひなたちゃん,お母さんとゆいちゃんはお話するから,お部屋で遊んどいてくれる?」

「はい!」

「えらいわ〜,いい子いい子.」

「へへへ〜」

 

そういって,2人になった.

 

「どんなお友達なの?」

「・・・」

「その子,成績はいいの?」

「・・・」

「いじめとかなってない?」

「・・・」

「本当に・・・」

「そんなことより!」

「あら,どうしたの?」

 

自分のペースを崩されて戸惑う母.

 

「浮気,してるよね.」

「・・・」

「やっぱり,」

「・・・,どうして,わかったの?」

「リビングから,あなたが男の人と,手をつないでるのを見た.」

「それは,いつ?」

「・・・,5年前」

「なに,男の人と手をつないでる,ってだけで疑ったの?」

「その夜,お母さんに聞こうとしたら,電話してたよね,その男の人と・・・」

「へえ,内容は?」

 

まただ,目元が熱くなってくる.

 

「出会って5年目だからどこか,レストランでも行こうかって・・・」

「ふうん,」

 

頭に血が登ってくる,8歳の少女が,母は別の男の人が好き,なんてことがわかったらどんなに絶望すると思う.

それをわびるつもりもなく,たった一言ですませるなんて・・・.

 

「出会って5年目ってことは,ひなたちゃんは・・・」

「あの人の子よ」

「!!!・・・」

「まず,あなたの父親は嫌いだったわ,結婚してから仕事ばっかりだもの.」

「・・・」

「どうしてかわかる?あなたを生むための,お金が必要だったのよ.」

「わ,私が・・・」

「そうよ,あなたのせいよ.けど,あの人は幸せにしてくれた.ひなたちゃんには言った?」

「・・・,言ってない.」

「どっちでもいいわよ,言っても,言わなくても.」

「ど,どうして?」

「早く離婚したいの,それで,あの人とひなたちゃんと私で,仲良く暮らすの!素敵でしょう!」

「わ,私はどうなるの・・・?」

「あー,あなたがだ〜いすきなお父さんのところに行くか,施設に入るとか?」

「ま,まず,ひなたちゃんが,どうしてあなたのところに,行くって決めつけるのよ!」

「・・・.だって,血もつながらない父と,まぬけな姉がいるところに,賢いひなたちゃんが行くと思う?」

「ひ・・・」

「お母さん,あなた,嫌いなの.もし,今ここで殺人者が来てー,あなたを殺しても,なんにも思わないわ.むしろ邪魔者がいなくなったから,はしゃいじゃうかも.」

「ひっ・・・」

 

母の言葉だけが頭の中を,グルグル回ってる.

全身に寒気が走り,足場がなくなったかのような,不安に襲われる.

 

「プ,うふふふふ,あははははは,ゆ,ゆいちゃん,そんな怖い顔しちゃって.」

 

怖い,今なら本当に襲ってきそう.

 

「お母さんがそんなこと,するわけないでしょ.ゆいちゃん」

「・・・」

「もう,この話を終わりにしましょう,もう寝なさい.」

「・・・はい」

「ゆいちゃん,あなたはいつでも答えを選べられるからね・・・」

「・・・」

 

今のは,誰かに話したら,離婚するわよ・・・,ってことだ.

 

だめだ,ここで,下手に動くと,全部失ってしまう.

 

怖い,ホントは怖くて仕方がない.

 

明日からは,みんなのように,普通にすごさがなければ・・・.

 

 

 

 

 

 

「あ,おはよう!ゆいちゃん!!!今日は早いんだね−」

「うん,おはよう,あやのちゃん」

「あ,あやのちゃん!?ねえ,いつものあやのっちは?それを聞かないと元気でないよお〜」

「あやのちゃん,かわいいよ」

「へ!?ねえ,どうしたの?中二病は?頭でもぶつけた?」

「そんなわけないじゃん,おもしろい.」

「えー,いつも怒ってくるのに・・・」

「はーい,ホームルームやるぞ~,今日も白柿は遅刻と・・・」

「先生,私いますよ.」

「うわっ,今日は早いんだな,それにおこらないし・・・」

「そうなんですよっ,先生,ゆいちゃんが変なんですっ!!」

「大げさだよ,私ってそんなに変?」

「そ,そんなことないけど・・・」

「・・・」

「先生,目をそらさないで−」




お母さん,怖い・・・
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