Fate/Grand Orderハッピーエンドを目指して 作:マスターM
あれから数年俺たちは時計塔に入った。オフェリアは原作と同じ降霊科で、俺は学長に高度な魔眼と投影魔術を買われ伝承科に入った。入って直ぐ主席となってしまった。
ここ数年で変わったと言えば俺とオフェリアの関係だ。その数年の話を語ろう。
オフェリアとはほぼ毎日顔を合わせていた。ほぼ毎日と言うのは、日曜日以外に会っているからだ。日曜日はオフェリアの両親が家に居るので、オフェリアも家に居ると言って日曜日は一切会っていなかった。
だが俺はこれがオフェリアの苦痛だと知っていた。故に俺は日曜日にオフェリアの家を訪ねた。
ピンポーン
「はーい」
インターフォンを押すと女性の声が聞こえて来た。
「あらハルト君こんにちは。オフェリアに用事?」
玄関を開け出て来たのはオフェリアの母親だ。
「こんにちは。はいそうですオフェリアはいますか?」
「ええいるわ。上がって」
「お邪魔します」
一言言ってオフェリア宅に入った俺はオフェリアの部屋に向かった。
コンコン
「俺だハルトだ」
「ハルト!?え、ええど、どうして!!?」
突然のハルトの登場にオフェリアは戸惑った。
「少し話がしたくってな。入っていいか?」
「え、ええ。良いわよ」
オフェリアの許可を貰いオフェリアの部屋に入った。
「それで話って何?」
「オフェリアお前日曜日が嫌いだろ?」
「ッ!!な、なんで・・・」
「分かったか、だろ?簡単だ土曜の別れる際の顔と月曜の会った時の顔を見れば、日曜日が嫌いだと何となくわかる。アレだろ?両親の期待に応え、『ファムルソローネの血を根源へと導く』と真面目なお前ならそう思った筈だ。だから俺はクソ真面目なお前が潰れないよう支えてやるよ」
「ッ!あ、ありがとう。ありがとう・・・」
そう言いオフェリアは涙を流す。ハルトはオフェリアを抱き寄せ落ち着くまで頭を撫ぜた。
「ありがとう。もう大丈夫よ」
数分すると落ち着いたのかオフェリアがそう言った。
「少しは楽になったか?」
「ええお陰様でね。まさかハルトが理解してくれるなんて思わなかったわ」
「そりゃないぞオフェリア。確かに俺は家の為とか考えた事はないが、友人が悩んでいるのに見てみぬふりは出来んぞ」
「貴方はもう少し、自分の家の事も考えないといけないわよ。長年続くノーニア家の次期当主になるのだから」
そう家系は800年続く名門なのだ。流石にキリシュタリアの1000年続く名門ヴォーダイム家には及ばない。
「俺としては他に譲りたいけどな・・・でも俺以外にいないし」
「当然でしょ。魔眼に投影魔術、貴方には〝才〟があるのだから当主になることは決まっていて当たり前よ」
「はーまぁやってみるか。あ、そうだオフェリア」
「?何?」
「これからも
「!ええ良いわよ!」
「そっか。また明日な」
「ええ、また明日」
この日から時々日曜日にオフェリアの家に行き、他愛もない事を話す日々が続いた。そんなある日・・・
この日は珍しく日曜日だがオフェリアの両親が用事で留守にしていた日だった。
「ありがとうハルト」
何時もと同じように他愛もない事を話していると、突然オフェリアがお礼を言っていた。
「どうした急に?俺、礼を言われる事していないが?」
「してくれたわよ。貴方は私を日曜日と言う監獄から助け出してくれた。誰も来てくれないと分かっていた筈なのに、貴方がそれを壊してくれた。そんな貴方に私は・・・」
オフェリアの声は後半には聞き取れない位小さくなっていった。
「オフェリア?最後の方何って言ったんだ?聞こえなかったんだが」
俺がそう言うとオフェリアは一度深呼吸をして真っ直ぐ俺の顔を見た。
「私は貴方の事が好き。友達としではなく異性として。貴方のお陰で私は日曜日が苦痛ではなくなった。貴方ともっと一緒に居たいって思った時自分の気持ちに気が付いたの」
「オフェリア・・・」
「そ、それで返事は?」
「俺も、俺もオフェリアの事が好きだ。真面目にそして真剣に取り組んでいるお前が好きだ!」
オフェリアの顔も赤いが俺も今物凄く赤いと思う。まさかオフェリアから告白してくるとは思わず面食らったが俺も思いのまま告白した。
「嬉しい・・・貴方も同じ気持ちだったなんて・・・」
「あーなんだ、その。これからよろしくな?」
「ええ。よろしく」
俺達の顔の距離は徐々になくなり、夕日をバックに重なった。
2話で早いですが恋人同士になりました!これからはイチャイチャしながら人理修復していきたいと思います!!