転生したらスライムに惚れた件   作:恵比寿酒

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作者の原作知識はガバガバなため読み直しながら書いてます(隙自語)


暴風竜ヴェルドラ

 体が、痛い。まるで岩だらけの地面に寝転がっているようだ。いや、実際に寝転がって……待って、ここどこ?

 

 えっと、とりあえず整理しよう。ボクの名前は『神崎大志』。元選ばれし子供でハックモンの相棒。よし覚えてる。

 確かアポカリモンとかいうのが現れたから、デジタルワールドとリアルワールドの間でハックモンと一緒に戦ったんだ。なんとかアポカリモンを倒して、倒して……それからどうなったんだ?アポカリモンの最期は二人で見届けた。でもボク達も深手を負っていて、もう助からないはずだったんだけど……。

 分からない。あの傷でどうして生きていられるんだ?究極体の力でも治せないくらいに怨念の混ざった傷だったのに。

 それに、ここはどこだろう?洞窟のようだけど見覚えはない。かなり大きな洞窟の中のようで、初めて見る植物が群生している。

 

 うーん、どうするべきか。とりあえず、周囲の様子を見て……?

 

 

 待って。ちょっと待って。おかしい。そんなわけがない。

 

 ボクの体ってこんなに小さかったっけ?それにボクの手足は白くないし、尻尾もないはずなんだけど。おかしいなぁ。

 嫌な予感がする。幸いなことに湖が近くにあることだし、ひとまずそこで確認するしかない。

 二足歩行もなんだか辛い。うまく歩けずに、ヨタヨタ歩きになってしまう。四足歩行の方が楽だな。そっちで動こう。

 

 

「……は?嘘だろう?」

 

 自分の姿を見て、思わず言葉が漏れた。いや、体を確認している時にほとんどわかっていた。認められなかっただけだ。

 竜とも獣ともつかない、白く小さな体。好奇心を帯び、しかし正義感に満ちた黄色い瞳。真っ赤なフード付きのマントに四角いレンズのゴーグル。

 間違えるはずもない。ボクの相棒の『ハックモン』だ。

 

 記憶が戻ってくる。そうだあの時、死ぬ寸前におかしな声が聞こえたんだ。確か『周囲の魂と融合』とか『新たな肉体を形成』だとか。他にも色々言っていたような気がするけど、今重要なのはこの二つだ。

 周囲の魂……これはおそらくハックモンだろうか。もしかしたらアポカリモンもかも含めてかもしれないが。そして新たな肉体……この体だろう。

 

 

 なんとなく理解した。

 

 ボクは、貰ったんだ。

 

 ハックモンから、貰ったんだ。

 

 この体と、新しい命を。

 

 ……とりあえず、辺りの探索から始めようか。今のところここがデジタルワールドなのか、リアルワールドなのかも分かっていないし。人間の体なら危険だけどハックモンの体ならまだ安全だ。

 

──────────────────────────

 

 

「本当にありがとう!ヴェルドラ(・・・・・)!助かったよ」

(何、我も退屈していたところだ。面白い話も聞けたことだし気にするな!)

 

 探索を始めてから数日後、ボクはこちらの世界で初めて出来た友人と会話していた。いかにも邪竜という風貌をした彼は"暴風竜ヴェルドラ"。この世界で四体しか存在しない竜種の一体らしい。確かに究極体にも匹敵しかねない力を感じる。

 

 こちらの世界(・・・・)。そう、この世界はボクが知っているリアルワールドでも、デジタルワールドでもない。ゲームのようなファンタジー世界だった。

 彼いわく、ボクは異世界転生したらしい。この世界では異世界から人が来ることも転生することもよくあるらしく、ヴェルドラは丁寧に説明してくれた。また、異世界から転生してくることはとても珍しく、その上人外に転生するのは長い時を生きたヴェルドラでも初めて聞くと驚かれた。

 

 さらに異世界から渡ってくる者たちーー異世界人は世界を渡る際にスキルを獲得するらしくボクにも『進化者(デジモン)』、『審判者(ワケルモノ)』、『憎悪者(ノロウモノ)』の三つのスキルを持っていた。

 

「そういえば、ヴェルドラはなんでこんなところに封印されているんだ?」

(ん?それはな……)

 

 ヴェルドラが言葉を続けようとした瞬間、ボクの隣を猛スピードで水色の何かが通過していった。

 ……え?




ハックモン:成長期:小竜型:データ種
クールホワイトに輝く小竜型デジモン。自由気ままで束縛を厭い、冒険を好む。俊敏さを活かした接近戦を得意とし、敵が完全体でも互角以上の戦いを繰り広げる。
必殺技:
強靭な爪で相手を切り裂く『フィフスラッシュ』
尻尾を回転させ敵に突っ込む『ティーンラム』
口から火炎の息を吐き敵を攻撃する『ベビーフレイム』

原作主人公兼ヒロインが二話の最後に少ししか出てこない原作に対する敬意の足りない二次創作があるらしい。

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