「つまらん仕事させやがって」
ランサーはマスターから命じられた仕事を成すため魔術師アトラム・ガリアスタの工房へと向かう。
聖杯戦争参加者である魔術師アトラム・ガリアスタから自身のマスターへ依頼された“キャスターを討つ”と命を果たすがためキャスターが工房として潜伏している施設へ踏み込む。
外見は周囲の風景に埋没するようなオフィスビルだったが何十階とある高層ビルのためどこにキャスターが潜んでいるのか罠がどこぞに仕掛けてあるのか入ってみないことにはわからない。
実際にはキャスターが下着の吟味に時間をかけすぎて罠など一切ないのだが。
いちいち毎階を調べるなど面倒だとランサーはエスカレータへ乗り込み適当な階のボタンを押す。
-まぁ地道にいくか。時間をかけるなとマスターから言われなかったしな
不運だったのはランサー自身の幸運値が地を這うようなランクEということ考慮しなかったことだ。ランサーは1度目で当たりを引いた。
エレベータの扉が開いた先にパンツを手に持ったキャスターが呆けた顔でこちらを見ていた。
部屋には見渡す限りのパンツの山が詰まれている。なるほど。ここで如何わしい儀式がなされていたのが解る
一体ナニをしたやら。こんなキャスターを引き当てた魔術師は不運だろう。早々に知り合いに戦果を売るのも解るというもの。
「さてキャスター、おまえさんを討ちに来た。何か言い残すことはあるか」
戦士の礼儀として最後の言葉くらいは聞いてやろうと声をかけたのがまずかった。
ランサーは自分に隙などないと自負していた。攻撃の魔術であれば反応できた。それは言い訳だが、キャスターは一瞬で魔術を発動させサーヴァントを呼び出した。
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呼び出されたのは灰色のボロボロのローブを着た10代の青年だった。
そして彼はパンツを顔に被っている。
ちょうと底になる部分が額から鼻、口に繋がるように、本来足を入れる穴には目があった。
変態。キャスターとランサーの心は一つになったがその言葉を発してしまうことで目の前の事象が固定化してしまうようでなんか嫌だった。
呼び出されたサーヴァントである彼は宝石のついた杖を構える。
無詠唱による魔術攻撃
サーヴァントの周りで一瞬にて魔力が高まり魔術が形成される。
ランサーに向かって音速の礫が放たれた。
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ランサーはその魔術師然とした行動に違和感を覚えるもどうにも顔パンツから目が離せない
変態か?変態なのか?見た所被っている下着は女性物のようだ
魔術師であれば詠唱時に口が動くので攻撃が予測できないよう口を覆うのは理に適っているが彼は無詠唱にて魔術を行使しており利点はない
ということは女性の下着を被る変態なのだろうがひとつ解せない
ランサーに向かって放たれた音速の礫は矢避けの加護によって無効化され飛散した
受けて分かる。確かに高等魔術である
ランサーが解せないのは、すでにキャスターの枠は埋まっているのだから目の前のサーヴァントは一体何のクラスなのだろうかということだった