アイカツ!with俺ガイル   作:クロジャ/時々シロジャ

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どうも、クロジャです。

特に報告することはないので、本文見てください。

では、どうぞ。


018 神崎美月の一日マネージャー

「次は?!」

 

「えっと、次は..」

 

「モタモタしない!」

 

「は、はい!」

 

俺はなぜか怒られながら、あの世界一のトップアイドル。神崎美月についていた。

 

なぜ、こんな不審者がついているって?理由は簡単。俺は今日一日、マネージャーとして勤めることとなったからだ。

 

時間は現在十一時とお昼に近く、町行く人々はみな、ファーストフード店に入ったりして、空腹を満たしていた。

 

そんななか、俺も空腹と眠気と戦いながら、神崎美月さんについていた。

 

ちなみに次に目指すのは、とあるテレビ局。そこでやるバラエティー番組に出演するらしく、だいたい収録時間まで約二十分もない。

 

急いで車に乗り、走り出す。ちなみに運転してくれているのは、神崎美月さんの元々のマネージャー。月影ほのかさんというらしい。

 

車が走りだし、話すぐらいの時間が出来たことで、月影さんが神崎美月さんに話しかける。

 

「...はぁ...。急に男性をマネージャーにするなんて言われた時は流石に驚いたわ。それに素性もほとんど知らないって...」

 

「はは....ごめんなさい。ほのかさん。少し私もこの人に用があって...」

 

「でも、名前すら知らないんでしょ?せめて自己紹介だけでも今のうちにすればいいんじゃない?」

 

「分かってます。....私の名前は神崎美月。あなたは?」

 

「ひゃ、ひゃい!ひきぎゃやひゃちみゃ!!」

 

やべぇ...盛大に舌噛んだ...絶対に笑われる。

 

いや、というかもう既に笑っていた。しかもかなりツボにはまっている。必死に堪えているが、我慢しきれず、時折笑い声がもれていた。

 

「....んん!....落ち着いて話して良いわよ。あ、ほのかさん。...あと、どれくらいですか?」

 

「んー、そうね。五分ぐらいかしらね」

 

「ほら、時間も大丈夫だから、ね?」

 

昨日のあの時が嘘だったのかのように、対応が優しい。...いや、もしかしたら月影さんがいるから、優しく見せてるだけかもしれない....のか?

 

「は、はい。..ひ、比企谷八幡です。学園長から許可を頂いて、スターライト学園に通わせてもらってます」

 

「...ちょっと待って。もしかして通ってるって、学生寮に住んでいるの?」

 

「...えぇ、まぁ、はい..」

 

「....よくあの人が許したわね..」

 

「でも、皆がレッスンを受けている間って、何をしてるの?」

 

「涼川さんと一緒に掃除をしています」

 

「なるほどね...」

 

その後も話していると、いつの間にか目的地に着いていた。

 

「じゃあ、行ってきます。ほのかさん」

 

「行ってらっしゃい」

 

神崎さんが(話している途中に呼び捨てで良いと言われたので、名字で呼ぶことにした。ちなみに神崎さんは比企谷君と呼ぶことにしたらしい)先に走り出したので、後を追うようにして走り出そうとすると、月影さんに肩を掴まれた。

 

「...えっと..」

 

「美月が連れてきた時点で、少なくとも君の事を信用はしているようだけど....。もし、美月に手を出したら私は一生許さないわよ」

 

片方の目が隠れているので、今いち分かりづらいが、もう片方の目が俺を鋭い目で見ていた。

 

「...あり得ませんよ、そんなこと。俺にそんな事が出来る奴だと思います?」

 

「....はぁ......」

 

俺が答えると、何やらため息をつかれて、呆れた顔で見てきた。

 

え、何。何かやらかしたか。

 

「まぁ、話してて何となくそんな雰囲気は感じていたけど....。はぁ...いいわ。君がそういうことを出来る人間ではないということは分かったわ。...悪かったわね、もう良いわよ。....あと、美月が無茶を言っても我慢しなさいね」

 

「それってどういう..?」

 

意味を聞こうと思ったら、強引に外に出されて、そのまま行ってしまった。速ぇ...。

 

「いや、そんな事を言ってる場合じゃねぇ!早く追わないと!」

 

神崎さんが行った方向を見ると、そこには既に影も形も残っていなかった。

 

「こっちも速ぇ..」

 

ため息を俺もついて、走り出すのだった。

 

・・・時間経過

 

なんとか追い付き、カメラの画面外で神崎さんを見ていたのだが、その際に今までも思っていた事を、改めて考えていた。

 

本当にあの人、中学生か..?実は年齢を偽っているんじゃ..?

 

面白おかしく話す芸能人に対して、それに合った答えを返しながら、尚且つ的確に返して、これまた笑いを誘う。

 

.....にしても。

 

俺がずっと聞いていた歌を歌っていたあの人が、いまこうして目の前にいて、さらには一日とはいえマネージャーとしているだなんて。

 

夢だろうと、この後酷い目にあおうとも。

 

今はこの瞬間を一秒でも感じていたいと、素直に思った。

 

そんな事を考えていると、番組は終了し、どこからともなく、おつかれっしたー、という声が色々な所からかかる。

 

神崎さんも全員に挨拶をし、スタッフ一人一人にも挨拶をして、そのまましばらく周りを見ると、俺を見つけてこちらにやってくる。さて、俺も任されたからには、不得手なりにも頑張らなければ。

 

「...それで、次なんですけどーー」

 

「ーーストップ」

 

俺が次の予定を言おうとすると、神崎さんが遮ってくる。

 

何だろう、いきなり粗相をしたのだろうか。

 

「な、何ですか..?」

 

「いま、何時?」

 

「えっと....、今はぴったり十三時です」

 

時計で確認して報告すると、神崎さんは「うん、予定通り..」と言って、歩き始める。え、なに。計画通り?それは某◯◯ノートに出てくる人物の台詞ですね。

 

しばらく歩くと、外に出る一歩手前の場所の所でようやく立ち止まった。

 

「ぜぇ..ぜぇ..。きゅ、急に歩きだしてどうしたんですか..?」

 

「その予定なんだけどね。ーー実はもう終わりなの。だから、そこに書いてあるのは嘘、よ」

 

「ーーへ?」

 

多分これまでにないほどの、バカな顔だったのかも知れない。それほど驚いてしまった。

 

「さ!私、これから久しぶりにオフなの。まぁ、午後だけだけどね」

 

「......は、はぁ...」

 

久しぶり...まぁ、確かに。こんな今まさに、人気絶好調な人が休みだなんて、そうそう取れないだろう。

 

まぁ、だから、これで俺の仕事は終了か、と。

さっきの決意は無駄だったな、と思っていると。

 

予想外の言葉がかけられる。

 

「ーーじゃ、行くわよ?」

 

「..........はい?」

 

「比企谷君も一緒に行くのよ?ほら、早くしなさい。時間は有限よ」

 

「ちょっ!手を掴まないで..!」

 

その時にちょうど月影さんの言っていたことを、思い出した。

 

ーー....あと、美月が無茶を言っても我慢しなさいね

 

そういうことか。そういうことだったのか。

 

この人のオフに付き合えということだったんですか?

 

....いや、無理でしょ。こんなただの一人のファンにーー

 

「ほらっ!早く!」

 

満面の笑みでこちらに手を伸ばしてくる神崎さん。

 

外からこちらにこぼれてくる光が、ちょうど神崎さんに当たって後光のように射す。

 

「......はぁ...」

 

出会って二日もないとか。

会ったときの印象が最悪だったとか。

 

この人は全部を乗り越えてくるんだな。

 

なんとなく、この人がトップアイドルになれた理由を知れた気がする。

 

「....行きましょう」

 

多分これから先。この人とこういう風に話す機会があったなら。

 

俺はこの人には逆らえないと、笑顔で外に行く神崎さんを見て思ったのだった。




どうでしたか?面白かったら、幸いです。

では、また。
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