特に報告することは、特にないので、本文みてください。
では、どうぞ。
「ーーあ...」
頭に何やら柔らかい感触がする。枕かと思ったが、少し感触が違う。
何かと思って、顔を起こすと...
「.....んん..」
「な!」
思わず驚いて声が出てしまった。
そこには神崎さんがおり、俺は丁度そこに膝枕をされる形でいたらしい。
てか、待て。いま、何時だ。
急いで時計を探す。すぐに見つけたが、なんとそこに出ていた時刻は、俺を戦慄させるものだった。
「...いち、じ....」
携帯に目を落とすと、そこには何十、何百の着信、メールが届いていた。
恐る恐る開いて、見てみると。
「....俺、明日殺されるのでは...?」
あおいが電話とメールを合わせて23件。
蘭が電話とメールを合わせて14件。
おとめが電話とメールを合わせて21件。
................星宮が、メールと電話を合わせて、268件...。
ヤベェ。あいつヤンデレの素質を持ってるぞ。多分、俺の場合、速攻で殺される。包丁をもって、「ふふふ...ハチ君が、悪いんだよ?」とか言って、刺してきそう。
考えただけで、寒気が....。
「...ん、八幡君起きたの...?」
「あ、はい。すいません、気を失ーー...八幡君?」
いつの間にか、名字呼びから、名前呼びにグレードアップしてる。
「.....んー」
「か、神崎さん?!」
寝ぼけているのか、神埼さんは隣に座った俺を抱きしめて、そのまま、また眠ってしまう。
「ちょ、マジでヤバイですからどいてください!!」
「.....」
いい匂いいい匂いいい匂い柔らかい柔らかい柔らかい!!
この人、無防備過ぎるだろ!!相手は星宮でもあおいでもなく、俺ですよ?!
これ、普通だったら襲われても文句ないだろ。
「抱きしめないで下さーーって、強い?!この体のどこから、そんな力が?!」
びくともせず、むしろ力を強めて、さらに俺の体に密着してくる。
なにわざとなの?最近の女子ってこんな感じなの?どうして俺の理性を削りに来るの?
どうしようも出来ずに、あたふたと狼狽えていると、
「....あり、が、とう....」
一瞬だけ目を開けて、そう呟くと、それ以上喋ることなく、また、すーすーと規則正しい寝息をたてながら、完全に寝てしまった。
その言葉を聞いて、俺は狼狽えるのを止めて、静かに俺も神崎さんに話しかける。
「俺の方こそ、ありがとうございます」
なんとか三十分かけて、拘束を解いて、俺は出ていく。
ちなみに、学生寮に戻り、自分の部屋に行くと、星宮とあおいと蘭とおとめが、それぞれ二人ずつ寝ていたので、俺は仕方なく床で寝そべった。
さすがに、寒かった....。
・・・次の日
目が覚めるというか、ほぼ叩き起こされる形で俺は朝を迎え、目を開けるとそこには、星宮が立ったまま、俺を跨ぐ形で叫んでいた。
「あー!!」
「な、なに?!どうしたのいちご...って、ハチマン?!」
「こんな所で叫...は、八幡?!いつの間に?!」
「ん~?どうしたのですか、いちごたん...。あ、八幡たん。おかえりなさいなのです...、すぅ...すぅ...」
「......えーと。た、ただいま?」
星宮は単純に叫び、あおいは驚きながら起きて俺に気付いてまた驚き、蘭は星宮を叱ろうとした時に俺を見つけて驚き、おとめは挨拶だけをしてまた寝た。
というか、待て。星宮よ。俺を跨ぎながら上にいられると、スカートの中がですね?その、危ないんですよ?
「た、ただいまって....」
またもや怒られるのかと、身構えて体に力をいれると、俺を襲ったのは痛みではなく、
「わ、私、すごく、すごく心配したんだから..!」
「まぁ、私はハチマンが帰ってくるって思ってたけど...なるべく心配させないでね」
「あ、あたしは別に....。ま、まぁ、無事なら良いけどな...」
「んゅ....」
星宮からのハグと、心配の声だった。(若干一人寝ていらっしゃるが)
「お、おい?星宮さん?」
「昨日の事もあったし、誰かに恨まれて、何かあったんじゃって、思った。本当に、本当に心配したんだから」
.......そうか。
だから服も制服のままだったのか。俺のことを探して、見つからなくて。
逆だったとしたら、俺も多分、この辺を死ぬほど探し回ると思う。
「...悪かった」
「....ん、いいよ」
「その、お前ら...わ、悪かった」
「いいよ。私は慣れてるし」
「慣れるって...」
「あ、あたしは別に....」
「はいはい。ツンデレご馳走さま」
「つ、ツンデレ...?!」
「おとめも、ありがとうな」
「....んー...どういたしまして、なのですぅ....」
それぞれに謝りとお礼を言って、俺は立ち上がる。
「それにしても、良かった。ハチ君が無事で」
「まぁまぁ、いちご。ハチマンはいつもこんな感じでしょ?」
「八幡って、いつもこうなのか...?」
「いや、おい」
いつも通りの空気が流れ始めた時。どこからか携帯の着信音が聞こえた。短かったので、おそらくメールだろう。
「あ、私だ」
そういって星宮は携帯を取り出し、何が来たのかを確認する。
しばらく操作していると、一瞬だけピクッと体が動く。顔もなぜか真顔に変わる。
「どうしたのー、いちご?」
「....二人とも、ちょっと」
「どうした....」
あおいと蘭が星宮の元へといき、携帯を向けられ、何かを見せられる。
二人ともハテナを浮かべながら近づいたのだが、星宮の携帯を見た途端に、明らかに顔つきが変わる。
そして、星宮と同じく、真顔になり、固まる。
「....ハチ君」
「なんだ?」
周りに漂っていたいい感じの雰囲気が、何やらおかしくなる。
一体何が写っていたのだろうか。
「......これ、なに?」
そういって携帯をこちらに向けると、そこには文はなく、写真が一枚だけ貼ってあった。
「.......ん?」
目を凝らして見る。何度も見る。だが、見ているものは変わらず、同じ写真が。
俺が寝ている。それだけなら良いのだが、俺を誰かが膝枕している。その誰かなんて、考えるまでもなく...。
「まさか、神崎美月さんと一緒にいたなんて。私達が心配して、探している間に、こんな事してたんだ。ふーん」
写真には俺が神崎さんに膝枕されており、神崎さんはこちらに向いて片目を瞑りながらピースをしている。
........うぉい。
「昨日。何があったか一言一句間違わずに言ってくれる?」
星宮のハイライトが消えた目。
「ハチマン.....」
あおいの憐れんだ目。
「お前はこういうことを。しないと思っていたのにな」
蘭の哀愁籠った声。
「んゅ........」
おとめの艶を帯びた甘い声。
どうやら俺は今日、死ぬらしいです。
どうでしたか?面白かったら、幸いです。
ちなみに、この作品上の神埼美月は、ssで俺ガイルとクロスオーバーしているμ'sの絢瀬絵里だと思ってください。
では、また。