特に報告することはないので、本文見てください。
では、どうぞ。
一時間の土下座と、今度の休みの日に星宮と(あと何故かあおいと蘭。さらに寝ていた筈のおとめも)どこかへ行くという約束をつけた結果。俺はなんとか許しをえた。
一応、理由を説明したが、本当に一言一句間違わずに言わないと、殺されそうだったので、嘘も抜いた所もなく言ったところ、俺は先程のような刑罰を受けた。
一言いうと、死ぬかと思った。
一刻も早く忘れたかったので、怒られていた時の記憶はほとんどない。
まぁ、そんなこんなでいつも通りの一日がまた、始まった。
これまた授業が終わって、掃除をしていると星宮が走ってこちらにきた。
俺に頼まれて出来ることなんて、限られてるぞ...。
「ハチくーん!」
「今度はなんだ。俺に頼まれても、無理だぞ」
「えぇ?!な、なんでわかったの?!ハチ君って、もしかして、天才?!」
「んな訳あるか。お前の動向はなんとなく分かるんだよ」
後ろを見てみるが、今度はあおいも蘭もおらず、星宮だけだった。
「う、嘘..?私ってそんなに分かりやすい?」
「あぁ。物凄く単純だ」
「そ、そんなぁ...」
ガクリと膝から崩れ落ちる星宮。もう、放っておいていいか?
「じゃ、そういうことで」
「ままま待って!!お願い!話だけでも聞いて!」
「えー....」
「そんな嫌そうな顔しないでよ!!」
まぁ、掃除も一通り終わったところだし、別にいいが...。
「で、なんだ?」
「き、聞いてくれるの..?」
「....まぁ、話だけはな」
「うぅ...ありがとう...」
「それで、なんだ?」
そう聞くと、星宮はどこから出したのか、サイン色紙とサインペンを出して、俺に出してきた。
....ん?なに?これ、俺にサインしろと?
「ハチ君が考えるサインを書いてみて」
「やだ」
さて、掃除を再開...
「だから、待ってって!」
「なんだよ。俺にサインを書けと?はっ、そんなこと出来るわけないだろ。だって、俺だぞ?」
「なんの根拠もないのに、分かる気がする...」
「つーか、そもそも何で俺にサインを書かせるんだよ」
「その、ね。ジョニー先生に、宿題で、自分の考えたサインを出さなきゃいけなくて....」
「で、分かんなくなって、俺の所に、きたと」
「そ、そう」
そんなの、俺じゃなくて、蘭とかに聞けばいいだろ。俺に聞く意味が理解できない。
「じゃあ、蘭に聞けばいいんじゃないのか」
「い、いや、その、蘭とかあおいとかは、何か別の用事があるとかで...。も、もうハチ君しか頼む人がいないの!お願い!」
両手を合わせてお願いされてもなぁ...。
.....いや、頼める人なら、もう一人だけいる。おとめではない。
ただ、あの人に頼むのは気が引けるんだが....。魔王というか、なんというか。
でも、ここまで悩んでいる星宮を見ると、どうにかしなければと思ってしまう。ただ、俺の力ではどうしようもないので...やっぱり、あの人に頼むしかないか...。
「あー...すまんが、俺は無理だ」
「そ、そんなぁ...」
先程のように膝から崩れ落ちる。悲嘆の声も出す。
「...でも、それを頼める人が一人だけいる。それも、かなり信用できる人が」
「...だれ?」
しょぼんと落ち込んだ様子で、聞いてくる星宮。いつも元気だから、ギャップがあって、可愛いと思ってしまう。
「ちょっと待ってろ」
俺はそういって、携帯を取り出して、ある電話番号にかける。俺は交換した覚えはないが、勝手にされていた。気付いたのは、本当についさっき。
「....」プルプルプル
「...?」
「....」
中々出てこない。さすがに、忙しいかと、切ろうとした瞬間。携帯から、あの人の声が聞こえてきた。
「ーーもしもし八幡君?!なにか用かしら?!」
「...えぇ、まぁ」
「...?」
星宮には、聞こえていないが、声を聞かせてやったら、おそらく驚くだろう。だって、俺が朝に怒られた原因のあの人が、いま電話に出てるんだからな。
「ゴホン...それで?私も忙しいのよ。でも、八幡君が電話してくれたから、出てあげたのよ?」
「それはどうもです...神崎さん」
そう、電話に出たのは、昨日一悶着あった、神崎さんだった。
「でも、本当に時間がないから、五分で終わらせてね。あ、私はもっと電話したいわよ?でもーー」
「それ以上は、勘弁してください。それにすぐさま終わらすので」
「それは、それで、何か嫌だけど...まぁ、いいわ。それで?用件は何かしら?」
もう一度咳払いをした、神崎さんがそうといてくる。
「その、ですね。いま、星宮と一緒にいるんですけど、星宮がサインに困っていまして...。ただ、俺だけじゃどうしようもないので、神崎さんに頼みたいんですけど...」
「.......」
無言になる神崎さん。あれ、やっぱりダメか。
でも、こっちだって引き下がれない。何としてでも、神崎さんに手伝ってもらわねば。
「これは、神崎さんにしか、頼めないんです」
「..................それは、本当?」
大分間はあったけど、この調子でいけば....
「えぇ、そうです」
「.....なら、いいわ」
「ありがとうございます」
「でも」
了承をしてくれるも、少し雰囲気が変わった神崎さんが、こんな事をいってきた。
「.....今度、また私と出掛けてくれる?」
「....まぁ...そのくらいだったら」
「本当?なら、休みがとれたら、すぐに言うわね?!」
「は、はい....」
頼むから、この前のような事は起きないでほしいんだが...。
「じゃ、星宮と少し話したいから、変わってくれる?そこにいるんでしょう?」
なんで、分かるんだよ。怖っ。
「分かりました....星宮、ほら」
「え、あ、うん」
ハテナを浮かべながら、携帯を受け取り、耳に当てて少し話すと、すぐさま驚いた様子で話す。
ま、これで良かったろう。
そこで、俺は安心しきっていた。
またもや、星宮がきて、こうなったということは。
またもや、何かが起きるだろうということを、完全に忘れていた。
どうでしたか?面白かったら、幸いです。
では、また。