特に報告することはないので、本文見てください。
では、どうぞ。
星宮と神崎さんが話すこと数分。
星宮は電話を切ると、未だ驚きを隠せない様子で携帯を返してくる。
「....びっくりした......」
「で、どうだった」
「う、うん。深夜に、待ち合わせして、そこで教えるって。今日中にだって」
「そうか」
どうやら話もちゃんと、決まったらしい。
めでたしめでたし、と終わると思いきや、
「...でも、何でハチ君。美月さんの電話番号知ってるの?」
「それは、あの人が勝手にやったんだ」
「勝手に..?」
ジロリと疑うようにして、俺の目の中を覗くように、数秒ほど見ていたが、すぐに笑みを漏らして、疑いの目を止める。
「疑ってばかりじゃ、ハチ君がかわいそうだもんね」
「なんだらその俺が常に、疑われるようなことをしたような言い方は」
「間違ってないでしょ?おとめちゃんの時もそうだったし、ね?」
「ぐ....」
こいつ、こういうときだけ頭がすぐ回る。
「ありがとうね、ハチ君」
「....別に。俺はあくまでお願いをしただけだし、教えるのは俺じゃなくて、神崎さんだろ」
「それでも、だよ」
「あのな....」
ため息をついて、星宮にもう一度同じことを言おうとすると、星宮は俺がまばたきする瞬間に、目の前まで接近してきた。
「私の、ううん。私達の為に、いつもありがとう」
「なーー?!」
お礼と共に、星宮が俺の顔と自分の顔を近付けたかとおもったら、俺の頬に柔らかい感触が。
「おまっ!なにを!」
「ふふっ♪じゃあね」
足早に立ち去る星宮。振り向いたその顔に朱がかかっていたような...。
俺はその後、十分の間。涼川さんがそこを通るまで、固まっていた。
・・・その日の夜
「ふぅ...これで、終わりっ、と」
掃除用具を片付け、手をパンパンと叩く。終わった後にこれをやると、何か終了したのが実感できるからいい。
「今日の晩御飯は...」
何だろうかと頭を悩ましていると、数メートル先に人が立っているのが分かった。
その人物は、紫色の髪...って、この時点で大分分かった気がする。
少しずつ近付くにつれ、その人物の正体が明らかとなる。
というか、神崎さんだった。
「....何してるんですか?」
「あ、八幡君。遅いじゃない。もう少し、掃除を早く終わらせないと」
「...どうして、俺の掃除が終わる時間を、知ってるんですかね」
「まぁ、いいでしょ。それより早く行きましょ」
そう言って手を引っ張って、走り出す神崎さん。心なし、顔が喜色満面な気がする。
しばらく走ると、ついたのはスターライトクイーン専用寮。通称美月パレスだった。
「..はぁ...はぁ....な、なんで、ここに?」
「おそらくもうすぐ...ほら、来たわよ」
そう言って指を指した方には、歩いてくる星宮の姿が。え、なんで?
ーーうん、深夜に待ち合わせして..
待ち合わせって、ここだったのか。にしても、なんで俺を呼んだんだ?
「美月さーん...って、ハチ君?!なんで?!」
「俺が聞きてぇよ...」
驚きを隠せない星宮を見た後、家の中へと案内する神崎さん。
建物の大きさに驚き、俺がいることにも驚き、星宮は何やら混乱していた。
「さて、じゃあ。今現在。あなたが考えるサインって、どんなのかしら?」
「........あ、はい!」
呆けていた星宮だが、神崎さんの問いには反応して、一冊のノートを取り出して渡す。
「....これ、時間がかからないかしら?」
「えっと...はい。同じことをジョニー先生にも..」
二人が話して集中しているのをみて、ここに俺がいる意味はないと考えて、忍び足でそ~っと出ていこうとする。
「ーーので、それで、八幡君?どう思うかしら?」
こちらには一切向かずに、そう聞いてくる神崎さん。超能力者か、この人?!
「え、え~とですね。あれがこうでこれがそれだからこうして...」
「ハチ君......」
「逃げないで、少し待つだけでいいの。だから、ね?」
ガバッと抱きついてくる神崎さん。
急に来ないで?!期待しちゃうから?!あと、あれが!あれが当たってるから!
「み、美月さん?!」
「何かしら?」
それを見た星宮はフルフルと震えだし....
「ひ、一人でハチ君を独占するのは、ずるいですよ!」
神崎さんが抱きついている逆に、星宮が抱きついてきた。
いいいや、待て!展開が急すぎる!てか、そういうことじゃないだろ、星宮!
神崎さんと星宮に両方を抱き締められ、どちらの方からも、良い匂いが、柔らかい感触がする。
「あら、星宮?あなたはサインを考えないといけないんじゃないの?」
「そ、それとこれとは話が違います!美月さんこそ、こんなことしていいんですか?」
「それはあなたにも言えるでしょう?」
「でもーー!」
二人が揉めているが、俺はそれを気にする暇がなく、理性と性欲がバトルしている。
二人とも、引けを取らない。誰が見ようと美少女な二人から、こうして抱き締められると、さすがに俺も抑えられない。
頼むから、もう...
「は、ハチ君は私のです!!」ギュッ
「八幡君は私のよ?」ムギュッ
「ーーあ....」
パリンと理性の壁が、
ーー破られた音が、した。
どうでしたか?面白かったら、幸いです。
では、また。