アイカツ!with俺ガイル   作:クロジャ/時々シロジャ

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どうもです。お久しぶりのクロジャです。

少々、遅くなってしまいました。

面白いかどうかは、分かりかねますが、よかったら、時間があったら、見てみてください。

では、どうぞ。


025 運が悪いとは、この事だ。

これでも、かなりの回数耐えてきたと思う。

 

筆跡に残していないところでも、かなり耐えてきた。(メタイとか、言わないで)

 

星宮やらおとめやら、たまにあおいやら蘭やら。そして、最近は神崎さんも。

 

ベタベタベタベタと、やたらスキンシップが、というかあれは最早スキンシップというのだろうか。

 

俺はごく普通の一般的な男子だ。

 

それに、思春期真っ只中の中学生。あんな風に何度も何度も何度も何度も、されると流石に限界だってくる。

 

なのに、あいつらときたら、言っているのにも関わらず、止めずに、むしろ最近はさらに激しくなっていった。

 

だからなのだろう。

 

深夜という人間の精神的にも、不安定になる時間帯で。

さらに、学生寮という実質女子寮に住んでいることもあって。

 

俺の中にあるリミッターが、ついに崩れたのだ。

 

「...........」

 

「.................は、はちま..... 」

 

「ハチく............」

 

二人を押し倒した形で、俺は固まっていた。一切そこから動くことなく、かろうじて。ほんの少しだけ、残っていた理性で押さえつけているおかげだろう。

 

というか、未だに理性が残っているこの奇跡に驚く。

 

が、それも一時、猶予を少し作るだけ。このまま、何事もなく、時間が過ぎれば、俺はおそらく二人を...。

 

そんな事になったら、取り返しがつかない。多方面からバッシングを受け、俺はもちろんのこと、二人まで被害がいってしまう。

 

二人のうち、どちらかでもいい、俺を殴るか、蹴るかしてくれれば痛みで、俺も正気に戻るはずだ。

 

だが、それも望み薄だ。二人は完全に萎縮してしまっていて、声も出せなくなっている。

 

本当にそろそろまずい.....!!

 

頭の中が、オーバーヒートするような感覚が襲い始める。考えがまとまらなくなる。思考が回らない。体が自分のもので無くなっていくように感じる。

 

いよいよダメかと思った、その時

 

「ーー美月、明日のスケジュールに、変更があったから...!!」

 

そこに現れたのは、声から察するに月影さんだろう。聞くだけの情報だと、マネージャーとしての仕事を果たしにきただけらしい。

 

その声に何か、反応をする前に、腹部に痛みを感じたと同時に壁へと吹き飛ばされた。

 

まったく容赦はなく、当たりどころが悪かったら、死ぬんじゃないかと思うほどの痛み。骨も折れたのではないだろうか。

 

だが、助かった。

 

「はーー.... 」

 

声を出すことは出来なかったし、痛すぎて出す気にもなれなかったが、どうやら二人から離れることには成功したらしい。

 

月影さん...ありがとうございます..。

 

俺がそうしている間に、月影さんは、二人に駆け寄って、青ざめた表情で声をかけた。

 

「二人とも大丈夫!!」

 

「ーーほのか、さん...?」

 

「月影さん.........」

 

俺が聞き取れたのは、最初のこれだけ。その後は、遅れてやってきた本格的な痛みに襲われ、悶えていたので、聞こえなかった。

 

五分ほど痛みに悶えていると、何やら喧騒の音が聞こえ始め、なんと言っているかまでは、分からなかったが、月影さんと二人が喧嘩をしているように聞こえた。

 

ぐぐぐ....と体をなんとか動かして、そちらの方を向こうとすると、ぼやける視界の中、月影さんがこちらに近付いてくる。

 

俺の前でしゃがむと、何やら腹部あたりを優しく触り始める。一瞬、トドメをさされるのかと思ったが、違く、ケガをしたところを確認しているっぽい。

 

「......ちょっと、待ってなさい」

 

二人の前を通りすぎて、どこかへ行くと、そこまで時間はかからずに、箱を持って戻ってきた。

 

「.........」

 

腹部をピトピトと、何歳かは分からないが、柔らかいその手で何かを確認した後、箱から包帯を取り出す。

 

「........ごめんなさい」

 

手は止めず、包帯を巻きながら、そう謝ってきた。

 

その顔は、いつものポーカーフェイスを無くした、先のような青ざめた顔をしていた。

 

「......い、え...むしろ、止めてくれて、ありが、とうございます.....」

 

「..............ごめんなさい」

 

ぐるぐるとしばらく巻くと、今度は後ろにいた二人がこちらに近付いてきた。

 

「...........八幡君、その.....ごめんなさい」

 

「...........ハチ君......ごめんな、さい.......」

 

腰を曲げて謝るその姿に、俺はすぐさま、別にいい、と言おうとしたが、咄嗟に動いたため、腹部に痛みが走る。

 

「ーーぐ.....」

 

「.....移動しましょう」

 

肩を貸してもらいながら、なんとか立ちあがり、俺はソファに連れてかれ、寝そべさせられる。

 

どんな素材で出来ているのかは、分からないが、明らかに高そうだった。理由は簡単。俺が寝そべった瞬間に、体がどこまで沈むのかという勢いで、その柔らかい体を俺の形に変化させたからだ。

 

そんな柔らかいソファに寝そべる俺を、三人の女性が異様な空気で見続ける。

 

「..........その、私の勘違いで、いきなり蹴るだなんて.....」

 

「ううん。ほのかさんは悪くない。私が、八幡君をからかいすぎたせいで.....」

 

「い、いえ、お二人のせいじゃ、ないです。私がハチ君とずっと一緒にいたのにも関わらず.....」

 

それぞれがそれぞれを庇いながら、ひたすらに謝り続ける。その光景は端からみれば、大分異質だ。

 

ちょっと長く話すから、深呼吸をして....。

 

「....月影さん」

 

「ーーっ」

 

呼び掛けると、一瞬ビクッと体を震わせる。怒鳴られると思ったのだろう。怒られると、そう思ったのだろう。

 

「その、気にしないで下さい」

 

「...........え...?」

 

「神崎さんと星宮を、理由が理由とはいえ、襲っていたんです。それを知らなかった月影さんなら、尚更、それこそ蹴り飛ばしてでも止めるのは、仕方がなかったんです」

 

月影さんはマネージャーだ。神崎さんの未来を背負っていると言っても、過言ではない。

 

いつから一緒なのかは、俺には分からない。それでも、神崎さんのマネージャーを一日だけやらしてもらった時に、なんとなくだがこの二人は、信頼という強固な絆で結ばれていると。

 

なんともくさいセリフで、いつもの俺だったら絶対に言わないだろう。だが、これを言わないと、月影さんは罪悪感に苛まれてしまう。

 

「...でも」

 

「大丈夫です。もし、それでも何か言うのであれば...」

 

「わ、私に出来ることなら何でも、や、やるわ...」

 

月影さん。いくら年下とはいえ、それはダメです。思春期真っ只中の男の子にそんな事を言ったら、何をされるか分かりませんよ。

 

「そこまで、気負わないで下さい。そうですね.......今度、神崎さんの話を聞かせてください」

 

「.....................え?」

 

大分間があった後に、月影さんは呆気を取られたように、ポカーンとした顔をする。

 

「あぁ、いえ。プライベートの事を隅々まで、とかそういうのではなくてですね。俺、神崎さんのファンなんです」

 

「あ、ありがとう.......」

 

後ろで神崎さんが顔を赤らめて、照れたように顔を隠す。......やばい、癒される。

 

じゃ、なくて。

 

二人には聞こえないように、月影さんの耳元まで移動....しようと思ったが、出来なかったので、少し近づいてくださいと、小声でいう。

 

「.....?」

 

ハテナを浮かべながらも、言われた通り近づいてくる月影さん。

 

「ーーお互い、神崎さんのファン同士、話し合いませんか?」

 

「ーーっ!」

 

ビクッと一瞬その場で、魚のように跳ね、俺の顔を何度も、ジロジロと見てくる。

 

あれ、違ったか。

 

「もしかして、勘違いでしたか?」

 

「..........そうよ」

 

後ろの二人には、主に神崎さんにバレないように、ボソッと呟き、こちらも顔を赤らめる月影さん。

 

........ぅあ...やばい、意識が....。

 

「じゃ、あ....そういう...こと、で.....すいません、少し、寝ます.....」

 

「本当にごめんなさい。....それと、お休みなさい」

 

薄れ行く意識のなかで、月影さんが微笑んだように見えたのは.....気のせいだろうか。

 

それを確認すると、俺は意識を失った。




どうでしたか?面白かったら、幸いです。

では、また。
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