IS〔インフィニット・ストラトス〕 〜復讐か叛逆を選択する少女〜 作:アリヤ
本当でしたら先月に書いて投稿しようと思っていたのですけど、このままのプロットだと矛盾が発生してしまうという事態になってしまい、結局かけずにいたのですね。
これは活動報告にも書き、当分の間は書けないかもと思っていたのですけど、意外な事で解決してしまい、ようやく書くことが出来たわけです。
とにかく、四ヶ月近く投稿が止まってしまいすみませんでした!!
『いっちゃんから連絡してくるとは、もしかして私が居なくて寂しくなったとか?』
「……それ、冗談ですよね?」
『何言ってるの? いつでも本気に決まってるよ!!』
クラス対抗戦で起きた事件から一週間くらい過ぎた頃、一夏は確認したいことがあって束に連絡していた。
しかし連絡が繋がって早々に、束が変な事を言い始め、いつもの事ではあるがさすがに何度もそのパターンを聴いていると呆れてしまう。とはいえ用件が会って束に連絡したので、一夏はさっさと本題の話に移るように促す事にした。
「その様子じゃ、私がラボに帰らなくて良さそうだね」
『そんなわけないじゃん!! いっちゃんが居ないと寂しいんだからたまには帰ってきてよ!! あとそれ、私よりもいっちゃんの方が絶対に耐えられないんじゃないの?』
「別に大丈夫ですよ。すでに二週間くらい離れても大丈夫なくらいに落ち着いていますから」
『くっ、いっちゃんがいつもよりも大人だよ…… それで、連絡してきた事ってなに?』
束の扱いも慣れてきたなと一夏は思い、将来的には束を自分の手のひらの上で踊らせてみたいとも思ってしまった。電話の向こうで拗ねているだろうと思う束を想像して、思わず微笑みながらも一夏は用件について話し始める。
「さっき束さんが送ってきた二人の転入生のデータですけど……これ、大丈夫なんです?」
『どっちのこと?』
「両方です。ドイツからの代表候補生、ラウラ・ボーデヴィッヒは千冬姉がドイツに居た時の教え子のようですけど、何か面倒なことになりそうな気がして……」
『別に問題なさそうだけどな~ ちーちゃん絡みの事で箒ちゃんが関わらなければ大丈夫そうだけど』
「確かにそうですけど……何か引っかかって」
千冬をドイツで教鞭を執ってもらいたく、ドイツに連れて行きたいくらいなら問題ないだろうと一夏は思っていた。
しかし、それで他の生徒とISで戦う事となれば面倒な事となり、箒も巻き込まれるという事が起こるかもしれない。あくまで可能性の話ではあるが、可能性が完全に否定しきれない事もあり、安心できるまでは要注意するべきはないかと一夏は思っていた。
それに一夏はその可能性以外にも胸騒ぎがあった。それ以外にも何かが起こりそうな気がして、それがなんなのかというのは解らないが、気になって仕方がなかった。
『要するに、その点の事について調べてほしいっていう事?』
「お願いします。何事もなければいいのですけど、念のため調べてくれないかな?」
『いっちゃんのお願いなら容易い御用だよ!! ちょっと時間がかかるかもしれないけど待っててね!!』
「解りましたよ」
とりあえずこれで何かあれば束から連絡が来るだろうと一夏は思い、ラウラ・ボーデヴィッヒの対策はとりあえず大丈夫だろうと考えた。
しかし、問題はもう一つ残っている。ラウラ・ボーデヴィッヒ以外にも一夏が気になっていたのはもう一人おり、こちらはこちらで面倒なことになりそうな気がしていた。
『それで、いっちゃんはもう一人の転入生についても気になってるようだけど?』
「シャルロット・デュノア。一件問題なさそうに思うけども、フランスって確か……」
『……あぁ、まだ第二世代までしかISを作れないんだっけ? それで、ISのデータを収集するためにIS学園に転入してくるという可能性があると』
「はい」
『でも、目的がISのデータを収集することだったとしても、別に問題になると思え……あっ』
「……私が言いたいことが解ったようで」
束は一夏が言いたいことがすぐに理解でき、すぐにどうするべきか考え始めた。もしシャルロット・デュノアの目的がISのデータを収集するためにIS学園に転入してきたとなると、束がこれからやろうとしていた事に問題が発生する可能性があった。
正直ラウラ・ボーデヴィッヒよりもシャルロット・デュノアの方が束にとって問題だった。もし一夏と束が想定していた通りになってしまえば、これからやろうとしている事を行うに、どうしてもシャルロット・デュノアという妨害が発生してしまう。束にとってはどうしても何とかしておきたい人物だった。
『解った。こっちについても調べておくよ。場合によってはデュノア社潰すかもしれないけどそれでもいいよね?』
「なるべく大きくすると面倒なことになると思いますよ?」
『ぶーぶー 別にいいじゃない。いっちゃんなら別に大丈夫だし』
「そういう問題じゃありません!! 束さんは私の身にもなってください!!」
『え~ いっちゃんが疲れたら私が癒そうと思ってたのに~』
「……それ、余計に疲れるような気がするのだけど」
一夏はその光景を想像してみると、やっぱり余計に疲れる事をするだろうと思い、ため息を吐く。
一方、一夏の言葉を聞いて束は一夏が何を想像したのか解り、面白いことを思いつていた。一夏も言ってから余計な事を言ってしまったという事に気づいたが、言ってしまった時点で遅かった。
『ねぇいっちゃん、何を想像したのかな?』
「な、なんでもない!! とりあえず、さっきの件おねがいしますっ!!」
『まだまだいっちゃんとの話が足りないよ!! だからもうちょっとお話を――!!』
これ以上話し続けると束の手のひらに踊らされそうになったので、一夏は束の声が聞こえてこようとも電話を切った。またしても電話が掛かってくるかもしれないが、電話に出なければいいだけの話だと思い、一夏は携帯を近くにあったテーブルに置いてそのままベッドへ倒れた。
束からの着信が来た時の着メロが部屋中を鳴り響かせていたが、一夏はそれを無視した。それから数分して、一夏が絶対に出てくれないと悟ったのか、鳴り響いていた着メロがようやく止まり、一夏は仰向けに転がった。
「……やっぱりなにか起こりそうな気がする。まるで、この前のクラス対抗戦で私たちが起こしたような事件が起こりそうな……」
一夏たちが起こした事件は自作自演であった。所属不明のISも束が送り込んだものであったし、送り込んだ理由も一夏の力を試すための物だった。普通、あんな大きなところで試すような事をする人なんて考えられないし、するとしてもなにか理由があってするべきだろう。どうしてあの場で自分の実力を測ったのか、一夏は束の行動に理解できていなかった。
しかし、一夏が今気にする必要があるものは二人の転入生の事だった。何かを起こすという事は確定したわけではないが、嫌な予感しかしなかった。
「とりあえず、転入してきた日からはなるべくIS学園に潜入しよう。何も無ければいいけどな……」
一夏はため息を吐きながらも、何事も起こらないことを祈った――
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「これより転入生を紹介します!!」
転入生――という言葉を聞いて、1組の生徒達は騒ぎ出した。
クラス対抗戦の一件が終えて数日が経ち、どの生徒もようやく落ち着きを取り戻したときに転入生がやってくるのは驚きだった。
(この時期に転入生となりますと、多分代表候補生でしょうか)
騒ぎ出している中で、セシリア・オルコットは時期的に他国の代表候補生だろうと推測していた。以前ならばお嬢様らしく振舞って見下していたところだろうが、鈴との戦闘や謎の少女の登場により、セシリアは今までの自分を振り返って改めた。あの時鈴はセシリアに対して興味すらなかったように思え、そのことに対して怒りを覚えたが、謎の少女の強さを見て今の自分では力に溺れている事に気付いた。
だからセシリアは山田麻耶から伝えられた転入生という言葉を、冷静に考えてみることにしてみた。その結果、代表候補生だという可能性がセシリアの中で一番ありえそうな話だった。
一般の転入生であるのならば入学式の時に入ってくるだろうし、遅れて入ってくる理由としても手続きが遅れたとか家の事情というのが多い。だがそれらは稀に近く、さらに言えば事件が起きたばかりで親がそう簡単に行かせるとは思えないし、転入を取り消すことだって考えられた。セシリアにとって親のイメージは父親が卑屈で会った為に偏ってはいるが、それでも一般の家族がどのようなものなのかはイギリスに居る友人などから何となく知っていた。
しかし代表候補生の場合、国の代表になるかもしれない候補生であり、セシリア自身もその一人だ。謎の少女の情報がすでに出回っている以上、どの国もどうして彼女がISを使用せずにIS専用武器を使用しているのかが気になるはずだ。そのために、代表候補生を転入生としてまた現れた時に情報などを手に入れようとし、自分たちでも使えないかを調べようとしているのだろうとセシリアは思った。
(ですが彼女みたいに生身でISの武器を使用するのは、彼女以外不可能な気がしますわ。あの時、彼女は全く銃の反動がなさそうに見えました)
自分の肉眼で見たからセシリアは解る――あの謎の少女は人間ではあるが人間のように思えなかった。あの時の彼女の戦い方――どう見ても本気を出しているようには思えず、もし戦うことになったら一瞬で負けてしまうだろうとセシリアが思ってしまうほどだった。
だがそのころよりも気になることが一つだけあった。どのようにして彼女が生身でIS専用武器を使用するようにできたかで、それを手に入れたきっかけとして、絶対に誰かが背後にいると考えていた。操っている背後の人間がどのようにしてあのような力がある彼女を部下として扱っているのか――そのことが気になり、これが千冬と鈴の三人で会議した時に言わなかったことだった。
(とにかく、今は様子見ですわね。まぁ、わたくしに対してはさほど影響があるようには思えませんが)
「それでは入ってきてください」
山田麻耶の言葉によって教室のドアが開き、二人の転入生が入ってきた。
一人は金髪でショートヘアーをして、もう一人は銀髪でロングをし、さらには左目を眼帯で隠していた少女だった。誰もが外国から転入してきたと解り、セシリアに至ってはまだ自己紹介すらしていないのに代表候補生だとみてすぐに察しがついていた。
「まずはデュノアさんから自己紹介をよろしくお願いします」
「シャルロット・デュノアです。よろしくお願いします」
「デュノアさんはフランスの代表候補生でもあります。イギリスの代表候補生であるオルコットさんと同じですね」
突然自分の名前を言われたことにほんの少し驚いたセシリアであるが、予想していた通り代表候補生だったと納得していた。
「それでは次にボーデヴィッヒさん、自己紹介を――」
「ラウラ・ボーデヴィッヒ、以上だ」
「ボーデヴィッヒさんもドイツの代表候補生でもあります。みなさん仲良くしてくださいね」
余り言葉数が少ないとセシリアは思ったが、ラウラ・ボーデヴィッヒと自己紹介した彼女の雰囲気から軍人であるとすぐに理解した。面倒なことになりそうだとセシリアは思い、なるべく関わらないようにしようと思っていた。
「デュノア、ボーデヴィッヒ。それぞれ空いている席が二つあると思うから、どちらかに適当に座れ」
「はい、教官」
「ここでは織斑先生だ。その名で呼ぶんではない」
ラウラと千冬の会話を聞いて、セシリアは過去に関係があったのだろうと考えた。とはいえ、その辺についてはあまり興味がないために、そこまで気にすることではなかった。
シャルロットとラウラの二人が席に着いたことを見てから、真耶は連絡事項を取って千冬と共に教室を出て行った。最初の授業は実技の授業であるため、生徒達はすぐさまISスーツ着替えて次々に教室を後にしていくのだった――
ここのセシリアは多分鈴以上に賢いキャラになると思います。鈴も賢い類ですけどw
とりあえず、ようやくシャルロットとラウラ出すことが出来た……
まぁ、そもそも転入生の内容が書けなかった原因はラウラのせいなんだけどな!!