爆豪勝己の幼馴染が結城友奈だったら   作:ぬがー

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今週のヒロアカ本当に良かった。

この二次創作のかっちゃんだと、アレとは違った成長をする予定。
リーダーシップはあるけど助け合うんじゃなく人を使うのに慣れた感じだし、友奈も得意分野が違い過ぎてそれぞれ頑張るって感じになる。トントン拍子で育ったので周りから助けられることも早々ない。
原作の連携は天才が環境にも恵まれてまっすぐに進むだけじゃたどり着けない、何度も躓いても立ち上がったから出来た成長だと思う。


体育祭前3

「話し込んじゃったねー。食堂まだ席残ってるかな?」

 

「時間結構経ったし、むしろ食べ終わった奴いなくなって空いてるんじゃね?」

 

「こういうときお弁当組だと便利ね。好きな時に食べられるもの」

 

 八百万と耳郎が押し切られ、話がまとまったところで一旦解散となった。午後からも授業があるのに、空きっ腹でいるわけにもいかない。

 勝己と友奈も食堂へ向かおうとしたところ、オールマイトが角から現れた。

 

「爆豪少年と結城少女が、いた!

 ごはん……一緒に食べよ?」

 

「乙女や!!!」

 

 巨躯にふさわしからぬ動作とかわいらしい包みの弁当箱に麗日が噴き出す。

 勝己と友奈は断る理由もなかったので、購買で弁当を買ってオールマイト専用の部屋と化しつつある仮眠室に向かった。

 

「急に言って悪かったね。クラスメイトと約束とかあったかな?」

 

「いえいえ、大丈夫です。それで今日はどうしたんですか?」

 

「体育祭について話をしておきたくてさ。まず雄英体育祭のシステムについては知っているね?」

 

「はい。

 学年ごとに別れて全生徒が各種競技で予選をやって、勝ち抜いた人が恒例の一対一の試合を行う学年別総当たりですよね。毎年テレビで見てました」

 

「そう! それが全国に放送される大イベントだ!! つまり全力で自己アピールできる!!!

 こういう時、爆豪少年は逃がさずきっちりアピールしてくれると信じてるよ!」

 

「はっ、たりめぇだ! 俺が取るのは完璧な一位! それ以外ありえねェ!!」

 

「その意気だ! とはいえ私は他の子も応援させてもらうがね! 君と張り合えるなら“平和の象徴(わたし)”を継ぎ、“No.1ヒーロー(わたし)”を超えうる逸材ってことだ! そういう子はたくさんいた方が社会の未来は明るい!!」

 

「跳ねのいい踏み台が出てくんなら俺としても大歓迎だ! それでこそ俺が勝ちとる一位に価値が出るってもんだ!!」

 

 HAHAHAHAHAと大笑いする勝己とオールマイト。

 一しきり笑った後、オールマイトは急に真面目な顔をして友奈を見た。

 

「でだ、結城少女はどうする? 言った通り体育祭は全国が注目する大イベント。しかも本戦は戦闘系だ。チャリティーや救助活動をメインにしたいなら、目立ちすぎるとプロになった時に知名度が邪魔になるかもしれない。

 ゆっくり習得したし訓練する場所もなかったから入学時は大したことなかったけど、雄英の設備を使えば堂々と訓練ができる。出力を上げるコツさえ掴めば、体育祭までには10%くらいは安定して使えるようになるんじゃないかな。これでも1年生レベルでなら驚異的な出力だし、本気を出せば目立つのは避けられないだろう。それを考慮するなら、体育祭は賑やかしに徹するのも有りだ。

 そこまで考えたうえで、君はどうしたい?」

 

 目先のことだけではない、将来も見据えたオールマイトの真剣な言葉。勝己も笑いを引っ込め、真剣な表情で友奈の答えを待っている。

 しばらく友奈も悩んだ後、ゆっくりと考えていたことを口に出した。

 

「答える前に聞きたいことがあるんです。この間USJルームにヴィランが襲撃してきた時のことなんですけど……」

 

「ああ、確かに軽々しく喋っていいことじゃないな。とはいえ話しても問題ないことなら答えよう。どのみち君もみだりに口外しないように指導を受けてるし、話せない内容が増えるだけだ」

 

「ありがとうございます。……あの事件、私たちはかっちゃんがヴィランを倒してくれたから無事でした。でも上位ヒーローの先生たちがあれだけの人数動員されてたし、すごい大事件だったんですよね? 死んじゃう人が出てもおかしくなかったくらいに」

 

 USJルーム襲撃事件は友奈にとって衝撃だった。今までテレビで稀に見ることこそあったが、現実ではまず起きることがなかった「多数のヴィランが少数のヒーローを襲撃する」という事件。多くのヒーローが街を守り、限りはないが単独か少数のヴィランが各個逮捕されるという今までの常識が通じないと証明されたのだ。

 数が多いだけなら問題ないということも相澤が実証して見せたが、無名の強力なヴィランも多いのが現実。友奈には数と質を両立させたヴィランの集団がいつか現れるのではないかと思えて仕方がなかった。

 

「……まぁそうだね。USJルームにいないはずの教師には対応できなかったとはいえ、いるのがバレてた私、相澤くん、13号の三人ではきつかっただろう。特に脳無という男だ。私の不在に対応して、テレポート使いが生徒たちを分断するのではなく、アイツが皆殺しにするという風に行動を変更されていたら爆豪少年も含め全員死んでいた可能性も高い。

 ヴィラン側の慢心に救われた感じだったね。襲撃の準備を行った黒幕が出張っていれば途方もない被害が出ていただろう」

 

「ッ!?」

 

 逮捕後の調べで脳無から“ショック吸収”、“超再生”の“個性”も持っていたことが判明した。これらを使って生徒を巻き込むように戦われたらオールマイトといえど危険なほどの事件だったのだ。死傷者が出ないどころか、テレポート使いを含むヴィラン全員を逮捕出来たのは奇跡だったとしか言いようがない。

 想像以上の事態だったという話に友奈の顔が強張る。勝己なら数が多かろうが相手が強かろうが笑って勝って帰ってくると信じているが、戦い続ければ万が一の「最悪」にいつか遭遇するのではないかと不安だった。だがそれがもう訪れかけていたという事実に背筋が凍る。

 しかし自身の想像を超える事態だったことはありえるとも思っていたため、どうにか平静を取り戻す。

 息を整え、覚悟を決めて答えた。

 

「なら私は体育祭には全力で挑みたいと思います。

 今までずっと、かっちゃんに救けられてきました。かっちゃんは根っからの英雄(ヒーロー)気質で、怖い物、辛いことがあったら笑顔で挑んで解決してくれるようなすごい人なんです。

 だから私も皆のためになることを勇んで行う、ただし無理のない範囲で。これがかっちゃんのサイドキックとしての考えで、私なりの勇者(ヒーロー)としての姿でした。でも“ワン・フォー・オール”を譲渡してもらって、欲が出ちゃったみたいです。

 私も、かっちゃんと肩を並べて戦いたい。後ろで守られながら支えるんじゃなく、隣にいて助け合いたいって思うんです」

 

「俺は反対だぞ」

 

「―――ッ!」

 

 友奈が語った目標に対し、間髪入れずに勝己が異議を唱えた。

 友奈は表情を歪め、オールマイトは友奈を擁護しようとしたがそれより早く勝己が言葉を続けた。

 

「友奈の強みは笑顔と言葉だ。友奈が大丈夫だって言えば安心できるし、励まされりゃやる気が出せる。ヴィランと殴り合うことなんかより、困ってる連中救けてる方がずっと輝けるだろお前は。

 それを戦闘ごときのために駆り出せるわけねぇ。ただでさえ友奈は危ねぇことに首突っ込むってのに、なんでこれ以上危険にさらさにゃならねぇんだ」

 

「でもッ!」

 

「友奈が戦闘に出たいつったら俺ァ止める。それが嫌なら認めさせろ(・・・・・)。ちょうどおあつらえ向きのイベントが迫ってるだろぉが」

 

「! わかった!! 頑張るッ!!!」

 

「HAHAHAHAHA! 体育祭が本気で楽しみになってきたな! これで優勝を他の誰かが掻っ攫っていったら赤っ恥だ!! 死ぬ気でやりな有精卵共!!!」

 




英雄が脅威に立ち向かう闘志は滾々と湧き上がる物。
勇者が脅威に立ち向かう勇気は必死に振り絞る物。
かっちゃんとしては友奈に“ワン・フォー・オール”を継承してもらったのは、自衛手段とどうしようもなくなった場合の最後の安全装置にするため。使われないのが一番いいし、友奈が勇気を振り絞らないといけない状況にしたくない。なのでこんな展開に。

なおオールマイトは英雄タイプを演じる勇者タイプ。
デクはどっちにも当てはまらず、周囲に期待されるがまま自分を消費していく人柱タイプ。壮絶な死で伝説になって「最高のヒーロー」って偶像になると思ってる。原作で成長して予想を超えてくれることを期待。
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