爆豪勝己の幼馴染が結城友奈だったら   作:ぬがー

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一回戦1

『ヘイガイズアァユゥレディ!?

 色々やってきましたが!! 結局これだぜガチンコ勝負!!!

 頼れるのは己のみ! ヒーローでなくてもそんな場面ばっかりだ! わかるよな!!

 心・技・体に知恵知識! 総動員して勝ち上がれ!!

 

 一回戦第一試合!

 第一種目、第二種目、両方一位と強すぎるぜ! 優勝候補筆頭ヒーロー科A組、爆豪勝己!!

 対するは物静かなマスクマン! 試合中に素顔見れねェかな! ヒーロー科A組、障子目蔵!!』

 

「よぉ俺対策は考えてきたか?」

 

「勿論だ。勝算もないままこの場に立つものか」

 

『ルールは簡単! 相手を場外にするか、戦闘不能にする、あとは降参させれば勝ちのガチンコだ!

 怪我上等! こちとら我らがリカバリーガールが待機してっからな! だが頼り過ぎると次の試合に出れなくなんぜ!!

 ただし命に関わるようなのはクソだぜ! 当然アウトだ! ヒーローはヴィランを捕まえる(・・・・)ために拳を振るうもんだからな!!

 そんじゃ早速始めよか!!

 レディィィィィイ、START!!』

 

「小手調べだ」

 

 開幕と同時に収束させた爆撃が放たれる。

 障害物がなくある程度距離を取った状態で合図と共に戦い始める試合において、中・遠距離攻撃手段を持つ者が圧倒的に有利だ。これを凌げない者に勝己と戦闘を行う資格はない。

 そして障子には戦う資格はあったらしい。

 “複製腕”で触手2本と皮膜を複製し、それを盾にして受け流すように爆撃を捌いた。

 当然その代償として触手は焼け焦げ、皮膜は破れて血が流れる。しかし複製を解除すれば触手の先端が少し焦げている程度になり、再度複製すれば傷もない触手と皮膜を盾に使えるのが障子の強みだ。なお痛覚は普通にあるのでとても痛いのだが、我慢することでデメリットを無視している。

 攻撃が防げているうちに間合いを詰めようと障子が進むが、勝己としては少々手緩い。

 

「ジャブ一発防いで気ィ緩めるたァ余裕だな!」

 

「ッ!?」

 

 収束爆撃の乱れ撃ちが繰り出される。

 単発なら防げた爆撃もこうも多いと防ぎきれない。触手は火傷だらけになり、前進どころか距離が開いていく。

 

「ッ、オオオオオォォォォォォ!」

 

 このままではジリ貧と判断し、障子は触手と皮膜を多数複製し、一息に間を詰めようと駆け出す。

 だが先ほどまでとは威力の違う爆撃が連打に紛れ混み、態勢を崩されることになった。

 そうしてできる隙を勝己が見逃すはずもなく、威力を上げた爆撃と同時に逆の手で爆発を起こして跳躍。障子を跳び越えて再度爆破してブレーキをかけ、掠めるように障子の首を蹴り抜いた。

 

『障子ダウ~~~~ン! クリーンヒットはしてねぇみたいだが、当たり所が悪かったか!?』

 

『立っていられなくなるようなとこ狙って蹴ったんだよ。プロでも出来る奴は少ない高等技術だ。大抵の奴は殴り過ぎて大怪我負わせるか、上手く当てられず反撃を受ける。この大舞台で狙って出来る精神は大したもんだ』

 

「障子くん戦闘不能! 二回戦進出爆豪勝己!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 第二試合、塩崎VS上鳴。

 

『瞬殺!!

 あえてもう一度言おう、瞬・殺!!!』

 

 プレゼント・マイクが塩崎を「B組からの刺客」扱いして反論されたり、開始直前に上鳴が油断したままナンパしたりと問題行動のあった試合はあっさりと勝負がついた。

 塩崎の“ツル”による壁張りと拘束によって上鳴の電撃が封殺され、一発逆転を狙った大放電も防御を抜けずアホになった。

 相性が悪いなりに立ち回りを考えればもっと善戦できたはずだが、“強個性”ゆえの慢心と素の考えなしが合わさってこうなった。

 それでも“個性”の出力はアピールできたし、今後の精神面での成長を期待してかなりの数のスカウトが来るだろう。体育祭の趣旨を考えれば悪い内容ではなかったと言える結果だった。

 

 

 

 

 第三試合、尾白VS鉄哲。

 

「降ろせ戦えゴラァッ!」

 

「嫌だよ、殴り合いならそっち有利じゃんか。セメントス先生も戦闘は如何に自分の得意を押し付けるかだって言ってただろ?」

 

 こちらも早々に決着がついた。

 尾白が大きな尻尾で鉄哲を持ち上げ、そのまま場外に投げ捨てたのだ。殴り合えば本人が言う通り鉄哲が有利だっただろうが、硬いだけなら持ち上げてしまえばそれで済むのだ。

 切島のような尾を巻き付けづらい鋭さを活かした斬撃や、B組の回原のように尾を弾き飛ばす手段というのが鉄哲にはなかった。その分“スティール”によって重量は増しているのが持ち上げへの対策だったのだろうが、尾白なら持ち上げられる程度だったためこうなったのだ。

 自分の強みをアピールできないまま負けた鉄哲は、上鳴とは違っていい内容の試合だったとは言えないだろう。

 

 

 

 そして迎えた第四試合、友奈VS骨抜の試合だ。

 

『続けていくぜ第四試合!

 第一種目二位、第二種目二位と爆豪に続く優等生、ヒーロー科結城友奈!

 対するはB組のイケメン君、支援・連携向きな柔軟な対応力はタイマンで活かせるのか!? ヒーロー科骨抜柔造!』

 

「(この前水面走りはできたし、これでもイケるはず! でも攻撃を空振りしたら立て直しはできないし、一撃で決めるしかない!)」

 

「(肉弾戦だけっぽいし埋まればそれで終わりのはずだけど、なんかありそうな顔してんね。速攻狙うよりじっくり行くか)」

 

「ではスタ――ト!」

 

 主審の合図と共に骨抜が動き出す。

 フィールド全域へと“柔化”を発動させ、相手を生き埋めにする戦法だ。空を飛んで移動できるか、コンクリートに埋められても壊して這い出すことが出来るほどに怪力でもないと攻略は難しいだろう。

 これに対して友奈は思い切り地面を踏み跳び上がることで対応した。

 

「マジで!?」

 

 元々“ワン・フォー・オール”は出力が20%も出ていれば空気を殴り飛ばして遠距離攻撃が出来るほど強力な“個性”だ。ゆえに10%も発揮できていれば空気より遥かに重たい液状化したコンクリートを蹴って跳びあがるくらいなら出来た。

 とはいえ跳びあがれるだけで自由に動けるわけではない。骨抜側に塩崎や拳藤などの味方がいれば液面を波打たせて足を掬って拘束できただろうし、友奈に味方がいればフォローに回ったせいで攻めきれずいずれ沈んだだろう。

 だが今回は一対一の戦闘だ。援軍なんて言う要素が混じることはなかった。

 

「勇者キーック!」

 

「ぐはっ!」

 

 隙を見つけた友奈のドロップキックが骨抜にクリーンヒットし、そのまま失神。ミッドナイトより戦闘不能判定を受け、友奈の勝利となった。

 

「まずは一勝! 次も勝つよ!」

 




骨抜がイケメンなのは単行本で書いてある設定。
超人社会ではイケメンに分類されるらしい。
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