魔法少年 ケンタ☆マグス 古の血を継ぐ者   作:unknown505

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第10話

まだ入院していた頃、ねむ・灯花と共に魔女の結界に迷い込んでいたところを、魔法少女となったいろはに救われ、初めてキュゥべえと対面した。

 

その後、苦しんでいるいろはを助けたいと考えるういに対して、灯花がういとねむにある提案を持ちかけた。

 

それは自分たち3人が契約して、キュゥべえが保有する機能を奪うことによって「自動浄化システム」を作り出すことだった。

 

2人はその提案に乗り、3人は予定通り契約してキュゥべえの機能を奪う。そう、この時に機能を奪われ、インキュベーターのネットワークからも切り離されたキュゥべえの個体こそ、先ほど環ういに触れた小さいキュゥべえの正体であった。

 

しかし、その望みを叶えた代償として、「回収」の力が暴走。灯花の「変換」・ねむの「具現」が間に合わないほど急速にういが穢れを溜め込み始め、魔女化しかけたういを救うために、灯花とねむは様子を見に来たアリナに協力を仰ぎ被膜を張るが、時すでに遅く、ういは魔女になってしまうだけの穢れを溜めてしまう。ういを救うためねむは「ストーリーの具現化」という形でういの魂を世界から切り離し、機能を奪われたキュゥべえの中にその魂を封印することにした。こうして、ういの魂は小さいキュゥべえに、肉体はイブの核である宝石にそれぞれ封印されることになった。

 

しかし、ういを封印したことによって回りの人達の記憶から抹消され、ういが世界にいなかったこととなり、それに合うように人々の記憶も改竄された。その結果、ねむと灯花は別の方向に暴走、これがきっかけとなり、マギウスが生まれた。

 

 

 

 

 

 

健太・いろは「............」

 

俺は三人の記憶を見て思った事。それは、ういがいろはを守っていた事だ。今までいろははういを守ろうとしていたが、妹に守られていたとは思わなかったみたいだ。そしてあの二人もういを魔女化するのを必死に防ぐ打開策を練っていた事を知り、あの二人を俺は勘違いしていた。

 

健太「くっ......あの二人...頑張ったんだな......!」

 

いろは「あのとき、気転を聞かせてなかったら、ういは、魔女になってたんだ...。そしてモキュべぇが触れた事で全て戻ってきたんだ......。記憶も、うい自身も......。もうそんな穢れの中で苦しまなくてもいいんだよ。お姉ちゃんが助けるからね......。」

 

灯花「お姉さま!お兄さま!私に任せて!」

 

いろは「灯花ちゃん......!」

 

健太「よぉ、全て思い出したんだな?」

 

灯花「うん...!ういを固定している宝石の回りを私がカットするから、お兄さまとお姉さまはういを助けてあげて!」

 

健太「了解だ。だが、そう易々と傷つけていいのか?」

 

灯花「私には神浜で蓄えてきたエネルギーがいっぱいあるもん。」

 

健太「なるほど、へへっ...そうだったな。じゃあ頼むぜ!いろは、やるぞ!」

 

いろは「はい、皆でういを救おう!」

 

 

 

 

 

戦闘BGM「うずまく熱風」--ナルト疾風伝--

 

「環ういを救え!」

 

 

 

 

 

 

 

灯花「全てのエネルギーを集めて...ビッグクランチからのぉ...ビッグバーーン!!」

 

灯花が放った技でイブの宝石が粉々に砕けた。

 

いろは「宝石の回りが......。」

 

健太「一瞬で粉々だな......。」

 

灯花「お姉さま!お兄さま!早く!急がないと再生しちゃう!」

 

ねむ「それなら僕が抑えるよ。」

 

いろは「ねむちゃん......。」

 

ねむ「僕や灯花、ういにお姉さんとお兄さんを繋いだこの本で再生を食い止める...!」

 

ねむの攻撃により宝石が回復する時間がかなり延びた。

 

ねむ「お姉さん!お兄さん!今!」

 

灯花「お兄さま!お姉さま!ういを!」

 

いろは「うん!」

 

健太「おう!」

 

俺は一気に槍の攻撃範囲に入り強烈な技を浴びせる。

 

健太「ういを傷つけない程度に破壊してやる!「龍火豪結槍」!!」

 

いろは「やぁっ!」

 

俺といろはの二人がかりで宝石を砕く。そしてういを引き上げる事が出来る。

 

健太「よし、いろは!砕いたらすぐに引っ張れよ!」

 

いろは「はい!」

 

健太「安心しなうい。ちゃんとお前の姉ちゃんの元に返してやるぜ!そらぁ!!」バキィン!

 

いろは「はっ!」

 

砕いた瞬間にういをいろはが引っ張る。引っ張ったことで落ちることはなかった。

 

モキュべぇ「モキュ!モキュ!」

 

いろは「ういを返してくれてありがとう!」

 

灯花「お姉さま、お兄さま!ういは!?」

 

健太「しっかり無事だ!」

 

ねむ「良かった......安堵したよ。」

 

うい「............」

 

いろは「うい、もう大丈夫。苦しい場所から抜け出したの。だから...目を覚ましてもいいんだよ......。」

 

ういに向かって話す。だが、目が覚めないままだ。何かあるのか......?

 

いろは「うい......、うい.........!」

 

うい「.........」

 

ねむ「まさか......、遅かった......!?記憶を取り戻した瞬間に穢れが......!?」

 

灯花「でも、ソウルジェムの穢れはほとんど汚れていないよ。それに能力も暴走してない。」

 

ねむ「それなら、どうして......?うい!目を覚まして!」

 

灯花「うい、お願い起きて!」

 

うい「.........」

 

い・灯・ね「うい!!」

 

健太「.........」

 

俺は、敢えて何も言わない。恐らく、ういは闇の中で迷っている。声は聞こえるがどこを進めばいいか全く分からない状態だろう。だから俺は頭の中でういの魂に道を教えた。すると......。

 

 

 

 

 

 

 

 

うい「.........う.........うぅっ.........」

 

ういがようやく目を覚ました。どうやら俺の道しるべが聞こえたようだ。

 

うい「.........お姉......ちゃん......。」

 

いろは「あっ.........」

 

いろはは涙を流してういを抱き締める。環姉妹がようやく再会を果たすことができた。良かったなぁ......。

 

いろは「......お帰り、うい......!」

 

灯花「良かったぁ......間に合ったよぉ......。」

 

ねむ「さすがに、胆が冷えたよ......。」

 

ういとようやく再会をすることが出来、一安心だ。

 

灯花「ごめんね、うい......それに、お姉さまとお兄さまも......。」

 

ねむ「僕が作った物語の因果が及ぶとは思わなかったよ.......。」

 

灯花「私も連鎖的に影響する先を想像する事ができなかった......。最初はお姉さまを助けることが目的だったのに......。」

 

ねむ「僕たちの中にある欲求が記憶の消滅と共に強調された結果、元の計画すら歪んで副次的な欲求を果たすのが中核になった......。だから、何も言い訳出来ない......。」

 

健太「とはいえ、二人がやった事は間違っちゃあいない。現に二人がういを切り離さなかったらういは確実に魔女化していたしこうやっていろはとも会えなかったかも知れないしな。」

 

いろは「神浜を潰させちゃった以上私が言える事じゃないけど、解放は間違っていなかったよ。」

 

ねむ「自分の性格が災いしたよ......。」

 

灯花「その結果が、今の神浜......くふっ、後悔する気持ちはないよ。ただあるとすれば、ういをこんな姿しちゃったこと。」

 

ねむ「そうだね、僕達がここで悲しみに暮れても現実は変わらないからね。」

 

うい「え...あの...えっ...?」

 

いろは「そっか、起きたばかりだから分からないよね。」

 

うい「う、ううん、大丈夫。なんだか、ぼんやりと...暗いところで、ひとりぼっちだったんだけど......。」

 

いろは「え?」

 

うい「突然健太お兄ちゃんが来てくれて......でも、夢じゃなかったんだ......。全部、今に繋がってる...。お兄ちゃんと「あなた」が来てくれたのも、そう、なのかな...?」

 

健太「まぁ、これは「必然」かも知れないし「偶然」とも言えば「運命」なのかもな。」

 

モキュべぇ「モキュっ。」

 

うい「わたしにわたしを返してくれてありがとう。」

 

モキュべぇ「モキュキュ。」

 

灯花「うい......」

 

うい「灯花ちゃん、ねむちゃん、自分を責めないでね......。魔法少女になるって決めたのは私も一緒だし。二人には感謝してるの。私の存在がなくなって因果が消えて上手く記憶が繋がるように組み替えられても、二人が私を育ててくれたのは、二人が私を覚えてくれたって思うから......。私を必死に探してくれてありがとう。」

 

いろは「ううん......いいよ。」

 

健太「へへっ、礼なんていらねぇよ。俺は自分からいろはに手伝うって言ったからさ。」

 

うい「これで姉妹一緒だね。」

 

いろは「ふふっ、そうだね。」

 

健太「余韻に浸かりたいが、今はこの面倒事を片付けようぜ。さっさとしねぇとワルプルギスが来ちまうしよ。」

 

いろは「イブは、大丈夫なの......?」

 

灯花「イブは魂が無くなれば静かに崩壊するしかないから......。」

 

健太「そうなってくれりゃあ良いんだがな......。」

 

俺はこのときも、悪い予感が働いてしまう。何かまでは分からないがあまり自分でもなってほしくないと願うばかりだ。

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