魔法少年 ケンタ☆マグス 古の血を継ぐ者   作:unknown505

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第1部 終章

ワルプルギスの激戦から4日後、俺は改めてみかづき荘に入居するため、この家を売ることにした。そもそもこの家自体、入居出来る期間が残り2日だったからどのみち売り渡さなければならなかった。宗雄のおっちゃんがわざわざ俺のために大家にそう言ってここに住ませてもらっていたからここまでこれた。最低限の荷物を持ち、入らなくなった物は処分したり売ったりすることにした。

 

健太「......俺を守ってくれてありがとな。」

 

俺は家に向かってお辞儀をして、家から去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

--神浜市--

 

 

途中でいろは達と会い、三人でみかづき荘に向かった。

 

 

健太・いろは「やちよさん、ただいま!」

 

やちよ「おかえりなさい健太君、いろは。」

 

鶴乃「おっかえりー!健太君!いろはちゃん!また共同生活の始まりだね!」

 

フェリシア「鶴乃は部屋ねーだろ。」

 

鶴乃「うぅ...心はみかづき荘の住人なんだよぉ~!」

 

壮介「お帰り健太、いろはちゃん。ゆっくり出来たか?」

 

健太「ああ、でもここが恋しくなってな。結局前の家の入居期限も過ぎる頃だし、ここに戻って来ちまった。」

 

いろは「私も結局懐かしくなっちゃって......。」

 

うい「あ、あの!今日からお願いします!」

 

やちよ「ええ、こちらこそよろしくね。」

 

さな「ういちゃん、よろしくね。」

 

俊「皆と仲良くしようね。」

 

やちよ「あと二人、あいさつしてもらわないとね。」

 

健太「お、二人共いるのか?」

 

みふゆ「こんにちわ、ういさん。」

 

うい「こんにちわ!」

 

通「久しぶりやのぅ!いろはちゃん、健太!」

 

いろは「藤村さん!良かった、お元気そうで!」

 

通「健太といろはちゃんのおかげでこの通りや!」

 

健太「兄貴が元気そうで何よりだ。あん時はヒヤッとしたからな.......。」

 

久しぶりに兄貴の顔が見れて安堵した。4日前のあの日、調整屋に向かった俺達は驚愕の光景を目にした。

 

 

 

--4日前 調整屋--

 

 

やちよ「藤村君......」

 

健太「兄貴......」

 

みふゆ「......通さん...。」

 

調整屋のベッドで兄貴が眠っていた。ほぼ仮死に近い状態だった。兄貴のソウルジェムにはひびが入っていた。それを見たやちよさんは泣きそうになっていた。

 

みふゆ「やっちゃん......」

 

やちよ「っ......ごめん、やっぱりダメ......。覚悟はしてたつもりだけど...こんな姿で......」

 

健太・いろは「やちよさん......」

 

やちよ「健太君...いろは...みふゆ......私は帰ってきて欲しかった......。また、藤村君に家に来て欲しかった......。ふっ、っく、うぅぅぅぅぅ.........。」

 

みふゆ「やっちゃん......。」

 

みふゆさんは静かにやちよさんを抱き締めて泣いた。くそ......せっかくやちよさんだって必死にここまで登りつめたんだ......。それなのに......ちくしょぉ......!!

 

十間「健太よ......。」

 

健太「っ!?十間......?」

 

十間「奴はまだ、死んでねぇ。」

 

健太「え?死んでないだと...?」

 

十間「藤村通の魔力がまだ残っている。詰まる所奴はまだ仮死だ。まだ助けられる手段はある。」

 

健太「どんな方法だ?」

 

すると十間は俺に少しの魔力を渡した。

 

健太「これは......?」

 

十間「俺の中にある回復の魔力だ...。これを使えばどんな怪我だって治る。それがソウルジェムであってもな。」

 

健太「そうなのか......。」

 

十間「ただし、これには魔力を使う自分にもデメリットがある。」

 

健太「なんだ......?」

 

十間「自分の魔力をかなり消費しちまうことだ。ただそのデメリットはある条件で治るがな。」

 

健太「え?」

 

十間「お前の横にいたフードの女がいただろ。」

 

健太「いろはの事か。」

 

十間「奴から経由してお前に補充すればいいんだよ。簡単だろ?」

 

健太「そんな単純な感じなのか......?」

 

十間「まぁ、やってみろ。」

 

そして意識が現実に戻る。

 

健太「.........いろは、少しやりたいことがある。」

 

いろは「え?」

 

健太「十間からあることを聞いた。いろは、協力してくれ。」

 

そう言って、兄貴の前に立った。

 

いろは「健太さん、何をするんですか......?」

 

健太「兄貴を治す。単純だ。」

 

いろは「治す?」

 

健太「ああ、兄貴にはまだ微量の魔力が残っている。もしかしたら兄貴を助けられるかもしれない。」

 

いろは「そうなんですか!?」

 

健太「だから十間から回復の魔力をもらってきた。いまから説明するから良く聞いてくれ。」

 

いろは「はい!」

 

 

--少年説明中--

 

 

健太「やれるか?」

 

いろは「大丈夫です!」

 

俺といろはは兄貴のソウルジェムを囲むように手で覆う。魔力を送って兄貴のソウルジェムを修復する。

 

やちよ「健太君......」

 

健太「やちよさん、俺、絶対兄貴を救いますんでちょっくら待っててください!」

 

そう言って魔力を送り続ける。いろはが補充してくれているが、自分の魔力を送り続けるのにも限界がある。だが、こんな所で諦めるわけにはいかねぇ......!

 

健太「俺にとって、兄貴は血の繋がった兄弟なんだ......!やちよさんやみふゆさんにとって掛け替えのない存在なんだ......!こんなとこ...ろ...で......!」

 

すると一瞬だけ、視界が揺れ、倒れそうになった。

 

健太「ぐぅ...!?」

 

いろは「健太さん!?」

 

健太「だ、大丈夫だ...。」

 

いろは「少し魔力の回復を......!」

 

健太「ダメだ...。少しでも間が開いたら兄貴は確実に死んじまう......。」

 

いろは「健太さん......。」

 

健太「死なせねぇ...、死なせねぇぞぉ......!!治れ......治れぇ......!!戻ってこいよぉ!!バカ兄貴ぃぃぃぃぃ!!」

 

俺は兄貴のソウルジェムを治しながら必死に叫んだ。兄貴を助ける事をひたすら願いながらソウルジェムを治す。

 

健太「神様......あんたが......いるなら...、助けてくれよ......、兄貴を......助けてくれよぉぉ......。」

 

そう願いながら、ひたすらソウルジェムに魔力を送り続ける。そして......

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

健太「っ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

すると兄貴のソウルジェムが急に光だした。

 

健太「なんだ!?」

 

良く見るとソウルジェムがどんどん治ってく......。そして、兄貴のソウルジェムが元のきれいな赤色に輝くほど元に戻った。

 

健太「一体、なにが...。」

 

いろは「っ!健太さん...!」

 

すると、兄貴が目を覚ました。

 

通「うぅ......。」

 

健太「っ!?兄貴!?」

 

通「......健...太...か...?」

 

やちよ「藤村君......?」

 

通「やっちゃん......ワシは一体......」

 

健太「俺といろはが、治したんだよ。」

 

通「っ!......感謝するで健太。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

--4日後--

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

健太「いやぁ...あん時は本当に焦ったぜ......。」

 

いろは「本当に十間さんには感謝ですよ...。」

 

通「おかげでこうして元気で入られるんや、おおきにな。」

 

いろは「改めて言われると、ちょっと恥ずかしいです......。」

 

ももこ「こ~んちは~!」

 

健太「お、姉貴達も来たか。」

 

ももこ「皆勢揃いだな!」

 

レナ「うっわ、もうこれ立食パーティーみたい。この家古いし、床とか抜けないわよね?」

 

かえで「しっ、失礼だよレナちゃん!確かにそうだけど思ってても言っちゃいけないよ!」

 

レナ「かえでも充分失礼だよ......。」

 

やちよ「はいはい、うちのボロ家じゃ床が抜けるかも知れないしそろそろ行きましょう。」

 

悠太「どうやら良いタイミングで着いたようだな。」

 

十六夜「来たぞ七海。」

 

みたま「今日は調整屋さんも休業してきちゃったぁ~!」

 

やちよ「ほらまた増えた...行きましょう、行きましょう。」

 

健太「そういやさっきまどかからも連絡が来たし俺達も荷物を置いて準備しねーとな。」

 

俺は一度荷物を置いて、他の魔法少年少女達が集まる場所に向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

--海浜公園--

 

 

 

 

 

うい「灯花ちゃん!ねむちゃん!」

 

健太「皆連れてきたぜ。」

 

どうやら既に何人か先客がいたようだ。

 

灯花「お兄さま、お姉さま、これから人がいっぱい集まって来るね。」

 

いろは「うん、今回の戦いに巻き込まれた魔法少年少女達が集まって来ると思う。」

 

健太「それで、マギウスの事や、ウワサ、その目的も灯花とねむにはちゃんと説明してもらわなきゃならない。」

 

灯花「うん......。」

 

ねむ「覚悟は出来てるよ......。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

--数時間後--

 

海浜公園の説明が終わって他の皆は帰路に着くが、俺達はある場所に向かっていた。

 

 

ねむ「皆状況は把握してくれたみたいだけど、反応は難しいね......」

 

灯花「ワルプルギスの夜を呼んで、イブを育てたし町をこんなにしちゃったのもぜーんぶこっちのせいだもん......。本当なら恨みしか残ってないはずだもん。」

 

うい「でも、町を壊したのは私も同じだよ......。今でも自分があんな事をしたなんて......。」

 

ねむ「記憶があったとしてもういの記憶じゃなかった。気に病む事はないよ。」

 

灯花「そうだよ!ういは何も気にしなくて良いの!」

 

うい「灯花ちゃん、ねむちゃん......。」

 

いろは「私もそう思うよ。」

 

健太「そうだ、今は過去を見るより未来を見て俺達が出来ることをするんだ。皆マギウスの目的も背負っている宿命のことも全部理解はしてくれていた。」

 

いろは「だから、これから私達は同じことを繰り返さないようにまずは皆で一緒にどう生きるかを考えないと...。それが今回の戦いの責任を果たすひとつの方法だと思うから。」

 

灯花「きっと何千、何万年って答えが出なかった事だよ?」

 

うい「あっ、でも......だから今って奇跡的な状況なのかも......これだけたくさんの魔法少年少女達の皆が秘密を共有してるってはじめてのことかも...。」

 

健太「ああ、だからこそこの奇跡を無駄にしないように考えようぜ、代償に背負った宿命を、これから目指す俺達の未来をな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

--万年桜--

 

ねむ「最後に万年桜のウワサさんに挨拶をして全ては結びとなる。」

 

うい「ようやく皆揃ったからね。」

 

灯花「こんな日が来るなんて思わなかったよー。」

 

すると万年桜の木が桜を満開になった。そして万年桜のウワサも現れた。

 

いろは「わっ」

 

健太「あん時以来だな。」

 

万年桜のウワサ「Iようやく揃った、おめでとう。これからは皆仲良くこの町の中で遊んでね。今までできなかった事を嫌って思えるくらい、たくさんI」

 

灯花「うん、万年桜のウワサさん。」

 

ねむ「僕たちはこれからできなかった事を楽しむよ。」

 

うい「健太お兄ちゃんとお姉ちゃんを含めて5人で」

 

ねむ「僕達は色々と罪を背負いながら」

 

万年桜のウワサ「Iうん、歓迎するよ。後、その子も仲間に入れてあげたらどう?ずっとそっちを見てるけどI」

 

健太・いろは「その子?」

 

万年桜が指差した方を見ると、そこには見覚えのある子がいた。

 

モキュべぇ「モキュ!!」

 

健太・いろは「っ!?」

 

健太「おいおい、マジかよ......!?」

 

いろは「モキュべぇ!無事だったんだね!」

 

モキュべぇ「モキュキュゥ!!」

 

健太「ったくよ、帰ってるなら連絡くらい寄越せよな......。お帰り、モキュべぇ!!」

 

こうして高坂健太、環いろは、その仲間達による数多の苦難の冒険は解決した。だが龍二の件やアリナ、久之達の行方がまだ分からない。まだ油断は出来ないが、今は訪れた平和を噛み締めるとしよう。

 

 

 

 

 

         第10章 完

 

 

 

 

 

 

 

  魔法少年ケンタ☆マグス 古の血を継ぐ者

      第1部 幸福の魔女編 完結

 

 

 

 

 

 

 

 

 





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