魔法少年 ケンタ☆マグス 古の血を継ぐ者   作:マイスリッド

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第8話

神浜のビル郡のエリアについた俺達をイブは待っていたかのように佇んでいた。

 

健太「次に跳ねるとしても腹を凹ます必要があるからまだ時間はある!さっさとイブを吊るすぞ!」

 

壮介「ああ、チャンスは今しかない!皆もう少しだけ耐えてくれ!」

 

俊「さなちゃん!行ける!?」

 

さな「はい!私の鎖でもう一度イブの付け根を狙います...!」

 

俊「みなさんビルに吊り上げるのを手伝って下さい!」

 

鶴乃「私ビルの上に引っかけてくるね!」

 

フェリシア「ならオレが引っ張るぞ!」

 

マミ「もう片方の羽は私達が吊り上げるわ!」

 

杏子「アタシは奥義の奴と一緒に引っ張るよ。」

 

恭介「僕たちは引っ張りあげるのを手伝おう!」

 

まどか「ここでういちゃんを助けて決着をつけなきゃ!」

 

さやか「さっきむこうから変な笑い声が聞こえてきたしとりあえずそれを活かさない手はないよね!」

 

マミが近づいた瞬間イブが暴れだした。

 

マミ「くぅっ!?」

 

健太「っ!?マミ!?」

 

まどか「マミさん!?」

 

マミ「大丈夫...!...引っかけるだけで苦労しそうね...。今みたいにリボンごと持っていかれるわ...。」

 

さな「けほっ...けほっ...」

 

いろは「さなちゃん、大丈夫...!?」

 

さな「はい...巻き添えにしてすみません...。」

 

いろは「大丈夫だよ...。けど...これだけの人数を揃えても吊り上げられないんじゃあ宝石が狙えない...。」

 

すると神浜全体に謎の笑い声が再び響く。

 

やちよ「近づいてきたわね...」

 

みたま「みんな!待たせたわね!」

 

悠太「この声はみたまか!戻ってきたのか!?」

 

みたま「双子ちゃんから聞いたわ。弱点は体についた宝石ってね。」

 

月夜「それで散らばっていた羽根達を集めてきたでございます!」

 

月咲「40人くらい連れてきたよ!」

 

みたまさんと天音姉妹が多くの数の羽根を引き連れて戻って来た。

 

月咲「宝石を狙うには確実に当てないといけないから!」

 

月夜「ねー。」

 

十六夜「さすがだなみたま。」

 

みたま「これだけいれば縛り付けたい放題よぉ。」

 

健太「へへ、これだけいれば吊るすどころか固定だって出来るな!助かったぜみたまさん!」

 

悠太「恩に切る、みたま。」

 

みたま「ふふっ、いつでも感謝してくれてもいいわよぉ。」

 

月咲「ただ、何人かうちらについてきてくれない?」

 

壮介「ん?何かあったのか?」

 

月咲「ワルプルギスの夜が上陸しちゃうからイブの所につく前に食い止めたいの。」

 

月夜「他の魔法少年少女方に連絡をかけたのですが散り散りになっていて時間がかかるでございます!」

 

マミ「なら、私達がいくわ!このままワルプルギスが来るのを黙って見てられないわ!」

 

壮介「織莉子とキリカは?」

 

織莉子「私達もワルプルギスを食い止めにいくわ。」

 

キリカ「ワルプルギスが横断すれば風見野と見滝原にも被害がでるからな。織莉子と一緒に行くよ!」

 

健太「マミ!」

 

マミ「何?」

 

健太「......死ぬなよ?」

 

マミ「......ふふっ、当たり前じゃない。健太君もね。」

 

健太「おう。」

 

そう言ってマミ達は天音姉妹に着いていった。さぁ、イブを吊り上げてやる!

 

いろは「健太さん、やりましょう。」

 

やちよ「今が好機よ。」

 

壮介「これを逃したら次はねぇぜ。」

 

健太「ああ。(一番苦しいのは羽根の連中だってのに、来てくれて助かるぜ...!)」

 

かえで「私も......!」

 

レナ「雑草で回りを固めるなら手伝うわよ!」

 

ももこ「傍観者を決め込む前に気張ってくぞアタシら!!」

 

健太「姉貴達も助かる!皆でイブの呪いを食い止めるぞ!」

 

イブはむやみやたらに暴れようとするのをかえで、レナが雑草で動きを封じ、更に足と手を悠太さんと俊の技で封じ込め、皆一斉に鎖を引っ張る。そしてようやくイブが宙吊りになる。

 

いろは「やった...!やったよさなちゃん!」

 

さな「はいぃ......。」

 

かえで「でもぉ...限界かもぉ......。」

 

俊「封印術で何とかいけるけど......!」

 

悠太「封じ込めてこれか...!先の攻撃が如何に柔らかいのが理解できたぞ......!」

 

ももこ「二人とも、悠太さんと俊君もありがとう!」

 

十六夜「これで固定すれば流石に動けんだろう。」

 

壮介「弱点の宝石を狙うなら今だ!いろはちゃん!」

 

健太「その距離から射抜けるのはお前しかいない!撃ていろは!」

 

フェリシア「スギューンといってやれ!」

 

いろはは俺達の言葉で宝石目掛けてロックオンする。

 

いろは「どうかこれで!戻って来て!うい!」

 

宝石目掛けて弓を放つ。正面にはいかなかったが宝石には当たり、ダメージを与えた。

 

いろは「効いてる!」

 

やちよ「魔力が弱点を中心に広がっている...!」

 

壮介「ナイスだいろはちゃん!」

 

フェリシア「けどまだ壊れてねーぞ!」

 

鶴乃「弱点でもあれだけで済むなんて...。」

 

さな「弱点だけど固い......。」

 

俊「余り時間はかけたくありませんね...。」

 

健太「いろは、次で砕け散らしてやれ!」

 

いろは「はい!」

 

そう言っていろはは再び射撃態勢に入る。次の瞬間イブが何か分からない声のようなものをあげた。

 

いろは「何...これ......!?」

 

健太「ちぃ、この状況でまだ抗える術を持ってんのか!?」

 

いろは「きゃっ!」

 

健太「っ!?しまっ...!」

 

辺り一面が光ったかと思えば、突然一面を吹き飛ばす大爆発が起きた。その反動で辺り一面にいた多くの羽根や仲間が吹っ飛んだ。そしていろはを庇う形で吹き飛び、瓦礫に埋もれてしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

健太「.........うっ...うぅ......」

 

目を覚ますと真っ暗だ。というか瓦礫で埋もれたせいで暗くなっていた。頭を打ったせいか血が出ていた。

 

健太「......いろは、いろは...!」

 

いろは「うぅ......健...太...さん...」

 

健太「大丈夫か...?」

 

いろは「はい......これは......?」

 

健太「瓦礫に埋もれたんだ...。とりあえずどかすぞ。」

 

いろは「はい...。」

 

そう言って瓦礫を順番に退かしていく。光が差し込んだと思えば、予想だにしない光景が広がっていた。

 

健太「なっ!?なんだ...これ......!?」

 

辺りのビルは火災を起こして火の海に、仲間達は仰向けのまま動かなくなっていた。

 

いろは「嘘......皆......!!」

 

健太「嘘だろおい......!?こんな、あっさりと......!?」

 

いろは「でも、立ってます......。今なら、まだ......私と...健太さんで......狙って......。」

 

健太「......っ!?止せ、イブの弱点の宝石に人影が...、まさか...あれが、ういちゃん......?」

 

いろは「そんな......うい......。」


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