壮介、織莉子、キリカ達3人と和解した健太達はさっそく風見野市へ向かい、壮介達にアジトまで案内されていた。
壮介「よし、じゃあ3人はここで待機しててくれ。俺達で門番と話してくる。」
風見野警備団のアジト付近に着き、壮介は健太達に隠れるよう指示し、壮介、織莉子、キリカが門番に近づき何かを話し始める。
健太「あいつら大丈夫かねぇ〜・・・。」
龍二「奴らは顔見知りだからな、多少無理やりでもいけるだろう。」
マミ「あっ健太君龍二君、見て。」
健太「えっ?」
龍二「むっ?」
マミが健太と龍二を呼び、二人がマミの指差す方向を見ると壮介達3人が門番と何か揉めており、壮介が痺れを切らしたのか唐突に門番の一人に頭突きを浴びせ、気絶させた。
健太「まじかよ・・・」
龍二「何か揉めたのか、頭突き一発で門番を沈めるとはな。」
壮介「3人共、こっちだ!」
健太「あぁ、今行く。」
そうして門番を倒した壮介達と合流した。
織莉子「さて、門番を倒したけどどうやって侵入するの?」
龍二「ん?正面の入口は締まってるのか?」
壮介「どうやら成幸達幹部衆が今後の会議中で一部の構成員以外しか入れないよう施錠しているらしい。」
マミ「それなら正面からは入れないわね・・・」
健太「いや・・・」
5人「「「「「えっ?」」」」」
健太「ウオラァァっ!!」
そう言って健太は唐突に扉の前まで歩き、近くに合った廃材を持ちそれを扉に向けて全力でぶん投げる。
壮介「うぉおいっ!?マジかお前っ!?」
健太「おんなじ所で会議中なら潜入した所で無駄だ。だから直接倒しに行ったほうが早いし、何より溢れ出た構成員何人かから奴らの居場所聞き出せるしな。」
壮介「めちゃくちゃ力技じゃねぇか・・・」
龍二「・・・まぁ攻撃的な手段もありか。仕方あるまい、行くぞ。」
キリカ「いいのか壮介、こいつらに加担するならあたし達のクビも・・・」
壮介「どっちみち成幸とは離別するつもりだったし好都合さ。」
そう言って健太達についていき、壮介達もアジト内部に入る。
−風見野警備団アジト−
健太がガラス張りの扉を壊した事でアジト内にサイレンが鳴り響き、一斉に構成員達が現れる。
「何事だ!?」
「侵入者だ!」
健太「ワラワラ湧いて出て来やがった!気合い入れろよ皆!行くぞ!」
戦闘BGM「get over it」龍が如く極
「大之内成幸を探せ!」
健太達はアジトに突入し成幸を捜索し始める。
健太「案外構成員は大した事はないな。ただ・・・」
龍二「ああ、部屋の数が多すぎる・・・。壮介、奴の居そうな部屋は分かるか?」
壮介「なんとか分かるが、成幸は今会議中だからな・・・。会議中は俺達みたいな構成員にすら伝えられないんだ。」
健太「まじかよ・・・」
織莉子「・・・多分だけど私ならわかるわ。」
健太「おっ、知ってるのか?」
織莉子「えぇ、少し前に偶然耳に入ったのよ。こっちよ。」
そう言って織莉子は健太達を先導する。先導した先にあった扉は簡素なもので、まるで倉庫のような扉だった。
健太「もしかして、ここにいんのか?」
マミ「如何にも倉庫な感じの扉だけど・・・」
龍二「だが、俺達を撹乱するために敢えてこういった感じにしているかもしれん、健太。」
健太「おぅ。」
健太・龍二「「オラァっ!!」」
成幸「っ!貴様ら何故ここが・・・!?」
そうして二人が扉を蹴破ると織莉子の見込み通り成幸達複数の幹部達がここにいた。
健太「よぉ、うちのテリトリーに侵攻してきたおバカさん達よ、わざわざこっちから出向いてきてやったぜ。」
龍二「貴様らのくだらん思惑なんぞすぐに露と化す。俺達に喧嘩売った事を後悔することだな。」
成幸「貴様らぁ・・・!壮介!織莉子!これはどういうつもりだぁ!?」
壮介「悪いけど、俺達はこれ以上あんたの元にはいられなくなった。あんたのクソみてぇな運営方針で組織もすっかり衰退したからな。」
織莉子「あなたがこれまでしてきたこと、後悔するといいわ。」
成幸「貴様ら・・・俺を裏切るとどうなるか分かった上の行動か!?」
健太「言っとくがこいつらがあんたを裏切るようけしかけたのは俺だ。だから矛先は壮介達じゃなく、俺に向けるんだな。」
成幸「貴様、一体なんなんだ!?何者なんだ!?」
健太「・・・俺は、何者でもないただの普通の魔法少年だ。龍二、マミ、壮介達を守れ。こいつらは俺がやる。」
龍二「健太、やれるのか?」
健太「やれるやれないじゃない、やらなきゃならないんだよ。見滝原を守るためにもな!」
龍二「・・・・・・」
健太「さぁ、掛かってこいよ。5人纏めて相手してやらぁ!!」
成幸「舐めやがって・・・!おいお前ら!奴を囲め!袋叩きにしろ!!」
戦闘BGM「Hyenas wheezing」ジャッジアイズ
「VS 風見野警備団リーダー 大之内成幸」
側近1「うらぁっ!」
健太「はぁっ!オラッ!!」
側近2「でやぁっ!」
健太「おせーよ!だぁらぁっ!」
側近達「「ぐぁああっ!?」」
成幸の側近達は健太に攻撃を仕掛けるが、1週間休みなく鍛えた健太からすれば全ての動きを捉えることが出来る。
そのせいで側近はあっさり倒れていきあっという間に成幸は形勢逆転となり劣勢に追い込まれる。
成幸「なっ・・・側近達が・・・あっさり・・・!?」
健太「さぁ、後はお前だけだ。覚悟しろ!」
成幸「く、来るな!来るんじゃねぇ!!」
そう言って成幸は懐から拳銃を取り出し乱射する。
もちろんそんな乱射など当たるはずもなく健太は走って成幸に急接近する。
成幸「っ!弾gっ!?」
健太「一発・・・強烈なの喰らっとけぇええええっ!!!」
成幸「ぐぉああああっ!!?」
弾切れとなった成幸はそのまま健太から魔力を込めた強烈な一撃を喰らい、吹き飛ぶ。
成幸「カ・・・カカ・・・ァ・・・・・」
健太「やべ・・・マジで殴りすぎた・・・。」
マミ「健太君の一撃、普通の人が喰らったらとんでもない事になりそうね・・・。」
龍二「ああ・・・まさか1週間という短期間であそこまで強くなるとはな・・・」
壮介「成幸の顔面陥没しかける程って・・・」
キリカ「私達と交戦していた時は如何に手加減していたのかがよく分かるな。」
織莉子「ある意味、敵に回らなくて良かったわ・・・。」
そうして、健太は成幸に近づいて胸倉を掴む。
健太「成幸さんよ、今日限りで組織畳め。あんたもこれ以上怪我したかねぇだろ。後解散する前に壮介達を正式に組織から離脱させろ。」
成幸「ひゃい・・・畳ませて・・・頂きま・・・しゅ・・・離脱も、認めましゅ・・・・・・」
こうして、健太達の奮闘により成幸を撃破し風見野警備団は解散となった。そして健太達の帰路に壮介と織莉子が見送る事になる。
壮介「健太、龍二、マミさん、あんた達のおかげで俺達が普通の魔法少年少女に戻れたよ。」
織莉子「ありがとう。」
そう言って二人は感謝の意を示し頭を下げる。
健太「頭を上げてくれふたりとも、俺達は友達だから助けるのは当然だろ?」
壮介「・・・ふっ、そうだった。俺達は「友達」だもんな。」
健太「だろ!だからこれからも遠慮しないで困った事があれば俺に何でも言ってくれ!」
マミ「私達ができる範囲で手伝うわ。」
織莉子「ありがとう皆、見滝原の人ってとても優しいのね。」
健太「当然さ!」
そうして、見滝原行きのバスが到着し3人は乗り込んで壮介達と別れた。バスの車内で健太とマミは眠りについたが、龍二は一人何かを考えていた。
龍二「・・・・・・」
やがて、龍二の考えが後に大きな事件を引き起こす事をこの時の健太はまだ知らない・・・。
第2章「テリトリー争い」完