魔法少年 ケンタ☆マグス 古の血を継ぐ者   作:マイスリッド

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第16章 光と影
第1話


        −とある場所−

 

 

 

 

 

孤島を襲撃され連層ビルに襲撃してくる事を踏んでいた吉信達はアジトを転々としていた。そしてとある場所にあるアジトで吉信とレイゴウは二人で話していた。

 

吉信「そうですか、外道魔獣完全復活は失敗しましたか。」

 

レイゴウ「ああ、それにあの女、俺達が倒したキモチの石を健太達に横流ししやがったみたいだ。」

 

吉信「まぁ、私はそうなると踏んではいましたがまさかキモチの石を横領されたのは予想外でしたよ…。」

 

レイゴウ「全く、余計な事してくれたもんだぜ、今更母親面気取ってんじゃねぇっつうの。」

 

吉信「彼女は健太との戦いで完全に死亡しましたしまぁ良しとしましょう。」

 

レイゴウ「そういや、龍二はどうなってるんだ?今だに奴の音沙汰が無いぞ?」

 

吉信「そうですね、彼の所在は突き止めましたよ。」

 

レイゴウ「ほぉ、奴の居場所を突き止めたのか?」

 

吉信「えぇ、彼はどうやら新西区で来年完成となる「新西中央ドーム」で複数の部下を連れてアジトにしているようです。」

 

レイゴウ「そうか、じゃあ今すぐに兵隊を集めてそこになだれませれば・・・」

 

吉信「いえ、止しなさい。」

 

レイゴウ「あ?なんでだ?」

 

吉信「彼はマギアユニオンと「決着」をつけるつもりなんですよ。」

 

レイゴウ「っ!なるほど、そういうことか・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

       −新西中央ドーム−

 

 

 

 

 

新西区にある建設中の完成間近のドームの中に龍二がいた。そして龍二は今まで裏方で諜報活動を行っていた「赤羽根」達を全面で戦う事を指示した。

 

龍二「・・・・・・」

 

赤羽根「龍二様、いよいよですね。」

 

龍二「ああ、これ以上マギアユニオンとの戦いを長引かせる訳にはいかない。今日、ここで奴らとの決着をつける。」

 

赤羽根「マギアユニオンにはどのように伝えましょう?」

 

龍二「いや、お前たちには伝えるのではなくある人物を誘拐し、ここに連れてこい。」

 

そう言って龍二はポケットに入れていた写真を赤羽根に見せる。それを見た赤羽根はいつものように任務遂行をすべくドームから出ていった。

 

龍二「ようやくだ・・・長かった因縁に区切りをつけられる・・・お前の力がどんなものか、見せてもらうぞ健太・・・。」

 

そう言って龍二は呟く。龍二の持つ写真には「環うい」が写った写真が握られていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

        第18章 光と影

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     −みかづき荘 健太の部屋−

 

 

 

 

 

健太「・・・・・・」

 

健太の自室の机に影信、恵理子、通、宗雄の写真が立て掛けられており、手を合わせていた。

 

由美「お兄ちゃん、そろそろ時間だよ。」

 

健太「ああ。」

 

手を合わせ終わり、健太は竜真館へ向かう。時々近況報告をしていた都ひなのさんにこれまでの事を話に向かう。

 

ひなの「なるほど、今までの事件の黒幕は吉信という魔法少年だったのか。」

 

竜真館についた健太達は中に入って近況報告をしていた。因みに壮介、俊、ういは花を買いに行っている。フェリシア、鶴乃、さなは灯花達の所へ向かっている。

 

悠太「さっきも話したが、奴はネオマギウスの実質的な主導権を握っている。健太の妹である由美を誘拐し、更には通や宗雄さんまでもを殺害するほど厄介な男だ。」

 

十六夜「そして健太の母親までもネオマギウスの加わらせていた。このまま奴を放っておく訳にはいかないな。」

 

やちよ「ただ吉信はあの時に孤島を襲撃してから各地を転々としているから捕まえようがないわね・・・。」

 

健太「となると・・・やっぱり龍二が奴らの居場所を知ってるかもな。」

 

ひなの「しかしまぁ吉信という魔法少年・・・まさか健太の母親まで引き入れるとは。」

 

いろは「あの人は、なんで神浜を滅ぼそうとしているんでしょう・・・。」

 

由美「あの人、相当恨みが籠もってるもん・・・外道魔獣を復活させるほど・・・。」

 

健太「(龍二、お前はまだこんなことをやり続ける気なのか・・・。)」

 

すると竜真館のドアが勢いよく開く。入って来たのは壮介と俊だった。壮介は頭から若干血を流しており、気づいた健太達は驚きを浮かべる。

 

壮介「健太!」

 

健太「壮介!?お前、頭から血が!?」

 

壮介「俺の事はいい!それより大変なんだ!!」

 

やちよ「一体何があったの!?」

 

いろは「あれ?ういは!?」

 

俊「はい、実はういちゃんがまたよく分からない連中に拐われたんです!!」

 

健太「なに!?」

 

いろは「えぇっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      −30分前 神浜市 大通り−

 

 

 

 

 

 

 

 

 

健太達が竜真館に着く30分前、壮介と俊とういは健太の両親達を弔うために花を買いに行っていた。すると背後から誰かがこっちに向かって走って来た。

 

壮介「っ!」

 

壮介が振り向いた瞬間、壮介が鉄パイプのようなもので殴られる。

 

壮介「ぐぁっ!?」

 

うい・俊「壮介さん!?」

 

壮介「ぐぉあ?!」

 

俊「な、何者ですか!?ぐぁっ!?」

 

するとまた背後から不意打ちを仕掛けられた俊は成す術なく倒れる。

 

うい「俊さん!・・・な、なに・・・?」

 

?「龍二様の命だ、悪く思うな。」

 

うい「止めて!離して!!」

 

俊「ういちゃん!」

 

壮介「うい!」

 

うい「壮介さん!俊さぁん!」

 

力強く引っ張られたういは車に引きずり込まれ、そのままどこかへ連れ去られた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

          −現在−

 

 

 

 

 

 

 

 

 

壮介「すまねぇいろはちゃん!俺がいながら…!」

 

いろは「いえ、気にしないで下さい!壮介さんと俊君が悪いわけじゃないですから!」

 

やちよ「ういちゃんを拐った車、もしかして!」

 

健太「ネオマギウスの可能性があるかもしれない!」

 

悠太「奴らが乗っていた車の特定は総乃助さんに聞いたほうが良いな。」

 

健太「そうっすね、総乃助さんの所に行きましょう!」


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