第1話
総乃助との会話から翌日、健太、壮介、悠太はななか一派の雄一郎、ななかとつつじの家の魔法少年少女達を揃えて竜真館に集まり今までの経緯を話す。いろは達は各区の魔法少年少女達に話に向かっていった。
雄一郎「なるほど、吉信一派ですか・・・」
ななか「ネオマギウスの羽根達を吸収して一気に巨大な組織に成り上がったんですね。」
健太「ああ、総乃助さんが逐一吉信一派の動きを報告してくれるらしいから情報に関しては問題ないが・・・。」
壮介「問題があるのはそれぞれの地域の防衛、だな・・・。」
今回の課題となるのは地域別の防衛ラインをどう引くかである。特に、中央区はどの区の防衛ラインが崩されれば侵入されて制圧されてしまう可能性がある。
謙吾「けど、どうせなら敢えて中央区に引き込んでそこから各区の魔法少年少女達と共闘して袋叩きにするのはどうだ?」
悠太「いや、それでは駄目だ。」
謙吾「えっ?なんでなんすか?」
悠太「奴の場合、そんな単純に引っかかってくれるような奴ではない。仮に中央に行くなら恐らく部隊を分けて向かう可能性がある。」
このは「つまり、いくら皆で袋叩きにしようとしても別の部隊が背後から来たら対処しきれずに防衛ラインが破壊されるってことね?」
悠太「ああ、やつならやりかねん。」
葉月「となると、どうにかして吉信一派の連中からその地域を他の魔法少年少女達と協力して防衛しないといけないね。」
健太「ああ、今いろは達がそれぞれの地域の人達に話に言ってるが・・・」
そして、話をしているとどこからか大勢の魔力を感知した。
健太「どうやらお客様のご来着だな・・・。」
悠太「早速ここに目をつけたか。」
謙吾「このは、葉月、あやめ、気をつけろよ。」
あやめ「オッケー!!」
雄一郎「吉信という魔法少年は厄介極まりない。」
ななか「ええ、早々にやりましょう。」
すると入口の扉を蹴破って大勢の集団が入って来た。
構成員「お前ら!知ってるだろうが俺達は吉信一派の者だ!吉信様の宣戦布告によりお前達を殺害する!覚悟するがいい!!」
壮介「そんな事言われて素直にハイわかりましたなんて言うかよ!」
悠太「返り討ちにしてやる!」
健太「行くぞ!!」
戦闘BGM「west insanity」龍が如く2
「VS 吉信一派構成員」
健太「オラオラァ!」
壮介「雷神撃!」
悠太「神威!!」
構成員達「ぐわぁ!!」
雄一郎「ふっ!はぁ!」
健太達の反撃を予知していなかったのか構成員の一部は健太達の反撃に腰を抜かし逃げ去る者もいた。
健太「逃げんなら最初から喧嘩売ってくんな阿呆共!!」
今の健太からすれば構成員は雑兵扱いであるため、なんの戸惑いもない。健太達の猛攻に臆した構成員達は逃げ去っていった。
壮介「ったく、屁でもないぜ。」
悠太「吉信一派の奴らはネオマギウスの構成員を抱き込んだからこそ実験としてここに送り込んだ可能性はあるな。」
壮介「時間は待ってくれねぇってか・・・。」
健太「とりあえず一度俺はいろは達の援護に回るぜ。もしかしたら吉信一派の構成員の襲撃受けてるかもしれねえしな。」
悠太「分かった、俺は大東の方に当たる。壮介は参京区で雄一郎達の援護に行ってくれ。」
壮介「了解!」
そう言って皆それぞれの場所に向かいお開きとなった。これが後に大きな大戦への道に繋がると健太達は思っていなかった。
健太は竜真館からいろは達を探しに向かっていた。
健太「吉信一派の構成員に襲われてないといいんだがな。」
広光・理子「お兄さん!!」
健太「ん?広光と理子か、どうした?」
広光「大変なんですよ!なんかよく分からない連中があちこちで暴れて!!」
健太「っ!やっぱり吉信一派の連中か!」
理子「それで私達も逃げて来た所なんです!」
健太「奴らこんな子供にまで攻撃対象かよ・・・っ!?」
広光・理子「っ!?」
すると魔力を感知した瞬間一斉に吉信一派の構成員が三人を囲む。
構成員「高坂健太だ!あのガキもいるぞ!殺せ!」
理子「あわわわ!追いつかれちゃったよぉ!」
広光「理子ちゃん俺の後ろに!」
健太「広光と理子はこの場から逃げろ、奴らは俺が倒す!」
広光・理子「はい!」
戦闘BGM「scenario battle」龍が如く7
「VS 吉信一派構成員」
構成員3「うおおお!!」
健太「オラァ!」
構成員1「くたばれやぁ!」
健太「はぁっ!」
健太は広光と理子を守りながら吉信一派の襲撃を掻い潜る。
健太「にしても数が多いな、どんだけ取り込んだんだ・・・?」
健太は辺りにいる構成員の数を確認する。
健太「ザッと見て30人・・・ったく3人相手に多すぎだろうが・・・ん?」
すると健太はあるものを見つける。そこにあったのは数台の自転車やバイクだ。
健太「・・・いい事考えた。」ニヤッ
ここで健太のある悪知恵が働く。健太は回りに煙幕を焚いた。
構成員4「うわ!?なんだぁ!?」
構成員6「目眩ましか!?」
煙幕の中で健太は自転車やバイクが置いてあるだけの数に分身する。そして煙幕が晴れると健太とその分身が自転車やバイクを持ち上げた。
健太「自転車やバイクは時にはこういう意味で役に立つんだぜ?」
構成員「うわわわ!?」
健太「行くぜぇ!!」
分身「うぉらぁぁああああ!!!」
健太と分身は一斉にバイクや自転車を振り回す。構成員達は次々に吹き飛ばされていく。
構成員達「うわあああああ!!??」
健太「せいっ!ふんっ!はぁっ!!」
次々に吹き飛ばされていく構成員達を見て一部の構成員達は腰を抜かして逃げていった。
健太「まぁそりゃ自転車やバイクを持ち上げるなんて芸当は出来ねぇからビビるよな。」
広光「すげぇ・・・!」
理子「お兄さんすごいです!」
健太「なんとか片付けたがまた増援が来るかもしれない・・・早く調整屋で匿って貰え。」
広光・理子「はい!」
そう言って二人は調整屋部向かっていった。健太は再びいろは達の元へ向かった。そして中央区の工事現場付近でいろはの魔力を感知した。
健太「お前ら無事か!?」
いろは「健太さん!」
由美・うい「お兄ちゃん!」
健太が到着した頃には既に三人が吉信一派の構成員を撃退した頃だった。
健太「3人とも無事で良かった、今何してんだ?」
由美「いろはさんがやちよさんに連絡を取ろうとしてるんだけどやちよさんが出ないの…」
健太「えっ?」
うい「やちよさんだけじゃなくて一緒にいるはずの鶴乃さんとみふゆさんも……」
健太「鶴乃姉さんとみふゆさんもか…?」
そんなはずはないと思った健太は試しに3人に連絡をかける。確かに電話に出ない。
健太「まさか、やちよさんの方にも・・・・・・」
いろは「健太さん!」
健太「三人ともすぐに南凪区へ急ぐぞ!」
由美「うん!」
いろは・うい「はい!」
そう言って四人は南凪区へ早急に向かう。一方南凪区にいるやちよ達はある人物と交戦中だった。
−南凪区 海岸付近−
ガキィン!!
みふゆ「くぅっ!!」
やちよ「どうしたのみふゆ!動きが鈍くなってるわよ!?」
みふゆ「どうしてどうしてこんなことに・・・!」
やちよ「しっかりしなさいみふゆ!覚悟決めたんでしょ!?」
鶴乃「わたし達がやらないと他の人にまで被害がでるんだよ!?」
みふゆ「分かってます・・・分かってますが・・・!!」
三人の視線の先には・・・・・・
死者蘇生の陣で復活した「藤村通」の姿があった。