戦闘BGM「history's winner」ナルスト4
「VS 天之人ヒミコ&天之人レイゴウ」
ヒミコ「小さな魔力共がァ・・・ワラワを舐めるなぁ!」
健太「舐めてんのはどっちだよコラァ!てめぇこそ俺達魔法少年少女舐めんな!!」
マミ「うぅっ・・・なんて殺気・・・!」
健太「ここまで来て怯むかよ!!」
三人はありったけの力でヒミコと激突する。ヒミコもかなりの防御力を誇りそう簡単には倒れず拮抗した。
健太「くそっ・・・中々倒れねぇ!!」
龍二「話す暇があるなら奴を攻撃しろ!もう残された時間は少ないんだぞ!!」
マミ「残された時間は少ない!防御より攻撃!攻めるわよ!!」
健太「ああ!!」
そう言って三人は全力で攻撃する。三人の力にヒミコは徐々に押されてきていた。
レイゴウ「母上がここまで追い詰められるなんて!?なんなんだお前らは!どこにこんな力を・・・!?」
健太「てめぇらは俺達を舐めすぎたそのツケが回ってきたんだ!魔法少年少女舐めんじゃねぇぞ!!」
マミ「急いで!もう黒いのが目の前に!」
健太「分かってる!」
ヒミコ「くぅっ!貴様らぁ・・・!」
龍二「健太!準備は出来てるな!?」
健太「ああ!」
三人はヒミコを追い詰めていく。そしてヒミコは宙に上がり、額の目が見開きそこから黒い物が出て健太達を襲い、かわす。
健太「龍二!マミ!」
健太は二人に具道玉を足場にさせ、向かわせる。健太は黒い物を交わし続け、そして阻害してくるものを突破し、ヒミコに攻撃を仕掛ける。
健太「うぉらぁ!!」
ヒミコの体術である百裂拳と健太の百裂拳は互角である。そして右から龍二もウワサの拳で百裂拳を浴びせる。龍二もヒミコと互角となる。そして間髪入れずにマミもマスケット銃を連発する。
健太・龍二・マミ「「「はぁあああああああ!!!」」」
そして健太と龍二はヒミコが魔力が切れたタイミングで利き手をヒミコ目掛けて差し出す。
健太「貰ったぁ!!」
ヒミコ「(馬鹿な・・・!この魔力の祖であるワラワが、このような分散した魔力共に敗れるとはぁ・・・!!)」
三人の攻撃はヒミコに当たり、健太と龍二の利き手はヒミコの身体に当たる。
ヒミコ「ぐぁああああああああ!!!」
悠太「・・・フッ・・・お前達は、最高の「スリーマンセル」だ・・・!今だ二人共!!」
それを遠くから静かに悠太は見ておりそして健太と龍二は目で合図し、術を発動する。
健太・龍二「「八龍法・地遁天星」!!」
遂に高坂健太、松井龍二、巴マミ対天之人ヒミコの激戦に決着が着き、レイゴウの思惑が完全に崩れ落ち、八龍法・地遁天星を発動しヒミコの周りに瓦礫が集まる。そしてレイゴウもまた身動きが出来ないでいた。
レイゴウ「クソがぁああああああああっ!!!」
ヒミコ「ぐぁああああああっ!!」
瓦礫に引き込まれていくヒミコは外道魔獣の姿になり、キモチの魔力の欠片が魔獣から離れていき、その中の一匹が吉信を吐き出す。
マミ「キャッ!?」
十間「ふぅ・・・・・・」
健太「よぉ、十間。」
十間「ようやく自由の身か、えらく時間かけやがって。」
健太「悪いな、けどこれで・・・全部終わりだ。」
マミ「・・・って、めでたしめでたしみたいな雰囲気になってるけど私達どうやって帰ればいいのよ!私達空間を飛べるような技は無いわよ!?」
健太「あっ、そういえば・・・!」
十間「安心しな、これに気づいた八龍の力で戻してもらえる。」
十間がそう言った直後、健太達がワープし吉信と戦っていた場所に戻りするとそこにはタルト達や影信そしてアサマがいた。
アサマ「四人とも無事なようだな。」
健太「八龍の爺さん、これは?というか、なんで爺さんがここにいるんだ?」
アサマ「あの精神世界で二人の魔力を借り、しばしこの世に戻らせて貰った。お前達をここに戻す必要があったからな。健太、龍二、そして巴マミと宇佐美悠太、よくぞ神浜、いや世界を救ってくれた。ここにいる誰一人が欠けても母を封じる事が出来なかったであろう。特に健太と龍二、お前達のどちらが揃わなければ母を封じるどころか戦うことすら叶わなかった。これからも・・・」
健太「八龍の爺さん、それ以上は何も言わなくて大丈夫だ。」
アサマ「そうか・・・よし、ではこれからの事はお前達に任せることにし、ワシらはそろそろ去るとしよう。」
そう言ってアサマは両手で印を結ぶ。
アサマ「これより「死者蘇生の陣」を解術する。共に戦った仲間であってもこの世に残して置くわけにはいかん。」
マミ「あっ光が・・・・・・」
すると空に向かって光の線が現れる。
タルト「さっき神様に言った言葉、信じてます!後の事はお任せしますね。」
タルトは先に光となって空へ向かっていった。
リーファ「ふぃ〜ようやく戦いも終わりだな。」
リズ「全くね、あの世でたらふくハチミツ食べたいわ。」
リーファ「食べ過ぎは良くないっすよリズさん。」
メリッサ「私達もようやく解放されますね。あっちでお父様と一緒にお酒でも飲みましょう!」
エリザ「全く、まぁ賛成ですわ。」
そう言ってリーファ達も光となって消える。そして残された影信は吉信の元に向かう。
影信「・・・吉信。」
吉信「・・・逝くのですか・・・。」
影信「ああ、あんたと共に、な…。」
吉信「・・・結局私の、夢は潰えてしまい・・・ました・・・。私は・・・魔法・・・少年少女の・・・未来を・・・救うために・・・どんな・・・事も・・・やってきた・・・というのに・・・。」
影信「あんたは急ぎ過ぎたんだ。あんたも道を踏み外しさえしなきゃ立派な魔法少年として、後世に語り継がれていたかもしれない。そしてお前の生き様を見た魔法少年少女達が、お前の意志を継いで夢を成し遂げてくれる者を育てる・・・それが大切だった。どの道、俺達は逝かなければならない、今度はあの世で盃を交わそう。共に平和を夢見た「同志」としてな。」
吉信「・・・フッ・・・悪くない最期・・・ですね・・・。」
そう言って吉信は目を瞑り、息を引き取る。吉信のソウルジェムは砂のように静かに砕ける。そして影信は健太の方を向く。何かに気づいた健太は影信の元に向かう。
影信「健太、消える前にお前に伝えなければならない事がある。」
健太「?」
影信「・・・誕生日、おめでとう。立派になったな。」
健太「あっ?・・・あはは、ありがとう親父。」
影信「ほんの少しではあったが、お前が立派に成長してることがよく分かった。・・・恵理子達にも伝えておこう。」
健太「・・・あ、あのさ!俺、しっかり飯食ってっから大丈夫だって伝えてくれ!好き嫌いしないで食ってるから!風呂にもしっかり入ってるし!それに友達もたくさん出来た!皆、良いヤツなんだ!それから!えっと!えっと!とにかく、お袋の言った事、全部出来てる訳じゃないけど、そこそこ頑張ってる!俺にも夢があってな、俺は親父と方並べられる位強い「英雄」になる!絶対になってみせるから・・・!」
そう言って力強く影信に伝える。健太の目から涙が溢れ、流しながら思いを伝える。
健太「あっちでお袋達に伝えてくれ!俺の事は、全然心配するなって!しっかりやってるって伝えてくれぇ!!」
影信「・・・分かった。しっかり、伝えておこう。」
そう言って影信は光の粒子となって空へ消える。こうして多くの命と甚大な破壊をもたらした「第3次神浜東西戦争」は終結した。光となって去った者、残された者達、各々の思いが新たなる「繋がり」を生み、魔法少年少女の歴史は、動き出そうとしていた。
第21章 「未来のために」完